著者
大津 尚志
出版者
武庫川女子大学
雑誌
武庫川女子大学紀要. 人文・社会科学編 (ISSN:09163115)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.33-41, 2013

In the first half of the nineteenth century in the schools in France, moral education was based on Catholicism.In February 1848 the Revolutionary government decided to make a Republican government and thesystem of universal suffrage. Hyppolyte Carnot( Minister of Public Education and Religious Affairs) introducednew education law plans and orderd Charles Renouvier to make a new textbook for civic education(Manuel républicain de l'homme et du citoyen). The new textbook emphasized on" liberty, equality and fraternity"which was the slogan of revolutionary government and the socialism movement of 19th century in France.
著者
大津 由紀雄
出版者
明海大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

現代言語学で用いられている方法は、資料・事実・仮説・予測・事実との照合・仮説の保持、修正または棄却という自然科学の方法の典型例と捉えることができる。本研究はこの点に注目し、メタ言語能力を利用した科学教育を学校教宵の一環として組み込むことの可能性を理論的・実証的に探ることを目的とするものである。理論的には、メタ言語能力の発達について言語理論と認知発達理論の両面から検討し、提案する科学教育プログラムの理論的基盤を構築する。実誼的には、成果を教室で実践するさまざまな可能性について、小中高連携をとりながら、調査・検討を行った。さらに、その成果を実現・実践可能な力リキユラムや教材としてまとめた。
著者
大津 宏康 立川 康人 小林 晃 稲積 真哉
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

インドシナ地域で斜面崩壊が最も多発している風化花崗岩(まさ土)からなる斜面での原位置計測の分析結果より,降雨は表面流出,地中への浸透に加え,表面貯留の3成分に分類され,この内表面貯留は,斜面表層部でのインク瓶効果により,降雨浸透が抑制されることで生じることを確認した.また,解析で算定された浸透量を流入境界とした飽和・不飽和浸透流解析と実測値との比較から,同手法は,表面貯留量の概念を導入することで,浸透量を適切に表現可能となることを示した.さらに,降雨に起因する斜面崩壊機構として,降雨浸透に伴う飽和度の上昇による有効粘着力の減少により,安全率の低下が生じることを明らかにした.
著者
棚瀬 幸司 大津 佐和子 佐藤 茂 小野崎 隆
出版者
園芸学会
雑誌
Journal of the Japanese Society for Horticultural Science (ISSN:18823351)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.179-187, 2013 (Released:2013-04-19)
参考文献数
30
被引用文献数
4 16

花持ちに優れるカーネーション‘ミラクルシンフォニー’(MS),系統 006-13,系統 62-2,対照品種‘ホワイトシム’(WS)の花におけるエチレン生成,エチレン生合成遺伝子,老化関連遺伝子の解析を行った.WS では収穫 6 日後に典型的な老化の兆候である花弁のインローリング,生重の急激な減少,急激なエチレン生成量の増加が観測された.MS,006-13,62-2 では典型的な老化の兆候は観察されなかったが,花持ち日数と収穫 15 日後のエチレン生成量に違いが見られた.006-13,62-2 では収穫 15 日後に低レベルのエチレン生合成遺伝子(DcACS1,DcACO1)の発現が確認され,わずかにエチレンを生成していた.一方,MS ではエチレン生成量,DcACS1,DcACO1 の発現のいずれも極めて低レベルであった.006-13,62-2 では収穫 15 日後に老化関連遺伝子(DcCP1,DcbGal,DcGST1,DcLip)の発現上昇が観察された.これらの遺伝子は外生エチレン処理により発現量が上昇することから,わずかなエチレン生成が老化関連遺伝子の発現を誘導し,花弁の老化を引き起こすと考えられる.一方,外生エチレン処理により発現が低下する DcCPIn は老化とともに発現量が低下するが,MS,006-13,62-2 における収穫 15 日後の DcCPIn の発現量には大きな差が見られなかった.これらの結果から,花持ちに優れるカーネーションでは,エチレン生成量,エチレン生合成遺伝子および老化関連遺伝子の発現量が低下し花持ちが延長している可能性が示唆された.
著者
ジャン=マリ・ポンティエ 大津 浩[訳]
雑誌
成城法学
巻号頁・発行日
no.78, pp.166-122, 2009-03 (Released:2012-11-15)
著者
"大柏 哲治 石井 誠士 大津 淳"
出版者
旭川工業高等専門学校
雑誌
旭川工業高等専門学校研究報文 (ISSN:03899306)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.9-21, 2012-03

