著者
上野 敦 刈部 功 浅田 晃一 村上 哲也 中井 一弘
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.58(1988-CG-034), pp.29-36, 1988-08-25

ワークステーションやパーソナルコンピュータの普及にともない、その機能も半導体の充実と共に高度化し、いろいろな面で立体視技法の潜在的ニーズも顕在化しつつある。我々は、テレビの信号にジェンロックして動くパーソナルコンピュータを開発し、実用化してきたが、ビデオカメラ,VTR等いわゆるビデオ機器が、学校、職場、家庭に普及して来たことから、これらの機器をシステム化することにより新しく生まれ、寄与できる技術は多いと思われる。ここでは、我々が開発し実用化したこれらの技術の要点を紹介する。内容としては、パーソナルコンピュータと各種映像機器を組み合わせた電子立体映像システム、また、そこに使われる立体グラフィックスのソフトウェア技法、2眼式の立体表示方法等である。
著者
丸山 厚吉 堀 清鷹 村上 哲明
出版者
日本菌学会
雑誌
日本菌学会会報 (ISSN:00290289)
巻号頁・発行日
pp.jjom.H29-03, (Released:2017-11-18)

ハラタケ科のいわゆる Lepiota 類に属する日本では未報告の Macrolepiota mastoidea を東京都・山梨県・神奈川県で,Echinoderma echinaceum を山梨県富士山麓で採集し,核rDNA のITS 領域を用いた分子系統解析,形態的特徴の記載と図を添えて報告した.和名としてそれぞれトガリカラカサタケ,コオニタケを提案した.
著者
村上 哲生 服部 典子 舟橋 純子 須田 ひろ実 八木 明彦
出版者
Ecology and Civil Engineering Society
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.45-50, 2003-08-30 (Released:2009-05-22)
参考文献数
16

硫酸アンモニウム(硫安;(NH4)2SO4)は,スキー場の雪面硬化剤として,日本では良く使われている.1970年代より,スキー場開発が進められている長良川上流域(岐阜県)の渓流において,窒素汚染の実態を調査した.流域面積の50%をスキー場が占める渓流では,無機態窒素濃度と負荷量は冬季に著しく増加した.即ち,無機態窒素濃度は,降雪のない時期には約0.2mgL-1であったが,冬季には1.2mgL-1に達した.また,年間の無機態窒素負荷量に対する冬季の寄与率は70%と推定された.このような冬季における窒素濃度と負荷量の特異的な増加は,他の対照とした渓流では観測されなかった.硫安が散布されている時期においても,渓流の無機態窒素の90%以上が硝酸態であった.低温環境下でも硝化により,アンモニウムが硝酸に変化しているらしい.
著者
伊藤 聡 小西 真治 村上 哲哉 新田 裕樹 阿南 健一 中川 貴之 本田 中 赤木 寛一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F2(地下空間研究)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.14-31, 2020

<p> 地下鉄開削トンネルの縦断方向の一部に大きな沈下や沈下に伴うひび割れが多く見られ,その使用にあたって耐荷性能を精度よく評価することが課題となっていた.そこで,鉄筋ひずみの調査を行ったところ,トンネルの中立軸位置が設計計算の値と大きく異なることがわかった.この要因として,トンネルにひび割れが生じることでトンネル縦断方向に伸長する挙動が,両端の変状が起こっていない部分により拘束されることにより見かけの軸力が発生するといったメカニズムを想定し,軸力の算定方法を検討した.さらに,この軸力を用いて構造計算を行った結果,見かけの軸力を与え,トンネル形状を再現した疑似3次元モデルを用いることで,トンネルのひび割れ状況などの変状を精度よく再現できることがわかり,軸力の発生メカニズムの妥当性が確認できた.</p>
著者
村上 哲明 綿野 泰行 角川 洋子 山本 薫 堀 清鷹 森 恵里菜 松本 めぐみ
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

無配生殖(無性生殖の一型)を行うシダ植物の種は近縁な有性生殖種と容易に交雑すること、それらの間の雑種個体からは高頻度で減数した子孫が生じることを我々は明らかにしていた。 そこで本研究では、3倍体無配生殖種のオニヤブソテツ(オシダ科)と、それに非常に近縁な2倍体有性生殖型のヒメオニヤブソテツあるいはムニンオニヤブソテツの間に生じた4倍体雑種個体に生じた胞子を寒天培地上で培養し、F2世代の子孫における無配生殖型と有性生殖型の分離比を調べた。その結果、両生殖型がほぼ1:1で生じ、無配生殖型がただ一つの遺伝的領域(無配生殖遺伝子)によって支配されていることが強く示唆された。
著者
村上 哲生 矢口 愛
出版者
名古屋女子大学
雑誌
名古屋女子大学紀要. 家政・自然編 = Journal of Nagoya Women's University. Home economics・natural science (ISSN:09153098)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.79-84, 2009-03

