著者
林 寛将 笹谷 拓也 成末 義哲 川原 圭博
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.315-316, 2019-02-28

電池やモータを搭載したパーソナルモビリティは優れた走行性やその手軽さから流行の兆しを見せ,公道での走行が許可された地域ではシェアリングサービスが台頭している.しかしこれらは充電の煩わしさや電池容量の小ささなどの問題を抱えており,走行中の充電を可能にする無線電力伝送技術はこれらの問題の解決する糸口として期待されている.大電力を伝送できることで知られる磁界共振結合方式の無線電力伝送はシステム設計の際に設置方法や設置コスト,運用コスト,電波法などの制約を考慮する必要があるが,パーソナルモビリティへの給電に関してはこれらの指標が無いのが現状である.そこで本稿では電動キックボードへの給電を例とし,既存の道路に後から設置する無線電力伝送システムについて,送電器コイルの大きさの違いによって生じる,コストや効率などの間のトレードオフに関する検討を行った.
著者
小林 隆
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.219, pp.52-55, 2011-07

データをキーとバリューの組み合わせで扱うKVSの代表例である「Cassandra」。米FacebookがSNS用に開発したものだ。サーバーを増やすと性能はどれだけ上がるのか、データの一貫性を保つデータコピーの方式を変えるとどれだけ性能を引き出せるのか。Cassandraを実際のシステムで利用しているブレインパッドの小林隆氏に検証してもらった。
著者
飯田 英夫 樹林 千尋
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.41, no.7, pp.652-666, 1983-07-01 (Released:2010-01-22)
参考文献数
116
被引用文献数
22 20

Nitrones are well-known to behave as 1, 3-dipoles and readily undergo thermal [3+2] cycloaddition reactions with olefins to produce isoxazolidine derivatives, which can be converted into β-amino alcohols by subsequent reductive N-O bond cleavage. The synthetically significant features of these reactions are carbon-carbon bond formation and introduction of nitrogen and oxygen functionality with concomitant high siteselectivities, regioselectivities, and stereoselectivities. Although this reaction mode has been alloted a more limited role in organic synthesis, more recent studies have demonstrated its general utility in the synthesis of a wide variety of natural products, particularly alkaloids. It is the purpose of this review to indicate the usefulness and synthetic aspects of nitrone methodology applicable to the natural products synthesis.
著者
久保 遼馬 藤田 拓也 宇津呂 武仁 小林 彰夫 西崎 博光 河田 容英
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.1B5GS601, 2020

<p>本論文では,テレビドラマ視聴者がドラマ視聴後にウェブ上で行うドラマ関連関心動向・感想・レビュー類の情報探索過程を支援することを目的として,ブログ・ドラマ関連サイト・ツイッター等のウェブページからの情報収集・集約を行うウェブマイニング技術を提案する.本論文では,特に,テレビドラマ視聴者がドラマ放送期間中に,ツイッター上で行うドラマ関連の関心・感想の情報探索支援を行うことを目的とし,ツイートの収集・集約を行う手法を提案する.具体的には,ドラマに出演する主要な俳優や登場人物名を表すキーワード,および,それらのキーワードに対する感想を表す形容詞が共起するツイートを収集し,BERTを用いて,それらのキーワードと形容詞の間の感想関係の有無の判定を行う.実際に数百事例を収集し,人手で感想関係の有無を判定した訓練・評価事例を作成し,BERTのfine-tuningおよび評価を行ったところ,約70-80%の精度で感想関係の有無を同定することができた.</p>
著者
新村 洋未 若林 チヒロ 國澤 尚子 萱場 一則 三浦 宜彦 尾島 俊之 柳川 洋
出版者
Japanese Society of Public Health
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.170-176, 2008

