著者
浅利 靖 島津 盛一 西村 博行 新井 伸康 中 英男 大和田 隆 比企 能樹 柿田 章
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.24, no.9, pp.2461-2465, 1991-09-01
被引用文献数
9

中年の男性に発生した巨大な膵のsolid and cystic tumor(SCT)を経験し,その臨床経過よりdoubling timeを算出した.また本邦報告例139例について検討した.症例は58歳男性.腹部腫瘤を主訴に入院.開腹したところ,膵体部に被膜におおわれ充実性かつ弾性軟の,24×19×8cmの腫瘤が存在し,膵体尾部脾合併切除施行.病理組織学的に,充実性で髄様増殖パターンを呈し,免疫染色では上皮系マーカーに陽性でありSCTの診断を得た.4年前の初診時の腫瘍径と今回術前の精査時の腫瘍径とからdoubling timeを算出したところ,240日とslow growingな腫瘍に分類されることを証明しえた.本邦報告例139例について検討したところ,本例は男性例としては最年長かつ最大の腫瘍径を持つものであった.術後1年経過した現在,患者は健在であり,再発も認められていない.
著者
和田 肇 唐津 博 矢野 昌浩 本久 洋一 根本 到 萬井 隆令 西谷 敏 脇田 滋 野田 進 藤内 和公 名古 道功 古川 陽二 中窪 裕也 米津 孝司 有田 謙司 川口 美貴 奥田 香子 中内 哲 緒方 桂子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、1980年代以降、とりわけ1990年代以降を中心に労働市場や雇用、立法政策あるいは労働法の変化の足跡をフォローし、今後のあり方について新たな編成原理を探求することを目的として企画された。この4年間で、研究代表者、研究分担者および連携研究者による単著を4冊刊行している(和田肇『人権保障と労働法』2008年、唐津博『労働契約と就業規則の法理論』2010年、藤内和公『ドイツの従業員代表制と法』2010年、西谷敏・根本到編『労働契約と法』2011年)。その他、100本を超える雑誌論文を発表し、研究グループによる学会報告が5回、国際シンポが5回(日独が2回、日韓が3回)行われている。とりわけ最終年度には、それまでの成果のまとめを中心に研究を遂行した。(a)労働者派遣法の体系的な研究を行い、2112年秋の書物の出版に向けて研究を積み重ねた。個別テーマは、労働者派遣法の制定・改正過程の分析、労働者派遣に関する判例・裁判例の分析、労働者派遣の基本問題の検討、比較法分析である。現段階で作業は約8割が終了した。(b)不当労働行為法上の使用者概念に関する最高裁判例が相次いで出されたこともあり、その検討を行った。これは、企業の組織変動・変更に伴う労働法の課題というテーマの一環をなしている。(c)労使関係の変化と労働法の課題というテーマに関わって、現在国会で議論されている国家公務員労働関係システムの変化に関する研究を行った。その成果は、労働法律旬報や法律時報において公表されている。特に後者は、この問題を網羅的・総合的に検討した数少ない研究の1つである。以上を通じての理論的な成果としては、(1)労働法の規制緩和政策が労働市場や雇用にもたらした影響について検討し、新たなセーフティネットの構築の方向性を示し、(2)非典型雇用政策について、労働者派遣を中心としてではあるが、平等・社会的包摂という視点からの対策を検討し、(3) 2007年制定の労働契約法の解釈問題と理論課題を明らかにし、(4)雇用平等法の新たな展開の道筋を付けた。当初予定していた研究について、相当程度の成果を出すことができた。
著者
和田 春樹
出版者
ロシア史研究会
雑誌
ロシア史研究 (ISSN:03869229)
巻号頁・発行日
no.47, pp.76-87, 1989-04-07
著者
福瀬 達郎 有安 哲哉 張 謙益 室恒 太郎 水野 浩 神頭 徹 青木 稔 田村 康一 和田 洋巳 人見 滋樹
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.829-834, 1991-10-20
被引用文献数
4

