著者
田原 靖昭 綱分 憲明 西澤 昭 湯川 幸一 森 俊介 千住 秀昭
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.198-206, 1990

全国サッカー優勝チーム (1988.1) , 準優勝チーム (1987.1) を含む46名を4期に分けて, 体格, 身体組成, Vo<SUB>2</SUB>max, Max O<SUB>2</SUB>debtを測定した.得られた結果の概要は次の通りである.<BR>A.身長の平均値は, GK17&9±5.7cm, FW172.5±3.6cm, MF171.9±6.2cm, DF172.5±5.3cmであった.体重はそれぞれGK72.5±4.0kg, FW66.8±6.1kg, MF64.4±6.3kg, DF64.3±3.8kgであった.<BR>3.皮脂厚和 (8部位) の平均値は, 63.5±14.3mmであった.GKは7&5±12.6mmであった.<BR>C.%Fatは, GKが14.3±3.9%, 他のポジションは8.2~10.4%であった.LBM/Ht (kg/m) は, 全員 (N=46) の平均値で34.2±2.5kg/mであった.<BR>D.Vo<SUB>2</SUB>maxの全員の平均値は, 60.0±5.6m<I>l</I>/kg・minで, MF62.7±4.6m<I>l</I>, DF60.5±5.3m<I>l</I>, FW58.7±5.3m<I>l</I>, GK54.3±5.7m<I>l</I>であり, MFが最も高かった.<BR>E.Max O<SUB>2</SUB>debtは, 平均値で124.8±19.2m<I>l</I>/kgであった.中でもFW133.1±14.5m<I>l</I>, GK126.1±8.1m<I>l</I>で高かった.<BR>F.国見高校選手のVo<SUB>2</SUB>max, Max O<SUB>2</SUB>debt, LBM/Htが高かったのは, その年間を通して競技の特性を踏まえた体力トレーニング・練習内容と多い試合数 (年間130試合前後) に負うところが大であった.また, 資質の優れた選手が多く入部することも高い競技力に貢献している.
著者
村田 厚生 越智 啓太 森若 誠
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.190-197, 2011-10-15 (Released:2011-12-20)
参考文献数
18
被引用文献数
1

視線データからディスプレイ上の視線位置を表示する手法として, 適応的移動平均法を提案して,移動平均法(10点),注視点直接表示とパフォーマンスを比較し,さらにカーソルを非表示にした場合のパフォーマンスへの影響を明らかにした.コマンド名の表示領域から隣接する選択領域に直接視線が入ることで選択したと見なすI-QGSM(Improved-Quick Glance Selection Method)法をメニュー選択法として用い,メニュー選択作業を被験者に実施させた.作業完了時間,エラー率,作業しやすさ・眼の疲労度の主観評価の観点から,提案した適応的移動平均法が望ましいことが示された.カーソル表示と非表示条件での作業完了時間とエラー率には,ほとんど差がなかった.また,主観評価を通して,カーソルを表示する場合よりカーソルを表示しない場合の方が,操作性の評価が高くなり,眼への疲労度も低いことがわかった.
著者
森 昌文
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (工学) 学位論文・平成24年3月23日授与 (甲第6055号)
著者
村田 厚生 林 和也 森若 誠
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.127-138, 2011-08-15 (Released:2011-10-05)
参考文献数
13
被引用文献数
1 3

視線入力インターフェースの研究が行われているが,実用化には,視線入力における優れたスクロール操作方法の提案が必要不可欠になる.スクロール位置とスクロール速度の関係を非線形化したスクロール方法の提案がなされていない,ブラウザでのスクロール領域の位置の影響が明らかにされていないといった課題がある.本研究では,ウェブページでの情報検索を想定した課題を用いて,スクロール方法(スクロールアイコン法,オートスクロール法,オートスクロール改良法)のパフォーマンス,使いやすさの主観評価を比較し,最適なスクロール方法を明らかにした.その結果,スクロール領域でのカーソル位置とスクロール速度の関係を非線形にしたオートスクロール改良法(2次式組み合わせ),オートスクロール改良法(2次式)の作業完了時間が短く,エラー率が低く,操作性の主観評価も高いことが示された.
著者
森田 宏樹
出版者
法曹会
雑誌
法曹時報 (ISSN:00239453)
巻号頁・発行日
vol.54, no.6, pp.1579-1627, 2002-06
著者
高安 克已 小林 巖雄 森田 浩史
出版者
島根大学
雑誌
Laguna : 汽水域研究 (ISSN:13403834)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.103-110, 1996-03
被引用文献数
2

