著者
木造 利徳 近藤 邦雄 佐藤 尚 島田 静雄
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.44, pp.317-318, 1992-02-24
被引用文献数
1

人間の感性を表現したデザイン画は、人間の価値観や個性によって、多次元的な意味も含んでいる。デザイン画の持つ感性を失うことなく分類整理し、デザイン画作成時に再利用できる画像データベースを構築することが、大量の画像を利用するために望まれている。埼玉県繊維工業試験場には、保有する昔からのデザイン画が、約3000以上も存在する。これらをこれからのデザインの作業に生かすために、デザイン画の分類法を確立し、検索システムを構築することが求められている。デザイン画に対するイメージというのは千差万別であり、一概にこれと決めつけることができない。しかしながら、詳細は違っても大局的な部分で、類似した印象・イメージを感じることができる。本研究では、感性言語とデザイン画の関係を明らかにし、人によって感じ方が異なる曖昧性を持った感性言語による画像検索法を提案する。これによって、多くのデザイン画の中から、イメージにあったものを容易に抽出することができ、デザインの支援になると考えられる。

1 0 0 0 IR 研究ニュース

著者
平岡 秀一 塩谷 光彦 狩野 直和 川島 隆幸 川上 厚志 牧野 淳一郎 中村 栄一 磯部 寛之 尾中 敬 岡 良隆 上野 啓司 島田 敏宏 小間 篤 東山 哲也 濱口 宏夫 清水 裕子
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.4-12, 2002-09-17

金属イオンを自在に並べる/有機ケイ素化合物におけるケイ素の配位数の制御/小型熱帯魚ゼブラフィッシュの変異体を用いた遺伝子ハンティング/GRAPE-6とゴードン・ベル賞/フラーレンの基礎n学て妬くナノバイオテクノロジー/赤外線衛星観測と衛星冷却望遠鏡/やる気を起こさせる神経メカニズム/有機分子ナノ構造のシリコン基板上への自己組織化形成/植物の受精のしくみを解き明かす/酵母生細胞の時空間分解ラマン分光/マカク細胞の加齢に関する研究
著者
山住 勝広 龍崎 忠 島田 希
出版者
一般社団法人日本教育学会
雑誌
日本教育学会大會研究発表要項
巻号頁・発行日
vol.62, 2003-08-20

ポスト産業主義への激烈な社会変化は産業化の時代に確立した教育と学習の社会システムの根本的な見直しをせまっている。ヴィゴツキーとデューイは、共に近代化の激動期にあって、その後に支配的になっていった教育と学習の組織形態とはちがった構想を練り上げた。あまり知られてはいないが、ヴィゴツキーの学習と発達の理論は見事に20世紀初頭の新教育運動に呼応している。それはデューイの新しい学校の構想、すなわち'an embryonic typical community life'ととての学校のヴィジョンと完全に共振する。両者は、その後の大量生産型教育システムとはまったくちがった学校モデルを私たちに提起しているが、それはポストモダン的な価値多元論や脱構築主義とも一線を画している。むしろ二人は、諸個人の社会的知性がそこにおいて成長し、かつ逆にその社会的知性がつくりだしていく新しいコミュニティとして、学校の社会統合的な可能性を称揚する。私たちは、いまこそヴィゴツキーでありデューイであるとの考えから、諸個人の自立的連帯をキーとするカリキュラムと教育方法の活動理論的研究を展望することにしたい。
著者
島田 英昭
出版者
日本認知心理学会
雑誌
認知心理学研究 (ISSN:13487264)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.103-112, 2005
被引用文献数
2 1

本研究の目的は,複数桁数の大小判断過程を検討することであった.被験者は,2桁同士,3桁同士,4桁同士の数の大小を判断することを求められた.実験1と2では,上位から2,3,4桁目の適合性を操作した.最上位桁のみで判断が可能な数の組に対して分析した結果,有意な適合性効果は2桁目のみにみられ,3,4桁目にはみられなかった.実験3では,最上位桁が等しいダミー試行を除き,さらに最上位桁のみで判断が可能であることを被験者に教示した.その結果,2桁目の適合性効果量が減少した.以上の結果から,最上位桁が異なる桁の大きさが同じ複数桁数の大小判断では2桁目までが並列処理され,2桁目の処理には2桁目が判断に必要であるかどうかについてあらかじめ認知することが重要な役割を果たすことが示された.
著者
島田 和明
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会誌 (ISSN:09170855)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.78-85, 2006-03-31 (Released:2010-05-31)

中国では著しい経済発展に伴い, 天然資源のみならず再生資源への依存を強め, 今や世界最大の資源消費国になろうとしている。一方, 先進国でも使用済み機器等のリサイクルにおいて中国の低コストかっ徹底的な解体・分別機能への依存を高めている。このため, 中国を中心として, 世界の物質循環に大きな変化が生じてきている。また中国では法制度の整備が進んでいるものの環境関連インフラが不十分等のため, 深刻な環境問題を惹起している。真のリサイクル大国に転換するため, 環境意識の向上, 合理的な市場慣行, リサイクル事業の近代化, とりわけ複合型精錬所の整備等が必要不可欠になっている。また, 再生資源貿易を中国への一方的な流れとするのではなく, 難処理物, 複合素材等については, 先進国が対応する等双務的, 補完的な関係を構築することが重要である。
著者
陳 明裕 浅見 勲零 吉位 尚 藤田 邦夫 寺延 治 石井 準之助 寺尾 牧 浜田 充彦 平田 たつみ 島田 桂吉
出版者
特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
雑誌
日本レーザー医学会誌 (ISSN:02886200)
巻号頁・発行日
vol.14, no.1, pp.5-11, 1993
被引用文献数
1

