著者
山田 利彦 金丸 雄介 石井 孝法 福見 友子 上水 研一朗 金野 潤 柏崎 克彦
出版者
了德寺大学
雑誌
了徳寺大学研究紀要 (ISSN:18819796)
巻号頁・発行日
no.8, pp.79-87, 2014

本研究は2001年から2011年の間,講道館と全日本柔道連盟との合同プロジェクトとして行われた「柔道ルネッサンス」について,2010年のルネッサンスフォーラム参加者に対してアンケート調査を行い,その認知度や効果,必要性等を把握し,今後の柔道界が目指すべき方向性について示唆を得ることを目的とした.選手や会場使用のマナーについては改善に向かっていることが示唆される結果であったが,応援者のマナー,強化選手及び強化指導者のマナーについては,更なる改善が望まれる結果であった.柔道選手及び柔道指導者のマナーについて他競技と比べた場合,どちらでもない,あまり良くない,とする回答の合計が6割近くになり,改善の必要性がうかがえた.柔道ルネッサンスにより,柔道に対する意識は9割の者が良くなった,まあ良くなったととらえており,柔道界にとって非常に有益な活動として認識されていた.活動の継続については,100%の者が必要であると認識しており,今後,柔道ルネッサンスの復活,或いはそれに変わる活動が行われることが強く望まれる.
著者
玉木 有子 伊藤 直子 佐藤 恵美子 立山 千草 太田 有子 伊藤 知子 松田 トミ子 山田 チヨ 長谷川 千賀子 山口 智子 小谷 スミ子 渡邊 智子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.27, 2015

【目的】平成24~25年度日本調理科学会特別研究『次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理』の一環として新潟県村上市の食と行事の結びつきについて調査を行った。郷土料理や伝統的な食の文化が親から子へ伝承されにくい傾向がある状況の中で、年中行事や慣わしが現代に受け継がれてきた村上市の現状を報告する。<br> 【方法】村上市在住の75~88歳の高齢者(平均80.5歳)から平成25年11月~平成26年3月に聞き書き調査を行い、村上市の史料館や歳時記を参考に現代に伝え継がれている年中行事、慣わしに関する食と行事の結びつきを調査した。<br> 【結果】昭和34年頃までは旧暦が用いられ、現在も名残が残る。季節毎の年中行事や慣わしが多く受け継がれており、主に祭事に関する料理が残っている。神社の信仰により伝承されてきた村上大祭(7月7日)(村上地区) 、瀬波大祭(9月4日)(瀬波地区)、岩船大祭(10月19日)(岩船地区)の3大祭りの他、稲荷神社の初午(2月の第1の午の日)、七夕祭り(8月16日)、地蔵堂の地蔵祭り(11月3日)などは今日まで受け継がれており、市民生活の潤いとなっている。初午では、粳米に小豆を入れて炊いた小豆飯、糠鰯、三角油揚げ、煮しめなどを食べる。古くは米俵のサンバイシにのせて地域のお稲荷様に供えた。節分では、まいた豆を保存し厄除け代わりに一年中食べる慣習がある。この他にも鮭を特別な魚(魚の中の魚)として大切に食しており、村上市の食と行事の結びつきには精神性の高い食の文化が伝え継がれている。
著者
山田 英夫 黒田 彰 矢田部 タミ 稲葉 妙子 千葉 一夫 飯尾 正宏
出版者
公益社団法人 日本アイソトープ協会
雑誌
RADIOISOTOPES (ISSN:00338303)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.311-317, 1981

