著者
尾崎 由佳
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.125-134, 2011-01-31 (Released:2011-09-01)
参考文献数
45
被引用文献数
3 3

How emotion functions adaptively in two distinct self-regulation systems (promotion focus and prevention focus) is discussed, reviewing related research. Promotion focus represents goals as hopes and aspirations, and prefers eager strategies; prevention focus represents goals as duties and obligations, and prefers vigilant strategies. The former process concerns an emotional dimension of cheerfulness-dejection, and the latter process concerns an emotional dimension of quiescence-agitation. These qualitatively different emotions have distinct effects on attention and motivation, through which they contribute to adaptive goal-attainment. Also, “feeling right” emerges when goals and strategies are at regulatory fit, and encourages one to be engaged in goal-directed actions.
著者
尾崎 有紀
出版者
Hokkaido University(北海道大学)
巻号頁・発行日
2018-03-22

The purpose of this thesis is to reinterpret the philosophicaltheory developed by George Berkeley (1685-1753) as the philosophical theory with a new perspective to grasp a problem of modern physics. As the philosophy of physics, Berkeley’s philosophyis usually viewed as a precursor of Mach’s philosophy. Although it is well known that Mach’s philosophy is attracting attention of modern physicists and that Berkeley is highly evaluated as a precursor of Mach, the research of Berkeley’s philosophy itself is still fruitful. The reasons are as follows. Firstly, Berkeley’s philosophy has some original points that can affect the interpretation of physics. Secondly,the original points can give the reinterpretation of a problem of modern physics. In this thesis, on the basis of a reinterpretation of Berkeley’philosophy, I discuss the above two themes. In general, there are few attempts that connect Berkeley’s philosophy with the problem of modern physics. This thesis deals with the reinterpretation of Berkeley’s philosophy by focusing on the philosophical topic of the construction of the concept of speed. Mach, who is viewed as a successor of Berkeley, asserts that the concept of speed should be defined as the ratio of a spatial distance to another spatial distance. Julian Barbour (1937-) , who attempts the reconstruction of modern physics by utilizing some of Mach’s philosophical points, also argues that the concept of speed shouldn’t contain the concept of time interval. The reason for their claim is that the concept of speed that doesn’t contain the concept of time interval is considered to be a solution for the philosophical problem of the definition of time intervals. This thesis deals with the reinterpretation of Berkeley’s philosophy by focusing on that the concept of speed defined as the ratio of a spatial distance to another spatial distance can be constructed on the basis of Berkeley’s philosophy.
著者
坪内 健治郎 尾崎 哲児
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.2-6, 2000-01-20 (Released:2012-11-20)
参考文献数
19

アクリル樹脂の溶解性および溶解性パラメータ (SP値) に及ぼす極性基の効果をガスクロマトグラフィー (GLC) により検討した。アクリル酸エチル, アクリル酸とアクリル酸2-ヒドロキシエチルを用いて4種類のアクリル樹脂を合成した。得られたアクリル樹脂を固定相液体としたGLC測定を行い, 比保持容量と (重量分率) 活動度係数を求めた。エタノール, 2-プロパノールは樹脂に極性基を導入すると溶解しやすくなり, その効果はカルボキシル基のほうが水酸基より大きかった。また, ベンゼン, メチルエチルケトン, 酢酸エチルは樹脂にわずかではあるが溶解し難くなる傾向を示した。アクリル樹脂のSP値はカルボキシル基, 水酸基の導入によって増大し, その効果は水酸基の方が大きかった。
著者
吉村 孝之 種田 智成 西沢 喬 尾崎 康二 山田 勝也 池戸 康代 植木 努 曽田 直樹
出版者
東海北陸理学療法学術大会
雑誌
東海北陸理学療法学術大会誌 第28回東海北陸理学療法学術大会
巻号頁・発行日
pp.63, 2012 (Released:2013-01-10)

