著者
山田 真美
出版者
お茶の水女子大学
巻号頁・発行日
2014

お茶の水女子大学人間文化創成科学研究科博士(人文科学)学位論文・平成26年9月30日授与(甲第140号)
著者
丸箸 圭子 山田 晋也 脇坂 晃子 中村 奈美 辻 隆範 大野 一郎 関 秀俊
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.330, 2014

はじめに長期に経管栄養管理されている重症心身障害児(者)のセレン(Se)欠乏症の報告が近年多く見られている。今回徐脈、洞停止を来した4症例に対しSe欠乏症を疑い測定したところ全員血中Se値が低値でありうち3例に対し経管栄養剤を変更しSe値、脈拍数ともに改善したため報告する。症例12歳女児、経鼻胃チューブより育児用ミルクほほえみを投与されていた。入院時よりHR50〜80/分と徐脈傾向であったがある日HR30/分台と低下し、ホルターECGにて3.2秒の洞停止を確認した。アイソカルジュニア® 1.0に変更したところSe値は5.3から8.1μg/dlに上昇しHRも60〜90/分と改善した。症例26歳女児、胃瘻よりラコール®を投与されていた。普段より徐脈傾向、心室性期外収縮認めていたがHR30-40/分台が続きホルターECGにて3.1秒の洞停止を認めた。ACEI、利尿剤の投与量調整に加え、栄養剤をSe含有量の多いメイバランス® 1.0に変更したところSe値は6.2から8.8μg/dlに上昇しHRも60台以上をキープできるようになった。症例315歳女児、PEG-Jカテーテルよりラコール®を投与されていた。普段はHR70-100/分であったが尿路感染症の治療中に徐脈、モニター上HR36/分、心エコーにてLVEF45%と心機能低下も来した。栄養剤をメイバランス® 1.0に変更したところ、Se値は7.4から11.3μg/dlに上昇し以降徐脈も認めていない。症例422歳男性、胃瘻よりラコール®投与され在宅療養している。HR40-50台と徐脈傾向あり精査したところSe値は8.7μg/dlと低値であった。現在経過観察中である。まとめ当院には多くの経管栄養管理中の重症児がおり、Se欠乏症例は多数いると思われる。今後徐脈を含め疑いのある症例があればSe投与量を考慮し対処する必要があると考えられた。
著者
山田 偉雄 腰原 達雄
出版者
東京昆蟲學會
雑誌
昆蟲
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.104-110, 1980

コナガの合成性フェロモンZ11-16 : Ald, Z11-16 : OAcおよびその関連化合物Z11-16 : OHのネギコガ雄成虫に対する誘引活性について, ゴムキャップを保持体として, コナガのそれと比較検討し, 次の結果を得た.1.Z11-16 : AldおよびZ11-16 : OAcの混合物は, コナガ雄成虫に対するよりは弱いもののネギコガ雄成虫に対しても性誘引活性を現わした.比較的顕著な活性を示す混合比は, コナガ雄成虫に対するのとほぼ同じく, およそ5 : 5であった.2.コナガおよびネギコガに対する, Z11-16 : AldおよびZ11-16 : OAc混合物の性誘引活性は, Z11-16 : OHの添加によって高まり, 前者に対しては1%相当量を, 後者に対しては10%量を添加のときに最も強い活性が現われた.コナガよりもネギコガで, Z11-16 : OHの共力効果が著しく, しかもZ11-16 : OHの添加割合が多いときに共力効果の高い傾向のみられることが特徴的であった.3.混合比5 : 5のZ11-16 : Ald, Z11-16 : OAcに, その1%および10%量のZ11-16 : OHを添加した混合物の性誘引活性は, コナガでは, 季節によって変化し, 夏季にはZ11-16 : Ald, Z11-16 : OAcの総量で0.01-0.1mg, 冬季には0.1-1mgの低濃度域のときに最も強く現われた.一方, ネギコガでは, 夏, 冬とも1-10mgの高濃度域で安定して活性が最も強く, 対照的であった.4.コナガの合成性フェロモンZ11-16 : Ald, Z11-16 : OAcおよびその関連化合物Z11-16 : OHは, 混合比を5 : 5 : 1とし, その1mgをゴムキャップに含浸させてトラップの誘引源とすると, 四季を通じて, ネギコガの発生調査に使用できることがわかった.
著者
山田 忠史 吉澤 源太郎
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.683-689, 2002-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
21

