著者
池上 真平 佐藤 典子 羽藤 律 生駒 忍 宮澤 史穂 小西 潤子 星野 悦子
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.92.20005, (Released:2021-09-30)
参考文献数
36
被引用文献数
2

Regardless of the time and location, people listen to music. One may ask why people listen to music and what function it serves. This study clarifies the psychological functions of listening to music and the attributes associated with the individual differences found in these functions. A total of 916 participants between the ages of 15 and 88 were asked to rate various psychological functions of music listening and Big Five traits. A factor analysis identified the seven factors of psychological functions of music listening: “self-awareness”, “emotion regulation”, “communication”, “tool”, “embodiment”, “social distance regulation”, and “solace”. The results revealed that the individual differences in the functions were the result of gender, age, and personality traits. The nature of these seven functions and future directions are discussed.
著者
渡邉 直人 中川 武正 宮澤 輝臣
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.29-38, 2009-01-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
22

【目的】我々が考案したドライパウダー吸入薬統一指導箋についての実用性の調査を行った.【方法】市立病院薬局及び関連の調剤薬局4ヵ所に勤務する薬剤師31名を対象に,統一指導箋による吸入指導を行いアンケートにて評価した.【結果】(1)指導内容は,よくまとまっている61%,まあまとまっている39%.(2)指導方法は,大変説明し易い29%,まあ説明し易い68%,変わらない3%.(3)指導時間は,かなり短縮できる13%,まあ短縮できる58%,変わらない29%.(4)患者さんの理解度は,よく理解している17%,まあ理解している71%,変わらない13%.(5)複数の吸入薬を使用する場合は,統一吸入指導箋の方がいい74%,どちらでもいい10%,各種指導箋に応じた方がいい16%で,(6)統一指導箋の推奨理由は,指導が簡便である30%,説明時間を短縮できる13%,患者さんの理解に混乱を減らせる57%であった、(7)逆に各種指導箋に応じた方がよい,と答えた者の理由は,むしろ個々の特徴を活かし種類ごとに説明した方が患者の知識や理解力が高まるとの意見であった.また,それぞれの吸入薬に既に指導箋が個別に入っているため,配布する統一吸入指導箋とかえって混乱する可能性もあるなどであった.(8)今回の統一吸入指導箋で気づいた点に関する意見では,絵や写真があるとさらにいいなどが挙げられた.【考察】統一吸入指導箋は指導が簡便で患者さんの混乱を減らせることより実用性が高いと考える.
著者
久良木 優太 宮澤 和貴 青木 達哉 堀井 隆斗 長井 隆行
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第34回 (2020)
巻号頁・発行日
pp.1Q3GS1104, 2020 (Released:2020-06-19)

人間は複数の感覚情報を利用することによって,1つの感覚情報よりも正確で抽象度の高い情報表現を得ることができる.とりわけコミュニケーションにおいてこの情報表現は重要となる.コミュニケーションでは,話し手が自らの感覚器官により観測した情報を言語化して表現する一方で,聞き手は話し手から得た言語情報を自らの感覚器官で得られる情報へと変換することで話し手の言葉を理解する.このように情報は双方向にやり取りされるため,マルチモーダル情報を単方向に予測するだけでは不十分であり,双方向に予測可能でなければならない. 本研究ではBERTを用いて物体画像と言語情報を相互に予測可能なモデルを提案する.提案モデルの有用性を検証するためにクロスモーダル情報予測とマルチモーダル情報の分類タスクを行った.結果として,マルチモーダル情報表現を獲得し,物体画像と言語情報に関するクロスモーダル情報予測が可能なことを示した.また,マルチモーダル情報を利用することで,単モダリティのみを利用した場合よりも分類精度が向上することを示した.
著者
宮澤 友輔 梅原 麻子 平島 由絵 林 しの 塩田 洋 橋田 誠一
出版者
徳島文理大学
雑誌
徳島文理大学研究紀要 (ISSN:02869829)
巻号頁・発行日
no.77, pp.19-28, 2009-03

