著者
村上 昭弘 浅野 和之
出版者
日本獣医がん学会
雑誌
日本獣医がん学会雑誌 (ISSN:18843344)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.13-18, 2017-10-31 (Released:2017-11-15)
参考文献数
14

A 10-year-old castrated Miniature Dachshund with hypercalcemia showed normal serum levels of parathyroid hormone (PTH-intact) and parathyroid hormone-related protein (PTHrP). Computed tomography revealed no mass formations in the cervical area. However, serum concentration of 1α,25-dihydroxyvitamin D (1,25(OH)2D) was increased and a small nodule in the right thyroid gland was detected by using ultrasound. Therefore, the right total thyroidectomy was carried out. The resected mass was histopathologically diagnosed as a parathyroid adenoma. The patient showed no complications and clinical signs after surgery, and the serum calcium level decreased to the normal range. This case report suggests that the measurement of serum 1,25(OH)2D can be useful for finding out canine parathyroid adenoma patients with hypercalcemia, even when their serum PTH-intact and PTHrP levels are within the normal range.
著者
村上 敬宜 町田 尚 宮川 進 髙城 壽雄
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.83, no.853, pp.17-00231-17-00231, 2017 (Released:2017-09-25)
参考文献数
29
被引用文献数
4

Recently, recalls for mass production products such as car components have been frequently reported even for the case that the rate of defects is only of the order of ppm or less. The objective of this paper is to propose the solution to avoid the recall problem of the order of ppm for mass production products. Even if the defect rate is of the order of ppm or less, most of remaining safe products have to be recalled and be replaced by new components. Such a recall causes a great cost deficit if the very rare defect is possibly related to fatal accident. However, it is very difficult by the conventional quality control methods to find the defects of the order of ppm or less at the stage of design and production. This paper proposes a new practical quality control method to avoid the defects of the order of ppm or less for mass production products based on the statistics of extremes which has been successfully applied to fatigue strength evaluation of defective materials. First, several examples of the quality control method to avoid the troubles mainly caused by failures and damages of components will be presented. Next, it will be shown that the same approach also can be applied to other problems such as the optimum control of operational parameters and the selection of optimum materials through the index based on the statistics of extremes. It will be also shown that the same method can be applied not only mass production components but also to avoid the troubles and failure accidents for large machine components of small number production. The stress-strength model approach will be reviewed from the viewpoint of the statistics of extremes.
著者
村上 陽子
出版者
一般社団法人 日本食育学会
雑誌
日本食育学会誌 (ISSN:18824773)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.21-34, 2012

A macaroon is a popular sweet and is found in a wide variety of colors. This sweet is made with simple ingredients, such as egg whites, sugar, and almond powder. Since these materials are achromatic and hardly effect the colors of the macaroon in the cooking process, it is easy to color the macaroon by adding coloring agents in comparison with other western confectioneries. This study aimed to investigate the effect of macaroon color on the food preferences of university students. The following results were obtained. Color concentration affected food preferences. In contrast to males, females preferred light tones. Natural pigments were preferred to the artificial ones. Brown, red, and orange increased students' appetites, while blue and black had the opposite effect. The preference for green was different between males and females.
著者
大橋 広和 高橋 裕樹 小原 美琴子 鈴木 知佐子 山本 元久 山本 博幸 牧口 祐介 玉川 光春 嵯峨 賢次 村上 理絵子 今井 浩三
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.407-413, 2004 (Released:2005-02-22)
参考文献数
23
被引用文献数
1 4

症例は40歳,女性.1995年5月頃より下腿浮腫が出現し膜性腎症によるネフローゼ症候群と診断,ステロイド大量投与により不全寛解を得た.また,同時期に頭部から四肢に拡大する角化性紅斑を認めた.1996年当院皮膚科にて毛孔性紅色粃糠疹(以下PRP)と診断されたが,治療抵抗性であった.1999年7月手指関節炎が出現,2000年4月に再び蛋白尿が出現し,同年8月当科入院となった.入院時,両手指遠位指節間(以下DIP)関節と右第4指近位指節間(以下PIP)関節に著明な腫脹を認めた.抗核抗体,リウマトイド因子,HLA-B27は陰性.関節X線上DIP・PIP関節の破壊を認め,関節MRIにて滑膜炎が確認された.加えて骨シンチグラフィーでは両中足趾節関節と左仙腸関節に集積をみた.関節症の特徴が乾癬性関節炎に類似しており,乾癬と同様皮膚の異常角化を主徴とするPRPに伴う関節炎と診断した.膜性腎症に対してステロイド大量投与を施行後,いったん関節症状は改善したが,手指関節の破壊は急速に進行した.2002年4月よりシクロスポリンAを併用し,関節炎の消退傾向を認めている.PRPに合併する関節症の報告例は少なく,その病態解析には今後の症例の蓄積が必要である.
著者
原田 生功磨 國井 博史 小山 新一郎 勝見 さち代 村上 信五
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.109-115, 2009 (Released:2010-07-01)
参考文献数
22
被引用文献数
3