Stenopsyche marmorata Navas(Trichoptera, caddis fly)larvae boiled down in soy sauce are commonly eaten in the Ina District, Nagano Prefecture, Central Japan. The origin and habit transition of eating aquatic insects("Zazamushi")are introduced in this paper. The term "Zazamushi" originally referred to larvae of the stone fly Plecoptera). Eutrophication of Lake Suwa, the water head of the Tenryu River that flows through Ina Valley, has caused shifts in dominant riverine insect species from stone flies to net spinning caddis flies since the 1930s. The benthic community of riffles in the Tenryu is now dominated by net spinning caddis flies such as S. marmorata and Hydropsyche sp., the biomass of which reaches 4 gm-2 in dry weight. The large biomass, supported by the supply of particulate organic matter from Lake Suwa, has made it possible to commercialize canned "Zazamushi". The products available now are mostly composed of S. marmorata larvae(98%)and a small atio of other aquatic insects.
著者
上岡 玲子 廣瀬 通孝 増田 敦士 村上 哲彦
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究では複数の周波数帯のRFIDタグを糸にして布に織り込んだハイブリッドRFIDテキスタイルの自動織技術を実現し,広域空間内において人および移動体の位置検出を効率的に実現するため,布の特性を活かしたインタフェースの設計,位置検出システムを効率的に実現するためのマッピング生成装置の開発,およびハイブリッドRFID環境での位置検出の評価を行い,実用化の実現可能性について知見を得た.
著者
海野 円 小峯 秀雄 村上 哲 瀬戸井 健一
出版者
公益社団法人 地盤工学会
雑誌
地盤工学ジャーナル (ISSN:18806341)
巻号頁・発行日
vol.9, no.4, pp.469-478, 2014 (Released:2014-12-31)
参考文献数
15
被引用文献数
3

本論文は,低炭素社会および循環型社会の形成を目的として,鉄鋼スラグのCO2固定化特性を調査し,CO2固定化メカニズムの推察および固定化量の評価を行うものである。CO2固定化特性を調査するために,2種類の初期CO2濃度および4種類の鉄鋼スラグを用いた一定流量通気型CO2固定化試験を実施した。その結果,初期CO2濃度が4500 μL-CO2/Lの気体を0.05 L/minで供試体に通気した場合において,未エージング製鋼スラグは0.04 g-CO2/g-slagのCO2を固定し,CO2固定化量が最大となった。CO2固定化量は,製鋼スラグの持つ水溶性カルシウムの約20%に値しており,メカニズムの観点から,カルシウムの溶出量を用いてCO2固定化量を評価できる可能性を示した。
著者
吉田 憲司 赤塚 純一 石塚 只夫 伊藤 健 岩堀 豊 上野 篤史 郭 東潤 小島 孝之 進藤 重美 高戸谷 健 田口 秀之 多田 章 徳川 直子 富田 博史 中 右介 仲田 靖 永吉 力 野口 正芳 平野 義鎭 二村 尚夫 堀之内 茂 本田 雅久 牧野 好和 水野 拓哉 水野 洋 村上 哲 村上 義隆 山本 一臣 渡辺 安 大貫 武 鈴木 広一 二宮 哲次郎 静粛超音速研究機開発チーム Yoshida Kenji Akatsuka Junichi Ishizuka Tadao Ito Takeshi Iwahori Yutaka Ueno Atsushi Kwak Dong-Youn Kojima Takayuki Shindo Shigemi Takatoya Takeshi Taguchi Hideyuki Tada Akira Tokugawa Naoko Tomita Hiroshi Naka Yusuke Nakata Yasushi Nagayoshi Tsutomu Noguchi Masayoshi Hirano Yoshiyasu Futamura Hisao Horinouchi Shigeru Honda Masahiro Makino Yoshikazu Mizuno Takuya Mizuno Hiroshi Murakami Akira Murakami Yoshitaka Yamamoto Kazuomi Watanabe Yasushi Onuki Takeshi Suzuki Hirokazu Ninomiya Tetsujiro S3TD Design Team
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発資料 = JAXA Research and Development Memorandum (ISSN:13491121)
巻号頁・発行日
vol.JAXA-RM-10-007, 2010-07-10

宇宙航空研究開発機構では,将来のブレイクスルーとしての超音速旅客機実現を目指し2005年10月に飛行実験に成功した小型超音速実験機(NEXST-1)に引き続き,新たな飛行実験プロジェクトとして,2006年度より「静粛超音速研究機」(S3TD:Silent SuperSonic Technology Demonstrator)の予備設計に着手し,2008年~2009年度に基本設計を実施した.S3TDは,完全自律離着陸及び超音速飛行可能な無人機で,ソニックブーム低減技術を飛行実証することを目的としたものである.本報告書では,超音速飛行実験計画及び飛行実験システム(研究機システム及び実験場システム)の設計検討について,JAXAが独自に検討した成果及びJAXAとプライムメーカの契約に基づき実施された成果をまとめる.
著者
飯田 貴天 村上 哲生 南 基泰 藤井 太一
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
pp.2115, (Released:2022-04-28)
参考文献数
56