We developed highly sensitive enzyme immunoassay for insulin that allowed the measurementof insulin in urine and dried blood on filter paper. As a result of having comparedurinary insulin with blood insulin after OGTT, serum insulin levels by dried blood on filterpaper at 60 minutes were significantly correlated with total urinary insulin value during120 minutes (p<0.01).Subsequently we compared an insulin level in the morning urine from three groups ofnon-diabetic non-obese subjects, non-diabetic obese subjects and the diabetic patients,respectively. The total insulin value in urine of the non-diabetic obese subjects was significantlyhigher than both of non-diabetic non-obese subjects and the diabetic patients(p<0.05). On the other hand, by the correction with the urinary creatinine, the increasethat was more significant than non-diabetic non-obese subjects was found in both of nondiabeticobese subjects and the diabetic patients (p<0.01).From these results, urinary insulin in the morning is a good marker for the risk of diabetesmellitus and may be effective in determining which patients need exercise guidanceand nutritional education.
著者
宮澤 知之
出版者
鷹陵史学会
雑誌
鷹陵史学 (ISSN:0386331X)
巻号頁・発行日
no.28, pp.91-126, 2002-09
著者
宮澤 知之
出版者
鷹陵史学会
雑誌
鷹陵史学 (ISSN:0386331X)
巻号頁・発行日
no.34, pp.1-35, 2008-09
著者
宮内 秀之 米田 卓司 藤原 正和 馬場 崇充 宮澤 昇吾 本郷 良泳 北西 由武 小倉 江里子
出版者
一般社団法人 日本薬剤疫学会
雑誌
薬剤疫学 (ISSN:13420445)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.15-26, 2021-06-20 (Released:2021-07-26)
参考文献数
25

目的:新たな作用機序を有する抗インフルエンザ薬である baloxavir marboxil(以下,baloxavir)のインフルエンザ外来患者における入院及び死亡の発生頻度について,既存の抗インフルエンザ薬であるノイラミニダーゼ阻害剤と比較検討した.研究デザイン:コホート研究方法:急性期医療機関由来のデータベースを用いて,2018/2019 年のインフルエンザシーズンにインフルエンザの診断日(Day 1)を有する 1 歳以上の外来患者を研究対象として抽出し,処方された抗インフルエンザ薬に基づき baloxavir 群,oseltamivir 群,zanamivir 群,または laninamivir 群に群別した.主要なアウトカムとして,Day 2〜14 の入院発生割合を集計し,入院発生の有無を応答としたロジスティック回帰モデルを適用し,年齢カテゴリーによる調整済みオッズ比を算出した.その他,死亡について入院と同様の解析を行った.結果:入院発生割合について,baloxavir 群(1.37%,223/16,309)は,同じ経口剤のoseltamivir 群(1.37%,655/47,843)と同程度であったが,吸入剤の zanamivir 群(0.77%,19/2,474),laninamivir 群(0.91%,234/25,831)よりもわずかに高かった.調整済みオッズ比(対照群/baloxavir 群)[95%信頼区間]は,oseltamivir 群,zanamivir 群及び laninamivir 群との比較において,それぞれ 1.125[0.961−1.317],1.173[0.726−1.897]及び 0.944[0.783−1.140]であり,差は認められなかった.死亡発生割合について,baloxavir 群(0.03%,n=5),oseltamivir 群(0.03%,n=16),laninamivir 群(0.01%,n=3)と同程度であった.一方,zanamivir 群には死亡の発生はなかったが,zanamivir 群の症例数が少ないことの影響が考えられ,他の抗インフルエンザ薬群と死亡発生割合に明らかな差はないと考えられた.結論:Baloxavir 投与によるインフルエンザ外来患者の入院及び死亡の発生頻度は他の抗インフルエンザ薬と同程度であり,インフルエンザ重症化を抑制する新たな選択肢として期待できることが示唆された.
著者
宮澤 大志 白井 英彬 五味 恭佑 江戸 優裕
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2015, 2016