当科に於ける過去17年間の肺癌総手術症例733例中, 40歳未満の若年者肺癌手術症例は24例(3.3%)であった.最年少は17歳女性で, 30歳未満は全例腺様嚢胞癌であった.性別は, 女性7例(29.2%)で肺癌手術症例全体での女性25.2%に比しやや多い.発見動機は, 検診が9例(37.5%), 有症状例が15例で, 症状の内訳は, 咳嚇が9例と最も多かった.若年者の非喫煙者の率は33.3%と総手術例の17.1%に比し有意に高かった.組織型は腺癌が10例と最も多く, 扁平上皮癌は少なかった.病期はI期11例, II期1例, lIIA期6例, IIIB期5例, IV期1例であり, 進行癌は50.0%で全体の59.6%に比しやや少なかった.手術は絶治12例, 相治6例, 相非2例, 絶非2例, 試験開胸2例であった.手術成績は, 5生率74.1%と良好で, 病期別ではI期列は5生率100%だったが, IIIA期例は5生率0%と悪かった.検診例に進行癌は比較的少なく, 予後良好であった.
著者
山田 格 Chou Lien-Siang Chantrapornsyl Supot Adulyanukosol Kanjana Chakravarti Shyamal Kanti 大石 雅之 和田 志郎 Yao Chou-Ju 角田 恒雄 田島 木綿子 新井 上巳 梅谷 綾子 栗原 望
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.1-10, 2006

台湾,タイ,インドの研究施設に保存されている中型ナガスクジラ属鯨類標本22点を調査し,骨格の形態学的特徴から,ミンククジラBalaenotera acutorostrata 4点,カツオクジラB. edeni 7点,ニタリクジラB. brydei 1点,ツノシマクジラB. omurai 10点を確認した.1970年代以来議論は提起されていたもののWada et al.(2003)が記載するまで不明瞭であったツノシマクジラの標本点数が相対的に多かったことは特筆に値する.本研究の結果は,これまで混乱が見られたいわゆる「ニタリクジラ類」の分類学的理解を解きほぐすものである.さらにこの混乱を完全に解決するためには,とくにカツオクジラのホロタイプ標本の分子遺伝学的調査が強く望まれる.
著者
高野 邦彦 尾花 一樹 和田 加寿代 田中 武 久保田 智紀 佐藤 甲癸
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, no.56, pp.7-10, 2002-08-30
被引用文献数
3

動画ホログラフィは,自然な立体感が得られる電子式立体ディスプレイ実現のための技術として期待されている.特に白色再生法は,表示像のカラー化に応用するという点で有効であると考えられる.これまでに3枚のLCDパネルを用いたカラー再生法が検討されている.しかし,表示素子が複数になることからカラー再生時に重要となるRGBの回折光の位置調整機構が複雑になっていた.それに対して本手法では回転式カラーフィルタによりカラー再生に必要となる波長光を時分割抽出し,これと同期させた,単板式DMDパネルにRGBのCGHを時分割形成してカラー立体像の表示を行った.そこで,本稿ではDMDパネルを用いた再生法について採り上げ,一灯の白色光源と単板素子でカラー立体像表示装置の構成が可能となることを示し,装置簡略化への可能性を提案する.
著者
保田 正人 和田 常子 大塚 みよ子 鬼塚 美智子
出版者
活水女子大学
雑誌
活水論文集 (ISSN:02888610)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.34-50, 1952-03

