著者
岩崎 慶 柳田 哲一 土橋 宜典 西田 友是
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 = Imaging & Visual Computing The Journal of the Institute of Image Electronics Engineers of Japan (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.515-522, 2004-08-25
参考文献数
12
被引用文献数
2

コンピュータグラフィクスによる景観表示において,空は欠かせない要素のひとつである.空の色をより写実的に表現したい場合,天空光の輝度計算を多重散乱まで考慮して行う必要があるが,この多重散乱の計算は非常に複雑であり,膨大な計算コストがかかってしまう.そこで本稿では,この複雑な計算を効率よく行うために,大気を仮想的な層(サンプリングシェル)に分割し,それらの層上での微粒子による散乱光の輝度分布を散乱マップと呼ぶテクスチャとして扱うことで,グラフィクスハードウェアを効果的に使用した手法を提案する.さらに,視点高度や太陽高度が変化した場合でも高速かつ少ない記憶量で画像を生成するため,特異値分解を用いた計算およびレンダリングの手法を提案する.

1 0 0 0 OA 本草図譜

著者
岩崎常正<岩崎潅園>//著
巻号頁・発行日
vol.第8冊 巻58菜部芝〔ジ〕類4,
著者
城戸 佐登子 林谷 秀樹 岩崎 浩司 OKATANI Alexandre Tomomitsu 金子 賢一 小川 益男
出版者
The Japan Society of Veterinary Epidemiology
雑誌
獣医疫学雑誌 (ISSN:13432583)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.77-87, 2001
被引用文献数
1

1995年2月~1995年6月の5ヶ月間に, 関東地方1都6県の51動物病院で, ならびに1997年10月~1998年3月の6ケ月間に, 関西, 中国地方を中心にする1都2府10県の25動物病院で, カルテから選んだ15歳以上の犬および猫 (以下, 長寿犬または長寿猫とする) と, 1994年4月~1995年3月の1年間ならびに1997年12月~1998年10月の11ケ月間に, それぞれ上記の51と25動物病院に来院し, 5~9歳で死亡した犬および猫 (以下, 対照犬または対照猫) について, 性, 年齢などの宿主要因や食事や散歩などの飼育状況などについてアンケート調査を行い, 各項目についてオッズ比を算出し, 長寿に関連する要因の抽出を試み, 以下の成績を得た。<BR>1) 長寿群と対照群との間で, 犬では, 品種, 避妊の有無, 飼育の目的, 飼育場所, 散歩の頻度, 同居動物, 食事内容, 牛乳の給与および間食の項目で, 猫では, 性別, 避妊の有無, 飼育の目的, 飼育場所, 同居動物, 食事内容, 牛乳の給与および間食の項目で, 両群問に有意差が認められた。<BR>2) 各項目ごとに長寿に関与するオッズ比を算出すると, 犬では「雑種」, 「毎年予防接種をした」, 「毎日散歩をした」, 「同居動物がいた」, 「食事として手作り調理を与えた」および「牛乳を与えた」のオッズ比がそれぞれ3.36, 2.40, 3.21, 2.44, 2.46および3.75で有意に高く, 「室外で飼っていた」が0.25で有意に低かった。猫では「雌」, 「同居動物がいた」, 「食事として手作り調理を与えた」および「牛乳を与えた」のオッズ比がそれぞれ5.16, 2.32, 2.34および2.00で有意に高く, 「室内外で自由に飼っていた」が0.41で有意に低かった。<BR>3) 以上の結果より, 長寿に関与する項目として抽出されたものは, 犬猫ともに飼育者が飼育動物に対して行っている適切な健康管理や飼育管理の項目がほとんどであり, 長寿な動物は飼育者から飼育や健康管理に手をかけられたものであることが明らかとなった。得られた成績は, 今後のコンパニオンアニマルの飼育や健康管理を考える上で貴重な基礎知見になるものと考えられる。
著者
峯松 史明 渋谷 一彦 小原 良之 岩崎 徹
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
巻号頁・発行日
pp.61-64, 2012-07-12 (Released:2017-09-21)
参考文献数
4

