著者
神宮字 寛 森 誠一 柴田 直子
出版者
Ecology and Civil Engineering Society
雑誌
応用生態工学 (ISSN:13443755)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.169-177, 2003-02-28 (Released:2009-05-22)
参考文献数
22
被引用文献数
8 3

秋田県の農業用水路を対象に,維持管理作業がイバラトミヨ雄物型の営巣場所の環境条件に与える影響を調査し,営巣場所保全のための維持管理方法を検討した.維持管理作業を5月の上旬に1回実施した1999年と5月~8月まで月1回実施した2000年とで比較した結果,1999年に形成された総営巣数が36個であったのに対して,2000年は14個と大きく減少した。維持管理回数の多い条件下では,営巣場所の水位低下,流速増加,営巣の支柱となる水生植物が限定されるなど営巣場所の環境条件が変化した.以上のことから,営巣場所の保全と水路の流下能力を維持するための条件的管理方法として,保全区域を設定した維持管理方法を提示した.保全区域は,繁殖の想定される植生帯を有する50~60m区間および50~72m区間の右岸側のセキショウ群落帯とする.
著者
柴田 直弥 錦澤 滋雄 村山 武彦 長澤 康弘
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.37(2023年度 環境情報科学研究発表大会)
巻号頁・発行日
pp.8-13, 2023-12-08 (Released:2023-12-08)
参考文献数
4

2013 年から導入が本格化したソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)は,導入推進にあたり様々な課題が発生している一方,耕作放棄地の解消手段としても期待されている。本稿では,耕作放棄地を再生させ,地域と共生した小田原市の事例に着目し,周辺住民へのアンケート調査からソーラーシェアリングの地域共生に関する住民意識との関係性を考察した。その結果,住民属性である移住経験・居住年数が,地域課題である耕作放棄地の認識と相関を持ち,最終的なソーラーシェアリング事業への賛否・参画意欲の形成と相関があった。今後は,地域課題低減などの地域便益創出による再生可能エネルギーの地域共生手法の研究や支援策の拡充が必要と考えられる。
著者
柴田 直生 酒井 利信 大石 純子
出版者
身体運動文化学会
雑誌
身体運動文化研究 (ISSN:13404393)
巻号頁・発行日
pp.physicalarts.2023.007, (Released:2023-03-31)

As budo continues to develop internationally, questions of how practitioners abroad perceive budo and how budo-related terminology should be translated has become a pressing issue in recent years. This study focuses on the writings of Donn Draeger. Draeger contributed to the international understanding of budo and has exerted a major influence on non-Japanese practitioners. By investigating Draeger’s usage of the terms “bujutsu”, “budo”, “martial arts” and “martial ways”, all of which are used to indicate “budō”, we aim to clarify his views on Japanese martial arts. In his books Classical Bujutsu, Classical Budo and Modern Bujutsu & Budo, Draeger mainly used the words “bujutsu” and “budo” when describing the martial history, culture, and spiritual aspects he learnt in his study of martial arts. The terms “martial arts” and “martial ways” were introduced for the benefit of non-Japanese with no knowledge or experience of bujutsu or budo. These English terms do not have the same depth implied by “bujutsu” and “budo”. Draeger makes a distinction between “bujutsu” and “budo” in different periods, stating that the purpose differs between “classical bujutsu”, which was designed to kill, and “modern bujutsu”, which aims to subdue the opponent. On the other hand, Draeger considered “classical budo” with its strict sense of spirituality to be more ideal than “modern budo”, which has other objectives to spiritual training such as entertainment or sport. He also thought that classical bujutsu and budo have more value than its modern incarnations.
著者
丸山 敦史 柴田 直樹 村田 佳洋 安本 慶一 伊藤 実
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.12, pp.2678-2687, 2004-12-15
被引用文献数
17