本學、學校寮、自炊寮並に學生の家庭の榮養攝取状況を檢討する事によつて、學校寮、自炊寮の経濟的、合理的な榮養管理實施資料の一部を得ると共に、現下中流階級地方人の榮養攝取状況の實態を把握し、合せて米人家庭の調査によつて日本人との比較檢討を行う目的で、榮養士養成コース專攻學生をして、食物消費量を記録させたものを中心として集計、檢討を行つた。榮養素の攝取状況は、ビタミンB_1,B_2,Cを除くと全國平均と同様若くは若干良好であり、日本人の標準量に對しても、ビタミンA,B_1,B_2とカルシウムの不足を除けば、充分に滿されている。蛋白質、脂質の供給比率は良好であり、前者については質的にもすぐれている。糖質の平均62%は米によつて占められている。カルシウムと燐の比は全國平均よりは良好ではあるが、かなりすぐれた比率と考えられる世帯は30%にしかすぎない。ビタミンAの不足は米食に偏している事と、緑色野菜の利用の少ない事に原因している。ビタミンB_1はその大部分を七分搗米に依存している。食品使用量は全國平均と同一傾向であるが、嗜好品が多く、生鮮魚肉の使用が著しい。主食は大部分は米麥又は米のみによつて占められ、雜穀の使用は少い。又、配給による主食の推定充當率は低い。野菜の生食回數はかなり多く、1日1回の割合で生食されている。米人家庭の熱量素構成比率は、日本人の場合と全く異り、糖質を主体とする主食觀念は微弱であり、脂質が著しく多い。ビタミン類の攝取量はビタミン剤の補給とあいまつて、標準量を相當に越えている。又乳製品、油脂類、果實の使用量が著しく多い。學校寮は若干考慮を要する問題もあるが、概して良好である。但し熱量、カルシウム、ビタミン類が幾分不足している。自炊寮においてもカルシウム、ビタミン類の不足が目立つが、經濟的にも、食生活環境の面でもほぼ好成績を收めている。終りにあたり、種々御援助、御助言を頂いた鶴田千代子教授、海老沼榮養士併に長崎醫科大學藤本薫喜教授、同福井忠孝助教授に謝意を表する。尚集計にあたり學生諸君の協力を感謝する。
著者
中野 勝郎 杉田 敦 細井 保 名和田 是彦 川崎 修 山崎 望 川原 彰
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、インターナショナル・ミニマムを世界共通課題としてとらえ、普遍的な立場からこれを国際レベルの政治機構を通じて組織・制御することの妥当性を問うた。またナショナル・ミニマムを国レベルの政府によって組織・制御する具体的な制度が問われ、分節的な構成による組織・制御が展望される一方で、私たちが有する社会・政府観の再検討が提起された。全体として、国際レベルから地域レベルへといたる多元・重層的な政治を構想することができたのではないかと考える。
著者
吉田 勝 和田 秀樹 小山内 康人 有馬 真 加納 隆 PANDIT M. K. PANDIT M.K.
出版者
大阪市立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1998

1.平成10年度と11年度の2年間にわたり、インド中央構造帯およびその周辺地域の地質野外研究を、日本から派遣研究者27人延ぺ573人日、現地参加科学者40人延べ659人日、合計で述べ1232人日を実施した。また、インドから研究分担者ら4人を延べ133日間招聘した。野外調査はとくに、アラバリ・デリー帯とインド中央構造帯中央部(サコーリ帯およびサウサー帯)を集中的に実施したほか、インド中央構造帯東部、東ガート帯、南インド原生代変動帯、スリランカなども実施した。2.アラバリ・デリー帯、中央構造帯中央部、及びインド中央構造帯全般に関する最新の知識が得られ、採集された地質標本についての詳しい分析的研究が実施され、岩石学、年代学関係の重要なデータが得られ、それらの一部は公表された。3.これらの研究を通じて、ゴンドワナテクトニクスにおけるインド中央構造帯の意義が明らかになって来た。インド中央構造帯のスーチャーとしての主要な活動時期はパレオ原生代(19-22億年前)であり、その後は内陸変動帯であったと思われる。メソ原生代には西オーストラリア南部のアルバニー帯と連なっていたと考えられる。従って、西オーストラリア西縁を走るピンジャラ変動帯が、グレンヴィリアン期のロディニア集合テクトニクスにおいて重要な役割を果たしたと考えられる(Yoshida,2001,Gcmdwana Research 4,208-211)。4.以上の研究成果は、国際誌などでの研究論文105編、国際学会等における講演60題、研究論文集など8冊および国際学術研究連絡誌など10冊の発行などによって国内外に公表された。また、英文研究成果報告書「The Central Indian Tectonic Zone and its Extensions within East Gondwana」(GRG/GIGE Miscellaneous Pub-lication No.14)として刊行された。この報告書はインド中央構造帯のテクトニクス(11編155頁)、アラバリ・デリー褶曲帯のテクトニクス(7編66頁)、東インド東部原生代変動帯の岩石とテクトニクス(8編799頁)及び南インド楯状地の岩石とテクトニクス(6編47頁)の4章347頁で構成され、付録として公表編著書、論文、講演目録、文部省への提出諸書類が添付されている。
著者
平 啓介 根本 敬久 (1989) MULLIN M. EPPLEY R. SPIESS F. 中田 英昭 藤本 博巳 大和田 紘一 小池 勲夫 杉本 隆成 川口 弘一 沖山 宗雄 瀬川 爾郎 SPIES F. 清水 潮
出版者
東京大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1989

