著者
岩田 利枝
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.111, no.1386, pp.27-28, 1996-03-20
著者
常松 浩史 吉村 淳 春島 嘉章 長村 吉晃 倉田 のり 矢野 昌裕 佐々木 卓治 岩田 伸夫
出版者
日本育種学会
雑誌
Breeding science (ISSN:13447610)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.279-284, 1996-09-01
被引用文献数
15

RI系統群は遺伝的に固定しているので分離することなくその増殖と配布が可能である.さらに,そのRI系統群を用いて連鎖解析を行えば,現在それぞれ独立している地図情報を統合することや新しく単離された分子マー力-の連鎖地図上での位置を容易に推定することができる.そこで,本研究ではイネにおけるRI系統群の作出とそれを用いたRFLP骨格地図の作成を行った. 日本型品種「あそみのり」とインド型品種「IR24」のF_2個体から単粒系統法を用いて自殖を重ね,F_6世代で165系統からなるRI系統群を作出した.この中の71系統をF_6とF_7でRFLPマッピングに供試した.マッピングにはSaito et al(1991)およびKurata et al(1994)によるRFLPクローンを用いた.連鎖分析の結果,構築されたRFLP連鎖地図は375個のマーカーからなり,その全地図距離は1275cMであった(Fig.1).また,染色体ユ,3,6,11,12においてはマーカーの分離のひずみが観察され(Fig.1),そのすべてにおいて日本型親の「あそみのり」の遺伝子頻度が減少していた.F_6におけるヘテロ接合体領域の割合はO%から19.3%で,その平均は3.6%であった.また,F_7におけるヘテロ接合体領域の割合はO%から5.5%で,その平均は1.9%であった(Fig2).
著者
真喜屋 清 塚本 増久 真鍋 英夫 浅野 茂利 岩田 康
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.227-232, 1987-06-01
被引用文献数
1

北九州市に住む50才の男性が集団検診で胸部の異常陰影を指摘され, 気管支鏡・x線などによる精査の結果肺癌の疑いで入院した. 開胸手術により摘出ざれた病巣は10.6×95mmの楕円形で境界が鮮明な肺組織の壊死と異物による肉芽腫であっで, 血管腔内に虫体の断面が確認された. 2個の線虫断端の径は216-240×296μmで角皮は少なくとも3層から成り, 角皮の外側には縦走隆起がなく, 内側に縦走隆起の横断像が認められた. 側索は筋層の高さに達し, 多数の筋細胞(1 quadrant 当り30個以上)が見られた. このような虫体断端の大きさと形態的特徴から大糸状虫Dirofilaria immitisの未成熟虫と判走され, 0uchterlony法と免疫電気泳動法を用いた免疫学的診断でもこの結果と一致したため, 本症は大糸状虫による肺肉芽腫と診断された. 患者の自宅周辺で媒介蚊の調査を行ったところヒトスジシマカが多く, この蚊の大糸状虫媒介の可能性について考察した.(1987年2月16日 受付)
著者
森脇 喜一 白石 和行 岩田 修二 小嶋 智 鈴木 平三 寺井 啓 山田 清一 佐野 雅史
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.86, pp.36-107, 1985-09

第26次南極地域観測隊のセールロンダーネ山地地学調査は, 山地西部地域において実施された。調査は新観測拠点建設作業後の1月6日から2月13日までの39日間, 広域を調査するため8名の隊員が2班に分かれて実施した。2班はそれぞれ地質, 地形, 測地の調査・観測ができるよう構成され, ほぼ所期の目的を達成した。夏隊の行動期間のほとんどすべてを費やして, 昭和基地から独立して行った, このような行動形態は, 日本南極地域観測隊としては初めての例であるので, 計画作成から実施経過までを装備, 食料などの設営面を含めて詳しく報告する。調査結果については現在, 整理・研究中であり, 今後個別に発表されるので, ここでは概要を述べるにとどめる。この地域の夏季の気象・雪氷状況は, 今後もセールロンダーネ地域で展開される調査行動の指針となると思われるので詳しく報告する。
著者
杉浦 春雄 前野 浩子 植屋 悦男 井奈波 良一 岩田 弘敏 西田 弘之
出版者
日本衛生学会
雑誌
日本衛生学雑誌 (ISSN:00215082)
巻号頁・発行日
vol.49, no.5, pp.914-923, 1994-12-15 (Released:2009-03-31)
参考文献数
39
被引用文献数
3 3 1

