著者
岡島 厚 大津山 澄明 永森 稔朗 中野 智仁 木綿 隆弘
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.65, no.635, pp.2196-2203, 1999-07-25
被引用文献数
19

Flow induced in-line oscillation of a structure with a circular or rectangular section was experimentally studied by free-oscillation tests in a wind tunnel. Detailed data of response amplitude of various cylinders have been acquired in a wide range of the reduced mass-damping parameter (Scruton number), by free-oscillation tests of two-dimensional cylinder spring-mounted to oscillate as a rigid cylinder. Flow induced in-line oscillation of the cylinder is certified to have two types of excitation mechanism; one is the so-called wake breathing effect accompanied with a symmetric vortex street and the other is the vortex excitation at a half of the critical reduced velocity. Also a fixed splitter plate was mounted behind a cylinder to eliminate the vortex shedding of alternate vortices from the cylinder, after Aguirre's experiments, and the results were compared with those without a splitter plate. As a result, we can classify the flow induced in line oscillation of the circular or rectangular cylinder. For a circular cylinder and a square one, two types of excitation phenomena appear in each reduced velocity region, the thin rectangular cylinder with the side ratio b/h=0.4 suffers from the vortex excitation, and the elongated rectangular cylinder with the side ratio b/h=2.5, is subjected to the wake breathing effect accompanied with a symmetric vortex street. It is found that fluidelastic characteristics of two types of in-line oscillations are quite different; i.e., the response amplitude are very sensitive to the reduced massdamping parameter, during the in line oscillation with a symmetric vortex street, while the oscillation of vortex excitation are rather insensitive.
著者
大津栄一郎編訳
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1999
著者
平本 秀二 菊地 綾子 吉岡 亮 大津 裕佳 小東 靖史 後藤 容子 堤 ゆり江 平岡 眞寛 小野 公二
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.514-517, 2015 (Released:2015-04-16)
参考文献数
10
被引用文献数
4

進行胃がんの出血や通過障害に対する緩和的治療には,外科的治療,内視鏡的治療があり,多くの報告があるが,緩和的放射線治療の報告は少ない.2006年4月~2014年3月の間に当院で非切除進行胃がんの患者の症状緩和目的に放射線治療を施行した11例について検討した.治療目的は止血8例,狭窄解除4例であった.止血奏効率は63%,狭窄解除奏効率は50%であった.止血奏効期間中央値,狭窄解除奏効期間中央値はそれぞれ103日,52日であった.全生存期間中央値567日で,照射開始後生存期間中央値は105日であった.症状緩和目的の放射線治療は,外科的治療や内視鏡的治療より効果発現までに時間を要するため,症例を選べば一定の効果が期待でき,低侵襲であるため,よい選択肢となる治療である.
著者
大津 史子
出版者
日経BP社
雑誌
日経ドラッグインフォメーションpremium
巻号頁・発行日
no.164, pp.PE13-15, 2011-06

1983年、神戸女子薬科大学卒業。滋賀医科大学外科学第2講座勤務を経て、名城大学薬学部専攻科に入学。87年に同大学薬学部医薬情報センターに入職、同学部医薬品情報学講師などを経て、2008年から現職。症例70歳男性。夜中に、激しい胸痛を感じて目が覚めたが、何とか翌朝まで我慢して、医療機関を受診した。
著者
松田 淳 大津 広敬 藤田 和央 鈴木 俊之 澤田 恵介 安部 隆士
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-18, 2006-03

USERSミッションでは再突入フェーズを利用して,再突入時に発生する衝撃層内の輻射光の分光スペクトル取得実験が行われた.再突入カプセルの先端ノーズ部半径は0.55mで,再突入速度は約7.5km/sであった.高度約90km付近で取得されたスペクトルからは,従来の予測では考慮されていなかったOH,NH,CH等のアブレータと大気構成化学種との反応生成化学種からの発光が支配的であった.そこで,アブレーションを考慮したCFD解析を行い,その影響についての評価を試みた.その結果,壁面付近ではアブレータ起源化学種と大気構成化学種の反応化学種からの発光が無視できないほどの強度になることが示唆された.
著者
山尾 泰 梅田 成視 大津 徹 中嶋 信生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.83, no.10, pp.1364-1373, 2000-10-25
参考文献数
26
被引用文献数
123

