著者
境野 眞善 山下 貴稔 土倉 則子 佐野 貴士 渡辺 健市 葉桐 宏厚 桜間 勇樹 廣島 理樹 眞鍋 陽一郎 鈴木 美樹 今義 潤
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.8, pp.346-352, 2014-08-15 (Released:2014-09-30)
参考文献数
15
被引用文献数
2

ドーナツの美味しさと泣きに重要な因子を特定し,ドーナツに適したフライ油の開発方法を示すために,様々な油脂の物性やドーナツの特性を評価した.その結果,フライ用油脂の上昇融点がドーナツの油染み量と,30°CにおけるSFCが官能評価での油っぽさやパサついた食感と関連することを見出した.また,上昇融点は高いほど望ましいが,概ね40°C以上,かつ30°CにおけるSFCが20%程度の油脂が物性,官能的に最もドーナツに適していた.これらの指標を基にして開発したドーナツオイルDは,上昇融点が46.3°Cと高いものの,30°CにおけるSFCが21.8%と低く,ドーナツのフライ用油脂として優れた特性を有することを確認した.また,ラットおよびヒトで吸収性を評価したところ,ドーナツオイルDは液体油よりも体に吸収されにくいことが分かり,ドーナツオイルDは物性,官能,および摂取カロリーの面でもドーナツに適した油脂であることを明らかにした.
著者
山下 貴大 五十嵐 雄太 中條 拓伯
雑誌
組込みシステムシンポジウム2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.90-95, 2014-10-15

近年の GPU や FPGA の発展に伴い,高性能計算において,ハードウェアアクセラレーションによる高速計算が行われるようになった.FPGA 上での回路設計には,HDL による記述とともに C や Java といった高級言語を用いて,高位合成ツールによる回路生成を行い,複雑なアルゴリズムを記述できるようになった.しかしながら,高性能計算にはこれまで Fortran で記述されたライブラリ,パッケージが受け継がれ,今もなおその改良が行われており,現状の高位合成ツールを利用するには,Fortran で記述されたソースプログラムを C や Java に書き換えて合成を行うこととなる.本研究では,Fortran で記述された流体解析アプリケーションを手動で Java のソースに書き換え,高位合成ツール JavaRock-Thrash を用いて Verilog HDL に変換し,性能を評価する.次に,Fortran のソースプログラムを直接 Verilog HDL に変換する高位合成ツール FortRock について紹介し,これまでの高性能計算のソフトウェア資産をハードウェア化するための可能性を示す.
著者
山下 貴典 横手 靖彦 岡村 英明 砂原 秀樹 尾家 祐二
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.21-22, 1997-03-12

これからのコンピュータネットワークの形態として、携帯型端末、ゲーム機、NC、VOD System 等の計算資源の限られた組み込み型機が接続される事が予想される。このようなネットワーク上では・頻繁なシステム構成の変更・制限された計算資源での快適な実行・位置透過性、移動透過性の実現などに対応できる新しいソフトウェアアーキテクチャが必要となる。SONY CSL で開発中の OS Apertos は、オブジェクト指向基づいたアプローチによりこのような環境を実現しようとしているが、Apertos による分散環境への移行を促すには既存のユーザ環境の共存と開発環境の充実が欠かせない。本稿では分散環境実現のための手法としてのオプジェクト指向とそれに対する Apertos のアプローチについて紹介し、上述の課題を解決する手段の一つとしての Apertos Emulator とその実装法について述べる。
著者
沖 智成 山下 貴司 望月 孝裕
出版者
一般社団法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.640-645, 2023-11-15 (Released:2023-11-15)
参考文献数
14

症例は44歳の男性で健診の胸部X線写真で異常を指摘され当科に紹介となった.胸部CT,MRIで大動脈遠位弓部背側に胸管に接する囊胞を認め,胸管囊胞の疑いで手術を施行した.頭側の胸管は左鎖骨下動脈,食道,椎体の間で確保して結紮切離した.尾側の胸管は肋間動静脈を切離して下行大動脈を腹側へ授動することにより視野が得られ,下行大動脈,食道,椎体の間で確保して結紮切離した.大動脈,食道,椎体に囲まれた組織を一塊に切除することにより,胸管を含む胸管囊胞を摘出した.術中および術後に乳びの流出は認めなかった.胸管囊胞を疑って手術をする場合,胸管を適切に処理する必要があるが,左胸腔から胸管にアプローチする機会は少なく,手技は定型化されていない.今回,下行大動脈の授動と縦隔臓器を剥離面とした縦隔組織の一括摘除により,縦隔左側に生じた胸管囊胞を囊胞および胸管を損傷することなく安全に切除可能であったため報告する.
著者
戸田 祐嗣 溝口 裕太 野尻 晃平 山下 貴正 辻本 哲郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B1(水工学) (ISSN:2185467X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.I_1687-I_1692, 2013 (Released:2014-03-31)
参考文献数
20