【目的】 下腿の筋挫傷の疫学的調査では、腓腹筋内側頭(以下、MG)の損傷が多いと報告されている。下腿三頭筋の研究は腓腹筋とヒラメ筋を比較したものが多く、MGと腓腹筋外側頭(以下、LG)を比較した報告はあまり見られないため、MG筋挫傷の原因は明らかになっていない。我々は、形態学的特性として、超音波画像診断装置を用いて筋厚を調べた。機能的特性として、足関節底屈等尺性収縮時の筋活動を調べた。2つの実験からMG筋挫傷の原因を考察したので、報告する。【対象】 下肢に整形疾患のない男性6名6肢(平均年齢27.5±4.5歳、平均身長168.8±4.1㎝、平均体重66.0±11.3㎏)の右下腿とした。なお、対象者には研究概要の説明を文書及び口頭にて行い、実験参加への同意を得た。実験の実施に際し、平野総合病院倫理委員会の承認を受けた。【方法】 1)筋厚の評価 膝関節裂隙から踵骨隆起のアキレス腱付着部までを8等分し、近位部から、1/9, 2/9, …、9/9と表記する。超音波画像診断装置(東芝メディカルシステム社製famio8)を用い、安静時の短軸像を撮像し、筋厚を測定した。統計処理は、MGとLGの筋厚に対して、対応のないt検定を用い、検討した。2)足関節等尺性底屈運動時のMG及びLGの筋電図測定 予備実験として、腹臥位膝関節伸展位、足関節中間位にて、足関節等尺性底屈運動の最大収縮時のMG及びLGの筋活動量をNoraxon社製筋電図シリーズTelemyoG2を用いて測定し、筋力をアニマ株式会社製ミュータスF-1を用いて測定した。 足関節等尺性底屈運動の収縮強度は、最大筋力の10, 20, …、70%とし、MG及びLGの筋活動量を測定した。統計処理は、MG及びLGの正規化された筋活動量を収縮強度に対して一元配置分散分析を用い、検討した。 1)2)ともに、統計解析にはSPSS16.0を用い、有意水準を5%とした。【結果】 1)腓腹筋近位1/9~6/9までは、MGがLGよりも筋厚が有意に厚かった。それ以降遠位では、筋厚に有意差は認められなかった。2)足関節等尺性底屈運動時のMG、LGともに収縮強度と比例して、筋活動が高まり、かつ収縮強度10%を基準として、50%以上の収縮強度で筋活動に有意な差が認められた。【考察】 腓腹筋近位部では、MGがLGよりも筋厚が有意に厚く、K. AlbrachtaらのMRIを用いた研究を支持する結果となった。FTAの正常値が174°であることより、荷重は膝関節外反ストレスとなりやすいため、膝関節内反作用を持つMGがより発達しやすいのではないかと考えられる。MG、LGどちらも、50%以上の収縮強度で筋活動に有意に高まった。本研究では、MG、LGの筋活動に著明な違いは認められなかったため、どちらも、50%以上の収縮強度にて筋損傷のリスクが高まると考えられる。筋厚は筋の生理的断面積に比例することから、筋力の指標と考えられるため、MGはLGに比べ、強い筋力を発揮しやすいと考えられる。そのため、MGの筋挫傷のリスクが高くなると推察される。【まとめ】 ・腓腹筋近位部では、MGはLGより有意に筋厚が厚かった。・荷重下膝関節外反ストレスに拮抗するために膝関節内反作用を持つMGが発達しやすいと考えられる。・MG、LGともに収縮強度50%以上で、筋挫傷のリスクが高まると考えられる。
著者
尾崎 尚代 千葉 慎一 嘉陽 拓 西中 直也 筒井 廣明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.40 Suppl. No.2 (第48回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.48101619, 2013 (Released:2013-06-20)