港湾間の国際競争が激しい国際コンテナ物流においては, 港湾の整備・運営に要する費用を抑制し, 荷役システムを効率化する必要がある. 本研究では, コンテナ埠頭の荷役容量に注目し, 発生費用の抑制に留意して, 適正な荷役能力を決定する方法を提案した. この手法を用いて, コンテナ埠頭の荷役効率向上に寄与する荷役システムについても考察した. 待ち行列理論を応用したモデルを構築し, その計算精度をシミュレーションモデルと比較することにより, その妥当性・実用性を確認した. モデルを実際の港湾に適用した結果, 荷役システムの効率化には, バース数の削減, 高性能なガントリークレーンの活用, 港湾EDIの導入が有効であることを示した.
著者
伊藤 実樹子 山本 泰雄 菅 靖司 当麻 靖子 鈴木 由紀子 川越 寿織 山田 摩美 重田 光一 黒川 宏伸 酒巻 幸絵 澤口 悠紀 山村 俊昭 中野 和彦
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2002, pp.466, 2003

【はじめに】日本スポーツマスターズの第一回大会が2001年9月に行なわれた。本大会は中高年の競技レベルの全国大会である。その予選大会である北海道四十雀サッカー大会そして五十雀および六十雀サッカー大会に、我々は救護班として参加する機会を得ている。今回、中高年サッカー競技における傷害の特徴を知ることを目的に、北海道大会における傷害状況をまとめ、若干の考察を加えたので報告する。【対象と方法】対象は2001年7月及び2002年7月に開催された北海道四十雀(40歳以上)・五十雀(50歳以上)・六十雀(60歳以上)サッカー大会全65試合の参加登録者、延べ1458名である。各試合会場のピッチサイドに医師と理学療法士が控え、試合中に発生した傷害の診断と初期治療を行い、その内容を記録した。記録内容の中から、疾患名・受傷部位・重症度・受傷状況・処置について検討した。【結果】全65試合において、傷害は35件発生した。内訳は四十雀39試合中28件(0.6件/試合)、五十雀18試合中6件(0.3件/試合)、六十雀8試合中1件(0.1件/試合)であった。傷害別では筋腱損傷16件、創傷7件、靭帯損傷5件、打撲4件、骨折1件、脳震盪1件、腰痛1件と筋腱損傷が最も多かった。部位別にみると頭部6件、上肢2件、体幹2件、下肢25件と下肢が最も多く、その内訳は大腿6件、膝3件、下腿13件、足部・足関節3件であった。試合続行不可能な重症例が35件中32件と91%をしめ、4件は救急車で病院搬送を行った。主な疾患を挙げると、肉離れ9件、アキレス腱断裂、腓骨開放骨折、脳震盪、左環指PIP関節脱臼がそれぞれ1件であった。受傷状況は接触が11件、非接触が24件と非接触が7割を占めた。処置ではアイシング、テーピング、ストレッチなど、約半数で理学療法士が関与した。【考察】中高年の競技レベルの大会においては、傷害発生総数は多くはないものの、重症疾患の発生が多いのが特徴的であった。高校サッカー大会の傷害調査(鈴木ら、2001)に比べて、発生総数は1/3であったが、試合続行不可能な重症疾患に限ると約6倍の発生頻度であった。今後もデータを蓄積するとともに、重症疾患の発生予防対策が急務と思われた。一方、本大会では競技時間が四十雀大会で計50分、五十雀、六十雀では計40分と短く、しかも20名の登録選手全員が主審の許可を得て交代することができ、一度ベンチに退いた後も再び試合に出場できるルールがあり、選手の負担が軽減される工夫がもりこまれている。よって、選手がベンチに退いている間に理学療法士がストレッチやテーピングをすることで、傷害発生を予防し、競技の継続を支援することが可能となる。今後、選手達へよりよいサポートを提供できるように経験を積み重ね,検討を加えていきたい。
著者
青木 茂樹 井上 達貴 尾崎 圭太 小坂 哲矢 柴山 恵美 鈴木 州 高橋 覚 立石 友里恵 田中 僚 田輪 周一 原 俊雄 水谷 深志 薮 美智 山田 恭平 児玉 康一 斎藤 芳隆 田村 啓輔 濱田 要 吉田 哲也 佐藤 禎宏 手塚 郁夫 伊代野 淳 山本 紗矢 石黒 勝己 大塚 直登 河原 宏晃 北川 暢子 駒谷 良輔 小松 雅宏 﨏 隆志 佐藤 修 中 竜大 長縄 直祟 中野 敏行 中村 光廣 丹羽 公雄 宮西 基明 森下 美沙希 森島 邦博 吉本 雅浩 六條 宏紀 Aoki Shigeki Ozaki Keita Kosaka Tetsuya Shibayama Emi Suzuki Atsumu Takahashi Satoru Tateishi Yurie Hara Toshio Mizutani Fukashi Yamada Kyohei Kodama Koichi Saito Yoshidata Tamura Keisuke Hamada Kaname Yoshida Tetsuya Sato Yoshihiro Tezuka Ikuo Iyono Atsushi Ishiguro Katsumi Otsuka Naoto Kawahara Hiroaki Kitagawa Nobuko Komatani Ryosuke Komatsu Masahiro Sako Takashi Sato Osamu Naka Tatsuhiro Naganawa Naotaka Nakano Toshiyuki Nakamura Mitsuhiro Niwa Kimio Miyanishi Motoaki Morishima Kunihiro Yoshimoto Masahiro Rokujo Hiroki
出版者
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(JAXA)(ISAS)
雑誌
大気球シンポジウム: 平成27年度 = Balloon Symposium: 2015
巻号頁・発行日
2015-11

