著者
川瀬 佑司 吉田 成朗 鳴海 拓志 上田 祥代 池田 まさみ 渡邊 淳司 谷川 智洋 川本 哲也 廣瀬 通孝
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.483-492, 2016 (Released:2016-10-31)
参考文献数
16

We propose a system to prevent identification of an individual identity by changing the size and position of one's facial regions. Invasion of privacy and the right of publicity have been a problem along with the popularization of social media and improvement of image resolution. The mosaic and the blur have been used to prevent identification of a person's identity. These techniques, however, make people difficult to understand the context of the video, because the facial expressions of the characters and the background in the video are masked. In this paper, we focus on naturally conversing the facial appearance in images for protecting their privacy. We examined the proper degree of facial changing parameters, and performed user studies to evaluate these parameters.
著者
池田 華子 吉田 成朗 新井 智大 鳴海 拓志
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.42-51, 2021 (Released:2021-04-01)
参考文献数
26

This study aims to develop a method that enables the person to accept recommended make-up looks positively as the make-ups looking suit them. Participants made up with a make-up simulator using face images otherized from their self-face perceived as a different person’s face so that they have a holistic view of their self-faces. After repeating make-up on the modified faces, their impression on the recommended make-up style was improved. However, participants who repeated made-up on the original self-face did not show the improvement of impression. This result supports the possibility that the intervention of make-up on a modified self-face could improve voluntary positive acceptance of the make-up change.
著者
吉田 成朗 鳴海 拓志 廣瀬 通孝
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.266-271, 2013-09-27

本研究では,皮膚電気活動を用いた接触情報を利用してキス行為に新たな価値を付加し,人前でのキス行為の誘発を目的としたエンタテイメントシステムを提案する.カップル間でのコミュニケーションの手法としてお互いの唇を重ね合わせるキス行為がある.そうした,カップル間の行為を拡張するため,キスによって二人の写真がデコレーションされるフォトフレームを開発した.被験者実験により提案システムによって,カップル間のキス行為が誘発されることを確認した.
著者
伏見 遼平 吉田 成朗 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.100-105, 2016-11-05

発声者が聞き返した時により「自分の声そのものだ」と感じやすい音声を出力する「自分声フィルタ」を提案する。録音した自分の声を聞く不快感の軽減や、ボイストレーニング等への応用を目的とする。実験を通してフィルタを構成し、パラメータの傾向や個人差について検討を加える。あわせて、このフィルタを用いた修正聴覚フィードバックによる発話への影響やその応用についても考察する。
著者
吉田 成
出版者
社団法人 日本写真学会
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.66, no.6, pp.559-568, 2003-12-25 (Released:2011-08-11)
参考文献数
19

本稿では, 写真表現の歴史について, 特に19世紀の写真表現に重点を置いて概観し, 写真技術の発達と表現の変遷について若干の考察を試みる.
著者
畑田 裕二 吉田 成朗 鳴海 拓志 葛岡 英明
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.198-207, 2021-09-30 (Released:2021-09-30)
参考文献数
39

Self-distancing is the method of adjusting the psychological distance from one’s own experience. Keeping a psychological distance from the issue affects how we address it. For example, people often devise more creative ideas for others’ problems than for their own problems. In this study, we employed virtual reality for supporting self-distancing. We developed a system that enables the user to operate his/her avatar from the third-person perspective by changing the user’s perspective out of the body. We conducted an experiment in which participants were asked to solve problems that require insight and creative thinking from either the first-person or third-person perspective (3PP). The results indicate that the 3PP increases users’ psychological distance from their experiences and brings greater insight. However, there was no significant difference in the number of ideas that users could devise. Based on these findings, we discuss the interface design required for incorporating self-distancing, regardless of users’ abilities and circumstances.
著者
鈴木 啓太 横山 正典 吉田 成朗 望月 崇由 布引 純史 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.52-60, 2018-01-15

本研究では,カスタマーセンタや,遠隔授業などの遠隔コミュニケーションにおいて,対話相手との同調的な感情表出を支援するビデオチャットシステムを提案する.他者の表情を模倣する「ミラーリング」は,他者と友好な関係を築くうえで有効である.しかし,継続的な感情の表出と抑制には本人の意識的な努力を必要とする場合があり,感情労働による消耗を助長させる恐れがある.他方,遠隔コミュニケーションにおいては,ビデオチャットのような情報メディアを介する段階でコミュニケーションに関する要素に情報的変調を加え,感情表出を補助することで対話者間の共感を深めて,コミュニケーションを拡張することができると考えた.本研究では,表情認識センサによって取得した自身の表情と同調するように,対話相手の表情を画像処理によって変化させることで,疑似的なミラーリングを発生させる.提案システムを用いた評価実験として,表情変形が施される模倣者と,自身の表情と同調した表情変形を観測する被模倣者のペアで会話してもらった.その結果,模倣者と被模倣者の両者に対して,会話の円滑さや,共感度の指標が向上することが示唆された.疑似的なミラーリングの効果が,被模倣者だけでなく,模倣者に対しても影響していることが分かった.
著者
吉田 成仁 高嶋 希 皆川 陽一 脇 英彰 山本 純 小林 直行
出版者
一般社団法人 日本アスレティックトレーニング学会
雑誌
日本アスレティックトレーニング学会誌 (ISSN:24326623)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.147-153, 2019-04-30 (Released:2019-11-13)
参考文献数
21