ハッチョウトンボ Nannophya pygmaeaが生息している岐阜県可児市大森の湧水湿地群は、太陽光発電施設建設予定地となった段階で開発業者と地域住民らの事前協議によって湧水湿地群を保存することになった。本研究では、 8つの湧水湿地に生息するハッチョウトンボ個体群の遺伝的多様性まで考慮した保全のために、ミトコンドリア cytochrome c oxidase subunit I遺伝子部分領域( 658 bp)を用いて、各湧水湿地に生息する個体群の遺伝的多様性及び遺伝的分化について解析した。 294頭から 8つのハプロタイプが確認され、各湧水湿地に生息する個体群のハプロタイプ多様度は、生息している湧水湿地の面積および傾斜角度、湧水湿地表層水の pHおよび電気電導度、湧水湿地周辺部の植生高と有意な相関関係は認められなかった(ピアソンの積率相関分析, p > 0.01)。また、 8個体群間の遺伝的分化係数( pairwise Fst)を算出した結果、有意な遺伝的分化は全ての個体群間で認められなかった( 10,000回の Permutation test,p > 0.01)。これらの結果から、本湧水湿地群のハッチョウトンボ個体群は、各湧水湿地間を遺伝的交流の制限なく移動している同一個体群であると考えられた。本湧水湿地群のハッチョウトンボ個体群の遺伝的多様性維持のためには、各湧水湿地間の遺伝的交流の制限となる生息地適性の低下や湧水湿地の消失を防ぐ必要がある。現在、市民によって実施されている湧水湿地の水質のモニタリング、湧水湿地内への土砂流入・堆積のモニタリング・除去、周辺から湧水湿地内に侵入した植物の除去を今後も継続し、定期的にハッチョウトンボ個体群の遺伝的多様性についても評価していく予定である。
著者
冨永 健 薬袋 佳孝 三津橋 務 岡崎 康治 鵜澤 淑子 浜野 洋三 矢内 敏明 村上 哲明 平原 茂子 伊藤 義治 下園 文雄
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学大学院理学系研究科・理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.18-27, 1996-03

本郷1956--1996/富永健先生、ありがとうございました/東大を去るにあたって/三津橋 務先生を送る/思い出すこと/鵜沢淑子さんのこと/植物園での3年/矢内敏明事務主任を送るにあたって/私と植物園:思いでふたつ/伊藤さんを送る
著者
姚 思遠 三上 栄 三上 隆一 多田 陽一郎 塩津 聡一 池田 篤志 村上 哲平 池田 宏国 原田 武尚 山本 満雄
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.177-184, 2016-03-01 (Released:2016-03-18)
参考文献数
23

上腸間膜動脈症候群は腹部大動脈と上腸間膜動脈の成す角度が狭小化していることによって,十二指腸水平脚が圧迫されて通過障害を来す疾患である.開腹で行うバイパス術を経て,現在は腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術が最も広く行われている外科的治療法となっている.症例は20歳の女性で,17歳のときに上腸間膜動脈症候群と診断された.以来,保存的加療にて経過を見ていたが,良好な結果を得られなかった.若年女性であるという点を考慮して,術創を最小限に留めるために単孔式腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術を施行した.術中および術後経過はともに良好であった.今回,我々は上腸間膜動脈症候群に対する単孔式腹腔鏡下十二指腸空腸吻合術を施行したのでここに報告する.本術式は,美容の面で若年女性にとって有用となりうると考えている.
著者
村上 哲明 山本 薫 常木 静河 海老原 淳 堀 清鷹 篠原 渉
出版者
東京都立大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

シダ植物は、胞子体と配偶体という二つの世代をもち、普通にシダ植物と見られているのは胞子体である。ところが、配偶体が無性芽等によって栄養繁殖し、配偶体のみで生育している例(「独立配偶体」と呼ばれる)が北米や欧州で知られていた。しかし、日本国内では、そもそも小型で単純な形態をもつシダの配偶体については、その分布がまだほとんどわかっていなかった。そこで本研究では、シダの配偶体を日本国内から広く採集し、それぞれのrbcL遺伝子(光合成に関わる遺伝子)の塩基配列を調べて、どの種の配偶体かを明らかにする。日本国内からは、まだ報告されたことがないシダの種の独立配偶体が次々に見つかることが期待される。
著者
岸田 直樹 坂本 結香 西部 有香 新田 真美 広池 暁子 村上 哲男 山口 友香 若林 友輝
出版者
日経BP社
雑誌
日経ドラッグインフォメーションプレミアム版
巻号頁・発行日
no.251, pp.PE13-18, 2018-09

平日の昼間に男性が「頭が痛いのでロキソニンを買いたい」と来局。頭痛持ちとのことで、以前にも当薬局にOTC薬の鎮痛薬を買いに来たことがある。