著者
岡本 香 高橋 超
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.85-97, 2006 (Released:2006-12-28)
参考文献数
18
被引用文献数
3 1

本研究は,コミュニケーション相手との親密度が高い群と低い群におけるメディア・コミュニケーション観の差異を,3種類のコミュニケーション形態(対面,携帯電話,携帯メール)で比較検討した。実験は,大学生の男女301名を対象に,質問紙を用いて行った。その結果,対人緊張,親和感情,情報伝達という3つのメディア・コミュニケーション観因子が抽出された。また,2(親密度:高群,低群)×3(コミュニケーション形態)の分散分析の結果,親密度高群と低群とのメディア・コミュニケーション観の差は,コミュニケーション形態ごとに異なることが明らかになった。さらに,親密度の違いによって,メディア・コミュニケーション観因子の因果関係が異なることが明らかになった。この結果から,メディア・コミュニケーション評価を測定する際には,コミュニケーション相手を特定することが必要であるといえる。
著者
太田 英利 藤井 亮 岡本 卓 疋田 努
出版者
日本爬虫両棲類学会
雑誌
爬虫両棲類学会報 (ISSN:13455826)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.2, pp.128-137, 2004-09-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
29

Two reptiles, Mauremys mutica kami and Hemiphyllodactylus typus typus, are newly recorded from Haterumajima, the southernmost island of the Yaeyama Group, southern Ryukyus, on the basis of voucher specimens. Of these, M. m. kami was found in large number, and this strongly suggests that this freshwater turtle has already established a breeding population on this island. With respect to H. t. typus, only one individual, juvenile female, was found. However, considering possible parthenogenetic nature of its East Asian assemblages, this gecko may have also established on this island already. Besides these new records, our survey yielded additional specimens of Lepidodactylus lugubris, another parthenogenetic gecko non-native to Haterumajim Island. Characteristics of the dorsal pattern in these specimens indicate that the Haterumajima assemblage belongs to so-called “clone C” like assemblages of this gecko from all other islands of the Ryukyus exclusive of the Daito Group. Records of reptile species from this island are reviewed and problems requiring future investigations are clarified.
著者
岡本 拓司
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
大学の物理教育 (ISSN:1340993X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.93-96, 2021-07-15 (Released:2021-08-15)
参考文献数
16

1.社会と物理学の関わり社会の動向が科学に影響を及ぼすという事態は,科学史では好んで取り上げられる話題であるが,ここでは逆の場合,つまり物理学が社会に衝撃を与え,歴史の流れを変えた事例を取り上げ
著者
岡本 清郷
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.34-44, 1971-02-15 (Released:2008-12-25)
参考文献数
18
著者
安藤 礼二 杉本 良男 吉永 進一 赤井 敏夫 稲賀 繁美 橋本 順光 岡本 佳子 Capkova Helena 荘 千慧 堀 まどか
出版者
多摩美術大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

これまで学術的な研究の対象とは見なされてこなかったが、神智学が宗教、政治、芸術などの近代化で重要な役割を果たしたことは近年認められている。本研究では、それらをグローバルな視点から再検討し、新たな研究の可能性を探ることに成功した。プロジェクトメンバーたちによる国内外の調査によって貴重な一次資料を収集しただけでなく、海外の研究者たちとの連携を深めた。日本ではじめて神智学を主題として開催された国際研究集会など、いくつかの研究会を開催し、神智学研究を代表する世界の研究者たち、日本の研究者たちが一堂に会した。これらによって、さまざまな分野の研究者のネットワークを構築し、今後の研究の礎を築くことができた。
著者
久我 秀功 太田 健太郎 伊川 雄希 坂下 泰靖 西田 周平 溝兼 通矢 岡本 哲
出版者
マツダ株式会社
雑誌
マツダ技報 (ISSN:02880601)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.102-106, 2019 (Released:2019-12-02)
参考文献数
1

新型MAZDA3の開発では,CO2排出量低減技術の一環として,実際の市場環境に近い走行状態で車両全体の風流れの運動エネルギーマネジメントを行い,空気抵抗の低減とサーマルマネジメント効率化の両立を目指した。この実現にむけ,フロントグリルを通過する風を用いてラジエーターを効率的に冷却するための導風構造を設定し,無駄な風を極限まで減らした。そして,アクティブエアシャッターをラジエーターの全面に配置し,シャッター開度を6段階で制御することで,走行シーン毎にエンジンルーム内の部品温度をコントロールするとともに,排出する際に生じる風流れの運動エネルギー損失が最少となる風量にコントロールした。更に,冷却に用いた風を排出する際,車両周りの風流れの運動エネルギー損失量が最少となるように構造を作り込むことで,クラストップレベルの空気抵抗係数とCO2排出量の低減に貢献した。
著者
渡邉 照美 岡本 祐子
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.247-256, 2005-12-20 (Released:2017-07-24)
被引用文献数
3