<b>目的</b> 喫煙対策は健康維持増進を図る上で重要な項目での一つである。この研究の目的は健康日本21発表後10年間で目標達成を目指し地方計画を策定している全国の市町村の喫煙対策の目標設定状況と事業の実施状況を明らかにし,今後の市町村の喫煙対策事業実施の基礎資料を提供することである。<br/><b>方法</b> 2003年の全国調査において地方計画策定済みまたは策定予定と回答した1,446市町村のうち,2005年 6 月20日までに合併終了または合併予定の市町村を除いた953箇所に対し,郵送による質問紙調査を実施した。<br/><b>結果</b> 回答が得られた793市町村(回答率83.2%)のうち,地方計画を策定済みの638市町村を分析対象とした。<br/> 実施事業の内容では,市町村施設の分煙化がもっとも実施率が高く(74.8%),ついで禁煙支援プログラム(35.0%),市町村施設の全面禁煙(32.4%)であった。路上喫煙禁止またはタバコのポイ捨て禁止条例の制定(7.5%),禁煙・分煙を行っている飲食店名の公表,市町村施設の禁煙タイムは 5%以下であった。<br/> また未成年者の喫煙対策は,学校における教育が70%の市町村で実施されているものの,たばこ販売時の年齢確認,自動販売機の削減・撤廃は 5%以下,たばこ広告の制限は実施されている市町村はなかった。<br/> 人口規模の小さい市町村ほど目標設定や禁煙支援プログラムなどの事業や学校内全面禁煙の実施が低かった。<br/><b>結論</b> 「健康日本21」発表以後,市町村における喫煙対策事業は,庁舎内全面禁煙の増加や禁煙支援プログラム等,取り組みが進んでいるが,まだ事業拡大の余地はある。また未成年の喫煙対策は十分でないことが明らかとなった。これらの多くの喫煙対策事業は,人口規模の小さい市町村ほど実施率が低いことから,重点的に支援する体制の必要が示唆された。
著者
小林 俊一 松本 樹典 西岡 勉 篠原 聖二 譽田 孝宏 長屋 淳一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F1(トンネル工学) (ISSN:21856575)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.39-53, 2013 (Released:2013-03-19)
参考文献数
9

日本の開削工事のうち,大深度掘削に対する土留め設計には,梁ばねモデルを用いたフレーム解析(土留め弾塑性解析)が通常よく用いられる.この方法で予測した土留め壁変位量は,実工事での実測変位量よりも大きく,変位モードも異なり,結果として安全設計になる場合が多い.本研究では,地盤と構造物間の相互作用を考慮した土留め設計法を新たに開発することを最終的な目標とし,実際の開削工事現場で計測した土留め壁変位量と比較し,その妥当性を検討した.その結果,従来モデルや提案モデルによる水平変位量は,実測値より概ね大きい傾向にあるが,提案モデルの方が実挙動をより精度よく表現できることが分かった.またこの傾向は,砂卓越地盤よりも粘土卓越地盤の方で顕著であった.以上のことから,提案モデルの優位性を示すことができた.
著者
小林 信彦 Nobuhiko Kobayashi
雑誌
国際文化論集 = INTERCULTURAL STUDIES (ISSN:09170219)
巻号頁・発行日
no.29, pp.85-138, 2003-12-20

Akutagawa Ryunosuke(芥川龍之介 1892 1927) used a Japanese translation of The Spider-web, a Buddhist tale by Paul Carus (1852 1919), when he wrote Kumo-no-ito (蜘蛛の糸), his first work for children. Modern philological studies of Buddhism originated in Europe and excellent research results were produced there. Having taken advantage of them, Carus knew much about ancient Buddhist literature. According to the latest paper of Nagao Kayoko (長尾佳代子), his tale is faithful to the Buddhist tradition and coherent as a whole. On the other hand, Akutagawa, ignorant of Buddhist literature, missed Carus's points and failed to construct a coherent new story. In spite of its high reputation among critics, his Kumo-no-ito is a failure because of its inconsistency.
著者
泉 庄太郎 新井 肇 田中 英樹 小林 保博 西原 美知子 信澤 邦宏
出版者
群馬県水産試験場
雑誌
群馬県水産試験場研究報告 (ISSN:13421085)
巻号頁・発行日
no.12, pp.24-25, 2006-03

コイヘルペスウイルス病(KHV病)は持続的養殖生産確保法で特定疾病に指定されており、養殖場で発生した場合には、まん延防止対策として発生飼育池中のコイ(Cyprinus carpio)を全量処分することが望ましいとされている。群馬県では平成16年にKHV病が初めて発生し、各地の養殖場や天然河川でコイが大量斃死して産業的にも水圏環境的にも甚大な被害が続いた。しかし、コイが天然水域中にも普遍的に生息している魚類であることなどから感染源の特定にいたる事例は希である。このことはKHV病発生によって養殖コイの全量処分後、コイ養殖を再開する際に、養殖業者の心理的不安を増大させており、本県コイ養殖産業のKHV病被害からの復興に大きな障害となっている。そこで、本試験ではKHV病発生水域におけるコイ養殖再開の可能性を探索することを目的として、KHV病既発生養殖場でのKHVフリーのコイを用いた飼育試験を行った。
著者
石田 直子 石榑 清 加藤 公一 林 直美 平井 敦 福山 隆一
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.71, no.10, pp.2588-2591, 2010 (Released:2011-04-25)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