特異な気象条件によって引き起こされるダクト伝搬等の異常伝搬が発生すると,当該放送エリアに関係の無い遠方の地上デジタル放送波が到来し,地上デジタル中継局や,家庭での受信において混信を引き起こすことがある.一般に混信波は伝搬状態が不安定であることや希望波にマスクされてしまうことから,混信局の探索は,極めて困難であることが多かった.筆者らは今回,迅速な混信局探索を実現する装置として,ネットワークID推定機能付きISDB-T受信機,ISDB-T混信波抽出装置の開発を行ったので,これら装置の概要と,性能確認実験の結果について報告する.
著者
岩崎 晋
出版者
渋沢栄一記念財団
雑誌
青淵 (ISSN:09123210)
巻号頁・発行日
no.854, pp.19-21, 2020-05
著者
伊東 元 岩崎 富子 山田 道廣 矢崎 潔 田中 繁 飯田 勝
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
臨床理学療法 (ISSN:02870827)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.23-36, 1976-10-31 (Released:2018-07-25)
被引用文献数
1

The electormyographic study of right latissimus dorsi muscle was performed in 19 men (10 healthy and 9 paraplegic) with the surface electrodes to clarify the functional difference of the 6 parts of the muscle.   The 26 kinds of movements were employed for the experiments as followed; extension, adduction and internal rotation of the shoulder joint, lateral tilting of the pelvis, push up exercise and transfer (wheelchair-bed), etc….   The location of the electrodes on each part of the muscle was determined with the anatomical remarks.   The electromyographic signals were processed through the rectifying and smoothing net work for the quantitative study and compared after standerization.   It was found that two parts, namely upper and lower part of latissimus dorsi muscle have apparent functional difference each other; the former showed marked activities in hyper extension, the latter in lateral tilting of the pelvis; and it was also found that the characteristics of activities were similar on the healthy and the paraplegic subjects.
著者
樋口 広芳 長谷川 雅美 上條 隆志 岩崎 由美 菊池 健 森 由香
出版者
公益財団法人 自然保護助成基金
雑誌
自然保護助成基金助成成果報告書 (ISSN:24320943)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.69-75, 2020-01-10 (Released:2020-01-10)

八丈小島は外来種であるイタチや野ネコがいない島として,典型的な伊豆諸島の食物連鎖系が残された唯一の島である.しかし昭和44年全島民が離島の際に残されたノヤギが増加し植生被害が顕在化したため,本研究会がノヤギの駆除を提言し,東京都と八丈町が2001年~2007年に計1137頭のノヤギを駆除した.その後,植生は回復していったが,駆除後の生態学的調査は行われていなかったため,今後の保全と活用に資するための基礎査として本研究を行なった.植物においては,希少種であるハチジョウツレサギ,カキラン,オオシマシュスランが駆除後はじめて確認され,爬虫類では準固有種であるオカダトカゲが他の島と比較してより高密度で生息していることが確認された.鳥類では2013年には準絶滅危惧種のクロアシアホウドリが飛来し,2016年-2017年には2個体,2017-2018年には7個体が巣立ち,同種の繁殖北限地となった.イイジマムシクイやアカコッコ,ウチヤマセンニュウなどの希少種が観察されたほか,準絶滅危惧種のカラスバトも高密度で生息していることが確認され,本島が伊豆諸島において貴重な生態系を有することが示唆された.
著者
岩崎 弥生 荻野 雅 野崎 章子 松岡 純子 水信 早紀子
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