携帯電話に代表される移動通信サービスの急速な普及は, 人々のライフスタイルを大きく変えつつある.また社会の情報化の著しい進展に伴い, 21世紀の移動通信においては, 従来支配的であった電話によるトラヒックから, データ/マルチメディアのトラヒックへと比重が大きく移行し, 移動通信システムの高速・大容量化が必須となると考えられる.本論文では, このような社会・経済環境の変化に対応できる第4世代の移動通信システムについて, その課題と性能・機能面での要求条件について考察する.またこれを達成するうえで必要な技術課題, 特に無線システムを中心とした課題について展望する.
著者
田久保 憲行 石井 正浩 鳥居 央子 加藤 チイ 横山 美佐子 大津 成之 木村 純人 田久保 由美子 陶山 紀子 伊東 真理 壬生 和博 亀川 大輔 依田 綾香 佐藤 里佳
出版者
一般財団法人脳神経疾患研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究では3年間にわたり、中等度~重度肥満児で同意が得られた延べ11名(5歳~12歳、男5名/女6名)(OB群)と健常小児12名(NOB群)ならびにその家族に対し、肥満解消のための実践的な介入を実施した。運動生理面で握力と等尺性膝伸展筋力の検討では、OB群はNOB群と比べ全身の筋力が低下している可能性が示された。また血管内皮機能の検討では、OB群はNOB群と比べ有意に低値を示し血管拡張能が低下している可能性が示された。栄養面では、野菜摂取量を増やす実践的な手法を考案し、介入後に野菜摂取が増える傾向を認めた。家族看護の介入では、小学生版QOL尺度を用い、介入後の子どものQOLが上昇傾向を認めた。
著者
大津 直子
出版者
白百合女子大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2012-04-01

最終年度にあたる今年、漸く谷崎の創作と『源氏物語』の翻訳とがどのように関わるのかという問題を、第一の訳〈旧訳〉を手掛けていた三年半の間で執筆した唯一の小説、『猫と庄造と二人のをんな』の中から検証した。現在は投稿・査読中であるため、詳細は省くが、三年かけてようやく谷崎が三度にわたり『源氏物語』を訳し続けたことの意義について論じるという入り口に立ったことになる。研究員着任直後に。中古文学の手法からのアプローチが作家の翻訳の検証に必ずしも有効に機能しないことが判明したため、より合理的に目的を遂行できるよう、谷崎の創作との連関を検証する方向に研究計画を変更し、創作と翻訳との連関を、國學院大學蔵『谷崎潤一郎新訳 源氏物語』草稿から発見するいう成果を得た。
著者
渡邉 浩一郎 白尾 国昭 波多野 豊 大津 智 森永 亮太郎 平島 詳典 久松 靖史 西川 和男 河野 桜
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

2012年10月1日UMINへ「上皮成長因子受容体(EGFR)阻害薬の耐性獲得に対して制御性T細胞が及ぼす影響」(受付番号:R000010551)として登録を行った。皮膚及び血液検体の免疫組織学的検索の解析から、EGFR阻害薬投与後の皮疹の出現に伴い、制御性T細胞マーカーであるFOXP3およびCTLA-4陽性細胞の真皮への浸潤が経時的に増加していることを確認した。皮膚のmRNAレベルでも制御性T細胞のマーカーであるCTLA-4の発現が亢進していることが証明された。同時に測定した炎症性サイトカインや炎症抑制サイトカインは個体差が大きく一定した傾向をみることができなかった。
著者
大津 繁樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:21882355)
巻号頁・発行日
vol.97, no.8, pp.727-733, 2014-08-01

ブラウザとWebサーバの間をつなぐ次世代のWebプロトコル(HTTP/2)は,IETFにおいて2014年の標準化完了を目指し,現在急ピッチで仕様策定作業が進められている.HTTP/2は,Googleが開発したSPDYプロトコルをベースとして,その無駄な部分を見直し,より効率的で汎用性が高い通信を実現している.2013年8月からプロトタイプを使った相互接続試験が開始され,2014年夏に最終仕様案の候補が提出される予定である.本稿では,HTTP/2のこれまでの歩み,仕様の概要,相互接続試験で見えた現状の課題と今後の展望について述べる.
著者
石井 哲也 大津 珠子
出版者
北海道大学高等教育推進機構 高等教育研究部 科学技術コミュニケーション教育研究部門(CoSTEP)
雑誌
科学技術コミュニケーション (ISSN:18818390)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.59-71, 2014-06

胎児の染色体異常を検査とする無侵襲性出生前遺伝学的検査(NIPT)は,検査採血の容易さ,妊娠早期の検査実施,および高い信頼性により生殖の自己決定権を向上しうる.しかし,臨床的,倫理的,および社会的問題も同時にもたらした.我々はNIPTに関するサイエンスカフェを実施し,その結果を考察した. このカフェでは,参加者に生殖や先天異常の情報を提供するとともに,NIPTに対する様々な姿勢や関連法についても説明した.アンケート調査の結果,参加者のNIPT受容性は,受容可能(27%),どちらかというと受容可能(32%),どちらかというと受容不可能(14%),受容不可能(1%),回答不能(26%)となり,既報の世論調査と比較すると,一部参加者がより慎重な姿勢となった可能性が示唆された.また,一部参加者は遺伝的疾患や知能の検査へのNIPT利用を受容しうると回答した.NIPTの更なる利用拡大に先立ち,生殖の自己決定権のより倫理的な行使には社会教育の充実が不可欠であるが,サイエンスカフェは親密な雰囲気下での情報提供と参加者間コミュニケーションの促進が可能であることから,有効な社会教育の一つとなりうる.
著者
三好 さち子 大津 廣子 望月 章子 浅井 優子 南 美智子 今西 芳子 大平 政子
出版者
県立広島大学
雑誌
広島県立保健福祉大学誌人間と科学 (ISSN:13463217)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.27-35, 2003-03
被引用文献数
2