矯正治療におげる歯牙移動時にはしばしば疼痛を伴うことがある。 近年, 低出カレーザーによる除痛効果は一般臨床において広く認められている。 <BR>そこで本研究では矯正治療における歯間離開時に発生する痛みに対するレーザー除痛効果の有効性を二重盲検法を用いて検討した。 歯と歯の間隙が正常範囲内 (50μm-110μm)で, 予め左右対象であることを確認した28例の被検者の両側第三大臼歯近心, または近遠心にエラスティックセパレーターを挿入直後に左右どちらかの第1大臼歯のみに低出力Ga-Al-As 半導体レーザー (波長830nm, 出力20mW) を2分間, 歯根相当部頬側歯肉より接触照射した。 その際, 二重盲検とするため, 左右どちら側を照射するかは, 乱数表に従い, 検者被検者双方に判らないように決定した。 疼痛評価には, Visual analog scale (VAS) を用い, 次来院時に被検者自身により記入された用紙を回収した。 その結果, 28例中重7例において, レーザー照射側の疼痛軽減が認められた。 また, VAS平均値も2%の危険率で有意の差が認められた。以上の結果から低出力Ga-Al-As半導体レーザーは矯正治療における歯牙移動時に発生する痛みに対しても有効であることが判った。
著者
陳 明裕 寺尾 牧 浅見 勲 吉位 尚 藤田 邦夫 寺延 治 石井 準之助 島田 桂吉 浜田 充彦
出版者
特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
雑誌
日本レーザー医学会誌 (ISSN:02886200)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.1-7, 1994

矯正治療時の疼痛は殆どの場合-過性ではあるが, 有効な対処方は少ないのが現状である。我々は, 矯正治療時の疼痛緩和を目的に, Na: YAG レーザー, Ga-Al-As 半導体レーザーを応用し, その有効性を報告してきた。しかし, レーザーは波長によってその作用が異なるためHe-Neレーザーについて同様の実験を行い, その有効性について先の半導体レーザーでの結果と比較検討した。被験者は, 神戸大学病院矯正部外来患者および同医局員で, 平均年齢20.7歳であった。予め歯牙接触関係等に左右側で, 差が無いことを確認した同顎左右第1大臼歯を被験歯とした。被験歯近遠心もしくは近心に同じ厚みのエラスティックセパレーターを挿入し, 挿入直後にレーザーを片側にのみ近心根, 遠心根の各中央相当部頬側歯肉に各々1分間ずつ計2分間接触照射し、反対側を非照射対照側とした。なお, 照射に際しては被験者に, 照射側が判別されないよう努めた。レーザー装置は, 波長632.8nm, 出力6m W のSOFT-LASER 632<SUP>R</SUP>を連続波で2分間用いた。調査はアンケート用紙にて行い, 疼痛の開始時期, 消失時期, 最大疼痛の時期およびその程度を患者自身に記入させ, 次の来院時に回収した。疼痛評価はVisual analog scale (VAS) を用いて行い, 各症例の非照射側を対照として比較した。その結果22例中14例で照射側VAS値の滅少を認め, VAS平均値も照射側2.33, 対照側3.91と有意の差を認めた。疼痛時期については両群間に差を認めなかった。半導体レーザーとのVAS値の比較も有意の差を認めず, 何れのレーザーにおいても同程度の除痛効果が得られたものと考えられる。
著者
陳 明裕 藤田 邦夫 石井 準之助 島田 桂吉 平田 たつみ 藤澤 肇
出版者
特定非営利活動法人 日本レーザー医学会
雑誌
日本レーザー医学会誌 (ISSN:02886200)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.269-272, 1991

We applied low power laser irradiation on cultured dorsal root ganglion (DRG) which was excised from mouse, Continuous wave Ga-Al-As diode laser of 830nm wave length and 20mW power output was irradiated for 5-15 minutes. Neurite elongation from DRG was inhibited significantly by laser irradiation. It also inhibited neurite elongation of single neuron isolated from DRG. Especially that of small diameter neuron was significantly inhibited.<BR>By immunostaining, neurites including substance P and/or CGRP were shown to he affected severely. These results suggest that inhibitory effect of laser irradiation on neurite elongation may relate to the mechanism of pain attenuation.
著者
島田 裕之 内山 靖
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.38-46, 2001-03-31
被引用文献数
17

高齢者に対する運動介入を行い, 姿勢バランス機能が向上するかを検討し, 運動の種類の違いによって改善する機能に特異的な反応が生じるか明らかにすることを目的とした。対象は施設を利用する後期高齢者34名(平均年齢80.8±6.6歳)で, これらの対象を無作為にコントロール群, 静的バランス練習群, 動的バランス練習群に分類した。運動による介入は週2から3回の頻度で12週間継続して行った。バランス検査は全被検者に対し運動開始前, 終了時, 終了から12週間後に行った。介入群では静的・動的バランス検査, 歩行検査, 応用動作検査の全ての要素に関して機能の改善が認められ, それらの多くの機能が運動終了後にも保持されていた。コントロール群では, 最初の12週間で機能変化は認められなかったが, 24週後には姿勢バランス機能の低下が認められた。また, 介入の方法によって改善する機能は変化し, 静的バランス練習では片足立ち保持時間の延長やFunctional Reach Testの向上が認められた。一方, 動的バランス練習ではTimed Up and Go Testにおける歩行時間の短縮と, 階段を降りる所要時間が短縮した。本研究の結果から, 維持期高齢者に対する運動介入は効果的であり, 改善する機能は運動の種類に対応することから, 総合的な評価を行うことで効率的な運動処方の作成が可能であると考えられた。また, 両群に共通してFunctional Balance Scaleが改善し, 介入の効果判定に有益な指標となる可能性が示唆された。