大気中の二酸化炭素の増大やオゾン層の破壊などグロ-バルな地球環境の変動の可能性が広く注目を集めるようになり、大気中に放出された二酸化炭素の50%を吸収することに示される海洋の役割とその変動を解明するために、東京大学海洋研究所は太平洋の対岸に位置する米国スクリップス海洋研究所と平成1ー3年度にわたって共同研究を行った。これに先だって1968年5月に東京大学(海洋研究所)とリフォルニア大学サンディゴ分校(スクリップス海洋研究所)は学術研究協力協定を締結して、太平洋における地球圏変動(グロ-バルチェンジ)にともなう海洋の生産力、生物資源および海底の動態に関する協力研究に着手することに合意していた。平成1年、本研究の発足に当たって、根本敬久(当時、研究代表者)と小池勲夫がスクリップス海洋研究所を訪問して、全体の研究計画ならびに海洋上層における炭素・窒素の生物的循環を対象として研究する方法について討議した。同年11月に新造された白鳳丸がスクリップス海洋研究所に寄港して、海洋物理学、海洋化学、海底物理学、海洋生物学そして水産学の全分野について研究計画の打ち合わせを行った。また、スクリップス海洋研究所のヘイワ-ド博士を東京大学海洋研究所に招き、杉本隆成が渡米して地球規模の生物環境問題、特にイワシ類の資源変動の機構解明の方策が話し合われた。瀬川爾朗がスピ-ス教授を訪問して、東太平洋海膨の海底活動荷ついて電磁気学的特性について討論し、それぞれの海域で観測研究を実施することを打ち合わせた。平成2、3年度は上記の方針に沿って、カタクチイワシ、マイワシ類の稚仔魚の変動については、平成2年、3年の冬季に薩南海域で実施したマイワシの資源調査の結果ならびに既存資料とスクリップス海洋研究所がカルフォルニア沖で40年以上継続している調査結果と比べて大規模な地球的変動であるエルニ-ニョに対する応答を明かにした。物理的(温度、塩分、雲量、光量、海流)、化学的(栄養塩量、溶存酸素)パラメ-タ-によって資源変動を予測するための海洋環境変動モデルをそれぞれの海域について構築することができた。これらの資源環境学的研究は英文モノグラフとして刊行することになった。海洋における栄養塩の量的変動と微生物食物連鎖の研究も実施された。海洋物理学では、CTD観測に基づく海洋構造の観測と中立フロ-トの追跡によって太平洋の深層循環の研究を実施した。スクリップス海洋研究所は1987年2北緯24度と47度の太平洋横断観測を実施し、東太平洋の南北測線の観測を1990ー91年に実施した。後者についてはスクリップス海洋研究所のデ-ビス教授が南極環海と熱帯海域においてアリスフロ-トの追跡実験を、東京大学海洋研究所では平啓介が中心になって四国海盆ならびに黒潮続流域でソ-ファ-フロ-ト追跡実験を実施しており、デ-タ交換を深層流の統計学的特性を明らかにした。海底磁力計と電位差計による海底観測は東京大学海洋研究所では瀬川爾朗が中心に、スクリップス海洋研究所ではスピ-ス教授のグル-プが実施しており、相互のデ-タ交換を行い、海底ステ-ションによる長期観測法を確立した。海洋の炭素循環について、国際共同研究の一環として白鳳丸による北西太平洋における観測を平成3年5月に実施した。また、太平洋熱帯域ではスクリップス海洋研究所が8月に観測を実施した。これらのデ-タ解析により、溶存炭素の循環に関する研究をとりまとめた。
著者
柳沢 良三 井上 滋彦 板倉 宏尚 岸 洋一 藤丸 純一 和田 順子
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.690-693, 1992-05-20

