著者
山本 健兒
出版者
法政大学
雑誌
経済志林 (ISSN:00229741)
巻号頁・発行日
vol.69, no.4, pp.271-302, 2002-03-28
被引用文献数
3

The chief aim of this paper is a reexamination, within a Japanese context, of the "learning region" concept. Since the mid l990s, this concept has often been employed in the economic geography of the Western World, where it generally focuses upon industrial clusters of high-technology small and medium-sized enterprises (SMEs) under the pressure of economic globalization. However, the same concept can also be applied to the middle-tech and low-tech manufacturing industries in the l970s. A concrete instance is aptly provided by the Suwa-Okaya district of Nagano Prefecture in Japan. In this region, after World War II, precision machine industry was developed, followed in the l970s by micro-electronics industry for office instruments; together, both SMEs and larger corporations learned technologies and skills of NC (numerically controlled) machines with and from each other. The Precision Technology Research Institute of Nagano Prefecture played an important role for the establishment of the NC Technology Research Association, in which over fifty corporations took part; more than half of them were based in the Suwa-Okaya district. Through the activities of the association, participants could obtain knowledge of NC machines. At first, the skills accumulated in individual firms as tacit knowledge, which, in the course of association activities, was transformed to codified knowledge. With the collaboration of a machine manufacturer located outside the district, one of the participating SMEs contributed to innovations of NC lathe technology. In l982, due to diffusion and skill development among SMEs in Nagano Prefecture, the association was dissolved. But the same year saw the birth of its successor: a new association, which continues its activity today. The sustainability of the Suwa-Okaya district as an industrial cluster can, at least in part, be attributed to the network of local corporations.
著者
山本 圭子 Keiko Yamamoto
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.40-52, 1991-10-20
著者
横井 和美 山本 はるみ 北村 幸恵 平井 由香里
出版者
滋賀県立大学
雑誌
人間看護学研究 (ISSN:13492721)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.61-70, 2005-03-31

背景 成人看護学では、看護の対象者である成人を総合的に理解し、成人がもつ健康へのニーズに対応できる看護を学ぶ。成人の役割や発達課題及び心理的ストレスの内容は、成人の発達段階別にその時期の特性として提示されているが、健康観や健康行動の特性については発達課題との関連で個別なものとし発達段階別での傾向や特性は示されていない。この健康観や健康行動は健康自己管理を左右する因子ともなり、発達段階別の特徴を理解しておくことは看護介入する上で必要な情報となる。目的 成人各期の人々の健康観や健康行動の特性を学習することは、対象者の状態にあった看護介入を行なう上でも重要であることから、成人各期の健康観や健康行動を調査し、生理的年齢区分での発達段階別に相違があるものか否かを検討し、成人期の人々の健康観や健康行動についての特徴理解を深める。対象及び方法 看護学生とその家族及び看護学生を取り巻く人々213名を対象に、健康観と普段の健康への取り組み内容の健康行動と、実際の不健康を生じたときの健康への回復行動をみるため風邪の対処方法についてのアンケート調査を平成15年4月〜7月に行った。発達段階別に健康観・普段の健康行動、風邪に対する対処方法を比較した。結果 青年期・成人前期の子世代と、成人中期・成熟期の親世代、老年期の祖父母世代間での比較では、健康観や普段の健康行動の内容に有意差(p<0.01)を認めた。個人の精神的な内容(気分爽快、リラックス等)に健康を求めた人は青年・成人前期に多かった。一方、普段の健康行動で、老年期の方は、医療への受診や社会活動の参加を他の発達段階の方よりも多く行なっていた。しかし、実際の風邪の対処方法の内容に各発達段階別の差は認められなかった。いずれの発達段階でも風邪症状の発熱の有無で対処法方が異なり、発熱を機に専門家に頼ることが示された。結語 成人の健康観や健康行動は、青年・成人前期の子世代と成人中期・成熟期の親世代、老年期の祖父母世代で相違があることが示された。しかし、実際の風邪の対処方法では発達段階の差はなく、症状によって健康行動が左右され、看護介入するタイミングが示唆された。
著者
辻井 重男 山口 浩 五太子 政史 角尾 幸保 井堀 幹夫 山本 拓真
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.363, pp.19-24, 2011-12-10

先ず,電子行政を,精神構造,社会システム,技術システムの3階層として捉え,各々の階層について概説した後,現在,内閣官房を中心に政府で検討が進められている情報連携基盤について技術システムの立場から考察する.情報連携基盤は,認証機能,番号機能,情報連携機能の3機能を有するが,認証機能については,公的個人認証などの実績があるので,これらを利用すれば良く,番号機能については,個人情報保護を中心に政府で議論が深められている.しかし,情報連携機能については,考察が進んでいないように見受けられる.情報連携基盤の大きな目的は,個人情報を最大限保護しつつ,これを国民のために活用することにある.本論文では,暗号技術などの利用により,個人情報の保護と活用の間の矛盾を可能な限り超克し得る技術システムの構成法を提案する.
著者
山本 杏子 小島 隆矢
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.79, no.695, pp.37-44, 2014-01-30 (Released:2014-07-10)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