よいfittingを得るために, log-logisticおよびcubiclog-logit式によるRIAデータ処理のフ.ログラムを開発した。Logistic, log-logisticを解くためにはテーラー展開を用いる繰り返し最小二乗法を用いた。重みとしては, <I>W</I>=1, 1/var (<I>Y</I>) または1/σ<SUP>2</SUP>を用いた。Logit変換のさいには<I>W</I>=<I>Y</I><SUP>2</SUP>・ (1-<I>Y</I>) <SUP>2</SUP>, <I>Y</I><SUP>2</SUP> (1-<I>Y</I>) <SUP>2</SUP>/var (<I>Y</I>) , <I>Y</I><SUP>2</SUP> (1-<I>Y</I>) <SUP>2</SUP>/σ<SUP>2</SUP>を用いた。σ<SUP>2</SUP>はRodbardに従い, 109 (σ<SUP>2</SUP>+1) =log (<I>A</I>) +<I>J</I>log (y) より求めた。また丘fittingの良否の検定には多重決定係数, 純誤差不偏分散とモデル不適合不偏分散の比を用いた。AFPの測定においてlog-logisticはlogisticに比し優り, コルチゾールのようにlogit変換にて, ゆるやかなS字状の曲線を示すものではquadratic log-logit に比し, cubic log-logit がはるかに優っていた。このことはおのおののpredicted precision profileにも示された。精度の高い測定をするためには回帰モデルの選定が重要であることを考察した。
著者
村田 敬 伊藤 佳代子 高木 洋子 森 栄作 安藤 理子 中川内 玲子 阿部 恵 河野 茂夫 山田 和範 葛谷 英嗣
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.845-848, 2008 (Released:2009-05-20)
参考文献数
6
被引用文献数
1

症例は2型糖尿病の男性(49歳),前医にてインスリンおよびエパルレスタットの処方を受けていたが,歩行障害悪化を主訴に来院.BMI 14.9 kg/m2, 下肢優位で左右対称な軽度筋力低下,下肢優位の小脳失調症状を認めた.HbA1c 15.6%, 糖尿病網膜症なし,神経伝導速度は運動・感覚ともに低下.入院後,次第に筋力低下と歩行機能が改善.入院時の残血清中ビタミンB1濃度は0.6 μg/dlと低値.フルスルチアミン100 mg/日の点滴を行ったところ,筋力回復し,軽快退院した.管理栄養士による聞き取り調査では白米中心の偏食傾向があり,ビタミンB1の推定摂取量は0.5 mg/日と所要量(1.2 mg/日)の半分程度であった.以上のような検査結果・臨床経過から総合的に判断して,本症例の歩行障害の主因はビタミンB1欠乏症による脚気神経炎であった可能性が高いと診断した.脚気神経炎は糖尿病性多発神経障害と症状が似ており,つねに鑑別診断として念頭におく必要がある.
著者
山田 春雄
出版者
三田史学会
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.148(588)-149(589), 1951-04

彙報
著者
山田 正人
出版者
星城大学
雑誌
星城大学経営学部研究紀要
巻号頁・発行日
vol.8, pp.89-96, 2009-09-30
著者
堀本 ゆかり 山田 洋一
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.G0043, 2007

【目的】<BR> 理学療法士の需要拡大に伴い、養成校は急増している。判によると臨床能力は知識・情報収集能力・総合的判断力・技能・態度とある。卒前教育の流れをよくし、臨床実習を経て、臨床能力のある理学療法士を育成することが早急に望まれる。そこで、特に認知領域に着目し、学力の定着に寄与する性格的指標を検討する目的で、主要5因子性格検査を用い、学力テストの総合得点から傾向を分析したので報告する。<BR>【方法】<BR> 対象は常葉学園静岡リハビリテーション専門学校1期生(2クラス編成)84名(男性46名・女性38名)平均年齢19.6±3.0歳とクラス担任2名(男性2名・平均年齢41.5歳)である。<BR> 方法は各クラスで一斉に主要5因子性格検査を実施した。また、各クラス担任は受け持ちクラス全員に対して同様の検査を実施し、いずれも5因子ごとに総点を算出し比較した。また、学力テストの総合得点と5因子の関係の検討を行い、特性を検討した。<BR> 統計解析は日本科学技術研修所製 JUSE-StatWorks/V4.0を用いて処理した。<BR>【結果】<BR>1.学生自己評価とクラス担任の評価の相関関係<BR> 学生の自己評価とクラス担任の評価という2変数間の相関係数では外向性0.788・協調性0.719・勤勉性0.779・情緒安定性0.652・知性(開放性)0.709と5因子いずれも高い相関が得られた。<BR>2.学力テスト総合得点に影響を及ぼす因子<BR> 次に数量化1類を用い、学力テスト総合得点に影響を及ぼす変数を抽出したところ重相関係数0.709で外向性と勤勉性が選ばれた。特に勤勉性は5因子の中でも分散比が大きく特に強い影響を示している。また、主成分分析でも総合得点と勤勉性は関係が強いことがわかった。<BR>3.勤勉性を修飾する因子<BR> 勤勉性では、気まぐれ-計画性のある・いい加減-徹底的・怠惰-勤勉・浪費的-節約的といった項目が特に勤勉性を強く修飾していた。<BR>【考察】<BR> 情意領域・精神運動領域・認知領域をリンクさせた問題解決手法の導入に先立ち学生の性格を把握し、学力を定着させることは重要である。主要5因子性格検査は、文章の意味が大体理解できれば実施できる評価ツールであるため性格の基本的な特徴が把握し、学生指導に用いるには簡便といわれている。<BR> 今回の調査で学生の自己評価とクラス担任の評価の強い相関は、担任の評価にある程度の信頼がおけることがわかる。また、学力テスト総合得点に関しては、勤勉性・外向性の影響が強く、情緒安定性・協調性・知性に関係はなかった。この結果より学生は主体性を持ち計画性のあるくり返し学習を徹底的に行うことが重要であると思われる。<BR> 本校ではこの傾向を臨床実習の情報提供や縦割り少人数授業(ゼミ授業)活用している。<BR><BR>
著者
山田 潤 松田 秀喜
出版者
日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.104, no.11, pp.866-873, 2009-11-15
参考文献数
26
被引用文献数
2 3

