著者
和田 和千 田所 嘉昭
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.281, pp.47-54, 2001-08-30

ソースフォロワにおける基盤効果による誤差を低減するための回路を提案している.構成が簡単であるなど有利な点が多いソースフォロワの特長を活かせるように, 従来のソースフォロワで一定電位に固定されていた端子を適切に制御することで特性を改善するという指針に基づいている.そして, 参照用のソースフォロワを設け, 誤差を検出する回路の出力で制御を行なう原理を提案している.また, 誤差検出と制御のための回路に望まれる特性を解析により導くとともに, 回路の簡単化のために所望の特性を近似して構成している.理想的なレベルシフト回路が必要とされる例として, 電圧-電流変換を線形化する回路技術に提案回路を適用し, シミュレーションにより歪みが小さくなることを確認している.
著者
和田 和千 田所 嘉昭
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.54, pp.47-54, 2001-09-06

ソースフォロワにおける基盤効果による誤差を低減するための回路を提案している.構成が簡単であるなど有利な点が多いソースフォロワの特長を活かせるように, 従来のソースフォロワで一定電位に固定されていた端子を適切に制御することで特性を改善するという指針に基づいている.そして, 参照用のソースフォロワを設け, 誤差を検出する回路の出力で制御を行なう原理を提案している.また, 誤差検出と制御のための回路に望まれる特性を解析により導くとともに, 回路の簡単化のために所望の特性を近似して構成している.理想的なレベルシフト回路が必要とされる例として, 電圧-電流変換を線形化する回路技術に提案回路を適用し, シミュレーションにより歪みが小さくなることを確認している.
著者
花房 泰子 趙 庚五 兼丸 卓美 和田 隆一 杉本 千尋 小沼 操
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.60, no.10, pp.1127-1132, s・iv, 1998-10
被引用文献数
16

Babesia caballi実験感染馬の病態解析を行った.病理学的検索の結果, 直接の死因は肺水腫による呼吸不全と考えられ, 腎臓の特殊染色を行った結果, 増殖性糸球体腎炎が認められた.2頭の成馬にB.caballiを接種し, 末梢リンパ球におけるサイトカインmRNAの発現を調べた結果, 1個体においてはinterferon-gamma, tumor necrosis factor-alpha (TNF-α), interleukin (IL)-2, もう1個体においてはTNF-α mRNAの発現が増強されていた.両個体において, IL-4 mRNAの発現に変化は見られなかった.また, B.caballi感染馬における血清中の一酸化窒素(NO)の産生量を調べたところ, 3頭のデキサメサゾン(DX)投与馬の死亡直前(感染末期)にNOレベルの上昇が認められた.DX投与馬の1頭にNO合成酵素の阻害剤であるアミノグアニジン(AG)を投与して感染経路を調べたところ, AG投与馬では非投与馬と比較して高い寄生率と低いNOレベルが観察されたが, ウマは最終的に死亡した.本研究の結果より, B.caballi感染症においてサイトカインとNOが病態形成に強く関与している可能性が示された.
著者
安本 亮二 浅川 正純 福井 淳一 和田 誠次 岸本 武利 前川 正信
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.16-22, 1992-01-20

実験的膀胱癌誘発剤であるN-butyl-N-(4-hydroxybutyl) nitrosamine (以下BBN) の0.025%水溶液をラットに経口投与し, 投与5週目からラットinterferon-α (以下IFN-α) を0.1m1 (5×105units/kg/ml) 筋肉内注射し, 以後発癌に至るまでの膀胱の肉眼的変化と病理組織学的変化及びNatural Killer活性 (以下NK活性) の変化を経時的に検討した.1) BBN+IFN-α群の膀胱重量は, 膀胱粘膜に肥厚や血管増生などの肉眼的変化を認めるBBN投与10〜14週の時期 (A期) ではBBN群の膀胱重量と差は見られなかったが, 腫瘍が観察されるBBN投与15〜19週 (B期), 及び20〜30週 (C期) では, 前者重量は後者重量に比べて有意に小さかった.2) A期, C期における発癌率はBBN+IFN-α群の方がBBN群より低かった.3) B期, C期における膀胱癌の悪性度及び浸潤度は, BBN+IFN-α群の方がBBN群に比べて低かった.4) NK活性はA期では両群間に差は見られなかったが, B期ではBBN+IFN-α群の方がBBN群に比べて上昇していた.5) 以上の結果より, IFN-αはBBN誘発ラット膀胱癌の実験系において発癌過程から抗腫瘍的に作用していることが想定された.
著者
大和田 勇人 溝口 文雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.49, pp.45-46, 1994-09-20

制約充足問題はAIの中心的問題の一つであり,例として設計,レイアウト問題等がある.制約充足問題とは,制約集合を充足する変数への値の割り当てを決定することであり,NP-完全なクラスに属する.そのため,近似的ではあるが効率のよい解法が求められている.例えば,制約充足問題の代表的な手法であるアーク無矛盾は局所的なものであり,後戻り探索を実施する前に局所的に矛盾するものを除去する.さらに,実問題を考えると,必要十分な制約集合を与えることは困難で,できるだけ多くの制約を充足するものを求めるといった部分制約充足問題も考慮しなければならない.我々は,住宅間取り問題に対して,このような手法を導入してきたが,満足のいく解法を得ることはできず,新たなアプローチを模索している.本研究はこのような問題意識から,制約充足だけでは解決できない部分を過去の事例を利用して,帰納学習により補完するという方法を考える.特に,正,負事例から論理プログラムを生成する帰納論理プログラミングを用いて,制約充足問題の近似解を求めるための規則を生成することを目指す.現状では,帰納論理プログラミングで用いられている相対最小汎化を制約論理プログラミングの枠組みから拡張し,システム化した.本稿ではその概要を報告する.
著者
ウ 小軍 圓藤 康平 和田 俊和 松山 隆司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.633, pp.9-16, 2001-02-15
被引用文献数
4