This study examines the feature of the user's behavior in a comedy theater by comparison with another kind of theater. First survey researched the user type and user's needs. Second survey researched for user's behavior before and after performance to analyze behavior of the environment around theater affects revisit of a theater. The results are as followings:1) Comedy theaters are places which young women visit with their friend, and are used for their communication.2) The ease of behavior of the environment around a comedy theater affects the revisit intention of a theater.
著者
福井 裕行 大田 和美 山本 大助
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.113, no.5, pp.289-297, 1999 (Released:2007-01-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

H1受容体のヒスタミン結合に関与する5つのアミノ酸残基を同定した.部位特異的変異受容体の性質の検討と受容体モデリングを組み合わせる方法はこの研究の目的の達成に非常に有効であった.H1受容体にはヒスタミンとの非結合および結合に応じて不活化状態および活性化状態が存在し,ヒスタミンの結合により第V膜貫通領域のα-ヘリクスの捻れの弛むことが活性化状態へ移行するという機構を提唱したい.H1受容体のヒスタミン結合部位はリガンドの親和性に関与する部位と受容体の構造変化と活性化に直接関わる部位とに分かれた.そして,H1拮抗薬はH1受容体のヒスタミン結合部位のうちリガンドの親和性に関与する部位においてヒスタミンと拮抗する.H1受容体のリガンド結合様式はβ2-アドレナリン受容体,ヒスタミンH2受容体のそれとは異なった.
著者
山本 昌平 坂口 大作 植木 弘信 石田 正弘
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集B編 (ISSN:18848346)
巻号頁・発行日
vol.79, no.799, pp.380-389, 2013 (Released:2013-03-25)
参考文献数
16
被引用文献数
5

In order to realize a premixed compression ignition (PCI) engine by utilizing bio-alcohol, combustion characteristics of bio-alcohol blended with gas oil were compared between ethanol and n-butanol in a diesel engine. The effects of the ethanol blend ratio and the butanol blend ratio on ignition delay, premixed combustion, diffusion combustion, fuel consumption and exhaust emissions such as smoke density, nitrogen oxide (NOx) and so on were investigated experimentally. It is found that ethanol almost burns out together with low evaporation temperature composition of gas oil in the premixed combustion period and the heat release in the diffusion combustion is based on mainly high evaporation temperature composition of gas oil, then, soot is formed in the diffusion combustion of gas oil. On the other hand, a part of butanol burns in the diffusion combustion, and the combustion of butanol in the diffusion stage is not the cause of soot formation. Butanol is more useful in diesel engine compared with ethanol because butanol can be blended with gas oil without surface-active agent, and fuel consumption and smoke are almost equal in both blend fuels if the alcohol blend ratio is the same.
著者
山本 祐徳
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.169-170, 1956-04-01
著者
本杉 日野 山本 恭久 鳴尾 高純 山口 大介
出版者
園芸学会
雑誌
Journal of the Japanese Society for Horticultural Science (ISSN:18823351)
巻号頁・発行日
vol.76, no.4, pp.271-278, 2007 (Released:2007-10-19)
参考文献数
30
被引用文献数
9

コルヒチン処理により作出したブドウ台木 ‘Riparia Gloire de Montpellier’(‘Gloire’, Vitis riparia Michx)および ‘Couderc 3309’(‘3309’, V. riparia × V. rupestris)の四倍体に接ぎ木した‘巨峰’(V. × labruscana Bailey × V. vinifera L.)ブドウ樹の成長と果実品質について,もとの二倍体台木に接ぎ木した‘巨峰’と比較した.組織培養により育成した台木と‘巨峰’を試験管内で接ぎ木し,発根させた.接ぎ木後の発根期間と順化期間において四倍体台木に接ぎ木した‘巨峰’は二倍体台木のものと比べ新梢長および節間長が短かかった.ポット育苗期において,四倍体台木における成長はもとの二倍体台木より弱くなる傾向が認められた.圃場定植後においても,四倍体台木に接ぎ木した‘巨峰’における主梢摘心後の副梢成長量,幹断面積および剪定枝重は二倍体台木と比べて小さくなった.四倍体台木に接ぎ木した‘巨峰’樹の果実は二倍体台木に比べ濃い着色を示した.
著者
山本 浩之 緒方 辰男 日下 裕 蓮井 昭則 佐々木 康
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木学会論文集C (ISSN:1880604X)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.718-731, 2008

計画された長大切土のり面の中央部に三成分(X, Y, Z 方向)地中変位測定孔を埋設し,掘削期間中の三成分の地山挙動を計測した.その結果,掘削時における鉛直変位(リバウンド)や水平変位などの変形量および収束時期の傾向,掘削除荷(土被り荷重が減少)することにより鉛直ひずみが非線形で増加する傾向が捉えられた.そして,掘削による除荷の大きさと鉛直変位から見掛けの弾性係数を整理するとともに,掘削前に実施した孔内載荷試験の除荷過程の応力−変位曲線から得られる除荷重と弾性係数との関係を比較した.さらに,切土のり面の変形挙動の予測手法として,掘削前の孔内載荷試験に基づく解析モデルの構築方法,また掘削時の管理基準値設定方法の考え方について提案した.
著者
山本 太郎 千葉 直子 間形 文彦 高橋 克巳 関谷 直也 中村 功 小笠原 盛浩 橋元 良明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SITE, 技術と社会・倫理 : IEICE technical report (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.231, pp.25-30, 2010-10-08
被引用文献数
4

