著者
旗野 翠 安原 美帆 髙山 良子 小畑 裕之 茂呂 修 佐伯 秀久 船坂 陽子 畑 三恵子
出版者
日本香粧品学会
雑誌
日本香粧品学会誌 (ISSN:18802532)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.6-12, 2020-03-31 (Released:2021-03-31)
参考文献数
11

We investigated the safety and usefulness of transparent solid soaps in parallel with ongoing treatment in patients with mild to moderate atopic dermatitis and seborrheic dermatitis with symptoms on the face. The soap is designed to be low in stimulation to the skin. Although there were no severe adverse effects, a minor one was noted related to the soap. One of the subjects discontinued the test product due to worsening of itching and eczema. After using the soap for four weeks, a significant improvement in the symptoms of drying and lichenification was observed. The visual analog scale score related to the skin condition also significantly improved, compared to that during the start of the study. In the questionnaire-based test response, approximately 90% of the subjects liked the feeling of using the soap. Overall, this study indicated that the investigated solid soap was safe and did not hamper the ongoing treatment.
著者
土坂 享成 木村 哲哉 今井 邦雄 妹尾 啓史 田中 晶善 小畑 仁
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 = Environmental science (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.393-398, 1999-11-30
参考文献数
14
被引用文献数
1

前報において,カドミウム解毒に重要な役割を果たすと考えられている(γ-EC)<SUB>n</SUB>G合成酵素の性質について,水稲根を用いて検討したことを報告し,水稲根中で(γ-EC)<SUB>n</SUB>Gを合成している酵素の少なくとも一部がカルボキシペプチダーゼである可能性を示唆した。これを踏まえ,本研究では各種のカルボキシペプチダーゼに(γ-EC)<SUB>n</SUB>Gの合成能力があるかを検討した。更に,イネ由来のカルボキシペプチダーゼ遺伝子を発現ベクターに組み込み,これを大腸菌に導入してカルボキシペプチダーゼ遺伝子を発現させ,それにより(γ-EC)<SUB>n</SUB>G合成能力が増大するかを検討した。 その結果,全てのカルボキシペプチダーゼ標品において(γ-EC)<SUB>n</SUB>Gの合成が認められ,その至適pHはカルボキシペプチダーゼの分解活性のそれとほぼ同じであった。また,その合成活性はカルボキシペプチダーゼの特異的阻害剤により抑制されることが認められた。比較のために行ったアミノペプチダーゼ標品では(γ-EC)<SUB>n</SUB>Gの合成は認められなかった。一方,カルボキシペプチダーゼ遺伝子を導入した大腸菌の抽出液における(γ-EC)<SUB>n</SUB>G合成活性が,導入していない方よりも増大したことが認められた。これらのことから,カルボキシペプチダーゼが(γ-EC)nGを合成している酵素の一つである可能性が更に強く示唆された。
著者
立松 洋子 小畑 光朗
出版者
別府大学短期大学部
雑誌
別府大学短期大学部紀要 = Bulletin of Beppu University Junior College (ISSN:02864991)
巻号頁・発行日
no.35, pp.101-109, 2016-02

大分県は南海トラフ地震が心配され各地で防災の対応がなされている。また、地球温暖化、世界情勢の変動の時代の中、地球環境も食糧事情も不安定になりつつある時代、食糧を確保する方面から、救荒作物を利用することを考えていく必要がある。今回、芋茎がどのような物かを理解し、芋茎をどのように食するのが一番良いのかを検討し、非常時に役立てたいと考え、様々な調理を検討し、特に保存性のあると考える干した芋茎を用いた料理を数々作り、その結果から、どんな料理でも可能であるが、調理方法としては、災害時には、炒めて煮る簡単な料理が一番食べやすく美味しいのではないかと判断した。
著者
西村 直也 柳 宇 鍵 直樹 池田 耕一 吉野 博 斉藤 秀樹 斉藤 敬子 鎌倉 良太 小畑 美知夫
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.175, pp.1-8, 2011-10-05 (Released:2017-09-05)
参考文献数
10
被引用文献数
2

本研究は医療施設における室内空気環境の維持管理のあり方について検討することを目的とする。第1報では調査の詳細および冬期、夏期における計18件の病院の外来待合室、事務室および病室に対する建築物衛生法の測定方法に準じた空気質の実測調査結果を示した。また第2報では浮遊微生物濃度の実態を明らかにした。第1、2報では建築物衛生法の環境基準値およびHEAS指針値を超過する室が多く見られ、適切に運用するためには、空気環境について定期的に監視することが有効であるという見解が得られた。本報では、温熱環境、空気質について連続測定や定量分析を行うことによって、より詳細に実態の解析を行った。その結果、室によっては温熱環境の日中変動が大きいこと、室内の浮遊粉じん濃度が外気の濃度に大きく影響を受けていること、VOC類の濃度は概ね低く抑えられているものの、DEGEEやカンファーなどが特徴的に検出されることなどを確認した。
著者
小畑 修一 西川 俊 高橋 秀知
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.1-11, 1985
被引用文献数
2

テレビ画面への字幕挿入に際しての文字量や表示時間は、番組の性格や見る人によって異なるものと言われる。現在、聴覚障害者のための文字多重放送では、画面や電子技術上の制約もあって台詞は要約で提示されている。しかし、台詞に忠実な字幕挿入は原作の意図を一層忠実に反映するばかりでなく、口形の動きとの対応が出来ることや字幕挿入の自動化が目ざせること等から極めて重要である。このため、先きに開発した簡便で文字量の調整出来る字幕挿入装置の改良と、各種番組の文字量や表示時間の分析に基づく字幕挿入の数量的範囲の検討とによって、台詞に忠実に字幕が挿入されたビデオを作成して効果を測定することにした。その結果、文字量は画面当り16字2行(32字)で、秒当り4.8字以下を目安とすることが示唆されたので、NHKドラマ「おしん」に字幕を忠実に挿入したビデオを作成し、聾学校専攻科生に提示した所、要約挿入を上まわる成果を得た。
著者
中本 賀寿夫 小畑 友紀雄 平澤 明 金 啓二 金 守良 徳山 尚吾
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.136, no.4, pp.583-589, 2016-04-01 (Released:2016-04-01)
参考文献数
41
被引用文献数
2 2

Nonalcoholic fatty liver disease (NAFLD) is characterized by the pathological accumulation of fat in the liver in the absence of any other disease related to liver steatosis, which includes a wide spectrum of liver diseases ranging from mild asymptomatic fatty liver to nonalcoholic steatohepatitis (NASH) and cirrhosis. Recently, it was reported that NAFLD is characterized by the impaired bioavailability of liver n-6 and n-3 long-chain polyunsaturated fatty acids (PUFAs). That is, compared with healthy individuals, steatosis and steatohepatitis patients have higher n-6/n-3 PUFA ratios. Furthermore, per recent research, decreasing the intake of total fats and increasing the intake of n-3 PUFAs may be beneficial in the treatment of NAFLD. In contrast, some reports describe that NASH patients have more metabolic abnormalities than NAFLD patients; however, these are not influenced by dietary fatty acids. Thus, at present, various opinions exist regarding the efficacy of n-3 PUFA in the treatment of NAFLD. In this review, we discuss the considerable interest n-3 PUFA has attracted as a potential treatment for NAFLD.