死別経験による人格的発達が起こり得るのかを明らかにするために, 死別経験のあるもの424名と死別経験のないもの40名を対象に, 質問紙調査を行った。その結果, 死別経験による人格的発達得点において, 死別経験あり群が死別経験なし群よりも高い得点を示したことから, 死別経験による人格的発達が起こることが明らかとなった。そこで, 死別経験のあるもののみ424名を対象とし, 死別経験による人格的発達の具体的な構造と, 死別経験による人格的発達と関連のある要因を明らかにするための検討を行った。その際, ケア体験との関連を取り上げた。死別経験による人格的発達の構造として, 「自己感覚の拡大」, 「死への恐怖の克服」, 「死への関心・死の意味」が見出された。また, 死別経験による人格的発達に関連する要因として「性別」, 「年齢」, 「続柄」, 「死別経験時の対象者の年齢」, 「死別納得感」, 「ケアの頻度」, 「ケア満足感」が認められた。死別経験による人格的発達と実際にどのようなケアを行ったかというケア体験との関連においては, ケア体験得点の高い群は, 得点の低い群よりも, 死別経験による人格的発達得点が有意に高かったことから, その関連が認められた。以上より, 死別経験による人格的発達とケアとの関連が示唆された。
著者
ウォンダラ ハルシット 鈴木 茜 竹中 大貴 磯部 裕汰 岡本 亮太 松坂 大和 真野 知也 三木 裕子 山崎 嵩拓 泉山 塁威 小泉 秀樹
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画報告集 (ISSN:24364460)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.318-323, 2020-12-04 (Released:2022-06-08)
参考文献数
6
被引用文献数
1

2020年、COVID-19流行時に生活行動が制限されている中、都市公園は運動や休息する場所として利用することができた。しかし、一部の公園では、密集状態を避けるために遊具などのパークコンテンツを封鎖する対応がとられていた。感染症蔓延の状況下において公園利用を継続するためには、公園内の密集防止措置を講じる必要がある。本研究は東京都内の7か所の公園を対象に、パークコンテンツに着目して利用実態及び密集状況を把握した。その結果として、遊具および観覧を伴う広場では密集度が高い傾向が示された。それを踏まえた密集を防ぎながら公園利用を可能とする方策を考察した。
著者
岡本 寛子 大沢 昌玄 岸井 隆幸
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.41.3, pp.773-778, 2006-10-25 (Released:2018-06-26)
参考文献数
7

旧国鉄債務は、土地、株式を財源とし償還することとされ、旧国鉄から引き継いだ土地の土地利用転換および売却処分が全国各地で行われている。こうした旧国鉄跡地は、大規模かつ駅周辺にあることから、その土地利用転換は周辺地域の土地利用、都市構造にも多大な影響を及ぼすことが考えられる。さらに単なる土地利用転換でなく債務返還の財源の種地となるため、円滑な債務償還に資する価格での売却が必要であった。つまり旧国鉄跡地は売却による旧国鉄債務の解決および都市課題の解決の両方の観点に基づいた土地利用転換が必要となっていた。そこで本研究では、旧国鉄跡地について分布状況、規模、活用実態等その全体像を明らかにし、さらに大規模跡地に関連した自治体へのアンケート調査を実施して、旧国鉄跡地の活用プロセスとそれに伴って生じた課題などを明らかにすることを目的とする。その結果、旧国鉄跡地の分布や規模、土地利用転換等の全体像を明らかにすることができた。またアンケート結果より、跡地利用については概ね高い評価が得られているが、一方で合意形成や要する資金と時間の問題など、解決すべき土地利用転換プロセスの課題も抽出することができた。
著者
砺波 紀之 井本 桂右 岡本 悠希 福森 隆寛 山下 洋一
出版者
一般社団法人 日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.78, no.5, pp.217-226, 2022-05-01 (Released:2022-06-01)
参考文献数
42

本論文では,音響イベント検出のための新たな評価指標を提案する。環境音分析のタスクの一つである音響イベント検出の従来の性能評価指標では,イベントの種類によらずすべての誤検出が等しく重み付けされる。提案指標では,音響イベントの種類を考慮しながら深刻な音響イベントの誤検出がより大きく罰則される。また,深刻な誤検出が発生し易いあるいは発生しにくい音響イベント検出モデルを用いて,複数の性能評価指標に対する深刻な誤検出の影響を詳細に分析する。実験結果より,従来指標と比較して,提案指標を用いることで,深刻な誤検出の多いイベント検出モデルの性能がより劣化して評価されることを確認した。
著者
大木 知佳子 岡本 俊英 只木 寿理恵 山本 竜也 相賀 洋 吉澤 望
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.84, no.766, pp.1067-1076, 2019 (Released:2019-12-30)
参考文献数
31
被引用文献数
1 4