口蓋扁桃摘出術における周術期抗生剤の投与期間を手術当日のみから術後3日以上に延長, 術後経過をカルテで追跡した. その結果, 抗生剤投与日数を3日以上に延長しても術後出血率, 解熱鎮痛剤使用数, 発熱の有無に影響がみられなかった. 周術期の抗生剤投与は手術当日のみで十分と考えられたが, 術後出血例の検討では局所感染を伴うものもあった. 術前より術野の常在菌叢, 薬剤感受性を把握し最適な抗生剤を使用するなど症例毎に感染対策を行うことが良いと思われた. 一方, 抗生剤使用期間にかかわらず, 解熱鎮痛剤の使用が多いと, 有意に術後出血が増加した. その原因は不明であり解熱鎮痛剤の抗血小板作用なども含め今後の検討を要する.
著者
村上 丘
出版者
大妻女子大学
雑誌
Otsuma review (ISSN:09160469)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.47-58, 2010-07
著者
村上 謙
出版者
関西学院大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

明治大正期以降の関西弁が「標準語」からどのような影響を受け、変容を遂げたかについて明らかにした。また、その延長線上にある近世期にまでさかのぼって、どうであったかについても検討した。それと同時に、関西を含めた全国で、当時、どのような標準語観が存在していたかについて考察した。また、近世語研究や日本語史研究における標準語史観についても考察を加えた。これらは国語意識史の解明につながるものである。
著者
西原 陽子 平塚 義宗 村上 晶 大澤 幸生 熊川 寿郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

我が国では難病に苦しむ人が多数存在する。難病の診断には時間がかかることが多いが、効率的な診断、診断に至る時間の短縮方法については検討が進められていない。特に診断の難しい疾患の場合、正確な診断が得られるまでに多くの病院を渡り歩くようなケースもみられる。患者の視点からも早期に診断がなされることのニーズは大きい。そこで本論文では、難病を早期発見するための新しい診断アプローチについて提案する。
著者
佐藤 進也 風間 一洋 福田 健介 村上 健一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌. データベース (ISSN:03875806)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.26-36, 2005-06-15
参考文献数
13
被引用文献数
4

巨大なデータベースであるWebから知識を抽出する一手法として実世界指向Webマイニングを提案する.従来のマイニングでは主に統計的な処理によりデータの特徴が抽出されていた.これに対し, 実世界指向マイニングでは, 実世界を意識したデータの解釈, 具体的には, 実世界のエンティティがデータの中にどのように現れ, 相互にどういう関係を形成しているかを調べる.この考え方をWebにおける人物の識別に適用し, 同姓同名人物の分離を行った.これは, 与えられた人名が出現するWebページを同一人物ごとにグループ分けするタスクで, 本手法を用いた場合, 平均9割以上の高い率で正しく処理できることを確認した.
著者
今野 怜 村上 速雄 松尾 武芳
出版者
日本鳥類標識協会
雑誌
日本鳥類標識協会誌 (ISSN:09144307)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.65-76, 2013
被引用文献数
1

シマゴマ,ムジセッカ,カラフトムジセッカを繁殖地であるサハリンで捕獲し,その形態的特徴について詳しく調べた.シマゴマの幼羽では体上面の広い範囲に淡色の軸斑があった.ムジセッカとカラフトムジセッカの幼羽では,ともに体上面は褐色,体下面はより淡い色で,前者は体上面と体下面ともに灰色みがあり,後者では体上面にはオリーブ色み,体下面には黄色みがあった.3種とも成鳥の繁殖後換羽は完全換羽,幼鳥の幼羽後換羽は部分換羽であった.幼鳥の自然翼長の平均値はシマゴマ 66.0 mm,ムジセッカ 58.7 mm,カラフトムジセッカ 60.0 mmであった.シマゴマは羽衣を問わず大きさと尾羽の色で同所的に生息する小型ツグミ類と識別できた.ムジセッカとカラフトムジセッカは翼帯を欠く点でサハリンや日本で繁殖する他のメボソムシクイ属の種と異なっていた.この2種は互いによく似ているが,識別には嘴の形,脚の太さと色,眼の大きさが役立つであろう.
著者
木村 佳乃 村上 絢香
出版者
Japan Society for Bioscience, Biotechnology, and Agrochemistry
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.8, pp.618-619, 2012-08-01

本研究は,日本農芸化学会2012年度大会(開催地 京都女子大学)での「ジュニア農芸化学会」において発表され,J-オイルミルズ賞を表彰された.石けん作りをきっかけに食用油脂を構成する脂肪酸の違いに気づき,そのことを実験によって確かめている.