著者
塩崎 賢明 阪東 美智子 川崎 直宏 稲葉 剛 見上 崇洋 岡本 祥浩 川田 菜穂子 鈴木 浩
出版者
一般財団法人 住総研
雑誌
住総研研究論文集・実践研究報告集 (ISSN:2433801X)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.25-36, 2018

本研究は,2006年に制定された住生活基本法とそれにもとづく一連の住宅関係法制を「住生活基本法体制」とし,その到達点を明らかにすることを通して,人間らしい住まいと環境を享受できていない居住弱者の実態を明らかにし,居住弱者をなくし国民の住生活の向上を図るうえでの課題を導こうとした。住生活基本法と住宅セーフティネット法の法的性格を検討し,ホームレス,若者,被災者等の居住弱者の実態を明らかにし,居住貧困に対して住生活基本法体制及びそのもとにある住宅セーフティネット法とその改正の施策について評価を加えた。
著者
八藤後 忠夫 斉藤 修平 佐藤 和平 岡本 紋弥
出版者
文教大学
雑誌
生活科学研究 = Bulletin of Living Science (ISSN:02852454)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.239-249, 2017-03-30

すでに廃止された学校宿直業務の体験者を対象とする聞き書きをもとに,現在の学校教育にかかわる示唆的部分を抽出し検討した.以下のような結果が得られた.1)宿直が副業的な業務でありながらも付加価値的に教員間や地域との豊かな交流を保障していたこと.2)宿直廃止後には地域性の変貌とともに教育改革や課外活動の業務が肥大し,教員の負担度や疲弊性を増しつつあること.その傾向は教員の疲弊性に加えメンタルヘルスの危機的情況にも繋がっていると推察されること.3)宿直業務当時における教員の“地域や学校全体を含む交流と憩いの場”の再構築が望まれるが,この課題克服に関しては教育労働の本質的検討と行政による学校教育実践上のシステム転換の検討が不可欠であると推察されること.
著者
横尾 真 神取 道宏 田村 明久 船木 由喜彦 関口 格 坂井 豊貴 平山 勝敏 尾山 大輔 安田 洋祐 岡本 吉央 岩崎 敦 川崎 雄二郎 小野 廣隆 櫻井 祐子 東藤 大樹 上田 俊 伊藤 孝行 小島 武仁 小原 一郎
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

本研究プロジェクトでは、我が国の持続可能な発展のために、計算機科学とミクロ経済学の技術を統合/発展させ、経済的、社会的、環境的な観点からの要求をバランスした、希少な資源の望ましい配分を実現するメカニズムの設計理論を構築することを目的としている。具体的には、資源配分メカニズムの設計、解析、表現技術に関して研究を推進し、特に、制約付き両方向マッチングにおけるメカニズム設計、ノイズのある繰り返しゲームの均衡解析、協力ゲームに関する表現技術に関して顕著な成果が得られている(査読付き国際会議87件、国際論文誌74件、国内論文誌11件、著書8件、教科書の執筆4件、招待講演40件)。
著者
保谷 芳行 矢部 三男 渡部 篤史 平林 剛 佐藤 修二 岡本 友好 小村 伸朗 矢永 勝彦
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.627-633, 2014 (Released:2015-08-31)
参考文献数
39
被引用文献数
1 2

食道癌切除後の乳糜胸は,比較的稀な合併症であるが,確立された治療法がなく,管理に難渋することが多い.従って,適切な管理ができない場合には死亡することも稀ではない.乳糜胸の一般的な原因は,手術操作による胸管損傷であるので,胸管結紮が最も確実な方法と考えられる.しかし,不必要な再手術は避けるべきであり,症例ごとに病態を把握して,適切な治療を選択することが必要である.食道癌術後の乳糜胸治療として,保存的療法,胸膜癒着療法,リピオドールを用いたリンパ管造影,放射線照射,胸膜腹膜シャント術,インターベンショナル,開胸手術,胸腔鏡下手術などが行われているが,胸管損傷の部位,程度,胸管の走行,乳糜胸水の量,患者の病態や全身状態などを考慮し,適切な治療を適切な順序で行う必要があると考える.
著者
大科 枝里 小林 正典 金城 美幸 中川 美奈 大塚 和朗 赤星 径一 田邉 稔 松木 裕子 小林 大輔 岡本 隆一
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.119, no.7, pp.683-691, 2022-07-10 (Released:2022-07-11)
参考文献数
24

52歳,女性.胆道閉鎖症にて生後120日で胆囊十二指腸吻合術が行われた.反復する胆管炎に対して内視鏡治療を行った際の胆汁細胞診でClass Vが検出された.マッピング生検で胆囊管肝管合流部に癌を確認し,肝外胆管切除術,胆管空腸吻合術を行った.胆管癌はBilIN-3までの粘膜内癌でR0切除であった.胆道閉鎖症に対する胆囊十二指腸吻合術はまれで,術後長期の胆管癌合併の報告はなく,文献的考察を加えて報告する.