【はじめに,目的】ウィンドラス機構は足部の剛性と柔軟性を制御する上で重要であるが,臨床での定量評価は難しく,簡便な方法が示されてはいない。そこで,本研究ではウィンドラス機構の働きを,臨床で評価可能な中足趾節関節(以下,MP関節)の伸展に対する内側縦アーチの挙上率で定義した。その上で,他の理学所見や歩幅との関係からウィンドラス機構が破綻した症例に対する介入の糸口を見出すことを目的とした。【方法】対象は,健常成人25名(男性12名・女性13名:年齢24.5±2.1歳・身長164.0±9.1cm・体重55.0±10.0kg)とし,ウィンドラス機構の定量評価と,歩幅・下肢の関節可動域(以下,ROM)および筋力の計測を行った。ウィンドラス機構の評価は,全足趾のMP関節の伸展0度に対する他動的な伸展20度条件における舟状骨高の変化率と定義した(以下,ウィンドラス比率)。計測肢位は端座位とし,大腿遠位部に体重の10%の荷重をかけた。歩幅の計測は目盛をつけた歩行路上の歩行をビデオカメラにて矢状面から撮影して判定した。ROMおよび筋力は,股関節屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋,膝関節屈曲・伸展,足関節背屈・底屈をランダムな順に計測した。筋力は徒手筋力計ミュータスF-1(アニマ社製)を使用し,アニマ社が規定する方法に準拠して計測した。また,筋力は3回計測,歩幅は4回計測した平均値を採用し,各々体重比(%BW)と身長比(%BH)を算出した。統計学的分析は,各項目間の関係をPearsonの相関係数を用いて,危険率5%(p<0.05)で検討した。【結果】ウィンドラス比率の平均は,108.9±4.9であった。ウィンドラス比率とその他の項目の関係は,反対側の歩幅(r=0.44)・足関節背屈ROM(r=0.46)・足関節底屈筋力(r=0.44)に有意な相関を認めた。足関節背屈ROMと足関節底屈筋力(r=0.45)および反対側の歩幅(r=0.38),足関節底屈筋力と反対側の歩幅(r=0.45)にも有意な相関を認めた。【結論】本研究で定義したウィンドラス比率は,MP関節の伸展によるアーチ拳上の大きさを表す。したがって,ウィンドラス比率が高ければ足部の剛性を効率的に高めることができるため,足関節底屈筋による足関節底屈トルクを効率的に前足部へ伝達できると考える。歩行中,このような強力なテコとしての役割が足部に求められるのはTerminal Stance(以下,TSt)である。TStは下腿前傾に伴って足関節背屈を強めるとともに前足部に荷重が移行し,反対側の下肢を振り出す時期である。このようなTStの要求に合わせて,ウィンドラス比率と足関節背屈ROMおよび底屈筋力,反対側の歩幅に相関を認めたと考える。臨床上,MP関節を伸展してもアーチが挙上しないウィンドラス機構が破綻した症例に遭遇する。足部内在筋強化や足底板などによりウィンドラス機構の改善を図るとともに,足関節底屈筋や背屈ROMの拡大により,安定したTStの構築に繋がると考える。
著者
荒木 和子 篠崎 立彦 入江 嘉子 宮澤 幸久
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, pp.305-310, 1999
被引用文献数
4

<I>Bifidobacterium breve</I> YIT4064 (<I>B.breve</I> YIT4064) はマウスにおいて抗ロタウイルスIgA産生を増強し, ロタウイルス感染を防御することがすでに報告されている.今回は乳幼児にみられるロタウイルス感染に対する同菌体の防御効果の可能性について検討した.<BR>某乳児院内の乳幼児10例を投与群として, 1日1回, 50mg (菌数: 5×10<SUP>10</SUP>) の<I>B.breve</I> YIT4064を2日間連続投与し, 同室に在室していた乳幼児9例を対照群とした.試験期間中, 対照群の9例中2例からロタウイルスの排出が認められたが, 10例のビフィズス菌投与群からはロタウイルスの排出は認められなかった.試験期間を7日間ごとに4分割し, 両群のウイルス排出頻度とロタウイルス特異的IgA抗体陽性比率を比較した.その結果, days8~14において, 対照群のウイルス排出検体数は32検体中4検体であるのに比べ, 菌体投与群は38検体中0検体であった.ビフィズス菌投与群ではdays8~14において抗ロタウイルスIgA陽性例が増加しているのに対し, 対象群では調査期間を通じてIgA陽性数の有意な増加はみられなかった.<BR>以上のことから<I>B. breve</I> YIT4064の投与によりIgA抗体産生が増強され, ロタウイルスの排出頻度が有意に減少したと考えられた.
著者
宮澤 健太郎
出版者
白百合女子大学
雑誌
白百合女子大学研究紀要 (ISSN:02877392)
巻号頁・発行日
no.44, pp.47-66, 2008
著者
豊田 恵美子 箕浦 茂樹 宮澤 廣文
出版者
一般社団法人 日本結核病学会
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.77, no.11, pp.703-708, 2002-11-15
参考文献数
24
被引用文献数
2