トレーニングを安全に効果的に実施するには,目的に合わせたトレーニング負荷で実施することが求められる.本研究は,サイドブリッジの足の高さや不安定性を変化させた時の筋活動を明らかにすることを目的とした.健常な大学生を対象とし,安定した床(安定面),台上安定面,バランスディスク(不安定面),台上のバランスディスク(台上不安定面)に足を置いて実施する4種類のサイドブリッジを行い,実施時の筋活動を比較検討した.台上に足を挙げると中殿筋の活動が低下し,不安定面に乗せると体幹筋の活動が増加することが示唆された.高さは中殿筋の活動量,不安定性は体幹筋の活動量に影響を与える可能性がある.
著者
宮崎 彰吾 皆川 陽一 沢崎 健太 飯村 佳織 脇 英彰 田原 伊織 吉田 成仁 赤岩 忠孝 佐保田 満美 田村 憲彦 藤岡 隆司 森野 一巳
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.254-265, 2019 (Released:2020-07-13)
参考文献数
20
被引用文献数
1

【背景】欠勤には至っていないが、 様々な徴候や症状で労働遂行能力が低下している労働者の状態 (プレゼンティーイズム) が、 企業に多額の損失を与えている。 しかし、 包括的かつ実効性のある労働衛生対策は未だ提示されていない。 そこで、 鍼治療を含む施術費用への助成が労働者のプレゼンティーイズムに有用であるか中間解析した結果を報告する。 【方法】プレゼンティーイズムと自覚しているオフィスワーカーを対象として、 4週間のランダム化群間比較試験を行い、 各職場において励行されている通常のプレゼンティーイズム対策を任意で行う対照群、 通常の対策を任意で行うことに加えて鍼治療を含む施術に要した費用に対して最大8,000円まで助成を受けることができる介入群、 のいずれかに割り付けた。 主要評価項目はWHO-HPQの相対的プレゼンティーイズム値 (1から低下するほど労働遂行能力が低下していることを意味する) で、 最大の解析対象集団を対象に解析した。 【結果】52例を介入群30例と対照群22例とに割り付けた。 介入群では、 首や肩のこり (67%)、 腰痛 (26%)、 うつ (5%)、 アレルギー (2%) に対して鍼治療を平均1.4回受療して合計7,219円支払い、 6,556円の助成を受けた。 その結果、 相対的プレゼンティーイズム値は対照群0.91に対して介入群0.95で、 群間差は0.04 (ES(r)=0.22、 P=0.12) であった。 【結論】プレゼンティーイズムと自覚しているオフィスワーカーに鍼治療の費用に対して4週間に合計最大8,000円助成する、 と提示すると平均1.4回受療し、 提示しない場合と比べて労働遂行能力が約4% (一人当たり19,691円に相当) 向上することが示唆された。
著者
吉田 成一
出版者
一般社団法人 室内環境学会
雑誌
室内環境 (ISSN:18820395)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.109-116, 2021 (Released:2021-08-01)
参考文献数
31
被引用文献数
1

喫煙により様々な健康影響が生じることが明らかになり, 燃焼式たばこの喫煙率が低下している一方, 新型たばことして販売されている加熱式たばこの利用者が増加している。燃焼式たばこによる健康影響はよく知られているが, 加熱式たばこによる健康影響・生体影響については十分に解明されていない。実際, 燃焼式たばこによる生体影響に関する論文数と比較すると加熱式たばこによる生体影響に関する論文数は1%未満である。加熱式たばこによる生体影響に関する論文は主にたばこ製品製造企業から報告されており, 生体影響として, 呼吸器系や循環器系, 免疫系への影響は認められないという報告や燃焼式たばこによる生体影響と比較すると軽微であるという報告され, 加熱式たばこはリスク低減製品であることの根拠を構築している。たばこ製品製造企業以外の研究グループによる研究も行われつつあり, 燃焼式たばこから加熱式たばこへの切り替えにより肺炎が生じたという報告や加熱式たばこによる循環器系への影響は燃焼式たばこと同程度であるという報告もある。さらに, 妊娠中の加熱式たばこの曝露により出生した雄マウスの造精機能が低下する一方, 燃焼式たばこを同等条件で曝露した場合には影響が認められなかったこともあり, 加熱式たばこによる健康影響が必ずしも燃焼式たばこより小さいと言うことを示していない。このように, 加熱式たばこによる生体影響について評価が定まっておらず, 今後, 様々な生体影響評価を行う必要がある。
著者
上田 祥代 吉田 成朗 渡邊 淳司 池田 まさみ 茅原 拓朗 北崎 充晃
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.3-12, 2019 (Released:2019-03-31)
参考文献数
30
被引用文献数
1

