著者
吉田 昌志
雑誌
學苑 = GAKUEN (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.845, pp.53-64, 2011-03-01
著者
吉田 永弘
出版者
日本語学会
雑誌
日本語の研究 (ISSN:13495119)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.78-92, 2006-01-01

いわゆる断定の助動詞のタリは,従来ナリと比較して考察され,ナリに比して文体・用法の面で制約のあることが明らかになった。しかしながら,それが何を意味するのかについては必ずしも明らかになっているとは言えない。そこで本稿では,タリの制約の理由を明らかにし,語法上の位置づけを試みる。まず,主として文体・上接語の偏りに着目し,タリがナリとではなくニテアリと相補的な関係にあることを指摘する。そして,断定表現ではなく存在表現であることを主張し,文法化を果たさなかった形式であることを述べる。あわせて,ニテアリが中世に文法化することを確認し,タリが衰退する契機をニテアリの文法化に求める。
著者
牧迫 飛雄馬 島田 裕之 吉田 大輔 阿南 祐也 伊藤 忠 土井 剛彦 堤本 広大 上村 一貴 Jennifer S. BRACH 鈴木 隆雄
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.87-95, 2013-04-20 (Released:2018-04-12)
参考文献数
41

【目的】日本語版-改訂Gait Efficacy Scale(mGES)の信頼性と妥当性を検証することを目的とした。【方法】地域在住高齢者240名を対象とした。そのうちの31名については,自記式による日本語版mGESの評価を2回実施した(評価間隔14〜20日間)。日本語版mGESの妥当性を検証するために,運動機能(chair-stand test,片脚立位時間,通常歩行速度,6分間歩行距離),生活空間,転倒恐怖感との関連を調べた。【結果】日本語版mGESは高い再検査信頼性を示し(級内相関係数[2,1]=0.945,95%信頼区間0.891〜0.973),すべての運動機能および生活空間と有意な相関関係を認めた。従属変数を転倒恐怖感の有無,独立変数を性別,各運動機能,生活空間,日本語版mGES得点としたロジスティック回帰分析の結果,転倒恐怖感と有意な関連を認めた項目は,性別(女性),通常歩行速度,日本語版mGES得点であった。【結論】高齢者における歩行状態の自信の程度を把握する指標として,日本語版mGESは良好な信頼性および妥当性を有する評価であることが確認された。
著者
遠山 濶志 吉田 善章 小川 雄一 井上 信幸 篠原 俊二郎
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1993

球状トカマク、TST(Tokyo Spherical Tokamakの略)が設計、製作された。球状トカマクでは、プラズマの断面形状が自動的に楕円形に変形し、プラズマの体積が大きくなる、高いベータ値のプラズマを安定に閉じ込めできる、電磁流体力学的(MHD)不安定性に対して強い抑制効果を持ち、放電停止に至るようなプラズマの主崩壊を起こしにくくなるなどの通常のトカマク装置よりも優れた点が理論的に予想されている。本研究では、以下の結果を得た。1)球状トカマクTSTを設計、製作した。直径1.8m、高さ1.6mの円筒形の真空容器内にトロイダルコイルの一部とオーミックコイルを設置している。2)トロイダル、オーミック、垂直磁場コイルを設計、製作した。トロイダル磁場は真空容器中心で0.2T、リップルは2%である。オーミックコイルのFlux swingは15mVsである。3)最大プラズマ電流、45kAのプラズマ放電に成功した。プラズマ電流は、オーミックコイル充電電圧、トロイダル磁場に比例する。4)PINダイオードアレイによるプラズマからの放射計測によってプラズマ形状の時間発展を調べた。放電開始から70μsでアスペクト比1.3に達していることがわかった。楕円度は90μsで1.8になっている。5)電流銃による電流駆動の初期実験を行った。電子銃からは1.7kA、1.5msの電子ビームがとれることがわかった。この電子銃をTSTに取り付けた結果ブレークダウンに必要なFlux swingが7分の1に減ることがわかった。
著者
杉本 賢文 曾根 三千彦 大竹 宏直 寺西 正明 杉浦 淳子 吉田 忠雄
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.218-223, 2016-08-30 (Released:2017-03-18)
参考文献数
12

要旨: 10歳時に初めて高度難聴を指摘できた人工内耳手術症例を経験したので報告する。 5歳時より難聴を疑わせる症状を呈していたが, 耳鼻咽喉科診療所や総合病院耳鼻咽喉科にて複数回純音聴力検査を受けても難聴は指摘されなかった。 当院初診時の純音聴力検査による聴力レベル (4分法) は右 98.8dB, 左 92.5dB と 500Hz 以上の中高音域にて高度な難聴を認めたが, 右耳の 125, 250Hz では 30~40dB の残存聴力を有していた。 初診10ヶ月後には, 補聴器装用効果不十分のため, 左耳へ人工内耳植込術を実施した。 10歳まで高度難聴を把握できなかった要因としては, 難聴が徐々に進行した可能性, 低音域に残存聴力が存在したこと, 不十分な聴力評価により繰り返し難聴を否定されてきたことなどが考えられた。 小児の聴力検査を行う際は, 他覚的聴覚検査の併用も考慮し, 慎重に診断を行うべきである。
著者
吉田正幸著
出版者
伊勢新聞社
巻号頁・発行日
1978
著者
柏木 健司 瀬之口 祥孝 阿部 勇治 吉田 勝次
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.118, no.8, pp.521-526, 2012-08-15 (Released:2012-12-19)
参考文献数
10
被引用文献数
1