本論文では,観光のためのパーソナルナビゲーションシステム"P-Tour" を提案する.P-Tour は,ユーザが出発地と出発時刻,帰着地と帰着時刻,複数の観光候補地と各地への立ち寄り希望度と時間制約(到着時間帯や滞在時間など)を設定すると,制限時間内で巡回可能かつ最も満足度が高くなるような巡回経路(いくつかの観光地を含む)と各観光地への到着・出発予定時刻を含むスケジュールを算出しユーザに提示する機能を提供する.P-Tour は決定したスケジュールに従い,GPS 機能を備えた携帯端末を介し,ユーザにナビゲーション機能を提供する.提案するナビゲーション機能では,現在地を中心とする地図と次の目的地への経路の表示などの空間的な誘導に加え,各目的地での,滞在可能時間の表示や出発時刻の通知などの,時間的な誘導機能を提供する.遺伝的アルゴリズムを用いて準最適なスケジュールを高速に算出するアルゴリズムを設計・開発し,Java サーブレットとして実装した.PC や携帯端末からウェブインタフェースを介してスケジュールの作成,ナビゲーション機能が利用できる.市販のカーナビゲーションシステム用のデジタル地図を用いた評価実験により,準最適なスケジュールを実用的時間で案内できることなどを確認した.In this paper, we propose a personal navigation system for tourism called P-Tour. In PTour, when a tourist specifies the starting location, the departure time, the returning location, the arrival time and the multiple candidate destinations with relative importance and time restrictions on their arrival and staying time, the nearly best schedule is automatically computed. P-Tour can efficiently navigate the tourist according to the decided schedule through a portable computing device with GPS. In addition to the standard navigation function to guide users to destinations by displaying a graphical map, P-Tour provides temporal guidance for the tourist to follow the schedule. We have developed a route search engine to obtain a semi-optimal solution quickly using techniques of genetic algorithms. The engine has been developed as a Java Servlet and can be used from PCs and portable devices via http protocol. Our experimental results show that our route search engine can compute the nearly best schedule in reasonable time.
著者
永田 宗伸 村田 佳洋 柴田 直樹 安本 慶一 伊藤 実
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.23-31, 2007-03-15
参考文献数
9
被引用文献数
2

今日の観光において,団体ツアーなどのグループ観光は,個人旅行に比べて費用などの点においての利点を持つ.しかし団体ツアーは,参加メンバの細かな嗜好や制約の違いを反映させることが難しい.本論文では,訪れたい観光地が少しずつ異なる複数のメンバがグループで観光する際に,メンバそれぞれの希望を満たしつつ,希望の合致する部分を共有するようなスケジュールを算出する問題を定義し,それを実用時間で計算する遺伝的アルゴリズム(以下,GA)を用いた近似アルゴリズムを提案する.取り扱う問題においては,メンバの数や巡回候補地の数に応じて,スケジュール中の単独行動とグループ行動の間の分離・合流地点の組合せが爆発的に増える.提案手法におけるGA の解のコーディングでは,分離・合流地点を"参照遺伝子" と呼ばれる遺伝子で表し,解候補の評価値を計算する際に,複数メンバのスケジュールをこの遺伝子を介して結合するという手法を採用した.これにより,広大な解空間を効率良く探索することが可能となり,評価実験を行った結果,メンバ数3~9 程度のグループ観光に対し,高速に準最適な解を得られることを確認した.Group tour is popular in recent years because of its reasonable cost. In group tour, however, members must follow the same schedule, and there is little flexibility to reflect preferences of the members. In this thesis, we propose a GA-based approximation algorithm to find the minimum cost schedule (including routes and stay time at each spot) for a flexible group tour with members who have different preferences. In this problem, the number of combinations of leaving and joining points exponentially increases. In the proposed algorithm, we used the gene called "reference gene". This gene means point where members leave or join in the schedule. With this coding of chromosome, efficient searching in the vast search space is achieved. We implemented and evaluated the proposed algorithm. We confirmed that our algorithm can find efficient schedules within reasonable time for group tours with practical size, 3 to 9 members.
著者
大見 忠弘 柴田 直
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.80, no.3, pp.244-256, 1997-03-25
被引用文献数
5

単体トランジスタを極限まで小さくし, LSIの集積度をどんどん上げていくこと, これが現在のコンピュータハードウェア開発の基本である. しかしこれだけで, 果たして人間のように"しなやかに"ものごとを判断したり, 場合場合に応じて柔軟に適切な行動をとる, こんな情報処理システムができあがるのだろうか. 我々の答えは"NO"である. あらゆる電子システムの基本であるトランジスタそのものの機能を増大し, 基本素子のレベルから"しなやかさ"を導入することが必須であると主張する. 20世紀のエレクトロニクスは, 出力電流を単一の信号入力端子が制御するデバイス, つまりバイポーラトランジスタやMOSトランジスタ等の三端子デバイスによって作り上げられた. 21世紀の"人間としなやかに調和するエレクトロニクス"は, もっと自由度の高いデバイスを基本素子として要求している. つまり, 複数の信号入力端子が協調してその出力電流を決める新しい四端子デバイスである. 本稿では, ニューロンMOSトランジスタ(νMOS)を四端子デバイスの一例としてとらえ, しなやかな情報処理ハードウェアへの可能性を検証する.
著者
高島 栄一 村田 佳洋 柴田 直樹 伊藤 実
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告数理モデル化と問題解決(MPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.91, pp.65-68, 2003-09-18