"We reported previously that a laser range scanner fitted under the front of a conveyer can successfully search for optimal spaces to load radishes into the container of harvesters, and that an automatic controller can move effectively the conveyor and the container to the optimum spots by receiving signals from the scanner. However, the fitting of the scanner under the front of the conveyer may damage radishes when dropping from the conveyer to the container through a relatively long distance, due to the space for the scanner. In this paper we report the fabrication of a new system in which the scanner is set inside the conveyer to make the radish dropping distance shorter. The new system worked well without the damage of radishes."
著者
大津 浩 山内 広平
出版者
東北大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

ヒスタミンの合成酵素であるヒスチジン脱炭酸酵素(HDC)は,血球系の細胞では主に肥満細胞系,好塩基球系に限局して発現している.ヒト肥満細胞株HMC-1とヒト赤血球系細胞株K562を比べると,HMC-1ではHDCmRNAが発現しているものの,K562では発現が見られなかった.このような細胞特異的な遺伝子発現はどのような機構で制御されるのであろうか.先ず,核蛋白のRun-On Assayでは,確かにHMC-1ではK562に比べ,HDC遺伝子の転写量が増大していることが判明した.それでは,肥満細胞特異的な転写調節部位はどこにあるのであろう.そのために,HDC遺伝子の上流側からの欠失変異体とルシフェラーゼ遺伝子との融合遺伝子を構築し,肥満細胞系細胞株HMC-1と赤血球系細胞株K562に遺伝子導入した.HMC-1でもK562でも共に上流153bpと52bpとの間でルシフェラーゼ活性が下がるためHDCの基本的な転写にとってこの間に存在する配列が大切である事が推測された.さらに,上流153bpと52bpとの間を細かく評価できるようなプラスミッドを構築し,一過性に遺伝子導入し,ルシフェラーゼの発現を測定した結果,HMC-1,K562共に上流64bpと52bpとの間でルシフェラーゼ活性が下がり,この間に存在するGCboxがHDCの基本的な転写を司っていることが推察された.このGCboxを中心とした配列を持ったオリゴヌクレオチドを用意し,ゲル・シフト法にて結合蛋白の量的あるいは質的な差を検討した.この結果,HMC-1,K562ともにGCboxを中心としたオリゴヌクレオチドに特異的に結合する蛋白が存在し,それはSp1であることが判明した.さらに上流,遺伝子自身,下流に検索をすすめたが,組織・細胞特異的にHDC遺伝子の転写を増強するシス配列は見つかっていない.今後,組織・細胞特異的な遺伝子発現機構を解明するためには,更に種々の実験系を組む必要がある.
著者
内田 照久 大津 起夫 伊藤 圭 内田 千春
出版者
独立行政法人大学入試センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

近年,世界的なグローバル化が進む社会情勢の中で,直接的な対話のためのコミュニケーション能力が問われるようになってきた。そこで,対話場面で必要とされる能力を検証し,音声コミュニケーション能力の教育測定のためのテスト開発に係わる研究を行った。本研究期間中は,(1)大学入試センター試験へのリスニングテストの導入に至る歴史的経緯と評価,(2)音声の韻律的特徴と話し方の評価・話者の性格印象の関係性の定量的モデル化,(3)声質変換音声を用いた英語リスニングテストの評価実験,を行った。
著者
大津 起夫 橋本 貴充 荘島 宏二郎 石塚 智一
出版者
日本行動計量学会
雑誌
日本行動計量学会大会発表論文抄録集
巻号頁・発行日
vol.34, pp.174-177, 2006-08