A study was carried out to examine the effects of ingestion of “BON-NARINE” (BN) on mice immune functions. Mice aged 12 weeks were divided into 4 groups. The first group was given BN at 30mg/kg (BN-30 group), the second group was given BN at 90mg/kg (BN-90 group), the third group was given zymosan at 50mg/kg (Zy group) and the fourth group was a control receiving no treatment. The mice of groups BN-30 and BN-90 were given BN p. o. at doses of 30mg/kg and 90mg/kg per day for 20 consecutive days, respectively. The mice of group Zy were given zymosan i. p. at a dose of 50mg/kg per day for 2 consecutive days.The results obtained were as follows:1) Potentiation of phagocytic function of the reticuloendothelial system, examined by the carbon clearance method, was seen in the BN-30, BN-90 and Zy groups.2) The glucose consumption of peritoneal macrophages (Mφ) increased significantly in the BN-30 and Zy groups, but not in the BN-90 group.3) Superoxide anion (O2-) production of peritoneal Mφ significantly increased in the BN-30 and Zy groups compared with the control group, but an increasing tendency was observed in the BN-90 group.4) The acid phosphatase (APH), β-glucuronidase (GLU) and lactate dehydrogenase (LDH) activities of peritoneal Mφ increased significantly in the BN-30, BN-90 and Zy groups.5) The proliferation of splenocytes induced by Con A in the BN-30, BN-90 and Zy groups significantly increased compared with the control group.These results demonstrated that the ingestion of “BON-NARINE” promotes phagocytic activity in the reticuloendothelial system in mice and has a stimulatory effect on Mφ because of increases in glucose consumption, O2- prodction, APH, GLU and LDH activities in the peritoneal Mφ of mice. BN also intensified the T-cell function represented by Con A-induced splenocyte proliferation.
著者
福澤 仁之 安田 喜憲 町田 洋 岩田 修二
出版者
東京都立大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1995

すでに入手済みの福井県三方五湖水月湖における過去15万年間の年稿堆積物コアおよび鳥取県東郷池における過去5万年間の年稿堆積物の観察および記載を行った.その結果、1年毎に形成される年稿葉理(ラミナ)と、地震による津波や乱泥流によって形成される厚い葉理を分離し識別することが可能となった.地震による葉理はその前後の年稿に比べて、層厚が厚く粒子比重が大きいことが特徴であり、分級化構造も認められる.また、水月湖の場合には、氷期の葉理は1年に2枚の暗灰色葉理が認められることがあり、この暗灰色薄層は夏期と冬期の菱鉄鉱濃集層である.すなわち、氷期における水月湖は冬期に氷結して垂直循環が停止した可能性がある.一方、東郷池にはこのような冬期の暗灰色葉理が認められず、冬期に氷結しなかった可能性が高い.これらの事実は、湖沼の年稿堆積物を用いて編年を行なう際の留意点を示しており、今後、放射性炭素年代の測定を行なって、これらの仮定を裏付ることが是非必要である.一方、これらの年稿堆積物に含まれる風成塵鉱物の同定および定量を行って、次のことが明らかになった.1)中国大陸起源の風成塵鉱物の一つであるイライト(雲母鉱物の一種)の結晶度は、最終氷期の最寒期(ステージ2およびステージ4)において最も良好になるが、最終間氷期(エ-ミアンすなわちステージ5)においては最も不良になる.ただし、エ-ミアンの中ではほとんど結晶度の変動は認められなかった.2)イライト堆積量の変動についてみると、氷期には多いが間氷期には少ない.しかも、年稿との対比から、その変動は数年単位で急激に変動していることが明らかになった.これらの事実は、氷期から間氷期へあるいはその反対の移行期に、中国大陸へ湿潤な空気をもたらすモンスーンと、日本列島周辺に風成塵をもたらす偏西風の強度が数年間で急激に変動したことを示しており、その変動現象は注目される.
著者
高橋 勝國 斎藤 敏雄 柳島 淑隆 神谷 祥二 老固 潔一 岩田 章 増井 喜健
出版者
公益社団法人 低温工学・超電導学会
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.97-110, 1980-05-25 (Released:2010-02-26)
参考文献数
18
被引用文献数
3