筆者らが以前提案した自己適応島GAは,各島のパラメータをやりとりする際に全ての島が同期して動作しなければならず,島を担当する計算機の能力に違いがある場合に待ち時間が発生していた.本手法では,アルゴリズムに改良を加え,同期を取る必要をなくすることにより性能を向上させた.また,比較実験を通して,計算機の能力に違いがある場合に,従来アルゴリズムよりも時間あたりの探索性能が改善されていることを確認した.また,一定評価回数での探索性能を比較し,解の探索能力が若干改善されていることを確認した.We have previously proposed SAIGA(self adaptive island GA), but it requires all islands to be synchronized when exchanging parameters between islands. In this paper, we propose a technique to avoid this synchronization. We also confirmed that our new algorithm largely outperforms our previous algorithm if there are large differences between processing power of each island. Through experiments, we confirmed that there is slight improvement of search performance from our previous algorithm if both of algorithm uses same number of evaluations.
著者
脇坂 洋祐 柴田 直樹 北道 淳司 安本 慶一 伊藤 実
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.657-668, 2016-02-15

マルチコアプロセッサを搭載した計算機が広く利用されるようになり,また様々なタスクスケジューリング手法が利用されている.マルチコアプロセッサの処理性能を向上させるため,ターボブーストおよびハイパースレッディングと呼ばれる処理高速化および並列処理技術が開発され,搭載されるようになった.これらはそれぞれ一部のコアが使用されていないときに使用されているコアの動作周波数を向上させる技術と,1つの物理コアを複数の論理プロセッサに見せかける技術である.既存のタスクスケジューリング手法は,これらの最新技術を考慮しておらず,多数のタスクを1つのプロセッサに集中させる傾向がある.本研究では,ターボブーストおよびハイパースレッディングによる実効動作周波数の動的変更とネットワークコンテンションを考慮し,より計算機資源を有効に活用するためのタスクスケジューリングアルゴリズムを提案する.実機実験を通してターボブーストおよびハイパースレッディングによる動作周波数モデルを作成し,タスクの処理時間を正確に推定することで両技術を考慮したタスクのスケジュールを行う.シミュレーションと実機実験による評価の結果,提案手法は全体の処理時間をシミュレーションで最大43%,実機実験では最大で36%短縮できることを確認した.
著者
石川 亮 柴田 直哉 幾原 雄一
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.92, no.2, pp.74-78, 2023-02-01 (Released:2023-02-01)
参考文献数
17

収差補正レンズ技術の商用化により,物質の局所構造を原子レベルで解析できる走査透過型電子顕微鏡はさまざまな分野で必要不可欠なツールとなった.しかし,得られる情報は観察方向に投影された2次元構造であり,物性を担う格子欠陥などの3次元構造を原子レベルで観察することはいまだ困難である.本稿では,新世代の収差補正レンズにより実現した大収束角照射を用い,一軸に沿って3次元構造情報を取得する深さ断層法の最近の進展について紹介する.
著者
吉田 暁正 藤井 常志 柴田 直美 折居 史佳 松本 昭範 垂石 正樹
出版者
Japan Gastroenterological Endoscopy Society
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.47, no.9, pp.2191-2196, 2005-09-20 (Released:2011-05-09)
参考文献数
15
被引用文献数
4

症例は77歳男性.右季肋部痛にて当科を受診血液検査にて総ビリルビンと肝胆道系酵素の上昇を認め入院内視鏡的逆行性膵胆管造影では総胆管結石の他に針状の胆管内異物を認め,内視鏡的切石術および異物摘出術を行った.異物は弾性硬であり,成分分析にてリン酸カルシウムが検出され,魚骨であると推測された.医原性ではない胆管内異物の報告はまれであり,貴重な症例と考え報告した.
著者
柴田 直哉
出版者
公益社団法人 日本顕微鏡学会
雑誌
顕微鏡 (ISSN:13490958)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.77-84, 2019-08-30 (Released:2019-09-07)
参考文献数
37

STEMを用いた位相イメージング法の一種であるDPC STEMは,通常のSTEM本体と分割型検出器やピクセル型検出を組み合わせることで,試料内部の局所電場・磁場分布を可視化できる手法である.近年のSTEM本体性能の向上と検出器開発の進展により,DPC STEMは市販のSTEM装置でも利用できる一般的な手法となりつつある.本稿では,DPC STEMの簡単な原理から始めて,最近の材料・デバイス研究応用事例を紹介する.また,この手法を原子分解能観察に用いることで,原子内部の構造観察が可能になりつつある最新の開発状況についても紹介する.
著者
橘 達弘 村田 佳洋 柴田 直樹 安本 慶一 伊藤 実
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.381-392, 2008-01-15
参考文献数
19
被引用文献数
1