大学入試センター試験は約50万人の受験者を有する大規模な試験である.センター試験を採用する大学には、利用する受験科目の裁量が可能である.また同一時間に同一教科に属する複数科目の試験が実施されるため、受験者ごとに様々な科目パターンが発生し、一貫した基準による受験者の比較が難しい.ここでは、欠測値に対応した、非線形因子分析を用いることにより、これら受験者の学力比較のひとつの基準を提案し、またこれを用いてセンター試験における受験者の科目選択の状況の概要を把握する。
著者
須田 建 巻島 勉 堀籠 教夫 桑島 進 大津 皓平 萩原 秀樹
出版者
公益社団法人 日本航海学会
雑誌
日本航海学会論文集 (ISSN:03887405)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.149-154, 1982
被引用文献数
3 1

In the previous report a procedure of weather routing in the North Pacific in winter is proposed, the aim of which is not to calculate the optimum route for each individual voyage but to forecast, at the time of departure of ships, the mean zonal index for the first and the last 5-day periods in any one of the three categories "high", "medium" and "low" and then to select the recommended route that is proper for the forecast index category. In this paper, the relation between the zonal index and the wave distribution in the North Pacific, which has been derived from one year's data and used as the basis of our procedure, is confirmed using data for three years. Some modification is made to the wave distribution model and the revised recommended routes corresponding to the new model are presented. Finally, the advantage of these routes is evaluated by numerical simulation.
著者
藤原 淳 竹田 真二 吉野 仁 大津 徹 山尾 泰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.85, no.12, pp.2073-2079, 2002-12-01
参考文献数
8
被引用文献数
36

CDMAセルラ方式に,移動局と基地局の間の局が伝送の中継を行うマルチホップ接続を適用すると,エリアカバレッジの増大やホップ当りの送信電力の低減が期待できる.これにより,干渉電力を低減させ,システム容量を増大できる可能性があるが,適用方法によっては,中継による干渉のためにシステム容量が低下する可能性がある.本検討では,初めにマルチホップ接続による干渉低減効果に関して基礎的考察を行う.次に,干渉電力低減効果の高い中継局選択法について提案する.そして,CDMA(Code Division Multiple Access)セルラ方式のマルチセル環境において,マルチホップ接続時の特性をパケットアクセスを想定した計算機シミュレーションを用いて評価し,マルチホップ接続がシステム容量増大効果をもつことを明らかにする.
著者
山下 俊一 大津留 晶 光武 範吏 サエンコ ウラジミール 難波 裕幸
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

甲状腺がんの発症分子機構を解明する為に、手術がん組織ならびに培養細胞を用いた発がんに関連する細胞内情報伝達系異常と遺伝子不安定性の詳細を明らかにすることを研究目的としている。BRAF遺伝子との相互関連分子であるARAFやRAPA1、GNAQなどの点突然変異の有無を検索し、いずれも異常がないことを証明した。さらに遺伝子導入発がん誘発候補遺伝子群の探索成果からはARAF異常の関与をin vitroでは証明したが、in vivoサンプルではその異常は見出されなかった。染色体再配列異常や点突然変異の蓄積による細胞死や細胞死逸脱機構について解析し、DNA損傷応答と細胞周期調節機序の関連について研究成果をまとめた。放射線誘発甲状腺乳頭癌のSNPs解析は不安定かつ不確実なデータの為、現在症例数を増やしその正否を確認中であるが、甲状腺特異的転写因子の一つである染色体9番目のFOXOE1(TTF2)のSNPs関連遺伝子異常がチェルノブイリ放射線誘発がんでも関連することを証明した。さらに遺伝子多型に関するSNPs解析結果をDNA損傷応答関連遺伝子群において取り纏め一定の相関を見出すことができた。以上に対して、甲状腺進行癌の分子標的治療の臨床応用は遅々として進まない現状である。p53を標的とする治療法の有用性は証明されたが、他の細胞増殖情報伝達系を標的とする有効な分子標的薬は臨床治験が実施されず欧米の情報に依存している。グリベックを中心に放射線照射療法との併用効果について臨床治験を進め進行癌、未分化癌の一部に有効性を証明した。
著者
古谷 大輔 立石 博高 大津留 厚 小山 哲 中本 香 中澤 達哉 後藤 はる美 近藤 和彦
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、近世ヨーロッパ周縁部の国家編成に見られた地域統合の方法と論理に着目し、戦争・内乱などの背景に立ち現れる普遍的な秩序観や君主観の存在、そうした観念に基づいて実践された統治者と地域社会の交渉、その結果としての多様な結合関係を比較した。その結果、普遍的な秩序観や君主観を脊柱としながら複数の地域が集塊する、近世ヨーロッパに普遍的な国家の輪郭を、「礫岩国家」として結論づけた。
著者
大津 雅之 Masayuki OTSU 花園大学社会福祉学部 THE FACULTY OF SOCIAL WELFARE HANAZONO UNIVERSITY
出版者
花園大学
雑誌
花園大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:09192042)
巻号頁・発行日
no.16, pp.97-109, 2008-03
被引用文献数
1