本研究の目的は,ある看護行為の実施過程における意思決定プロセスを明らかにすることである。同意の得られた34名の病院勤務看護師が,模擬患者(65歳,女性,脳梗塞・左片麻痺,仰臥位で寝ている,背部痛を訴えている。)への看護行為の実施過程での意思決定プロセスを分析した。データ収集は,半構成的面接法と看護行為のVTR撮影,自記式質問紙を用いて行った。分析は質的,帰納的な分析方法を用いた。その結果,次のことが明らかになった。(1)看護行為の選定過程では,患者の主観的な訴えを重視して看護行為を選定している。(2)必要な観察項目では,身体状況に視点をあてた観察を重要視している。(3)看護行為実施時の看護師の問題認知と仮説設定の思考プロセスは,症状などの現象を問題と認知し,身体内部の変化に着眼しており,心理的側面までを読み取った対応をしていない。
著者
大津 祐司
出版者
大分県立先哲史料館
雑誌
史料館研究紀要 (ISSN:13419838)
巻号頁・発行日
no.18, pp.23-32, 2014-01
著者
横田 隆史 斎藤盛幸 大津 金光 古川 文人 馬場 敬信
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピューティングシステム(ACS) (ISSN:18827829)
巻号頁・発行日
vol.46, no.16, pp.1-13, 2005-12-15
参考文献数
20
被引用文献数
23

LSI の高集積化にともない,計算機システムで利用可能なハードウェア資源の量は拡大の一途をたどっているが,一方でクロック速度の向上が飽和する状況になっており,命令レベル・スレッドレベルの並列性を活かした効果的な実行方式が求められている.本論文は,実行頻度の高いホットループに対して,次のイテレーションで行われる実行経路(パス)を予測して投機実行するパスベースの投機的マルチスレッド処理に関して,スレッドレベル並列性を得るための現実的かつ効果的な方法を検討する.パスを投機の対象とすることで,スレッド間依存の問題の緩和や,スレッドコードの最適化が図れるメリットを享受できるが,その一方で,効果的なパスの予測方法・投機方法が課題となる.本論文では,一般的なプログラムでは多くの場合,予測・投機の対象を実行頻度の高い2 つのパスに絞っても実質上問題にならないことを示し,2 つのパスに限定して投機実行する2 パス限定投機実行方式を提案する.実行頻度の上位2 つのパスが支配的である場合は,最初のパスの投機に失敗しても次点のパスが高確率で成功するために実行効率を上げられる.本提案方式をモデル化し解析的に性能見積りを行うとともに,2 レベル分岐予測器をもとにしたパス予測器を用い,トレースベースのシミュレータにより評価を行い有効性を示す.Modern microprocessor systems take their advantages by exploiting large hardware resources in a single chip and by accelerating clock speed. However, in near future, LSI integration will be continued while clock speed be saturated. Thus efficient instruction- and thread-level parallelism is required to achieve higher performance. This paper addresses a path-based speculative multithreading, where frequently executed path is predicted and executed speculatively. We propose a practical speculation method for path-based speculative multithreading. Most practical programs execute only one or two paths in hot-loops, while there are many possible paths according to many branches. We show most frequent two paths are practical candidates to predict and speculate, and thus we propose the two-path limited speculation method. Analytical performance estimation and trace-based simulation results show effectiveness of the proposed method.
著者
小林 大高 坂巻 弘之 小松 涼 飯島 伴典 飯島 康典 大津賀 博之 斉藤 克也 関 徹也 中村 英俊 山浦 知之 横林 邦明
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.134, no.7, pp.823-828, 2014 (Released:2014-07-01)
参考文献数
4
被引用文献数
2

This study aimed to determine how much time can be saved with the use of unit-of-use packaging for prescription drugs as compared with bulk packaging in community pharmacies as well as to determine the number of errors. In a simulation, mock prescriptions were dispensed either in unit-of-use packages or by transferring medication from a bulk container, and a time study was conducted to measure the time spent on dispensing and prescription auditing by pharmacists. Pharmacists' and patients' degree of satisfaction was also surveyed. The time saved with unit-of-use packaging was 66.25 s per prescription. The sole dispensing error that was found in the study occurred with bulk dispensing. Among both pharmacists and patients, many were of the opinion that dispensing with unit-of-use packaging was preferable to bulk dispensing. Unit-of-use packaging shortens the time that pharmacists spend on dispensing activities and increases the efficiency of their work. Unit-of-use packaging is also thought to reduce the number of counting errors.