著者
和田 一郎
巻号頁・発行日
2006

筑波大学博士 (ヒューマン・ケア科学) 学位論文・平成18年3月24日授与 (甲第4047号)
著者
坂元 英知 市原 隆洋 原田 理恵 太田 隆介 小川 和久 瀬々 良介 香川 豊宏 田代 陽美子 三輪 邦弘 和田 忠子 湯浅 賢治
出版者
福岡歯科大学学会
雑誌
福岡歯科大学学会雑誌 (ISSN:03850064)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, 2001-12-30

【目的】CT検査において,照射するX線量は検査部位を基準に決定され,被写体の大きさは考慮されていないのが一般的である。しかし,被写体の大きさに画質は影響をうけると考えられる。そこで,検査部位のみならず,被写体の体厚を考慮した線量の適正化とその有用性について検討を行った。【対象・方法】CT(GE横河社製:Lemage Supreme)を使用し,胸・腹部用ファントム(京都科学標本社製)の厚みと線量を変化させてCT撮影を行いそれを指標とした。患者(2001年6〜9月:160人)は,腹部領域の画像を使用,それぞれの体厚とCT値の標準偏差を計測,そのデータより患者の至適線量,体厚における線量比を推測した。またその線量の変化におけるX線管球冷却時間の計測を行った。【結果】1, 両者の体厚における標準偏差値の差は0.5で平行な右上がりの直線を示した。2, 体厚が28cm以下の患者撮影線量は20〜35%減少した。3, 線量の減少に伴い,X線管球冷却時間は短縮した。【まとめ】以上の結果1, 画質の均一化2, 患者の照射線量の減少3, 管球冷却時間の減少(患者待ち時間の短縮)4, 管球の長寿命化5,病院収益の向上が考えられる。
著者
和田 淑子 阿部 廣子 杉山 久仁子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.37-45, 1998-02-20
被引用文献数
2

高齢化社会を迎えて, 健康な高齢者が充実した食生活を送ることはきはめて重要なことであり, 高齢夫婦にとって快適な食事作りのための環境を整えることは, この問題の出発点となる最も基本的なことである。しかし, 高齢夫婦のみの世帯を対象とした食事作りに関する調査はあまり行われていないため, その実態を調査し, 学生家族世帯(一般世帯)との比較検討を行った。調査は横浜市金沢区在住の高齢夫婦世帯274, 本学学生世帯475を対象とし, 自己記入法によりアンケート形式で行った。調査結果は次の通りである。食事の摂り方に関しては夫婦一緒に朝食, 夕食を食べることが多く, 90%以上であった。食事作りを楽しいと感じる人が42%いるが, 献立を考えることと後片付けには負担を感じている。高齢になるほど料理への負担感は増す一方, 後片付けの負担感は減少する。また, 食事は和風献立が多くなり, 食事内容を決める際には配偶者の意見が大きい。食料品の買い物は, スーパー以外に個人商店を利用する割合も高く, 買い物の頻度は約半数が毎日だあったが, 75才以上の高齢者では, 2〜3日おきが70%を占めていた。買い物では値段より自分の好みを考慮する割合が高く, 惣菜の購入が比較的多いのが特徴である。また, 買い物では荷物が重い, 少量買えない, 表示が見づらいなど不満点も見られた。高齢夫婦世帯の外食の頻度は学生家族世帯に比べて高いが, 75歳以上ではその割合が減少し, 学生家族世帯と同程度となる。食事サービスへの関心は, 弁当・寿司などの即喫食の可能な宅配サービスに高かった。調理器具については高齢者の方が所有器具をよく利用していたが, 器具の使用に際して, 力が入らない, 操作が複雑, 表示が見えにくい, 器具が重いなどの取り扱い上の問題点が多かった。以上の結果から, 高齢者の自立した食事作りを支援するために検討を要する問題として, (1)食料品の買い物時における不都合な条件が軽減されるような販売面での配慮やサービスが望まれる, (2)調理の場において加齢と共に低下する身体機能に対応できる使いやすい器具のあり方に多くの課題があげられる。
著者
泉 朋子 泉 泰介 小野 廣隆 和田 幸一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告アルゴリズム(AL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.18, pp.49-56, 2009-02-26