かつお節は古来より使用されてきた日本の伝統的な調味料である。培乾した荒節にカビ付けした枯節は発酵食品といえる。かつお節のDPPHラジカル消去活性は,100℃,30分間の抽出時に最も強い値を示し,鰹だしの抗酸化活性成分として,クレアチニンとフェノール系の2-methoxy-4-methyl-phenol,4-ethyl-2-methoxy-phenolを同定し,さらに鰹だしにより加熱調理時のイワシの酸化が抑制されることを明らかにしたので解説していただいた。鰹だしは醤油加工品であるめんつゆやだし入り味噌などに使用されており,これらの製品においても抗酸化作用が期待される。
著者
井村 治 山田 大吾
出版者
農業技術研究機構畜産草地研究所
雑誌
畜産草地研究所研究報告 (ISSN:13470825)
巻号頁・発行日
no.11, pp.1-9, 2011-03

畜産草地研究所御代田研究拠点(長野県北佐久郡御代田町)の放牧草地において,2002年5月から11月まで標高1,000m,1,100mおよび1,200m の3地点に牛糞トラップ(糞1kg使用)を設置し,放牧草地での牛糞の分解に係わる糞虫相とその季節的変動を調査した。またその糞虫相の特徴と放牧草地での糞分解への寄与について考察した。3調査地点で合計2,320個体が捕獲され,ダイコクコガネ亜科(Scarabaeinae)5種およびマグソコガネ亜科(Aphodiinae)8種,合計13種が記録された。この内6種が糞を土中に埋め込んで利用するタイプの穴掘り屋(tunnelers)で,7種が地上の糞の中に産卵し幼虫が成育するタイプの住込み屋(dwellers)であった。標高によって種ごとの捕獲数は異なったが,各標高で出現した種数と総個体数に大きな違いはなかった。住込み屋と穴掘り屋の個体数比は標高が高いほど小さくなり穴掘り屋が優占した。3地点の合計で最も個体数が多かったのはシナノエンマコガネで,次いでマエカドコエンマコガネ,オオマグソコガネ,コマグソコガネ,ツノコガネの順で,スズキコエンマコガネ,クロマルエンマコガネ,マキバマグソコガネ,ヌバタママグソコガネおよびヨツボシマグソコガネの個体数は少なかった。種豊度(species richness)は13.2±0.7(S.E.),また種多様度(Shannon-Wienerの情報量指数H')は1.640±0.017(S.E.)で糞虫相の多様性は低かった。穴掘り屋の糞虫の種数は7月と8月の夏季に最も多くなり11月末には出現しなくなった。住込み屋の糞虫は春により多くの種が出現した。住込み屋の個体数は5月にはトラップ当たり30.2個体であったがその後減少し,7月以後は低い密度であった。穴掘り屋のトラップ当たり個体数は5月22日には55.7で,その後6月まで減少したが夏季の7月と8月は100個体を越え,9月には大きく減少し11月はゼロとなった。穴掘り屋の性比はやや雌に偏っていたが,雄と雌の行動の違いを反映していると推察された。御代田研究拠点の糞虫相には保全上重要な種が含まれ,当放牧草地は糞虫を保全するという観点からも重要な草地であることが示された。糞虫個体数は9月下旬以後を除いておおむね糞分解に十分な密度が生息しており,放牧草地の糞の円滑な分解に貢献していると推察された。
著者
山田 利昭 堀野 修 佐本 四郎
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学雑誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.191-196, 1979
被引用文献数
1