【はじめに】古くから諸家によって肩関節機能に関する研究がなされてきている。腱板機能訓練に関しては筒井・山口らの報告を契機に多くの訓練方法が用いられ、近年では肩甲骨の機能が注目され、肩関節求心位を得るための訓練方法が多々報告されている。しかし、肩関節の動的安定化機構である腱板を構成する各筋が肩関節求心位を保つための機能について報告しているものは渉猟した限りでは見つからない。今回、腱板断裂症例の腱板機能を調査し、肩関節求心位を保持する腱板機能について興味ある知見が得られたので報告する。【方法】2011年9月末までの2年間に当院整形外科を受診し、初診時に腱板断裂と診断された症例のうち、「Scapula-45撮影法」によるレントゲン像を撮影し、手術した症例35名(年齢60.8歳±12.7、男性19名・女性16名、罹患側 右22名・左13名)について、術前MRI所見および手術所見からA群(棘上筋単独断裂 23名)、B群(棘上筋+棘下筋断裂 5名)、C群(肩甲下筋を含む断裂 7名)の3群に分類した。 「Scapula-45撮影法」によるレントゲン像のうち肩甲骨面上45度挙上位無負荷像を用い、上腕骨外転角度、肩甲骨上方回旋角度、関節窩と上腕骨頭の適合性について、富士フィルム社製計測ソフトOP-A V2.0を用いて計測した。上腕骨外転角度および肩甲骨上方回旋角度は任意の垂線に対する上腕骨および関節窩の角度を計測し、関節窩と上腕骨頭の適合性は、関節窩上縁・下縁を結ぶ線を基準線として関節窩に対する上腕骨頭の位置関係を計測した値を腱板機能とした(正常範囲-1.11±2.1、大和ら1993)。統計学的処理は、Kruskal-Wallis検定、Mann-Whitney検定、χ²検定を用いて危険率5%にて行い、上腕骨外転角度、肩甲骨上方回旋角度、腱板機能について3群を比較検討し、さらに腱板機能については正常範囲を基に3群間で比較検討した。【説明と同意】当院整形外科受診時に医師が患者の同意を得て診療放射線技師によって撮影されたレントゲン像を用いた。なお、個人情報は各種法令に基づいた当院規定に準ずるものとした。【結果】測定平均値をA群、B群、C群の順で示す。上腕骨外転角度(度)は43.59±8.84、45.64±7.04、33.83±7.54、肩甲骨上方回旋角度(度)は10.17±13.46、0.96±5.02、24.87±22.92であり、上腕骨外転角度および肩甲骨上方回旋角度については3群間で有意差は認められなかった。腱板機能は-0.75±4.76、5.44±12.61、7.84±5.07であり、3群間で有意差は認められ(p=0.007)、なかでもC群はA群と比較して関節窩に対して骨頭の位置が上方に移動していた(p=0.0008)。腱板機能について正常範囲を基に各群間で比較した結果、A群では正常範囲に入るものが23名中10名(43.5%)であり、関節窩に対して骨頭が上方に移動しているもの、下方に移動しているものがそれぞれ26.1%、30.4%あったが、B群、C群では正常範囲に入るものが0%、14.3%であった。B群は骨頭の上方移動および下方移動を呈するものが半数ずつであったが、C群では7名中6名(85.7%)が骨頭の上方移動を呈しており、有意差が認められた(p=0.03)。【考察】腱板断裂の指標として用いられる肩峰骨頭間距離は下垂位前後像で計測し、その狭小化を認める症例は腱板断裂の疑いがあるとされているが、今回用いた機能的撮影法は肩甲骨面上45度拳上時における肩甲骨と上腕骨の位置関係を調査している。 当院では、肩関節疾患患者に対し理学療法実施時に疼痛誘発テストとして肩甲骨面上45度挙上位での徒手抵抗テストを行ない、理学療法プログラム立案の一助としているが、このテストと同一の撮影肢位であるレントゲン像を用い、腱板断裂症例の腱板機能を断裂腱によって分類して調査することによって肩関節の求心位に作用する筋が明らかになると考えた。その結果、棘上筋の単独断裂では約半数は正常範囲にあり、残りの半数および棘下筋を含む断裂では関節窩に対して上腕骨頭が上方あるいは下方へと移動するが、肩甲下筋を含む断裂では関節窩に対して上腕骨頭の上方移動が認められたことから、肩甲下筋の機能不全が肩関節求心位に大きく影響することが示唆された。また、上腕骨外転角度および肩甲骨上方回旋角度は各群間で差がなかったことから、腱板機能不全を呈する症例は上腕骨を空間で保持するために肩甲骨が様々な反応を示すことが推測でき、前回報告した結果を裏付けするものと考える。 臨床上、肩甲下筋を選択的に収縮させることによって肩関節可動域が改善する症例を経験するが、肩甲帯の土台である肩甲骨の機能はもちろんのこと、腱板機能不全に対し肩関節求心位を確保するために選択する理学療法プログラムは肩甲下筋を考慮する必要があると考える。【理学療法学研究としての意義】今回の結果から肩関節疾患症例に対しておこなわれる腱板機能に関する理学療法プログラム立案を再考する必要性が示唆された。
著者
尾崎 由佳 唐沢 かおり
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.82, no.5, pp.450-458, 2011 (Released:2012-02-27)
参考文献数
20
被引用文献数
17 21

Four studies were conducted to investigate the relationship between valences of self-evaluation and approach-avoidance tendencies. Based on regulatory focus theory (Higgins, 1997, 1998), we predicted that positivity of self-evaluation is related to the tendency to approach gains, while negativity of self-evaluation is related to the tendency to avoid losses. In Study 1, a self-report measure of behavioral tendencies for approaching gains and avoiding losses was developed. In Studies 2 to 4, correlations between these approach/avoidance tendencies and various kinds of self-evaluations were examined. Overall, the authors' predictions were supported. The results suggest that the self-evaluation system and the self-regulation system work in close cooperation with each other in controlling human behavior.
著者
尾崎 護
出版者
大蔵財務協会
巻号頁・発行日
2001-02