多目的遺伝的アルゴリズム(Multi-Objective Genetic Algorithms,MOGA)は,多目的最適化問題を解くために単一目的遺伝的アルゴリズムを拡張した最適化手法である.MOGA では複数の個体群の多様性を維持するための手法であるニッチ法やランク戦略がよく用いられるため,単一目的GA よりさらに計算量が大きくなる傾向がある.本論文では,多目的最適化問題を高速に解くことを目的とし,ハードウェア化のためのMOGA のアーキテクチャを提案する.提案方式では,世代交代モデルとしてハードウェア化に適したMinimal Generation Gap モデルを採用する.既存のニッチ法やランク戦略をパイプライン処理で実装することは困難なため,パイプライン処理に適した多様性を維持する手法を設計,採用した.また,解探索能力の向上のために,島モデル型GA の各島の目的関数を改変した並列GA モデルに即した並列実行方式を設計し,提案アーキテクチャに採用した.実験の結果,提案アーキテクチャによるMOGA 回路はNSGA-II より優れた探索能力を持つことを確認した.Multi-Objective Genetic Algorithms (MOGAs) are enhancement of Single-Objective Genetic Algorithms (SOGAs) to solve multi-objective optimization problems. Since MOGAs require a special selection mechanism such as ranking strategy and niching method to preserve diversity of individuals, MOGAs require larger computation power than SOGAs. In order to improve calculation speed of MOGAs, we propose a new method to easily implement MOGAs as high performance hardware circuits. In the proposed method, we adopt a simple minimal generation gap model as the generation model, which is easy to be pipelined. Since it is difficult to implement niching method and ranking strategy as pipelined circuits, we developed a new selection mechanism which is suitable for hardware implementation. In order to improve search efficiency, our method also includes a parallel execution architecture based on island GA. In this architecture, we use different objective function for each island. Through experiments, we confirmed that our method has higher search efficiency than NSGA-II.
著者
熊本 明仁 柴田 直哉 藤平 哲也 幾原 雄一
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.246-251, 2017-10-31 (Released:2017-11-03)
参考文献数
20

The atomic structures of liquid-phase bonded heterointerfaces between Al alloy and AlN single crystal was examined using aberration-corrected scanning transmission electron microscopy combined with high-sensitive energy-dispersive X-ray microanalysis. The formation of O-Mg-O monolayer structure was found at the interface, facilitating the bonding between the two dissimilar crystals during liquid-phase bonding processes. Understanding the spontaneous formation of such layered transition structures at the heterointerfaces will be a key for fabricating very stable liquid bonded Al alloy / AlN heterointerfaces.
著者
望月 葉子 竹内 千仙 大迫 美穂 湊川 みつ子 柴田 直美
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.279-281, 2019 (Released:2019-05-28)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

小児期発症神経系疾患を有する患者の移行期医療における神経内科での課題を検討するために,当院内科患者の移行期医療の現状を調査した.移行例は近年増加しており,その多くは小児科医の勧めに因った.多くの患者にてんかんが合併し,また,神経難病患者もあったので,この移行期医療は神経内科医が必要とされる領域である.移行期医療には十分な診療時間が必要で,小児科と成人診療科での医学管理料が異なっていた.日本神経学会や関連学会は移行期医療改善のための対応が必要と考えられた.
著者
柴田 直樹
出版者
岡山医学会
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.104, no.5, pp.609-616, 1992

The clock gene of <i>Drosophila</i> containing a hexamer repeat sequence (ACAGGC)n (period, <i>per</i>, repeat) is reported to be involved in the circadian rhythm. Young et al. (1985) cloned a mouse genomic DNA with the <i>per repeat</i> (cp2.2). In this study, temporal and spatial expression of <i>CP2.2F.</i> and <i>RB15</i> was examined in the adult rat brain by <i>in situ</i> hybridization. The former is a family of genes detected by using cp2.2 as a probe, and the latter is a gene corresponding to pRB15, one of the 11 rat brain cDNA recombinants homologous to cp2.2. Both genes were expressed in almost all neurons. Fluctuation of the genes under the light-dark cycle was apparently observed in the suprachiasmatic nucleus; an intensive hybridization signal in the middle of the day and a weak in the middle of the night (p<0.01). However, the signal stayed relatively constant in other brain regions. Expression of both genes was detected in some glial and ependymal cells in the day but few at night. The present findings suggest that <i>CP2.2F.</i> and <i>RB15</i> are involved in the circadian rhythm in the rat nervous system.
著者
柴田 直樹
出版者
岡山医学会
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.104, no.5, pp.609-616, 1992
被引用文献数
1