Daylight harvesting is now attracting attention not only from energy saving but also from the viewpoint of improving the health and comfort of people working in the building. Daylighting standards, such as EN 17037:2018, provides the target values to obtain sufficient daylight, and also prescribe the evaluation criteria for view and glare. We used a Meta_Simulation platform that combined Radiance and NewHASP to evaluate lighting and air conditioning energy of exterior and interior sun shading devices. We confirmed the behaviour of basic parameters by combining glare and view evaluations from Radiance and using the graphical algorithm editor Grasshopper to calculate air conditioning/lighting energy, glare index and view. By utilizing the plug-in software OCTOPUS, we evaluated air conditioning/lighting energy usage, glare, and view based on four variables of exterior and interior sun shading devices and the optimal solution for Tokyo (Hyakuri) was confirmed. For glare, the vertical illuminance of the viewpoint was not high in the building targeted by our simulation, and because no cases exceeded the allowable simplified DGP value of 0.35, the threshold was lowered to evaluate glare in the multi-objective optimization calculation. Under the European Standard, view is evaluated based upon the horizontal angle of the window, the distance to adjacent buildings, and the number of layers for sky, landscape, and ground that can be seen (European committee for standardization, 2019). We used a simple evaluation based upon the ratio of sky that could be seen from a sample point, however it is possible to incorporate the view metrics of the EN 17037:2018 into our new module using Radiance. We conducted a multi-objective optimization calculation for the annual fixed angle of vertical louvers and of blinds typically used in the sun shading devices. In the future, we plan to apply optimization calculations to complex sun shading devices such as slat cut-off angle controls for blinds, moveable or curved surfaces for exterior sun shading.
著者
岡本 詔治
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷法学 (ISSN:02864258)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.668-736, 2010-03-10
著者
鈴木 穣 柴山 慶行 岡本 誠一郎
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.87-96, 2017 (Released:2017-03-10)
参考文献数
34

公的機関の水質調査データ等を用いて, 霞ヶ浦 (西浦) における藍藻類の長期的消長に影響する主要水質因子の検討を行い, 藍藻類は, 底泥表面の溶存酸素濃度が低下し溶解性マンガン濃度が増加傾向にあるときに増殖する傾向にあることを明らかにした。水質の統計解析結果と合わせて, 底泥から溶出する溶解性マンガンが藍藻類の増殖に及ぼす影響を考察するとともに, 底泥表面の溶存酸素濃度の低下は, 海水侵入が主要因と考えられることを示した。併せて, 今後必要な調査・研究に関する提言を行った。
著者
相川 慎也 芦原 貴司 天野 晃 有末 伊織 安藤 譲二 伊井 仁志 出江 紳一 伊東 保志 稲田 慎 井上 雅仁 今井 健 岩下 篤司 上村 和紀 内野 詠一郎 宇野 友貴 江村 拓人 大内田 研宙 大城 理 太田 淳 太田 岳 大谷 智仁 大家 渓 岡 崇史 岡崎 哲三 岡本 和也 岡山 慶太 小倉 正恒 小山 大介 海住 太郎 片山 統裕 勝田 稔三 加藤 雄樹 加納 慎一郎 鎌倉 令 亀田 成司 河添 悦昌 河野 喬仁 紀ノ定 保臣 木村 映善 木村 真之 粂 直人 藏富 壮留 黒田 知宏 小島 諒介 小西 有人 此内 緑 小林 哲生 坂田 泰史 朔 啓太 篠原 一彦 白記 達也 代田 悠一郎 杉山 治 鈴木 隆文 鈴木 英夫 外海 洋平 高橋 宏和 田代 洋行 田村 寛 寺澤 靖雄 飛松 省三 戸伏 倫之 中沢 一雄 中村 大輔 西川 拓也 西本 伸志 野村 泰伸 羽山 陽介 原口 亮 日比野 浩 平木 秀輔 平野 諒司 深山 理 稲岡 秀検 堀江 亮太 松村 泰志 松本 繁巳 溝手 勇 向井 正和 牟田口 淳 門司 恵介 百瀬 桂子 八木 哲也 柳原 一照 山口 陽平 山田 直生 山本 希美子 湯本 真人 横田 慎一郎 吉原 博幸 江藤 正俊 大城 理 岡山 慶太 川田 徹 紀ノ岡 正博 黒田 知宏 坂田 泰史 杉町 勝 中沢 一雄 中島 一樹 成瀬 恵治 橋爪 誠 原口 亮 平田 雅之 福岡 豊 不二門 尚 村田 正治 守本 祐司 横澤 宏一 吉田 正樹 和田 成生
出版者
公益社団法人 日本生体医工学会
雑誌
生体医工学 (ISSN:1347443X)
巻号頁・発行日
vol.Dictionary.1, pp.1-603, 2022 (Released:2022-03-31)