大気球シンポジウム 平成27年度(2015年11月5-6日. 宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所 (JAXA)(ISAS)), 相模原市, 神奈川県著者人数: 41名資料番号: SA6000044043レポート番号: isas15-sbs-043
著者
山田 三雄
出版者
教育哲学会
雑誌
教育哲学研究 (ISSN:03873153)
巻号頁・発行日
vol.1971, no.24, pp.1-13, 1971

In E. Cassirer's <I>Philosophy of Symbolic Forms</I> (Philosophie der symbolischen Formen) meaning constitutes reality in coexistence with the sensible.<BR>The symbolic act possesses three forms, i.e. expression, intuition and concept; the mythical as an act of expression comprehends reality as the world of quality. In contemporary intellectual life, the tendency of giving free rein to the mythical must be deplored However, the mythical as a means of expression for a child in its state of development opens up important research topics.
著者
吉村 直人 山田 祐樹
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, 2019

<p>我々が情景を眺め,それを思い出そうとする時,実際には眺めていなかった景色の範囲までも眺めていたかのように想起されることがある。この現象は「境界拡張」と呼ばれ,空間的連続性を有する外界に適応するための一種の記憶エラーとされている。この境界拡張が生じる要因の一つとして情景の奥行き感の想起が重要であると言われている。また境界拡張は情景の記銘の時点で生じている可能性が報告されている。これらの報告から,記名時の奥行き感覚が境界拡張に影響を及ぼす可能性が考えられる。そこで本研究では観察者の奥行き感覚が境界拡張にどのような影響を及ぼすのかを検討する。上体を逆転させて股の間から観察すると奥行き感が不明瞭になると言われている。そこで,本研究は,正立状態あるいは股のぞき状態で記名を行い,その後の境界拡張の程度を比較する。上体の逆転によって奥行き感が損なわれた場合,境界拡張は弱まることが予測される。</p>
著者
山田 旭
出版者
日本教育心理学協会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.92-105,133, 1969

