著者
小山 尚之
出版者
東京海洋大学
雑誌
東京海洋大学研究報告 = Journal of the Tokyo University of Marine Science and Technology (ISSN:21890951)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.52-60, 2022-02-28

本稿はフィリップ・ソレルスとアリオシャ・ヴァルト・ラゾースキーとの対談「夜の恐怖に直面する啓蒙の精神」の日本語への翻訳と解説である。この対談でソレルスはニヒリズムの最初の公式の宣言をゲーテの『ファウスト』の中に認めている。ソレルスはニヒリズムの特徴――生殖への医学的操作、無への意志、時間の消滅、真理を知ろうとしない意志、ポエジの貧困――に覆われた現代社会をアポカリプス的と形容する。他方、時間の旅人であるソレルスは、その音楽的、律動的なエクリチュールを通して、さまざまな世紀、さまざまな単独的存在、さまざまな言語と愛をもって交わり、われわれに束の間の晴れ間を垣間見せる。彼にとっては「ひとつの身体とひとつの魂の中に真理を所有すること」がもっとも重要な文学的実践なのである。

2 0 0 0 小山市史

著者
小山市史編さん委員会 編
出版者
小山市
巻号頁・発行日
vol.通史編 3 (近現代), 1987
著者
小山 哲央 永野 正行
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.22, no.50, pp.17-22, 2016-02-20 (Released:2016-02-20)
参考文献数
11

The permanent ground displacement adjacent to the seismic fault is of great interest to many earthquake and structural engineers. The thin layer method is one of the advantageous calculation methods for the dynamic Green’s function in layered soil, which can also be applied to the static problem in terms of a summation of the eigenmodes. Evaluation of ground displacement due to seismic faults requires stress component calculation, which is firstly verified. We use improved calculation method to calculate stress components using secondary elements. Finally, permanent ground displacements are verified to show the feasibility of the proposed calculation methods by comparing with rigorous solutions.
著者
小山 鐵夫
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類,地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4-6, pp.139-148, 1980-11-10 (Released:2017-09-25)
被引用文献数
1

Nomenclatural identity has been established for the three Far Eastern species of Bolboschoenus that I recognize as valid. They are B. fluviatilis ssp. yagara (n. comb.), B. maritimus and B. planiculmis, which may be differentiated by the following key. A) Achenes truly trigonous, rhombic-obovate, subacute at apex; stigmas 3; inflorescence an open anthela bearing several to 20 spikelets on several elongated rays. 1. B. fluviatilis ssp. yagara. A) Achenes lenticular (or rarely obcompressed-trigonous with obscurely angular dorsal side), obovate, rounded to mucronate apex; stigmas 2 (rarely 3) ; inflorescence frequently capitate bearing 1 to several spikelets, occasionally developing 1 to few rays. B) Leaf blades dorsi-ventrally flattened ; inflorescence truly terminal, bearing few to several spikelets ; leafy bracts spreading ; hypogynous bristles 2 to 4 (rarely to 6). 2. B. maritimus. B) Leaf blades 3-sided ; inflorescence quasi-lateral, mostly of a single spikelet, rarely with few digitate spikelets ; the lowest bract culm-like, erect ; hypogynous bristles 5 to 6. 3. B. planiculmis.
著者
相川 慎也 芦原 貴司 天野 晃 有末 伊織 安藤 譲二 伊井 仁志 出江 紳一 伊東 保志 稲田 慎 井上 雅仁 今井 健 岩下 篤司 上村 和紀 内野 詠一郎 宇野 友貴 江村 拓人 大内田 研宙 大城 理 太田 淳 太田 岳 大谷 智仁 大家 渓 岡 崇史 岡崎 哲三 岡本 和也 岡山 慶太 小倉 正恒 小山 大介 海住 太郎 片山 統裕 勝田 稔三 加藤 雄樹 加納 慎一郎 鎌倉 令 亀田 成司 河添 悦昌 河野 喬仁 紀ノ定 保臣 木村 映善 木村 真之 粂 直人 藏富 壮留 黒田 知宏 小島 諒介 小西 有人 此内 緑 小林 哲生 坂田 泰史 朔 啓太 篠原 一彦 白記 達也 代田 悠一郎 杉山 治 鈴木 隆文 鈴木 英夫 外海 洋平 高橋 宏和 田代 洋行 田村 寛 寺澤 靖雄 飛松 省三 戸伏 倫之 中沢 一雄 中村 大輔 西川 拓也 西本 伸志 野村 泰伸 羽山 陽介 原口 亮 日比野 浩 平木 秀輔 平野 諒司 深山 理 稲岡 秀検 堀江 亮太 松村 泰志 松本 繁巳 溝手 勇 向井 正和 牟田口 淳 門司 恵介 百瀬 桂子 八木 哲也 柳原 一照 山口 陽平 山田 直生 山本 希美子 湯本 真人 横田 慎一郎 吉原 博幸 江藤 正俊 大城 理 岡山 慶太 川田 徹 紀ノ岡 正博 黒田 知宏 坂田 泰史 杉町 勝 中沢 一雄 中島 一樹 成瀬 恵治 橋爪 誠 原口 亮 平田 雅之 福岡 豊 不二門 尚 村田 正治 守本 祐司 横澤 宏一 吉田 正樹 和田 成生
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Dictionary.1, pp.1-603, 2022 (Released:2022-03-31)
著者
中山 政行 一寸木 修二 小山田 大和 関谷 庸 溝辺 薫 田隈 広紀 亀山 秀雄
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.173-177, 2015-03-20 (Released:2015-03-20)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