This paper presents the results of a study on the pressure drop and the film boiling heat transfer for a two-phase flow of hydrogen in a horizontal tube.Experiments were made on two types of tube; two pieces of vacuum insulated straight tubes of 4m long, inside diameters of which are 18.4 and 23.9mm, respectively; Anuninsulated tube of 8m long with 90 degree bends at two locations, inside diameter of which is 12.3mm.Experimental conditions were as follows; Flow rate (l/min.); 5 to 50 Vapor quality; 0.01 to 0.90 Pressure (bar); 1.4 to 5.8 Conclusions obtained from the experiments are summarized below.1) The frictional pressure drop of two-phase flow of hydrogen for a straight tube is well related to a modified Lockhart-Martinelli (L-M) curve, that is, L-M pressure ratio parameter, φl multiplied by 0.8, for both adiabatic and diabatic conditions. More than 90% of data fell within the scatter band of ±20% from the modified L-M curve.The pressure drop for a bend was also correlated by using parameters analogically introduced from L-M parameters for a straight tube.2) As for the heat transfer by forced-convection film boiling, the following relationship was established based on the method proposed by Ellerbrock.(Nuf/Nufm)⋅Bo-0.4=9.46Xtt-0.131More than 90% of data obtained were in agreement with the the expression shown above with no more than ±20% error.In this study, it was known that the heat transfer for two-phase flow of nitrogen as well as hydrogen follow Ellerbrock's theory.
著者
中嶋 英充 池田 貴儀 米澤 稔 板橋 慶造 桐山 恵理子 岩田 修一
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.22, no.4, pp.344-353, 2012-11-04

日本原子力研究開発機構(JAEA)図書館では,福島第一原子力発電所事故に関する参考文献情報を収録したウェブサイトを構築し,2011年4月よりインターネットを通じて発信している.発信する情報は毎月更新され,その数は約1万5千件に達している.JAEA図書館では,国及び東京電力のホームページ上に公表された放射線モニタリングデータ,原子炉プラント状況等の情報を収集・整理し,福島原発事故アーカイブとして運用することを検討している.本稿では,JAEA図書館が発信している福島事故参考文献情報の内容を紹介し,併せて福島原発事故アーカイブ構築に関する課題を提起する.
著者
濱田 美奈子 加治木 章 永田 忍彦 若松 謙太郎 古森 雅志 松永 和子 岩田 安弘 石松 明子 北原 義也
出版者
JAPANESE SOCIETY FOR TUBERCULOSIS
雑誌
結核 (ISSN:00229776)
巻号頁・発行日
vol.80, no.5, pp.427-432, 2005
被引用文献数
3

近年非結核性抗酸菌症の増加が指摘されているが,その多くが<I>Mycobacteriumaviumintracellulare</I>complex(MAC)症であり,<I>Mycobacteriumszulgai</I>肺感染症は比較的稀である。これまでの報告では本症の平均年齢は男性50.8歳女性36.3歳と若年であるが,われわれは高齢者に発症した<I>M.szulgai</I>肺感染症2例を経験したので報告する。症例1は75歳男性,2003年10月頃から労作時呼吸困難,咳,喀痰を認め12月15日近医受診,喀痰塗抹ガフキー6号を検出し紹介入院となった。右上肺野に空洞病変を認め,肺結核症再発を疑いisoniazid(INH),rifampicin(RFP),ethambutol(EB),pyrazinamide(PZA)の4剤を開始した。培養にて非結核性抗酸菌が分離されDNA-DNAhybridization(DDH)法にて<I>M.szulgai</I>と判明したためPZAを中止しINH,RFP,EBの3剤を続行した。2004年1月には菌陰性化を認め画像上も改善し,現在も治療を継続中である。症例2は73歳男性。1990年より肺MAC症,肺アスペルギローマにて加療し軽快していたが,1992年12月以降来院しなかった。1995年6月より全身倦怠感,血痰が出現し外来を受診した。胸部X線上増悪を認め,喀疾ガフキー3号の排菌を認めたためRFP,EBを開始した。培養にて非結核性抗酸菌が分離され,DDH法にて<I>M.szulgai</I>と同定された。薬剤感受性の結果からkanamycin(KM)の併用を開始し,3カ月目で排菌陰性化が得られ,画像,自覚症状ともに改善を認めた。
著者
渡邉 尚子 岩田 滉一郎 中尾 國明 松本 正廣 松本 裕子 籏原 照昌 太田 裕彦 平林 寧子 高橋 和明 三代 俊治
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.80-84, 2003-02-25
被引用文献数
5 5