This paper describes Saru-ana Cave, located along Kurobe Gorge in the Kanetsuri area, eastern Toyama Prefecture, central Japan. Saru-ana Cave (total passage length, ca. 120 m; relative height, ca. 40 m) opens onto a steeply inclined cliff face, 75 m above the bed of the Kurobe River. The cave consists of horizontal to inclined rooms and vertical shafts. Speleothems in the cave, although not abundant, include cave corals, flowstones, soda straws, stalactites, and a stalagmite. Fossil specimens of six Japanese Macaque individuals (Macaca fuscata) were collected from the cave for paleontological investigation.
著者
吉田 和彦
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.5-13, 2003-04-30 (Released:2017-08-31)

The primitive form of what has now been widespread as the laryngeal theory was first proposed by Saussure in his brilliant study of 1879. Although the theory made many contributions to our understanding of problems in Indo-European historical phonology since then, it still plays a major part in solving long-standing puzzling issues. In fact, the most significant achievement in the field of the past two decades is probably the further development of the laryngeal theory. It is particularly important that recent findings within the framework of this theory have enabled us to see many seemingly isolated facts in a wider perspective of ablauting paradigms.
著者
吉田 美穗子
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.58, no.6, pp.6_101-6_106, 2012 (Released:2012-05-30)
参考文献数
20

写真から喚起される時間印象が,境界拡張の生起に及ぼす影響を検討した。実験1では,写真から喚起される時間印象を調査するために,30枚の写真について 20個の形容語による評定が行われた。この結果,無時間・持続・変化の3種類の時間印象が写真によって喚起されることが示唆された。実験2では,実験1の結果に基づいて統制された刺激を 15枚用いて,3つの時間印象を喚起させる写真における境界拡張の程度を評定課題により測定した。その結果,時間印象が境界拡張関連することが示され,無時間の時間印象を喚起させる写真では,持続・変化の時間印象を喚起させる写真よりも境界拡張の程度が少ないという関係性が示唆された。これは,時間的な拡がりの豊富さと大きな空間的拡がりが相関すると解釈された。これらの結果から,写真の喚起する空間的拡がりと時間的拡がりの関係性の一端が実験的に明らかにされた。
著者
辻村 憲雄 吉田 忠義
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.497-508, 2007-09-15 (Released:2011-03-01)
参考文献数
24
被引用文献数
1 4

中性子線量当量 (率) 測定器の校正に使用する241Am-Be中性子線源について, 中性子放出角度分布の非等方性を計算によって評価した。ここでは, 球形の241AmO2が厚いBeに囲まれる線源モデルを仮定し, (1) AmO2表面でのα粒子のスペクトル, (2) 9Be (α, n) 反応によって発生する中性子のスペクトル, (3) 線源カプセルから漏洩する中性子のスペクトルと放出角度分布を, それぞれ順番に計算した。 (1) と (2) の計算ではα粒子の阻止能と9Be (α, n) 反応微分断面積 (JENDL/AN-2005) , (3) の計算ではモンテカルロ輸送計算コードMCNPを利用した。計算の結果, AmO2の粒径を3μmとした場合, 中性子の収率及びスペクトルがともに標準的な241Am-Be線源のものに良く一致することがわかった。また, 同じ粒径条件で算出した241Am-Be中性子線源の非等方性補正係数は, X3型線源で1.030, X4型線源で1.039となり, 文献から得られた実測値にともに良く一致した。更に, 線源カプセルの周囲に支持構造物がある場合の影響についても検討し, 中性子線量当量 (率) 測定器の校正業務において使用する非等方性補正係数を決定した。
著者
吉田 一彦
雑誌
人間文化研究 (ISSN:13480308)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.186-175, 2008-06-25
著者
多田隈 建二郎 多田隈 理一郎 永谷 圭司 吉田 和哉 Iagnemma Karl
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp."2P1-C15(1)"-"2P1-C15(4)", 2008-06-06

In this paper, the tetrahedral mobile robot as a throwable robot for search and rescue mission is presented. Especially, the tetrahedral mobile robot with the central rotational axis as a expanding mechanism has been developed to illustrate the concept. Motion experiments confirm the novel properties and function of this central axis: Motion experiments, with a test model are also presented.
著者
大石 千種 多田隈 建二郎 多田隈 理一郎 永谷 圭司 吉田 和哉 明 愛国 下条 誠
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp."1A2-G18(1)"-"1A2-G18(4)", 2009-05-25

This paper describes the connected two unit crawlers to realize various configurations. By changing the configuration of two connected vehicle units in relative positions, the robot with this mechanism can automatically adapt to the surface obstacles in the field, including such complicated structures like debris after disasters. In addition we analyzed the effect of the each axis arrangement in order to realized switching function to compose the four basic configurations more easily, and developed an actual prototype model.