精神分裂病患者44名(男子30名,女子14名)および神経病患者25名(男子13名,女子12名)にM.M.P.I.及びロールシャッハ・テストを組み合わせて施行し,その結果を動力学的観点から見た症状類型と関連させて解釈することにより次の所見が認められた.M.M.P.I.を両疾患の患者群に施行した結果からは等しく分裂病とか神経症といってもその症状にいろいろの差がある如くM.M.P.I.の人格プロフィルの型は種々であって殊に例数のあまり多くない場合単に両群の平均プロフィルを求めただけではその疾患を代表する一般的なプロフィルを云々することは困難である.然し動力学的観点に立って両疾患における症状類型を陽性症状のニュアンス強いものとに分けると分裂病においても神経症においても前者の型のものは人格プロフィルが高く表れ後者の型においては低く表れる.これは分裂病的人格変化も神経症的人格変化もM.M.P.I.の上では等しく正常平均からの量的偏奇として示されるので新ジャクソン主義的立場で言うところの2つの機制が両疾患に於いて殆ど同じ様な状況でM.M.P.I.のプロフィル上の差異となって表れるのでこの点については分裂病と神経症の間にあまり差異は認められない.しかしロールシャッハ・テストにおいてPitrowskiのprognostic perceptanalytic signを両疾患について適用すると,分裂病においては人格の低下解体の程度の強弱に応じてサインの予測点が低くなるものと高くなるものとの間にかなり開きが出るのに対し,神経症においては殆ど全部が略々人格解体の少い予後良好な分裂病と同じような値を示し,分裂病の場合のように予測点が低く出るものがなかった.而して分裂病においては陽性症状,陰性症状のニュアンスの差による類型と人格解体の程度の強弱の差による類型の組合せから4つの症状類型を訳動力学的立場からその症状の説明を行い,更にそれ等の症状類型はM.M.P.I.の人格プロフィルの高低の差とPiotrowskiのprognostic perceptanalytic signsの予測点の高いか低いかということの組合せから精神測定的方法である程度推定できることを述べた.最後に神経症においては症状的に陽性症状のニュアンスの強い型と陰性症状のニュアンスの強い型とに分けた2類型の各々についてEichlerのanxiety indexを適用した所,不安のもつ2つの発生機制に応じて不安指標の項目のうち或ものは前者の型に高くあるものは後者の型に高いというように項目のもつ意味に応じて,かなり明確に2つの群に分かれることは認められた.擱筆に際し,御校閲を賜った石橋俊実教授に厚くお礼申し上げます.また終始指導をいただいた佐藤愛講師に深く感謝いたします.(この論文を石橋教授開講10周年記念論文として捧げます.)
著者
山田 文二郎
出版者
社団法人日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.16, no.169, pp.800-808, 1967
著者
加藤 明彦 山田 弘之 山田 哲生 石永 一
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科學會會報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.100, no.1, pp.45-50, 1997-01-20
参考文献数
9
被引用文献数
12 3

当科において超音波ガイド下吸引細胞診 (FNA) を施行し, 手術により組織学的に確認された甲状腺腫瘍333症例につき検討を行った. 正診率は92.4%, 特異性は100%, 感受性は88.3%であった. またFNA陽性例のうち2回目以降に陽性となった症例が24例 (12.8%) あり, 反復穿刺が重要であると思われた. FNAを手術適応の決定に際し重視することで, 甲状腺手術例における悪性腫瘍の割合が増加し, 不要不急の手術を減少させることが可能になるものと考えられる. 一方, 超音波ガイド下にFNAを行うことで, FNAの診断精度を上げる努力をするとともに, 偽陰性例を見逃さないような総合診断を心がけるべきであると思われた.
著者
山田 貴裕
出版者
京都大学哲学論叢刊行会
雑誌
哲学論叢 (ISSN:0914143X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.別冊, pp.S49-S60, 2010