The human primary somatosensory cortex corresponds to an organized topological map of all body parts (somatotopy). However, the representative proportion of body parts in the brain differs from that of the physical body. This distorted representation is called the cortical homunculus. Body parts with extensive cortical representation have a greater sensitivity in spatial resolution. We have developed the software, Face Homunculus Viewer, that can modify any facial images to homunculus-like faces with sensitivity parameters. The software was employed to support children and adults in understanding the cortical homunculus and the sensitivity differences of various body parts. Several workshops were held in which participants measured two-point discrimination thresholds at the forearm, lip and forehead to create a personalized homunculus. The software may contribute to user knowledge on the mechanisms of somatosensory perception in the brain of humans through their own embodied experience.
著者
馬場 章 吉田 成 谷 昭佳 吉田 正高 吉仲 亮 川瀬 敏雄 肥田 康 吉谷 隆彦 津田 光弘
雑誌
じんもんこん2001論文集
巻号頁・発行日
vol.2001, pp.17-24, 2001-12-14

歴史学におけるディジタルアーカイヴの作成は、史料の複製として歴史学研究のプロセスの一環に位置づけられる。その目的は、史料のより効率的な利用と保存、そして公開である。破砕したガラス乾板画像と大型二次元カラー史料である国絵図を例に、それらのディジタル化から研究利用、さらには博物館展示による一般公開までの一連の過程を紹介し、歴史学におけるディジタルアーカイヴの意義について考察する。
著者
櫻井 翔 中里 直人 吉田 成朗 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.20, no.4, pp.323-332, 2015-12-31 (Released:2017-02-01)

Creativity has advocated as important ability in various field. There are many studies to developing creativity through education and training, and presenting stimulation, such as pictures, that evoke positive emotion. Such conventional studies are intended to develop creativity of single person. However, creativity of group members is not simply sum of each single person, since communication of the group member is factor for developing creativity. On the other hand, many psychological studies have shown that facial appearance has effect on emotion of each person during communication. Also emotion of people transmits to each other through unconscious imitation of facial expression and voice. Based on the knowledge, in current study, we propose a method to increase creativity during teleconference by feedback of deformed facial appearance to each other in real-time. We made a system to deform facial appearance of each other and evaluate our proposed method using the system. Through this evaluation, we showed that our method enable us to develop creativity during tele-collaborative work.
著者
池田 まさみ 渡邊 淳司 上田 祥代 吉田 成朗 茅原 拓朗 北崎 充晃
出版者
日本基礎心理学会
雑誌
基礎心理学研究 (ISSN:02877651)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.180-183, 2015-09-30 (Released:2015-12-26)
参考文献数
1

In science education, it is crucial to create teaching materials that are directly linked to students' individual experiences. On “The Japanese Psychonomic Society Committee for Developing Teaching Materials for High School Students,” using computer graphics technology, we developed a visualization system called “Face Homunculus Viewer” (FHV) that provides an opportunity for students to gain a deeper understanding of the relationship between brains and minds. Additionally, we conducted a workshop on human touch perception using FHV. In the workshop, we defined the two-point discrimination threshold of touch as “tactile acuity,” and students measured their tactile acuity with the methods used in psychological experiments. Our contributions are the development of an interactive system for visualizing differences in tactile acuities between bodily sites within each individual and differences between individuals. We believe that this study will indicate a new direction in science education in which computer graphics can be applied.
著者
小島 浩之 上田 修一 佐野 千絵 安形 麻理 矢野 正隆 吉田 成 内田 麻里奈 森脇 優紀 冨善 一敏 設楽 舞 野中 治 木部 徹 島田 要
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、記録媒体として紙に次ぐ歴史を有するにもかかわらず、これまで学術的な観点から調査・研究がなされてこなかったマイクロフィルムについて、図書館等への訪問実態調査(33機関)、および図書館と文書館への質問紙調査(大学図書館:1,378、都道府県立図書館:58、国立国会図書館:1、公文書館:75、大学文書館:88、専門図書館:380)を基軸とし、生産・出版・保存・活用・管理等の諸側面から総合的に分析した。
著者
市瀬 孝道 玉利 真由美 嵐谷 奎一 吉田 安宏 野口 恵美子 岸川 禮子 吉田 誠 西川 雅高 吉田 成一 定金 香里 藤枝 重治
出版者
大分県立看護科学大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

本研究では、黄砂がスギ花粉症、気管支喘息やアトピー性皮膚炎の病態を炎症性メディエータの発現を伴って増悪させることを動物実験で実証した。また黄砂が炎症誘導にあずかる転写因や遺伝子群の発現を変化させることを明らかにした。黄砂の継続的な曝露では、黄砂は一旦アレルギー気道炎症を悪化させるが、 曝露の長期化につれて TGF-β 誘導による免疫寛容が起こり、アレルギー気道炎症が減弱化することが分かった。調査研究では、黄砂飛来時に花粉症を持った人、あるいは持たない人の眼、鼻、咽頭等に影響が見られた。慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者では黄砂日と呼吸機能や症状の変化との間に関連性が見られなかった。黄砂日における来院患者には鼻炎や花粉症患者が多く、続いて気管支喘息患者で、主訴は咳が最も多く半数を超えていた。以上の結果から、 黄砂はアレルギー疾患を増悪する環境要因であることが判明した。