症例は70歳女で,1990年1月26日,排尿困難と頻尿を主訴に当院を受診.コリン作動薬を投与するも効果なく,4月6日に尿閉をきたした.膀胱鏡にて尿道および膀胱頚部の挙上を認め,導尿後も下腹部に小児頭大の腫瘤を触知した.排泄性尿路撮影では膀胱後部腫瘤を認め,鎖尿道膀胱造影で膀胱頚部と近位尿道の前方への偏位を示した.CTスキャンとMRIにて膣上方に位置し,膀胱を前方に圧排する内容液状の骨盤内腫瘤を認めた.1990年8月6日,子宮全摘除術を施行.病理診断は結核性子宮内膜炎であった.術後は排尿障害は消失し,鎖尿道膀胱造影上,膀胱頚部と尿道の偏位は消失した.本邦34例,欧米110例の婦人科疾患による尿閉を集計し,婦人科疾患による尿閉の機序を検討した.妊娠後屈子宮,子宮脱,子宮筋腫,卵巣嚢腫,処女膜閉鎖,膣閉鎖等の頻度が高かった.結核性子宮留膿腫による尿閉症例は,これまでに報告をみない.
著者
平野 勝也 和田 裕一 森田 直子
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究により,街並みメッセージが,場所単独のイメージのみ成らず.係留効果を通じて,場所が展開する場合において,大きく場所のイメージに影響することも明らかにした.そのことにより,既に明らかになっている場所単独のイメージと,表通りから裏通りに入ると言ったような場面展開のパタン整理を,様々な繁華街において調査を実施することを通じて,繁華街を創り上げていくデザインボキャブラリーとしての取り纏められた.
著者
大鹿 健一 宮地 秀樹 相馬 輝彦 和田 昌昭 遠藤 久顕 河澄 響矢
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

まずKlein群について,Thurstonが1980年代に提示した問題群を中心にして基本的な理論の構成の仕事を行った.その中で,Thurstonの未解決問題のうち2つを完全に解決することができた.そこで得た結果をもとに,Klein群の変形空間の器楽的研究を行った.変形空間の境界の位相構造について新しい知見をえるとともに,指標多様体の中での変形空間の力学系的性質の研究を進め,原始安定性の必要十分条件を得ることに成功した.Klein群の成果をTeichmuller空間の研究に応用し,様々なコンパクト化の共通の地盤としての,簡約化されたコンパクト化の研究を進めた.
著者
和田 七夕子 勝見 允行
出版者
植物化学調節学会
雑誌
植物化学調節学会研究発表記録集 (ISSN:09191887)
巻号頁・発行日
no.35, pp.85-86, 2000-11-02

From the 7th internodes of light-grown seedlings of LKB pea (wild type) and 1kb dwarf pea, a brassinolide (BR) deficient mutant, upper 8 mm segments were excised and stored in 50% glycerol at -15C for more than 2 weeks. The extensibility (φ) and the yield threshold (y) of the cell wall were analyzed by creep measurements of these glycerinated segments (G-segments). LKB had higher φ and lower y values than lkb in response to acidity (pH4.5). However, G-segments taken from BR-treated 1kb seedlings had φ and y values similar to those of LKB. On the other hand, G-segments of LKB taken from seedlings treated with brassinazole (BZ), an inhibitor of BR biosynthesis, had higher y values than non-treated LKB. When G-segments of lkb were incubated with BR for 1 hr and then creep measurements were made in the presence of BR, their φ and y values were also similar to those of LKB. Heat treatment of G-segments diminished their ability to respond to acidity. Addition of a crude cell wall protein fraction to heat-treated LKB G-segments could restore their ability. In the case of heat-treated 1kb and LKB pretreated with BZ, their ability could be restored only in the presence of BR. These results suggest that BR is necessary for acid-induced cell wall loosening possibly as an effector of cell wall enzymes responsible for φ and y changes.