症例は68歳,男性.嘔吐,腹部膨満感を主訴に受診.画像検査で著明な胃拡張を認めた.経鼻胃管で減圧をはかったが,まもなく急激な腹痛を訴え腹膜刺激症状が出現した.再度の画像検査で多量の腹腔内遊離ガス像と腹水が認められ,上部消化管穿孔の診断の下緊急手術を施行した.胃体部に裂創を認め,腹腔内は食物残渣で広範に汚染されていた.裂創部を含む胃部分切除と腹腔洗浄ドレナージを行った.術後ショック状態に陥り集中治療を要した.胃の過膨張に伴い破裂が生じた本症例は,発症直後から腹腔内が広範に汚染され重篤な汎発性腹膜炎に陥ったが早期手術施行により救命することができた.
著者
島田 一雄 若林 良二 鈴木 弘 武藤 憲司 田中 健二 浅井 紀久夫 結城 皖曠 近藤 喜美夫 シマダ カズオ ワカバヤシ リョウジ スズキ ヒロシ ムトウ ケンジ タナカ ケンジ アサイ キクオ ユウキ キヨヒロ コンドウ キミオ Kazuo Shimada Ryoji Wakabayashi Hiroshi Suzuki Kenji Muto Kenji Tanaka Kikuo Asai Kiyohiro Yuki Kimio Kondo
雑誌
メディア教育研究
巻号頁・発行日
vol.2, pp.29-42, 1999

現在、国内の高等教育機関が利用している2つのディジタル衛星通信システム、SCSとUnSATを接続して、1997年に都立航空高専で開催された2つのイベントを全国の大学・高専に配信する実験を行った結果について述べる。最初にSCSとUnSATの概要を述べ、続いて、「高等技術教育フォーラム'97」の内容を紹介する。次に、このフォーラム配信実験システムと実験方法を示し、予備実験とフォーラム当日の本実験について述べる。さらに、予備実験に対する航空高専学生と本実験に対する受信各局の参加者へのアンケート調査で得られた主観評価結果を示す。続いて、「第5回衛星設計コンテスト」の内容とその配信実験の概要を述べ、受信各局の参加者へのアンケート調査で得られた主観評価結果を示し、両実験の主観評価結果の比較を行う。最後に考察を行い、衛星通信の教育利用に対する問題点の分析と解決の指針、知見を述べ、異なる2衛星通信システム接続による教育・研究交流ネットワーク構築への手がかりが得られたことを示す。Experiments on a new distribution system formed by joining two digital satellite communication systems, SCS and UnSAT, were successfully carried out. The "Advanced Technological Education Forum '97"and the "Fifth Satellite Design Contest" were distributed experimentally from Tokyo Metropolitan College of Aeronautical Engineering to universities and national colleges in 1997. The present study showed that the satellite communication network constructed by joining SCS and UnSAT can be applied practically for the educational and research activites. After a brief introduction of SCS and UnSAT, we describe our method of constructing the system and present the results of a questionnaire investigation.
著者
曽我 太佐男 小林 二三幸 佐々木 秀昭 白井 貢 保川 彰夫
出版者
The Japan Institute of Electronics Packaging
雑誌
サーキットテクノロジ (ISSN:09148299)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.97-109, 1992-03-20 (Released:2010-03-18)
参考文献数
10
被引用文献数
2 3

プリント板上に搭載したFP (Flat Package) のはんだ付け継手部において, 温度サイクル試験によるクラック進展長さを定量評価し, 熱疲労による劣化メカニズムおよび熱疲労劣化要因について検討した。FP構造では, 熱応力が弾性体のリードを介して継手に作用するため, 破壊メカニズムがフリップチップ等の剛体構造に比べ複雑である。セラミックFP継手のクラック進展は, 高温から低温に変化したとき, 継手のかかと部に開口状に作用するリードの曲げに起因する。FP継手のクラック進展長さは, 温度サイクル数に対して, ほぼ直線的に増加する。クラック進展に及ぼすリードの曲げ剛性, プリント板の熱膨張係数, 継手欠陥の形状, はんだ厚さ, 加速条件, 浮きリードによるクリープを伴う複合疲労等について明らかにした。また, 各種FP継手に対して, 継手形状, 寸法等で継手の信頼性を容易に判定できるマクロな簡易解析法の有効性を確認した。本手法による平均相当応力が3kgf/mm2以下であれば, -55~150℃, 1サイクル/hの条件で, 1500サイクルに耐えられる高信頼継手が期待できる。