証明書分散問題(Minimum Certificate Dispersal Problem, MCD)とは,グラフGと要求集合Rが与えられたときに,Rに含まれるすべての要求を満たすよう各ノードにGの辺を割り当て,各ノードに割り当てられる辺の総数を最小化する問題である.要求とはグラフG上の異なる2つのノードの順序対で表され,要求(u, v)を満たすにはノードu, vに割り当てる辺の和集合にGにおけるuからvへの経路が含まれる必要がある.MCDは与えられるグラフが強連結の場合においてもNP-困難であることが既に示されている.本研究では,MCDの近似可能性について議論する.まず,強連結グラフにおいてMCDの近似率の下界がOmega(log n)(nはGのノード数)であることを示し,さらに任意のグラフにおけるMCDに対する多項式時間O(log n)-近似アルゴリズムが構成可能であることを示す.また,既存研究において多項式時間2-近似アルゴリズムであると評価されていたアルゴリズムが,無向グラフを入力とするMCDに対しては多項式時間3/2-近似アルゴリズムであることを示す.Assume that G is a graph and that R is a set of requests which is represented by a reachable ordered pair of nodes in G. The problem discussed in this paper requires us to assign edges to each node such that all requests in R are satisfied and the total number of edges all nodes have is minimized for a given G and R. To satisfy a request (u, v), a set of assigned edges to u and v must contain a path from u to v in G. This problem is called the Minimum Certificate Dispersal problem (MCD) and is NP-hard even if the input graph is restricted to a strongly connected one. In this paper, we consider approximability of MCD. We clarify an optimal approximability / inapproximability bound in terms of order: we prove the approximation ratio of MCD for strongly connected graphs is Omega (log n) and MCD has a polynomial time approximation algorithm whose factor is O(log n) (n is the number of nodes in G). In addition, we prove that when a given graph is restricted to an undirected graph, the MCD algorithm proposed in [11] guarantees 3/2 approximation ratio.
著者
新正 裕尚 和田 穣隆 折橋 裕二 角井 朝昭 中井 俊一
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.109, no.12, pp.689-696, 2003-12-15
被引用文献数
6 10

奈良県吉野町樫尾の吉野川に沿って分布する玄武岩・流紋岩複合岩脈から約1m径の花こう岩質包有物を見出した.この包有物の起源を探るため全岩化学分析とレーザーアブレーションICP質量分析法によるジルコンのU-Pb年代測定を行った.その結果全岩化学組成は外帯花こう岩類の一員である大峯花こう岩質岩と類似すること,最も若い年代を示すジルコン群がら求めた花こう岩質岩の固結年代は13.2±1.0Maであることが判った.これらから中央構造線南方に中新世の花こう岩質岩の潜頭岩体が存在すると推定される.
著者
撰 広嗣 丹所 啓太 石井 光治 石橋 功至 落合 秀樹 和田 忠浩 生越 重章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.445, pp.289-294, 2009-02-25
被引用文献数
1

近年,無線センサネットワークに関する研究が活発に行われ,様々なアプリケーションへの応用が検討されている.一方で,実装上における問題は多く残されており,特に電池の寿命に対する要求は十分満たされているとはいえない.本稿では,ZigBee開発キットによる野外・温室における通信実験を行い,現状の無線センサネットワークの問題点について議論するとともに,協力無線センサネットワークの必要性について議論する.
著者
和田 親宗 伊福部 達 井野 秀一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎
巻号頁・発行日
vol.95, no.237, pp.53-58, 1995-09-14
被引用文献数
10