A numerical simulation model was presented to describe the material cycling along a river with floodplain, in which river continuum concept and flood pulse concept were modelled to be taken into account for considering the energy flow in river ecosystem. Using the discharge and the river channel conditions observed in Yahagi River, the dynamics of organic matter was illustrated. The organic matter entering into the river from terrestrial area is transported under the effects of physical and biochemical processes in each longitudinal segment of the channel. The results of the simulation show that the amount of organic matter transported during floods is about 28% in Segment.2.
著者
吉田 拓真 山下 貴之 石濱 崇史
出版者
関西理学療法学会
雑誌
関西理学療法 (ISSN:13469606)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.87-93, 2012 (Released:2012-12-27)
参考文献数
9
被引用文献数
1

We performed physical therapy for a patient who had great difficulty with walking due to pain-defense contraction of the right knee joint after total knee arthroplasty (TKA). This patient had much trouble restoring knee range of motion (ROM), even after TKA, because of a long period of suffering from pain in the right hip joint which limited the ROM. When walking, he could hardly move his knee joint and always showed knee flexion; his right hip joint was bent and his trunk leaned forward. He could not perform internal rotation of the right hip in the right stance phase. Instead, he elevated the left scapula and the left side hip joint and executed external rotation of the right side hip joint. We thought these problems resulted from limitation of ROM of the right knee joint, and we prescribed some exercises for ROM. Subsequently, ROM of the right knee joint and the joint position sense improved a little, but the patient still bent his right knee joint and showed no improvement of walking. After rethinking these problems, we concluded that we should provide therapy considering his habits before TKA. We set the bed in front of his trunk after he leaned against the bed because of relief of muscle hypertonia and position sense of knee joint. We asked the patient to lean against the bed to try and lengthen his hamstring. Subsequently, he showed less, compensatory motion of the trunk and pelvis, and internal rotation of the right hip joint gradually became possible, easing his walking difficulty. We have received the patient’s consent to publication of this report.
著者
五島 光 尾池 勇紀 山下 貴子
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングレビュー (ISSN:24350443)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.3-11, 2022-02-28 (Released:2022-02-28)
参考文献数
7

本研究では,狭小商圏型ドラッグストアの顧客購買行動の特徴を明らかにし,重要度が高い顧客セグメントを特定したうえで,重要度の高いカテゴリーのシェアを拡大する方策について検討を行った。地域特定的なポジションを活かしたPB商品戦略を用い,テスト店舗でビジュアル・マーチャンダイジングに基づいた売場展開を行った場合と,そうでない場合の実績の差を明らかにし,当該戦略の実現可能性の高さを検証した。まず,顧客ID-POSデータを用いてRFM分析を行ったところ,特に来店頻度が高い顧客セグメントは「一次商圏内に住む」「男女65~89歳」「ベビー用品購入者」であることがわかり,これらのカテゴリーのシェアを獲得すると,来店頻度が向上し,顧客と従業員の接点が増えることでストア・ロイヤルティ向上が見込めるという結果を得た。次に,地域性を付加価値としたプレミアムPB商品戦略をISM(PB商品戦略とVMD)の考え方に当てはめてドラッグストアの店頭で実証実験を行った結果,来客数・販売個数・売上金額に対してチラシ・ポイントデー・気温・天候による影響は見られず,VMDの効果により販売個数と売上金額が増加したことが実証され,当該戦略の実現可能性の高さを認めることができた。狭小商圏型ドラックストアが顧客ロイヤルティを獲得するために経営資源を集中的に投下すべき顧客の特性と購入する傾向が強い商品カテゴリーを明らかにし,ISMを構築することで店舗イメージのコモディティ化から脱却し,競合他社から差別化できる可能性を見出した。
著者
山下 貴子 山崎 佳代
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングレビュー (ISSN:24350443)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.62-70, 2022-02-28 (Released:2022-02-28)
参考文献数
13