The clock gene of Drosophila containing a hexamer repeat sequence (ACAGGC)n(period, per, repeat) is reported to be involved in the circadian rhythm. Young et al. (1985) cloned a mouse genomic DNA with the per repeat (cp202). In this study, temporal and spatial expres-sion of CP2.2F. and RB15 was examined in the adult rat branin by in situ hybridization. The former is a family of genes detected by using cp2.2 as a probe, and the latter is a gene corresponding to pRB15, one of the 11 rat brain cDNA recombinants homologous to cp2.2. Both genes were expressed in almost all neurons. Fluctuation of the genes under the light-dark cycle was apparently observed in the suprachiasmatic nucleus ; an intensive hybridization signal in the middle of the day and a weak in the middle of the night (p<0.01). However, the signal stayed relatively constant in other brain regions. Expression of both genes was detected in some glial and ependymal cells in the day but few at night. The present findings suggest that CP2.2F. and RB15 are involved in the circadian rhythm in the rat nervous system.
著者
柴田 直樹 岡野 浩三 谷口 健一 シバタ ナオキ オカノ コウゾウ タニグチ ケンイチ Shibata Naoki Okano Kozo Taniguchi Kenichi
出版者
電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌D (ISSN:09151915)
巻号頁・発行日
vol.J84-, no.7, pp.999-1008, 2001-07-01

加算をもつ有理数の理論(有理数変数,有理数定数,+,-,=,<∧, ∨, ∀, ∃からなる理論)の上の閉論理式(RP文)の真偽判定ルーチンは通信プロトコルのテスト,ハードウェアのタイミング検証などに利用できる.筆者らは以前,計算幾何学の手法を利用し,時間計算量を改善したRP文真偽判定アルゴリズムを提案した.本論文では,まずそのアルゴリズムに対する凹多面体併合を用いた高速化法について述べる.次に,その手法を実装した真偽判定ルーチンをMC68030バス上で非同期バスマスタ転送を行う時間オートマトンの適合性試験系列生成に適用し,評価した結果について述べる.高速化により,比較的簡単な時間制約をもつ時間オートマトンの実行可能性判定の例に対し,実際の検証で現れる変数の数が16個,不等式の数が20個程度のRP文をCPU時間数秒程度(Pentium III 600 MHz)で判定できるようになった.
著者
早渕 仁美 舟木 淳子 井上 厚美 柴田 直美 片倉 美穂 河内 幸子
出版者
福岡女子大学
雑誌
福岡女子大学家政学部紀要 (ISSN:02883953)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.37-42, 1991-01-25

調理操作をイラスト化して示し, 従来の文章表記やフローチャート表記との比較検討を行った。3種類の料理(スポンジケーキ, 三色丼, 八宝飯)について, 3通りの方法で作り方を示し, 506名を対象にアンケート調査を行った。文章表記とイラスト表記はほぼ同率でわかりやすいと答えられたが, 比較的馴染みのある料理や, 料理を作り慣れている人の場合は文章表記を, 馴染みのない料理やあまり料理を作ったことのない人の場合はイラスト表記を支持する傾向がみられた。一方フローチャート表記はいずれの場合も支持率が低かった。次にどのような理由であるいはどのような場合に, いずれの表記方法が好まれるかを721名を対象にアンケート調査を行った。「第一印象のよさ」「料理の想像しやすさ」「複数で実際に作る場合のわかりやすさ」はイラスト表記が, 「作業手順のわかりやすさ」「一人で実際に作る場合のわかりやすさ」は文章表記が最も支持された。調理操作をイラストで示すことは, 視覚を刺激して興味を引き, 料理の作り方のポイントや特徴を瞬時に理解させ, 一目でそれがどのような料理であるかを把握させることに役立つのではないかと考えられた。
著者
千田 昌伸 柴田 直樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LQE, レーザ・量子エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.345, pp.27-31, 2003-09-25
参考文献数
7

「III族窒化物半導体」を用いた高光度青色,緑色,短波長LEDの開発に成功したことから,従来からの赤色LEDと併せて,可視光の3原色と呼ばれる「赤」「緑」「青」がすべてLEDでまかなうことができるようになり,大型フルカラーディスプレイ,液晶のバックライト等,LEDの用途が大きく拡がってきた.また,短波長LEDを励起光源とし「赤」「緑」「青」などの蛍光体を組み合わせて光らせることによる白色LEDへの製品適用も始まった.