イネ白菜枯病抵抗性遺伝子源の探索を目的として,日本在来稲34品種に日本産のイネ白菜枯病菌I~V群菌を接種し,抵抗性検定を行ったところ,新たに15品種の早稲愛国群品種が見いだされた。このことから日本在来稲の中にも,早稲愛国3号以外に,相当数の早稲愛国群品種が存在することがわかった。また,それら15品種のうち,とくにゴマシラズは本群品種を侵すlVおよびV群菌に対して強い量的抵抗性を示す品種であり,今後の本病抵抗性育種素材として有望と考えられた。一方,上記工5品種の玄米性状についてみると,15品種のうち12品種が儒性,3品種が綾性であり・濡性品種が大半を占めた。また,これら品種の水陸稲の別についてみると,13品種が水稲,2品種が陸稲であり,水稲儒性品種の多いのが特徴的であった。
著者
滝田 資也 堀田 知光 山田 英雄 斉藤 宏
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.520-526, 1976

The distribution patterns of the erythropoietic marrows in 17 patients with polycythemia vera were evaluated with a Ring-type Whole Body Linear Scanning using <sup>59</sup>Fe. Ferrokinetics indices calculated by Huff's method were as follows: PID T1/2 42&plusmn;24 min. (Mean&plusmn;S.D.), RCU 86&plusmn;17%, PIT 1.00&plusmn;0.58 mg/kg/day, EIT 0.91&plusmn;0.61 mg/kg/day. RCU and EIT in polycythemia vera cases with myelofibrotic change were lower than those in polychytemia vera cases without myelofibrotic change. After the injection of <sup>59</sup>Fe, the longitudihal as well as transverse linear scanning were performed at 6 hours, 24 hours, 5th day and 10th day period. The distribution patterns of <sup>59</sup>Fe at 24 hours, which reflect the erythropoietic marrow distribution, were devided into 3 patterns, that is, normal, marrow expansion and extramedullary erythropoiesis. Among 20 cases, 5 had normal, 7 had marrow expansion and 13 had extramedullary erythropoiesis. The frequency of extramedullary erythropoiesis was significantly high in patients with splenomegaly. The accumulation of <sup>59</sup>Fe at the 10th day in the spleen reflecting the hemolysis and the pooling of the red cell was found in 19 among 20 cases with polycythemia vera. The whole body linear scanning is useful for the diagnosis, treatment and studies of pathophysiology of polycythemia vera.

1 0 0 0 OA 洋暦合運

著者
山田徳 著
出版者
文苑閣
巻号頁・発行日
vol.明治6年, 1873
著者
山田 憲政
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.107-112, 2005-06-01

"Moving pictures on sliding doors" date back to the Edo Era in Japan. These pictures were called moving pictures because they seem to move when they are viewed while moving. The aim of this study was to determine the mechanism underlying this illusionary phenomenon. For that purpose, photographs of a "moving picture" on sliding doors were taken using a digital camera, and the characteristic points on each image were digitized and stored in a computer. Then changes in perception of the picture with movement of the viewpoint of the observer were computed by using a coordination transformation technique. The results of calculation revealed that the picture had been painted from a bird's-eye view and that the illusionary motion is seen when the observer views the picture from an oblique angle while moving along the length of the sliding doors. When viewing the picture from an oblique angle while moving, distances from points on the picture to the observer's viewpoint change, and these changes in distances give rise to the illusionary motion of the picture. Thus, the mechanism by which the picture is perceived as moving is motion parallax.