制度:新 ; 文部省報告番号:乙1669号 ; 学位の種類:博士(法学) ; 授与年月日:2002-02-12 ; 早大学位記番号:新3285 概要書あり
著者
廣瀬 伸彦 高橋 雅彦 吉本 裕 利光 由紀 田中 愛 尾崎 泰史 戸浦 じゅん 御園 陽一 菅野 有造 芝本 隆 桑原 道雄 小笠原 陽
出版者
The Japanese Society for Dialysis Therapy
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.231-238, 2004-03-28 (Released:2010-03-16)
参考文献数
13

【目的】血液透析装置の消毒は主に次亜塩素酸ナトリウムが使用されるが, 消毒排液の環境汚染に対する影響が問題となっている. そこで残留性がなく, 環境汚染に対する影響の少ないオゾンが血液透析装置の消毒剤として期待される. われわれはオゾンが血液透析装置の消毒剤として有用か否かを基礎, 臨床の両面から評価した. 【方法】基礎: オゾンの安定性を電解質と有機物の添加試験から評価した. また, 血液透析装置内でのオゾン濃度の安定性を観察し, 装置プライミングボリュームとオゾン濃度減衰の関係を実験的に評価した. さらに, 透析液清浄化目的で使用される精密濾過膜へのオゾン水暴露試験を行った. 臨床: 個人用透析装置にオゾン水消毒を6週間施行し透析液エンドトキシン濃度, 細菌数を測定した. また, あわせて装置内の水経路各部位を肉眼的に観察した. 消毒行程は, 前水洗30分, オゾン水消毒30分, 後水洗30分とした. 対象に週1回次亜塩素酸ナトリウム消毒と酢酸洗浄を組み合わせた併用消毒を行った. 【結果】基礎: NaCl, アルブミンの添加でオゾン濃度は減衰した. 透析装置内でオゾン濃度は減衰し, 密閉系出口部で最も濃度減衰が大きかった. 精密濾過膜PEPA, PSはオゾン水で破壊された. 臨床: オゾン水消毒6週目に装置内にタンパク付着を認め, それに伴い装置内のオゾン濃度減衰は高値となった. 併用消毒では装置内の各部位に付着物は全く認めず, 装置内でのオゾン濃度減衰はなかった. 透析液中のエンドトキシン濃度, 細菌数は通常の次亜塩素酸ナトリウム消毒時と同程度であった. 【結語】基礎および臨床評価から考えると現状ではオゾン水単体での血液透析装置消毒に限界を感じる. しかし, 他の洗浄剤・消毒剤との組み合わせや洗浄消毒工程の変更, また装置内液流路構造の設計変更などの再検討により解決可能と思われた. したがって, 血液透析装置の消毒剤としてオゾンを用いる有用性は高いと考える.
著者
尾崎 健一
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.23, no.9, pp.84-86, 2014-10

2014年6月に厚生労働省が発表した「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」によると平成25年度に精神疾患で労災申請した人数が過去最多となった。特筆すべきは「嫌がらせやいじめ」「セクハラ」が原因となったケースが過去最高であったことだ。パワハラやセク…
著者
井上 誠 岡崎 貴裕 北園 貴子 柴田 朋彦 水島 万智子 山崎 宜興 東 浩平 山前 正臣 尾崎 承一
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.243-249, 2010-06-30 (Released:2016-02-26)
参考文献数
31

34歳男性.30歳時にバセドウ病と診断され,methylmercaptoimidazole(MMI)にアレルギー反応を認めたためpropylthiouracil(PTU)にて加療されていた.6ケ月前にPTUの投与が一旦終了したが,2ケ月後にバセドウ病再燃のためPTUが再投与された.その再投与1ケ月後から,発熱,筋痛,関節痛,消化管出血が出現.その後,尿潜血,MPO-ANCA陽性を指摘され,血管炎症候群が疑われた為,当院へ紹介入院となった.胸部CTおよび腎生検より間質性肺炎と巣状壊死性糸球体腎炎を認め,顕微鏡的多発血管炎(MPA)と診断した.PTU中止後も臨床所見が改善しなかったため,プレドニゾロン(PSL)0.5mg/kg/日を投与し症状は改善傾向を示した.本症例はPTU再投与後から症状を認め,PTUの再投与がMPAを促進した可能性があると推察された.既報79症例も併せて検討した結果,約10%の症例が,PTUの再投与により血管炎が誘発されており,PTUの再投与においても血管炎を誘発する可能性に注意が必要であることが示唆された.
著者
尾崎 彩子 鎌田 早紀子 冨田 圭子 大谷 貴美子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.16, pp.69, 2004