我々は音声スペクトルを振動パターンに変換しそれを人差し指の腹に呈示することによって聴覚代行を行う装置、タクタイルボコーダの改良研究を行っている。我々は刺激を電光掲示板のように指腹上を流すというスウィープ呈示方式を考案しその評価を行ってきた。その際、触覚の疲労や時には指先に不快な感覚が生じることを経験した。この不快感は振動刺激が指腹上を流れることに起因するものと想像されたので、今回、点字のような凸点刺激をスウィープさせて呈示することにより問題を軽減できるのではないかと考えた。また、盲人による点字の読解能力を考慮すると,スウィープする凸点パターンは振動パターンよりも識別の面でよりよい刺激方法になることも想像された。そこで振動刺激を用いた場合、凸点刺激を用いた場合、両者を組み合わせた場合の3つの場合について、絶対閾値、二点閾値、疲労の状態からそれらを評価した。その結果、絶対閾値、二点閾値についてはほとんど差が見られなかったが、凸点刺激だけの場合には疲労の影響を最も受けにくかった。このことより長期間使用するタクタイルボコーダの刺激方法は凸点刺激が実用的であろうと推察された。
著者
金 漠龍 堀江 武 中川 博視 和田 晋征
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.634-643, 1996-12-05
被引用文献数
13

予測される地球規模の環境変化が水稲生産に及ぼす影響を明らかにするため, 温度傾斜型CO_2濃度処理装置(TGC)を用い, 水稲アキヒカリの群落を対象に異なる温度とCO_2濃度の複合処理を行い, 発育, 乾物生産および生育諸特性に及ぼす影響について検討した. TGCは長さ26m, 幅2.05m, 高さ1.7mのトンネル型のチャンバーであり, その長軸に沿って常に4での温度勾配が生じるように, 通気速度をコンピュータ制御により調節した. 実験には2つのTGCを用い, 1つのTGCは現行の大気CO_2濃度(&cong;350μLL^<-1>)を, 他方は690μLL^<-1>のCO_2濃度を維持させた. ポット(1/5000 a)植の水稲をTGC内に20株m^<-2>の密度で配置したポット植群落(1991年)とTGC内の枠水田に25株m^<-2>の密度で移植した枠水田群落(1992年)にそれぞれ肥料を十分あたえ, CO_2×温度の複合処理を全生育期間にわたり行った. CO_2濃度倍増処理は水稲の出穂に向けての発育を促進し, 出穂を早めた. その促進率は高温ほど大きく, 出穂までの平均気温が3O℃の場合のそれは11%にも及んだ. 草丈に対するCO_2濃度および温度の影響は小さかったが, 茎数はCO_2濃度に強く影響され, 全茎数と有効茎数ともCO_2濃度倍増処理によって顕著に増加した. CO_2濃度倍増処埋の葉面積への影響は, 幼穂分化期ごろまでの生育初期以降は極めて小さくなり, 過去の研究結果とよく一致した. 乾物生産はCO_2濃度倍増処埋によって顕著に高まったが, それに対する温度の影響は小さく, 2作期の全温度区を平均してみたCO_2濃度倍増処理による最終乾物重の増加率は約24%と推定された. なお, この乾物増加率の温度反応は過去の研究結果と異なったが, これは, 過去の研究は光が殆ど生育を制限しない孤立個体に基づいたものであるのに対し, 本実験の群落条件下では光が生育の制限要因となったためであると考えられる.
著者
森田 悠基 松井 藤五郎 大和田 勇人
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

本論文では構築したWeb上のブログ空間から、評判ブログを抽出し、検索できるようにするためのシステムに対し、適切な分類アルゴリズムを比較検討する。ブログを個人ブログと非個人ブログに分けるという観点に基づいた分類に対し、Naive Bayes, Support Vector Machineといった教師あり学習とEMといった半教師学習を組み合わせた手法について比較実験を行う。
著者
大川 慶 和田 安弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.381, pp.17-24, 1999-10-21