本稿では、拡大する自己覚知の定義の整理を試みた。また、合わせて今日の教育機関が教授する自己覚知の内容の整理も試みた。研究方法は、拡大する自己覚知の定義の整理にあたり、26冊の辞典・辞書・用語集から、一つの「基準となる自己覚知の定義」を設定し、そのうえで整理を試みた。整理方法として、(1)「自己覚知」以外での表記方法、(2)福祉援助者以外が行う自己覚知への言及、(3)自己覚知の必要性(意義)、(4)自己覚知の方法論、(5)その他の重要な言及という五つのカテゴリーを作成し分類している。また、今日の教育機関が教授する自己覚知の整理にあたり、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士の養成機関が使用する3冊の最新版養成テキストから、それぞれが述べる自己覚知を比較し、そのうえで整理を試みた。整理の方法として、拡大する自己覚知の定義の整理と同じ五つのカテゴリーを作成し分類している。考察では、専門性を越えて普遍的に心理学や精神医学へと傾倒してしまう自己覚知に対する今日的解釈へ問題提起している。さらに、社会科学的分野からどのように自己覚知を考える必要があるかを言及している。
著者
大津 雅之 Masayuki OTSU 花園大学社会福祉学部 THE FACULTY OF SOCIAL WELFARE HANAZONO UNIVERSITY
出版者
花園大学
雑誌
花園大学社会福祉学部研究紀要 (ISSN:09192042)
巻号頁・発行日
no.19, pp.107-126, 2011-03

今日、福祉分野においては、「自己覚知」対するさまざまな解釈が拡散的に用いられているように見受けられる。その背景として、日本国内におけるケースワーク理論の歴史的変遷と「自己覚知」に対する解釈の歴史的変遷とを無視することはできないであろう。北本は、日本におけるケースワーク理論の歴史的変遷と「自己覚知」に対する解釈の歴史的変遷とを関連付けながら、「自己覚知」を分類している。ただし、北本の「自己覚知」に関する歴史分類は、「自己覚知」を理論的側面で整理するのみにとどまっていた。そこで、本稿では、まず、拡散する「自己覚知」に対する解釈を概観しながら、「自己覚知」の概念的性質について考察する。そのうえで、北本の「自己覚知」に対する歴史的分類に事例を交えながら、今日の「自己覚知」について考察してみたい。
著者
吉田 正夫 大津 浩三 山本 雅道
出版者
岡山大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1986

受容膜のターンオーバーに関しては, 感桿型をもつ甲殻類, 昆虫, 繊毛型をもつ脊椎動物の各視細胞で知られている. 本研究のナメクジウオは同一動物が再種の型の視細胞をもつが, 明暗によりターンオーバーを示すものは感桿型であるジョセフ, ヘッセ細胞のみであった. 繊毛型のラメラ細胞でターンオーバーが見られなかったが, 脊椎動物の円盤膜も, それ自身がターンオーバーするのではなく色素上皮細胞に喰われることによる現象であること, 即ち視細胞自身の活性に基くものでないことに着眼, 進化的2型と対応したターンオーバーの意味を探ることを本年度の目標とし, 繊毛型視細胞(クラゲ, ホタテガイの遠位網膜)の明暗順応過程の調査を行っている. 現在のところ上記の作業仮説に反する結果は得られていないが, 進化的にも, 膜の生理機能の上でも広く且重要な結論となり得るので, 今少し調査の必要がある.