本研究は,介護現場における職員と利用者がサービスを通じてともに満足感を得るためにはどのような要因が必要であるか,介護現場がとるべき対応について検討を行った。先行研究より「離職要因」「サービス品質」「サービス・プロフィット・チェーン」「リスク・コミュニケーション」から職員および利用者の満足感の構成要因を検討した。続いて先行研究で用いられた概念の指標を基に質問項目を作成し,職員と利用者を対象に定量調査を行った。職員への調査からは「サービス価値」,「人間関係」,「マネジメントの質」,「信頼」,「リスクマネジメントの必要性」,「リスクマネジメントの浸透」の6つの因子間に正の相関があり,互いに労働条件にも強く影響し,働くモチベーションやサービス品質を決定づける重要な要因であることを確認した。また利用者満足度の分析では,「ケアマネージャーの品質」「提供サービス品質」「施設サービス品質」のそれぞれ正の関係がみられ,利用施設の「心理的ロイヤルティ」向上へ作用していることも確認でき,利用者満足向上と働きやすい職場環境の両立にむけた新たな視座を提供することができた。
著者
林 宏紀 山下 貴宏 吉田 和敬 砂堀 諭 菅沼 大行
出版者
一般社団法人 日本食育学会
雑誌
日本食育学会誌 (ISSN:18824773)
巻号頁・発行日
vol.12, no.4, pp.303-312, 2018

<p>We have reported that ingesting vegetable juices before meals might control postprandial blood glucose level for the prevention of diabetes. In this study, two human intervention studies were conducted under the hypothesis that sugar contained in vegetable juices was greatly involved in its action. Firstly, a 200mL of vegetable juice (①), vegetable and fruit mixed juice (②) or a sugar solution consisting of the same composition and concentration as ② (③) was served 30 minutes prior eating rice and compared the effect of each beverage on postprandial blood glucose with that by the same amount of water. As a result, intake of ② and ③ significantly suppressed the elevation in postprandial blood glucose level. In subjects with the top 50% maximum postprandial blood glucose level after ingesting water, the same effect was also observed by ingestion of ①. These results suggested that the suppressive effects of pre-meal ingestion of ① and ② were elicited via induction of insulin by the sugar in the beverages.</p><p>Next, we evaluated the changes in blood glucose and blood insulin concentrations after ingestion①, ②, ③ and a sucrose solution (④, sucrose water) with the same sugar concentration as in ③. As a result, Tmax, the time showing the highest concentration, of blood glucose level was significantly later in ① and ② than in ③ and ④, and Tmax of insulin was significantly later in ① than in ② and ③. We assumed that dietary fiber and/or other substances contained in ① and ② moderate the absorption of sugar, and presumed that the differences observed in this study affected the difference in the effects in the first intervention study. In addition, in the intake of ④, the Tmax of the blood glucose level was significantly faster than that of ① and ②, and Cmax, maximum concentration, of insulin was significantly larger than that of ①. This supposed that frequent ingestion of sugar water was considered to be a higher risk of diabetes than vegetable juices and vegetable fruit mixed juices containing the same amount of sugar.</p><p>As described above, the suppressive effect on the elevation in postprandial blood glucose level by the vegetable juice and vegetable fruit mix juice may be primarily due to the carbohydrates contained in these drinks, and the composition and concentration of carbohydrates might regulate the timing and strength of insulin induction and affect the effect.</p>
著者
山下 貴司 朝井 克之
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.686-692, 2019-11-15 (Released:2019-11-15)
参考文献数
19

若年者自然気胸は肺胸郭不均衡により発症すると考え,若年気胸患者の肺実質の平均CT値を後ろ向きに調査し,正常肺患者との差違について検討した.若年気胸患者の肺実質の平均CT値を後ろ向きに調査し,正常肺患者との差違について検討した.15歳から25歳の男性,若年気胸患者35例,正常肺患者105例について肺実質平均CT値(HU)と胸腔内容積(mL)について検討したところ,CT値は両側とも有意に気胸群のほうが低かった(右:-846.8/-819.9;p=0.005,左:-843.1/-812.1;p=0.002).胸腔内容積は両群で明らかな有意差を認めなかった.またCT値と胸腔内容積は負の相関を示した.このことから気胸患者における肺胞径は正常肺患者に比べて大きいことが示された.この肺胸郭不均衡が気胸発症の根底にあるため,外科的治療の施行にあたっては肺実質の切除はさらなるリスクになることが懸念され,肺囊胞切除に伴い切除される正常肺実質は最小限に留めるべきであると考えられる.
著者
原 知子 安藤 真美 伊藤 知子 井上 吉世 大塚 憲一 大野 佳美 岡村 由美 白砂 尋士 高村 仁知 武智 多与理 露口 小百合 中原 満子 中平 真由巳 西池 珠子 林 淑美 深見 良子 藤村 浩嗣 松井 正枝 的場 輝佳 水野 千恵 村上 恵 山下 貴稔 湯川 夏子 渡辺 健市
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.23-27, 2004-01-15 (Released:2009-02-19)
参考文献数
20
被引用文献数
3 1