3次元ビデオとは、実世界のダイナミックな視覚的イベントをすべて撮影、記録する究極の映像メディアのことである。すなわち、視覚情報として、時系列に変化する対象の立体的な形と表面属性(色とテクスチャ)を獲得し、記録するメディアである。本論文では、まず実時間3次元形状復元手法として、視体積交差法に基づいた新しい並列アルゴリズムを提案する。この手法では、平面間透視投影を用いて、多視点同時撮影された映像から対象の立体的な形を復元する。われわれはこの手法を超高速ネットワーク(1.28Gbps)に接続された10台のPCからなるPCクラスタシステム上に実装した。このシステムは2cm×2cm×2cmの空間解像度において、約秒10フレームのスピードで身体動作の3次元形状復元に成功している。次に、パン・チルト・ズームカメラを制御し、対象を追跡しながら3次元形状復元を行う機能をシステムに追加した。カメラ制御の遅延によってシステムのスループットは秒1フレームに落ちたが、対象を追跡することで、空間解像度を落とすことなく、広い範囲を動く対象の3次元形状を復元できるようになった。最後に、われわれが開発した対話的編集・表示プログラムのデモを通して、3次元ビデオの魅力を示す。
著者
和田 俊和 中村 恭之 加藤 丈和
出版者
和歌山大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

本研究では,単一静止画像からの高解像度画像生成法Hallucinationを高精度化する方法について検討を行なった.昨年度はHallucinationによって生じるブロックノイズの除去方式および最近傍探索アルゴリズムの高速化について検討したが,今年度は最近傍探索アルゴリズムの高速化と全く別方式のHallucinationアルゴリズムの開発を行った.前者に関しては,昨年度提案したPrincipal Component Hashing(PCH)を改良し,Adaptive PCH(APCH)を提案した.これは,PCHでは画像データの分布が正規分布に従うものと仮定していたが,一般の分布では,必ずしも効率の良い探索が行えなかった.これを一般分布に対しても効率が良くなるように,累積ヒストグラムとそれを参照した2分探索木を用いたHash関数を導入した.これにより,任意のデータ分布に対してLSHや従来のPCHよりも効率の良い最近傍探索が行えることを示した.後者については,大量の画像集合から構成した部分空聞を利用して,入力画像の一部から残りの部分を推定する写像計算法について検討を行い,通常の部分空間を用いた写像では入力画像の面積が小さくなると多重共線形性の問題が発生することを明らかにした.さらに,その問題を回避するためにマハラノビス距離を最小化する出力を推定するMaximum Mahalanobis-distance Mapping(M3)を提案し,多重共線形性の問題を回避することができることを示した.さらに,これを画素間引きした画像に適用し,低解像度顔画像から高解像度顔画像が生成できることを示した.
著者
和田 恵美子
出版者
大阪府立大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、患者・家族の相談活動・自己決定支援の具体的方策、精神的支援をめざすツールとして闘病記の活用可能性を明らかにすることである。闘病記文庫を有する施設における地域住民の活用度を調査するとともに、看護師との闘病記朗読会を行い、彼らの反応およびインタビューデータを分析した。その結果、市民の闘病記に対する関心度は高く、利用環境について更なる整備が必要であること、また闘病記朗読は患者へ活用できる可能性があるが、それ以前に看護師に与える影響が大きく、教育ツールとして意義があることが示唆された。
著者
和田 卓也 井上 誠 横田 修一郎 岩松 暉
出版者
一般社団法人日本応用地質学会
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.349-358, 1995-12-10
被引用文献数
10 1

Downward infiltration of rainwater within the Quaternary pyroclastic plateau have been studied by using continuous and automatical survey of electric prospecting and chemical analysis of seepage water from the foot of the plateau. Reduction of apparent resistivity and its downward extension are recognized within the plateau just after the heavy rain. This means the existence of downward infiltration of rainwater. However, the style of infiltration is various, and it seems to be strongly influenced by rainfall condition and surface humus soils. Downward velocity of the infiltration is estimated to be 60 meters/12 hours, and this value is too rapid compared with the well-known value of 1〜3 mm/day. Probably, two types of downward infiltration may co-exist because of cooling joints or pipe structures within the pyroclastic flow deposits. On the other hand, chemical analysis of seepage water shows that the concentration of ions may change depending on that of rainfall. This may support the result mentioned above of the rapid velocity.
著者
堀栄 太郎 山口 勝幸 和田 芳武 山浦 常 加納 六郎 篠永 哲 藤野 信之
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.87-90, 1984
被引用文献数
3

Three cases of human myiasis due to two species of Cordylobia were reported. In case 1,the patient was a 35 year old Japanese woman who had been in West Cameroun in 1979. A mass attended with a severe pain was found in the right upper-eyelid. Two maggots taken out from the lesion were identified as the third-stage lervae of Cordylobia rodhaini Gedoelst, 1909. In cases 2 and 3,the patients were the siblings, a Japanese boy aged 6 and a Japanese girl aged 2,who had been in Abidjan, Cote d'Ivoire in August 1982. The masses attended with a severe pain were found in the fore-head and shoulder of the boy and in the back of the head of the girl. Six maggots were taken out from the lesions and they were identified as the third-stage larvae of Cordylobia anthropophaga (Blanchard, 1893).