地域における再生可能エネルギーの普及・定着に向け,小田原市久野地域の久野川(準用河川)を対象に,マイクロ水力発電システムの導入実験を実施した.地域の要望であるエネルギーの地産地消を実現させるためには,住民レベルで実行可能な導入手順や機器の提示,方法論などが必要とされている.本稿では,具体的な導入手順や機器の提示,方法論を例証することを目的に,エネルギー利用プランの検討や電力量の試算,発電ポテンシャルの測定,適正技術の選定を実施し,マイクロ水力発電システムの導入実験を試みた.これらの活動を通して,地域におけるマイクロ水力発電システム導入に有効な一手順が例証されたため報告する.
著者
島田 昌一 近藤 誠 中村 雪子 小山 佳久
出版者
大阪大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2018-06-29

嗅覚障害の1つに嗅覚過敏がある。自分にとって有害、危険、つらい状況に遭遇すると、周囲のにおいとそのネガティブな体験が関連づけられて記憶、条件づけされる。そして、その状況からいち早く回避するため、そのにおいに対する感受性が高くなり嗅覚過敏になると同時に、そのにおいに対して強い嫌悪感をいだくようになる。本研究では嗅覚過敏を研究するため、確実な嗅覚過敏モデルの作成方法の確立とその治療薬の開発を試みた。微量のにおい物質をマウスに飲水させることによりマウスは口腔内で揮発する微量のにおい分子を感知する。その後にマウスの腹腔にLiCl溶液を注射することにより、マウスの嗅覚過敏・嫌悪学習モデルを確立した。
著者
小山 弘
出版者
一般社団法人 電気設備学会
雑誌
電気設備学会誌 (ISSN:09100350)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.384-387, 2016 (Released:2016-06-11)
参考文献数
10
著者
高橋 亜紀子 小山 恒男
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.247-249, 2020-03-25

疾患の概念 食道顆粒細胞腫(granular cell tumor ; GCT)は1931年にAbrikossoff1)により報告された疾患で,2.7〜8.1%は消化管に発生し,食道,大腸,胃の順に多い2).単発が多いが,多発する場合もある3)〜5). 食道GCTは食道良性粘膜下腫瘍(submucosal tumor ; SMT)のうち平滑筋腫に次ぎ2番目に多く,約5%を占める.好発部位は中下部食道であり,約90%を占める.多くは良性腫瘍であるが,1〜3%で悪性の報告6)7)もある.
著者
小山 薫 作山 正美 高橋 一男
出版者
岩手医科大学
雑誌
岩手医科大学教養部研究年報 (ISSN:03854132)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.103-109, 2004-12-31