妊娠・出産合併した結核治療については, WHO (World Health Organization), ATS (American Thoracic Society), BTS (British Thoracic Society) はそれぞれガイドラインを出している。1993年から2001年の8年間に当センターで取り扱った妊娠から出産後6カ月までに診断された活動性結核22例についてレトロスペクティブに検討した。41%が外国籍で, 症状が妊娠や出産によるものと紛らわしく, 発症がわかりにくく概して診断の遅れが推定され, 肺外結核が多い傾向があった。2症例が出産後に治療を脱落しており, 一般の結核と同様にDOTなどによるサポートが必要である。患者の治療に加えて, その児や周囲の新生児・妊婦への感染防止対策は重要で, とくに分娩時感染性ならば, 個別換気の部屋での分娩, 母児分離, 新生児の予防内服などの計画が必要であった。
著者
貝原 俊樹 深水 誠二 吉田 精孝 河村 岩成 中田 晃裕 荒井 研 森山 優一 宮澤 聡 麻喜 幹博 北村 健 北條 林太郎 青山 祐也 小宮山 浩大 手島 保 西﨑 光弘 櫻田 春水 平岡 昌和
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.47, no.SUPPL.1, pp.S1_50-S1_54, 2015 (Released:2016-12-14)
参考文献数
7

高血圧症, 骨粗鬆症の既往がある83歳女性. 入院10日程前から食思不振があった. 入院4日前から食思不振が増悪し, ふらつきや1分程続く胸部圧迫感が出現した. 入院当日から動悸が出現したため, 当院を受診した. 心電図は洞調律で多形性心室性期外収縮が頻発し, 580msと著明なQT延長を認めた. 胸部レントゲンでは軽度心拡大を認めた. 採血では低カリウム血症 (2.3mEq/L), 低マグネシウム血症 (1.6mg/dL) を認めた. 検査終了後に突然強直性痙攣が出現し, 心肺停止となった. 無脈性多形性心室頻拍が確認され, 除細動150J 1回で洞調律に復帰した. 入院後は電解質を補正し, QT延長はやや遷延したものの, 心室性不整脈は著減した. また, 経過中たこつぼ様の壁運動を伴ったが, 第4病日で意識はほぼ清明にまで改善した. しかし第13病日に頭蓋内出血を発症し, 急変, 死亡退院となった. QT延長, 多形性心室頻拍に低カリウム血症, 低マグネシウム血症を伴った症例の報告は少ない. 本症例に関して, 低マグネシウム血症と心室性不整脈の観点から文献的考察を混じえ, 考察する.
著者
志村 芽衣 宮澤 隆 矢内 利政
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.487-500, 2019-12-16 (Released:2019-12-20)
参考文献数
16

The purpose of this study was two-fold; to determine the optimum impact condition for maximizing flight distance toward the opposite field and to examine the influence of the bat angles at impact on the batted ball characteristics (speed, rotation, and angle immediately after impact) and the flight characteristics (distance, trajectory, and time). Various impact conditions were defined using 3 factors: the angles of the bat at impact projected to the horizontal and vertical planes, and the vertical inclination angle of the line of impact (the product of the sine of this angle and the radius of the ball determines the under-cut distance). Three-dimensional finite element analysis was used to construct a model of impact between a baseball and a wooden baseball bat and to conduct simulation analysis. The initial flight condition of the batted ball after the impact was determined for each simulated condition, and the flight distance was estimated from the initial flight condition. The results showed that a nearmaximum flight distance of 90-95 m was attained over a wide range of the opposite field when the bat head was not lowered substantially more than the grip-end. However, when the bat head was lowered substantially more than the grip-end, the flight distance attainable with the given impact condition decreased as the vertical bat angle increased, and the range of horizontal bat angle within which a great flight distance was attainable became narrower. The latter results suggest that a batsman needs to acquire a sophisticated technique with a greater precision of ball impact to hit a ball toward a given horizontal angle in the opposite field if the bat swing is characterized as lowering of the bat head to a large extent.
著者
宮澤 隆仁 宮岡 誠 佐藤 潔
出版者
順天堂医学会
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.124-128, 1995

右中頭蓋窩底部より発生, 右側頭葉に埋没するように発育し, CT上神経膠腫との鑑別が困難であった46歳男性の脳内神経鞘腫の一症例を報告する. 術中所見より本腫瘍は中頭蓋窩底部硬膜内三叉神経硬膜枝より発生したと考えられた. 脳神経との関係をもたない脳内神経鞘腫15例について文献的考察を加える.