パターン認識の研究において,ニューラルネットワークの学習などを応用した場合には,その学習に多数の多様な形状の文字が必要となるが,これらの多様な形状の文字を収集する方法として,人工的に変形された文字を利用することが考えられる.本報告において我々は,計算論的書字運動モデルが,文字の変形に応用できることを示す.ここで用いる計算論的書字運動モデルは,最適化原理を基にしており,モデルの表現としては,書字運動の経由点情報としたものである.つまり,経由点情報を変化させることによって,変形文字が書字運動の生成モデルにより生成可能である.本報告で我々は,遺伝的アルゴリズムによって経由点情報を変化させる方法を提案する.提案する方法によって,多様な文字形状が生成できることを示し,モデルにより変形された文字は,学習パターンセットとしての使用が期待できる.
著者
清水 一政 飯野 章 中島 淳次 田中 克典 中條 真二郎 浦川 紀元 厚地 幹人 和田 環 山下 千明
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.245-251, 1997-04-25
被引用文献数
4

ギムネマ・シルベスタ(Gymnema sylvestre)葉から抽出・精製したギムネマ酸類の各成分のモルモット回腸縦走筋の高濃度K^+収縮, モルモットおよびラット反転腸管を用いて糖輸送電位変化による糖輸送系およびラットの血糖に対する効果を相互に比較した. 高速液体クロマトグラフィーによる9分画(f1〜f9) (0.1 mg/ml)のうち, f2およびf4は平滑筋の高濃度K^+収縮を強く抑制し, f3, f5は中等度に, f8, f9は弱く抑制したが, その他の成分は影響がなかった. f2成分の高濃度K^+収縮抑制の大きさは74%であり, f4成分のそれの67%とほとんど同じであった. f2およびf4(0.1 mg/ml)により低下した収縮はピルビン酸(5.5 mM)の添加によりともに回復を示した, モルモットあるいはラット反転腸管のブドウ糖添加による糖輸送電位の増加に対して, f2およびf4 (0.1 mg/ml)はともに抑制し, その抑制の程度はともに40%であり, 両者に効力の差はほとんどなかった. また, ラットを用いたショ糖負荷試験においてf2およびf4はともに血糖上昇抑制作用を示した. これらのことから, f2およびf4はともにモルモット回腸縦走筋の収縮, モルモットおよびラット反転腸管の糖輸送電位の増加および血糖上昇を抑制する効果がある結果が得られた. 従ってこれらの成績によりギムネマ酸の各成分の一部は腸管におけるブドウ糖吸収を抑制することにより血糖上昇を抑制することが示唆される.
著者
井坂 茂夫 岡野 達弥 島崎 淳 村上 信之 原 徹 片海 七郎 吉田 豊彦 長山 忠男 和田 隆弘 北村 温 香村 衡一 石川 堯夫 外間 孝夫 座間 秀一 佐藤 信夫 小寺 重行 川地 義雄 並木 徳重郎 梶本 伸一 伊藤 晴夫 皆川 秀夫 高岸 秀俊 村山 直人 真鍋 溥
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.83, no.10, pp.1662-1667, 1992-10-20
被引用文献数
4

日本において近年腎細胞癌患者数が増加してきていることが言われているが,人口動態の変化をもとにした発症率に関して最近の実情を報告したものはほとんどない.人口約500万人,手術設備のある25の泌尿器科を有する千葉県において,過去10年間の腎細胞癌患者の実態を調査した.郵送アンケート方式にて組織学的に確認された症例について検討した.調査項目は,性別,年齢,住所,職業,症状,発見のきっかけとなった検査法,手術日,腫瘍径,臨床病期などであった.22の施設から回答が得られ,1980年から1989年までの間に千葉県在住で560例が報告された.年間10万人当たりの発症率は10年間で0.32から2.07へと増加した.小さくて無症状かつlow stageの癌が急激に増加しつつあることが判明したが,転移病期のものの減少は認められなかった.腎細胞癌増加の主体は診断方法の発達による早期診断症例の増加であると考えられたが,なんらかの発癌因子が関与している可能性も否定できなかった.