[目的] 近年、学童期における食の乱れが様々に報告されているが、それらの要因の1つとして食べたいものがいつでも容易に入手できる生活環境の変化があげられる。望ましい食生活を送るためには、自ら正しい食物の選択ができる基礎的な知識と能力を養うことが不可欠である。しかし、家庭における食教育力が低下していることも事実である。そこで、我々は小学校でまだ家庭科の授業をうけていない4年生の児童を対象に、「体によいと思う夕食」を絵にしてもらい、また併せてアンケート調査を行うことで、子供たちの食に対する知識等の現状について考察した。<br>[方法] 京都市内の小学校(学校栄養士不在)4年生の児童77名を対象に、2003年7月に調査を行った。画用紙、色鉛筆、アンケート用紙を全員に配布し、画用紙には子供たちが考える「体に良いと思う夕食の絵」及びその料理の名前を描いてもらった。その後、毎日の食事に対する意識、食に関する知識、嫌いな食べ物についてのアンケートを行った。統計処理にはExcel統計を用いた。<br>[結果及び考察] 約30%の児童が、ご飯・味噌汁・焼き魚・サラダのみで構成された食事を描きパターン化されていた。一方、黒米や納豆、豆腐など健康によいとされる食品が多く登場し、知識としてはかなり豊富であることが示された。しかし、1割の児童の描く焼き魚は頭が右向きであり、家庭で基本的な食教育を受けていないことがうかがわれた。また、「食べ物の3つの働き」をよく知っていると答えた児童の方が、また、「家族そろって食べることが楽しい」と感じている児童の方が、そうでないと答えた児童より多くの品数を描く傾向にあった。別の我々が調べた「子ども達が食べたい食事」にはこういった日本型の食事は描かれていない。つまり、食育の重要な課題は、「体に良いと思う食事」を「食べたい食事」に変化させることにあると考えられた。
著者
秋鹿 研一 小山 建次 山口 寿太郎 尾崎 萃
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1976, no.3, pp.394-398, 1976-03-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
10
被引用文献数
2

200~300℃,全圧600mmHgの条件でもっとも活性の高いアンモニア合成触媒であるRu-AC(活性炭)-Kと,それについで活性の高いOs-AC-Kの製法と活性の関係を検討した。Kは一定量(約1mmol/9-cat)添加後はじめて活性が現われ,KがACにほぼ飽和吸着すると考えられる量,約 1mmol/g-cat,まで活性は直線的に増加する。RuCl3-ACの還元のさい,水素は当量の6倍も消費する。過剰の消費水素はACとの反応およびACへのスピルオーバーによると考えられるが,その量は活性に影響しない。還元にさいしHClが発生するが,一部の壇化物イオンは触媒上に残る。Ru-AC-Kの活性は,Ruの露出表面積に対応すると考えられるRu-ACへのCO化学吸着量にほぼ比例する。Ru塩はRu/ACが約 3wt%まではACによく吸着する。CO化学吸着量も 3wt%まではRu量にほぼ直線的に増加する。しかし3wt%を越えるとRu塩は吸着しにくくなり,Ruの分散性も低下する。Ru(2,3価)またはOs(3,4,6,8価)について酸化数の異なる塩を出発原料とした触媒の間でRuまたはOsの活性は変わらなかった。また活性炭を硝酸,アンモニア水,あるいはその両者により処理した場合も得られるRu触媒のCO化学吸着量に影響なかった。
著者
尾崎 文夫
出版者
湘南工科大学
雑誌
湘南工科大学紀要 (ISSN:09192549)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.21-32, 2014-03-31

One out four people are 65 years and over in Japan now. We must support this super-aging society by technology. In Japan, The Ministry of Economy, Trade and Industry and the Ministry of Health, Labour and Welfare have started a project for the Development and Introduction of Robotic Devices for Nursing Care. The US and Europe also are struggling to find a robotic solution for the aging problem. Considering these movements, Shonan Institute of Technology has organized the SIT Advanced Robot Research Center to Start researching on elderly care robots and has joined the project of the Sagami robot industry special ward. This paper shows the current status of the research for eldery care robots in the world.