全国制覇を成し遂げた経験もあり, 常に全国上位を占める岩手県立N高等学校ホッケー部の男女選手にPCIテストを実施調査した結果, 以下のような知見を得た. 1) 総体時において, 男子チームは「一般的活気」, 「技術効力感」, 「闘志」がやや高く, ポジティブな状態にあり, 女子チームは「競技失敗不安」, 「疲労感」が高く, ややネガティブな状態にあった. 2) 総体時のベンチ入り選手と控え選手の比較で, 男子の場合, ベンチ入り選手がポジティブな状態にあった. 女子では顕著な差は認められなかった. 3) 総体時のポジション別比較で, 男子選手及び女子選手ともに, ポジション間で有意差は認められなかった. 4) 新人戦時, 男女チーム間での有意差は認められず, 「競技失敗不安」に共通してやや高い傾向がみられた. また, 男子の場合, 新人戦チームは「疲労感」で総体チームを有意に上回った (p<0.01). 女子は総体チームとほぼ同レベルの心理的状態にあった. 以上, 大会規模, 性別, 技術レベル, ポジションなど, 様々な状況によって, 心理的コンディションに違いがみられることから, チームとしてのメンタルマネージメントを高めていくことが, 今後の課題である.
著者
宮田 哲郎 松峯 敬夫 石田 孝雄 福留 厚 袖山 元秀 小山 広人
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.44, no.8, pp.1087-1091, 1983

総胆管良性狭窄の治療は手術療法が中心となっているが,胆道系の手術と炎症をくり返している症例や,状態の悪い症例では手術的に狭窄を解除することはかなりの危険を伴なうことになる.我々は胆嚢摘出術後,総胆管狭窄をきたし化膿性胆管炎と総胆管結石とをくり返した症例に対し,減黄のためのPTCD瘻孔を拡張し胆道ファイバーで截石後,小児用挿管チューブでブジーを行ない狭窄部を拡張した.この方法は治療期間が長くなるという問題点があるが,手術療法に比較し侵襲が少なく安全であると思われる.
著者
吉永 圭吾 小山 広人 松尾 聡 福留 厚 松峯 敬夫
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.44, no.10, pp.1232-1236, 1983

脾嚢胞は比較的稀な疾患とされているが,著者らは最近,上腹部腫瘤を主訴とした68歳女性の巨大仮性脾嚢胞を経験した.重量は5,100gあり,その内容は黄色透明で,血清とほぼ同一の成分であった.従来本疾患は,特有な症状や検査所見に乏しい為,術前診断が困難とされてきたが,超音波検査及びCTスキャンにより容易に脾嚢胞と診断しえた.脾嚢胞は病理組織学的に真性,仮性に大別されるが,著者らが集計した自験例を含む236例では真性119例,仮性105例,分類不明12例となり,真性嚢胞がやや多かった.脾嚢胞は女性にやや多くみられ, 10歳台, 20歳台にピークがある.超音波, CTスキャン,血管造影などの検査により,以前ほど診断は困難でなくなってきている.治療は一般に脾摘出術が行われており,その手術成績,予後は共におおむね良好である.
著者
小山 充道
出版者
藤女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

筆者は自分描画法(Self-Portrait Method;以下SPMと略す)研究において、子どもから大人へと成長するに従って落書きに変化が生じる点に着目した。本研究において落書きは人の思いを映し出していると仮定し、SPMを落書き行為とみなした。また筆者は思いの深まりの経過を説明する方法として、「思いの理論("OMOI"approach to psychotherapy);小山(2002)」を用いた。本研究結果、落書きには「今の自分のありよう」「今、自分が気になっていること」「心理的背景」「心の中に隠れているもの」の4つの要素が含まれ、これらが関わり合って人の思いが構成されることがわかった。2007年度は大学生40名に対してSPMを実施した。その結果、SPMは性差の影響をほとんど受けないこと、そしてSPMを用いると個人の思いを浮かび上がらせることが可能であることを確認した。2008年度は北海道立高校2校の協力を得て、総計219名にSPMを実施した。その結果、SPMを実施することで緊張緩和の効果が認められた。また「思い」という言葉から想起する色彩は男女とも「透明」と答える人が最も多く、そのあと赤、白、橙と続き、最後に紫と黒をあげる人が多かった。2009年度は中学生183名を対象にSPMを実施した。その結果、SPMを実施することで緊張が緩和されることがわかった。思春期にある人にはSPMは有効に働くことがわかった。「思い」という言葉に最も近い色を尋ねたところ、透明(22%)→白(18%)→赤(17%)→燈(14%)で71%を占めた。いずれも思春期の人が好む色だった。2010年度には、B高校からの依頼で、高校1年生と2年生合わせて総計320名に対してSPMを実施した。本研究目的は、SPMがスクリーニングテストとして活用できるかどうかを見定めることにあった。その結果、SPMはいくつかの留意点を踏まえた上で実施すると、スクリーニングテストとしての効果が見込まれることがわかった。以上、4年間にわたるSPM研究の結果、SPMは心理療法として活用できる可能性が充分にあることがわかった。