従来本邦ではE型肝炎は輸入感染症として軽視されがちであったが, 最近本邦を含む非流行地からの国内発症例の報告が相次いでおり, 我々も1例経験したので報告する. 症例は62歳男性. アルコール歴・ビタミン剤と生薬の服用歴あるも, 海外渡航歴・輸血歴・動物の飼育歴はなく, 特記すべき性交渉歴もなかった. 2000年11月初旬より全身倦怠感・褐色尿・微熱・食思不振を訴え, 職場の健康管理室を受診. 急性肝炎の疑いで同年11月21日に当科外来を紹介され, 同日入院となった. 入院時には全身倦怠感・皮膚及び眼球結膜黄染・軽度肝腫大・肝逸脱酵素上昇を認め, 急性肝炎と診断した. 安静のみで経過観察したが, 劇症化あるいは遷延・慢性化することもなく, 約20日間で軽快退院となった. 入院時より第29病日まで血清HEV-RNAが持続陽性で, 且つ第57病日の回復期血清中にHEV抗体を認めたことより, E型急性肝炎と診断した. 本患者より分離されたHEV株(JRA 1)のゲノム塩基配列の特徴に鑑みて, 本症例は「日本に土着化したHEV株」に感染して発症した急性肝炎であると考えられた.
著者
命婦 恭子 岩田 昇 向笠 章子 津田 彰
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.83, no.4, pp.314-320, 2012
被引用文献数
2

Although it is generally believed that frequent lateness might lead to absenteeism, the evidence for this has not been ascertained. We investigated the relationship between earlier lateness and subsequent absenteeism in a three-year longitudinal study in a public junior high school in Japan. The participants were 263 students (124 males, 139 females) whose school records were available for three consecutive academic years. Kaplan-Meier survival curves revealed that students who had been late for 30 or more days during their 1st year of junior high school were significantly more likely to show absenteeism during 2nd and 3rd year than students who had been late less than 30 days. Cox's proportional hazards regression model confirmed that frequent lateness was the only significant predictor, after controlling socio-demographics and psychosocial variables including stressors at school and stress responses. The substantial linkage of frequent lateness to absenteeism found in this study suggests the necessity of paying more attention to lateness for the prevention of absenteeism.
著者
近野 恵 岩田 和将 黄瀬 浩一 岩村 雅一 内田 誠一 大町 真一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理
巻号頁・発行日
vol.109, no.471, pp.507-512, 2010-03-08

本稿では,我々が開発中のカメラペンシステムで使用する,文書画像検索の精度向上法を提案する.カメラペンシステムとは,カメラを取り付けたペンで書いた印刷文書への筆跡を,デジタルデータとして復元するシステムである.文書画像検索はデータベースから撮影画像の対応範囲を検索することで,筆跡を求める役割を担っており,高精度での検索が必要不可欠である.しかし現状では,撮影画像に生じる射影歪みの影響で検索精度が低下している.そこで,この問題を解決するために,検索に用いる特徴量の改良,および射影歪みを発生させた画像を生成し,データベースを拡張する手法と,撮影画像を基にクエリを拡張して検索する手法の3つを提案する.有効性を検証するため,改良した特徴量と拡張手法をそれぞれ組み合わせ,改良前の従来手法と比較実験を行った.その結果,改良した特徴量を用い,クエリを拡張した手法を用いたときに,最も精度が向上した.

1 0 0 0 OA 読み書きと脳

著者
岩田 誠
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.1_19-1_30, 1994-05-20 (Released:2008-10-03)
参考文献数
34

The brain of homo sapiens acquired the ability of reading and writing after the long-standing phylogenetical development. The invention of letters more than 5,000 years ago by our ancestors has realized the communication beyond the limit of time and space, and accordingly all the living creatures finally entered into the histological age of evolution. Thus, the cerebral mechanism of reading and writing might be one of the ultimate goals of the evolution of brain.Scientific approach to the study of cerebral mechanism of reading and writing was initiated by the clinical observations of the patients who had become unable to read and write due to focal brain damage. Through these classical studies, the angular gyrus theory was proposed in the western world to explain the brain function underlying the ability of reading and writing. Although the angular gyrus theory was successful in explaining the anatomo-clinical features of alexia (disability in reading) and agraphia (disability in writing) in westerners, there had been found cases of alexia and/or agraphia in Japan whose clinical pictures could never been explained by this simple classical theory.The enigma was solved when a patient with alexia and agraphia only in kanji with preservation of reading and writing in kana was found to have a focal damage in the left posterior inferior temporal lobe, which was thought to be involved in the process of semantic reading as well as visual evocation of letter form in writing. Upon the clinical observations we proposed the dual processing model of cerebral mechanism in reading and writing. Our recent investigations of PET scan activation studies are now confirming the validity of this dual processing model.