リカバリーは、病気から生じた障害をもっていたとしても、満足でき希望に満ち社会貢献できる生活を送る方法として認識されている。リカバリー志向のアプローチは、当事者と医療従事者のパートナーシップを基軸に、精神障害をもつ当事者の癒しと安寧をもたらす代替的なサービスとして注目されている。本研究は、精神障害をもつ人のリカバリーの概念を、精神障害をもつ当事者の視点から明らかにして、リカバリーを促す看護援助プログラムの開発・評価することを目標とした。平成16年度は、地域で暮らす精神障害者を対象に、当事者の視点からリカバリーの概念を明らかにすることを目標として、質的調査を実施した。地域で生活する精神障害者47名(男性35名、女性12名)から、面接インタビューを用いた研究への参加同意を書面で得た。質的分析の結果、当事者が考えるリカバリーとして、「傷を抱えながら新しい自分に成長する」および「社会通念にとらわれない自分らしい生き方をする」という二つのカテゴリーが析出された。また、リカバリーに関連する要因として、(1)「無理」に挑戦する、(2)自分でも病気を知り管理する、(3)地域の資源を組み合わせて普通の生活に近づける、(4)病気や障害をもって生きるには保障と周囲からの信頼が要る、(5)人並みに生きたいと思うと苦しい、といった五つのカテゴリーが析出されたが、これら五つのカテゴリーのうち、最初の二つのカテゴリーは障害をもつ個人としての側面におけるリカバリーを示し、最後の三つは社会的に周縁化された人々の自信と能力を削ぐ社会的システムの特徴を示唆した。結果から、精神疾患・精神障害に対する社会的な価値の転換の必要が示唆された。平成17年度は、前年度の研究成果を踏まえて精神障害者のリカバリーを促す看護援助を開発し、その有用性を検討した。リカバリーを促す看護援助プログラムは、「回復の希望」、「自分の擁護」、「わがままの発揮」、「新しい自分の構築」を促すことを目的とした四つのセッションから成り、小グループで話し合う形態で進めた。地域で暮らす精神障害者8名(男性6名、女性2名)から、書面で研究への参加同意を得た。プログラムでの話し合いの内容は録音し、観察の内容はフィールドノートに記録した。小グループでのディスカッションは、対象者が相互に新しい対処方法について学び、お互いの強みを発見し、病気の経験を人生の中に再統合することを促した。援助過程の中で浮上してきた対象者のリカバリー(回復)の中心的なテーマは、病気や障害の管理についてではなく自分の生き方に関してであり、リカバリーが全人的な過程であり、精神医療システムの範囲では捉えきれないことを示唆した。リカバリーを促すには、本人の脆弱性や障害されている部分に働きかけるのではなく、人生という観点からリカバリーを捉える全人的なアプローチの必要が示唆された。
著者
岩崎 敦 横尾 真 寺田 賢二
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.334-342, 2004 (Released:2004-05-28)
参考文献数
14
被引用文献数
1

This paper develops a new ascending-price multi-unit auction protocol that has following characteristics: (i) it has an open format, (ii) sincere bidding is an equilibrium strategy even if the marginal utilities of each agent can increase and agents can submit false-name bids. False-name bids are bids submitted under fictitious names such as multiple e-mail addresses, which can be done easily in the Internet. This is the first protocol that has these two characteristics. We show that our new protocol outperforms an existing protocol, which satisfies (ii), with respect to the social surplus and the seller's revenue.
著者
西村 幸治 橋本 祐一 岩崎 成夫
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.1157-1159, 1994-05-15 (Released:2008-03-31)
参考文献数
8
被引用文献数
57 73

The rate of racemization of N(α)-phthalimidoglutarimide (thalidomide) was determined as its half life to be 566 min at pH 7.4/37°C. This fast racemization of thalidomide resulted in no apparent difference between (S)- and (R)-forms of the compound on enhancing activity of phorbol ester-induced tumor necrosis factor (TNF)-α production by human leukemia HL-60 cells. Optically pure forms of structurally related analog of thalidomide, (S)- and (R)-α -methyl-N(α)-phthalimidoglutarimides (methylthalidomides), which do not racemize under the physiological condition, were prepared. Only (S)-form of methylthalidomide, but not its (R)-form, elicited TNF-α production-enhancing effect, suggesting that the (S)-isomer of thalidomide would be the active form in terms of thalidomidal biological response modifying effects.