2 0 0 0 OA 石山軍記

著者
岡本仙助 編
出版者
偉業館
巻号頁・発行日
1895
著者
岡本 翔平 駒村 康平 田辺 解 横山 典子 塚尾 晶子 千々木 祥子 久野 譜也
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.64, no.8, pp.412-421, 2017 (Released:2017-09-30)
参考文献数
20
被引用文献数
2

目的 近年,生活習慣改善のためにインセンティブを付与することが注目されているが,その効果に関するエビデンスは十分ではない。そこで,本研究では,参加者が報奨獲得に抱く動機が,プログラムの継続率に影響を与えるかを検証する。方法 東北地方,中部地方,関東地方,近畿地方,中国地方の6つの自治体において40歳以上の住民を対象としたインセンティブ付き健康づくり事業(健幸ポイントプロジェクト)の参加者7,622人のうち,必要な調査項目に欠損のない4,291人を分析対象とした。健幸ポイントプロジェクトの継続は,日々の歩数の計測と指定の運動教室への参加を基に判断した。また,運動等の結果得られる報奨の現金性が高いかどうかの判定には,参加者がその報奨を選択した理由を用い,生存時間分析により,脱落のハザード比を推計した。さらに,健幸ポイントプロジェクト参加前の身体活動状況,喫煙・飲酒状況や食事への配慮等を調整した上でも解析を行い,どのような特性を持つ参加者が脱落しやすいかについても検討を行った。結果 多変量解析の結果により,報奨の選択理由として「地域貢献」を選択した場合,「現金に近い・近くのお店で使用可能」を参照基準とした脱落のハザード比は,男性では1.63(95% CI:1.18-2.25),女性では1.40(95% CI:1.08-1.81)となった。さらに,脱落確率に対して,参加前の運動実施状況,喫煙状況,男性では就業状況,女性では身体の衰えの影響が認められた。結論 本研究により,健康づくり事業参加者において,地域貢献のような内発的動機よりも現金性を実感できるような報奨が継続確率を高めることが示唆された。また,継続率をより高めるには,インセンティブ付与のみならず,もともとの身体活動状況等に応じて運動を継続できる工夫が必要であることも明らかになった。
著者
岡本 慎司 森本 昌宏 森本 充男 前川 紀雅 森本 悦司 古賀 義久
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.570-575, 2006 (Released:2006-10-25)
参考文献数
10

進行がんに対する治療法の進歩による患者の延命に伴い, 痛みを訴える患者が増加していると推察される. このような患者は痛みのコントロールが困難であるとして当科に紹介されることが多く, これらの痛みに対しては神経ブロック療法の併用を積極的に行っている. 特に骨転移による痛みは医療用麻薬のみでコントロールすることは不可能であり, 持続硬膜外ブロックを選択することが多い. さらに, 当科では在宅での管理を積極的に行っており, 硬膜外持続注入用アクセスを用い, 21名で良好な除痛効果を確認している. がん性疼痛患者に対しては, 医療用麻薬一辺倒ではなく適切な時期に適切な神経ブロック療法を行うべきであり, 在宅での管理にあたっては, 硬膜外持続注入用アクセス植え込みを積極的に施行すべきと思われる.
著者
岩渕 仁 中原 徳弥 岡本 真智子 浅野 学 小口 健一 黒川 清 山西 八郎 舘田 一博 山口 惠三
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.617-622, 2011-07-28 (Released:2011-08-26)
参考文献数
19
被引用文献数
4 2

感染症は本邦における透析患者の死因として第2位にあげられる.なかでも敗血症は直接生命を脅かすものとして最も警戒すべき感染症である.最近9年間に自施設で経験した敗血症症例を集積し解析を行った.延べ205名の患者に計465回の血液培養検査を試み,陽性率は23.7%であった.この結果73例が臨床的に敗血症と診断された.患者背景として糖尿病合併は46例,カテーテル留置ありは47例であった.菌種については球菌:桿菌の比率は約4:1であり,最も頻度の高い菌種はブドウ球菌であった.メチシリン耐性ブドウ球菌の検出頻度は増加していた.転帰については過半数の38例が経過中に死亡した.メチシリン耐性菌がそのうちの24例を占め,致死率の高さが再認識された.また多変量解析の結果,危険因子としてCRPならびに血小板数の減少が死亡リスクを高めることが判明した.
著者
水野 (松本) 由子 田中 康仁 林 拓世 岡本 永佳 西村 治彦 稲田 紘
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.11-24, 2010-02-10 (Released:2010-11-17)
参考文献数
32
被引用文献数
8

The aim of this research was to assess the physiological signals which were relevant working efficiency under mental workload. Eleven healthy subjects were examined. In the first step, their mood status and stress level were evaluated with questionnaire methods:“Profile of Mood States (POMS)” and “Stress Self Rating Scale (SSRS)”, respectively. In the second step, electroencephalography (EEG) and photoplethysmography under the mental workload tasks in four auditory stimuli (silent circumstance, white noise, classical music, and up-tempo music) were measured. The mental workload tasks consisted of two parts:performing Uchida-Kraepelin test (calculating task:CAL) on PC monitor in two minutes and fixating on a crosshair image (after CAL) in two minutes. A procedure of the mental workload task in each auditory stimulus was repeated three times. EEG data were analyzed using a discrete Fourier transform to obtain power spectral density (PSD) in theta, alpha, and beta bands. Pulse waves from photoplethysmography were analyzed for estimating the pulse wave amplitude (PWA) and length (PWL). PSDs of theta band in silent circumstance and classical music under and after CALs, alpha band in classical music under and after CALs, and beta band in up-tempo music under CAL on most or all areas were significantly larger than those in the other auditory stimuli. The results of photoplethysmography analysis showed that changes of PWA and PWL in silent circumstance and classical music were more stable than those in the other auditory stimuli. It was suggested that the classical music would not only affect brain activity under the mental workload and augment the efficiency of it, but also facilitate recovery of the physiological conditions from the stressful situations. These events from the physiological point of view showed that working environments could be considered to avoid adding stress on the brain function and autonomic nervous system during and even after the tasks.
著者
岡本勝 雲英末雄編
出版者
おうふう
巻号頁・発行日
2006