我々は,インターネットにおける安心の研究の一環として,東京23区在住者500名を対象として,インターネット利用時の不安をテーマとした,訪問留置方式により質問紙調査を実施した.本論文では,その調査及び我々の研究の概要を述べるとともに,調査結果から得られたCGM利用者と非利用者の傾向の違いについて述べる.一例を挙げると,CGM利用者であるかどうかと個人情報書き込み等の不安の大きさとの間に有意な相関が見られ,CGM非利用者の方がより強く不安を感じていることが判明した.
著者
筒井 達大 浦林 宏行 山本 幹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.448, pp.545-550, 2011-02-24
被引用文献数
3

ネットワーク内に配置されたキャッシュを自律的に協調させる方法として,コンテンツの存在方向を示す足跡情報(インネットワーク誘導)をルータに残すBreadcrumbs方式が提案されている.コンテンツ要求は当初ロケーションIDにより転送されるが,所望コンテンツの足跡にヒットすると,その足跡方向に誘導される.この誘導により,サーバへの経路上にキャッシュがなくても適切な方向のキャッシュからコンテンツを取得することが可能である.本稿では,このBreadcrumbs方式が部分普及した状況での,サーバダウンロード低減効果を評価した.その結果,単なる部分普及時には非対応ルータにおける誘導経路の分断により,足跡情報の無効化が多く発生し,サーバダウンロードがそれほど低減されないことを明らかにする.また,その解決手法の一つであるオーバレイによる手法の評価も行い,その有効性を明らかにする.
著者
山本 彰一 上田 啓太 能阿弥 昌昭 野上 靖生
出版者
Japanese Association of Forensic Science and Technology
雑誌
日本鑑識科学技術学会誌 (ISSN:13428713)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.55-60, 2000
被引用文献数
1

Ethanol concentrations in the coagulated blood of a bovine, a rabbit and a human were measured by using PY-GC/MS attached with a double-shot pyrolyzer (Model PY-2010D, Frontier Laboratories Ltd., Japan). Pyrolysis of samples was performed at 260°C, and the vapor evaporated from the sample was introduced into the GC/MS directly. For the control experiments, the concentrations of ethanol in both the heparinized bovine and rabbit blood, and homogenized human coagulated blood were measured by headspace-GC.<br>   The values of ethanol in the coagulated blood of the bovine, the rabbit and the human obtained by PY-GC/MS analysis were almost equal to that of the control experiments. These results indicated that the method using PY-GC/MS could be useful to the ethanol analysis of the coagulated blood in a practical case. In addition, the overall analytical time was about 10 minutes and the sample volume necessary for analysis was only 1 mg.<br>
著者
武藤 祐子 平田 昌義 秋田 留美 山本 將
出版者
山野美容芸術短期大学
雑誌
山野研究紀要 (ISSN:09196323)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.67-75, 2008

ある企業より、セラミックプレートを施術面に装着したヘア・アイロンの効果について、他社の機種も含めた市販の他機種と比較したときの、その使用法の相違や利便性、優れた点や欠点についての意見を求められた。そこでこのストレートヘア・アイロンの機能や利便性について、他機種との比較研究を行った。この装置は毛髪との接触面に厚いセラミックプレートが装着してあり、表面はきわめて平滑に調整されている。その施術における効果は、水や薬剤で事前処理した毛髪に適用するとき、一般の機種と同様で差はない。しかしこの機種が他社の機種と根本的に相違して優れている点は、いかなる事前処理も行うことなく、ヘアアイロンのみで毛髪にストレートヘア施術を行うことが出来るところにある。そしてその仕上がりも優れて良好で、キューティクルもきれいに整うことが走査電子顕微鏡像で明らかであった。この効果がいかなるメカニズムで達成されるかについて、さらに研究を進めている。
著者
大塚 英志 本多 マークアンソニー 山本 忠宏 中島 千晴 尹 性喆 泉 政文 菅野 博之 杉本 真理子
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

近代を通じて雑誌など紙のメディアで発達して来たまんが表現がインターネット上に移動したとき、コマの配列やつながり方を中心とする「まんがの文法」は、いかに新しい環境下で変化すべきか、その新しい国際標準のあり方を仮説と実作の反復によって検証し、いわゆる「リミテッドアニメ」に近い形式が相応しい、と結論した。「リミテッドアニメ」とは、静止画をレイヤーとして重ねたカットをモンタージュして行く手法でまんがにおける映画的手法と一体であり、Webコミックの将来形は「リミテッドアニメ」であるという結論を得た。また、調査過程で文化間のまんが文法をふまえたまんが創作教育の教授法についても成果が出た。
著者
山本博文著
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
2012