酸価1∼4.5の段階的に劣化度が異なる劣化油1,2,3を用いて,揚げ玉,まいたけの天ぷら,コロッケを調製し,揚げ物および揚げ油の官能評価による風味とPCテスターによる極性化合物量の関係について検討した.1.新鮮油,劣化油1,2,3の4種の劣化程度の異なる油及びそれらで調製された製品の風味に有意差が認められた.これら4種の油は酸価,粘度,極性化合物量が段階的に異なるもので,揚げ玉,まいたけの天ぷら,油自体の風味の評価結果は,これらの要素と対応した.新鮮油,劣化油1,2,3の順に風味評価は低下したが,劣化油1から極性化合物量15%の劣化油2の間で低下が顕著であった.また,劣化が進行した油において官能評価ではその違いが認め難くなる傾向にあった.コロッケでは油の劣化による風味評価の低下は小さかった.2.揚げ玉やまいたけの天ぷらでは極性化合物15%程度まで,コロッケでは,25%程度まで風味評価のよい揚げ物を調製できた.3.極性化合物量15%以上で風味評価が低下するとともに風味の劣化度合いを弁別し難くなる傾向があったことから,栄養的にも嗜好的にも,揚げ油の極性化合物量を15%以下で管理するのが適当であると考えられた.
著者
山下 貴範 伊豆倉 理江子 中島 直樹 廣川 佐千男
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.2O405, 2018 (Released:2018-07-30)

文献レビューマトリックス方式は看護分野で一般的に利用されている文献調査のまとめ方である。文献レビューマトリックスでは、検索で得られる文献や文献グループを対象として縦軸に並べ、目的、データ、手法、結果、考察などの分析観点を横軸として並べ、各対象の特徴をセルに記載する。本研究は、人手で実施している観点の把握と特徴抽出に機械学習を応用することで、検索に応じて文献レビューマトリックスを動的に生成するシステムを構築した。看護におけるテキストマイニングについての文献215件を対象とし、分析事例を紹介する。
著者
團 重樹 浜崎 活幸 山下 貴示 岡 雅一 北田 修一
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.615-624, 2008-07-15
被引用文献数
7

アリザリンレッドSで甲を標識したコブシメのふ化イカ2.5〜6.2万個体を石垣島の浦底湾と川平湾に放流し,各湾に設置された小型定置網の漁獲個体と石垣島の5ヵ所の海岸および魚市場で甲を収集し,標識の有無を調べた。放流個体は放流年の秋から翌々年の春にかけて放流点近海で漁獲され,小型定置網での混獲率は4.5〜18.0%に達した。また,標識甲は放流点近辺の海岸で発見された。これらの結果から,回収率は0.02〜0.08%, Yield per releaseは0.24〜1.28gと推定された。
著者
山下 貴司 卜部 憲和
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.34, no.8, pp.1441-1444, 2014-12-31 (Released:2015-04-02)
参考文献数
9

34歳男性が左前胸部上部刺創で救急搬送された。諸検査で左血気胸,左横隔膜損傷ならびに横隔膜ヘルニアの診断となり,腹腔内臓器損傷は否定的であった。循環動態は安定しており,準緊急手術で対応可能と判断され,搬入後17時間で手術が行われた。手術所見では肺損傷は存在せず,胃穿孔が認められた。横隔膜は経胸的に縫合され,経腹的に胃損傷を修復した。十分に洗浄して閉創とし,術後に膿胸,腹腔内感染の発症はなく軽快退院した。昨今系統的な外傷診療が普及しても,体表の損傷状況から,ある程度の範囲の損傷が想定される場合は,体表受傷部位を中心とした診療となり,遠隔部位の損傷判断は疎かになりがちである。胸部穿通性外傷において横隔膜ヘルニアが存在する場合には,腹腔内臓器損傷は高率に起こり得て,消化管内容物が胸腔内へ漏出すると重症化する可能性が十分あるため,緊急手術に踏み切るべきであった。