A vital marking experiment was carried out to examine the process of micro-growth striations of Corbicula japonica Prime from Lake Shinji. Samples were cultured in aquarium and in Lake Shinji for about one month. During culturing they were marked two to three times by tetracycline hydrochloride solution. The fluorescent lines showing the time of marking are observed remarkably well, especially in the samples marked during day time. In addition to these lines, strong stress bands are observed in whole samples in concurrence with the markings. This fact suggests that the process of marking experiment itself arrested the growth of shell. The pattern of micro-growth striations in between the marked lines of each sample show neither cyclicity nor regularity. 13; On the other hand, the micro-growth striations in the samples cultured in Lake Shinji show tendency of higher frequency per day than those in aquarium. From these results, the formation of micro-growth striations is assumed to be influenced by complex changes in the brackish-water environments as well as by their physiological rhythm and its individual variation. 13;
著者
森田 真司 山澤 一誠 寺沢 征彦 横矢 直和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.88, no.5, pp.864-875, 2005-05-01
被引用文献数
36

カメラを使った遠隔監視においては, 環境を常に広範囲に撮影し, かつ注目対象の実時間での検出・追跡が求められる.環境を常に広範囲に撮影するために回転カメラを用いる方法や全方位画像センサを用いる方法が提案されている.前者では見回しに機械的な時間遅延が生じる.これに対し後者では観測者の視線変化からその方向の画像提示までの時間遅延が少ないが, 取得した全方位画像を直接, 計算機に伝送しており, ネットワークを介した実装には至っていなく, ビル全体など多くのセンサを必要とする環境には適用できない.本論文ではネットワークを介して複数の全方位画像を伝送する遠隔監視システムについて述べる.本システムは監視環境側をサーバ, 監視者側をクライアントとしたサーバ/クライアントモデルであり, サーバ側において移動物体の検出, クライアント側において移動物体の位置推定及び物体方向の画像提示による追跡を行う.また, ネットワークを利用した画像及び物体の検出情報の伝送を行うことで, クライアント側での一極集中型遠隔監視を実現する.
著者
西森秀稔著
出版者
培風館
巻号頁・発行日
2005
著者
戸田 登志也 小阪 英樹 寺井 雅一 森 英樹 辨野 義己 家森 幸男
出版者
社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.6, pp.243-250, 2005 (Released:2007-04-13)
参考文献数
24
被引用文献数
4 13

L. lactis subsp. cremoris FC (1.5×109CFU/g以上) とS. salivarius subsp. thermophilus 510 (3.1×107CFU/g以上) および豆乳を20%含むドリンクタイプの発酵乳を試験食として健常な高齢者70名 (平均年齢67.1±4.8歳) を対象に飲用試験を行った. 被験者を2群に分け, 1カ月間の休止期間をはさんで試験食および対照食 (L. lactis subsp. cremoris FCを含まない発酵乳) 各々150gを毎日1カ月間ずつ摂取させるクロスオーバー試験とした. 排便量は, 摂取後2週間で試験食群, 対照食群とも非摂取期に対して有意に増加した. しかし, 排便回数と排便日数は, 試験食群では有意に増加したのに対して対照食群では増加傾向は示したものの有意ではなかった. また, 試験食群, 対照食群ともに便形状, 色, 排便後のスッキリ感が改善され, 特に便秘傾向者でその傾向が大きかった. 試験食群では菌叢に対するBifidobacterium の占有率が増加し, Clostridium perfringens の検出率は減少する傾向を示したが, 対照食群においては変化がみられなかった. さらに, 試験食群では糞便アンモニア量が減少する傾向がみられた. これらの結果から, 試験食発酵乳は対照食発酵乳と比較して整腸効果が高いと考えられた.
著者
安場 健一郎 黒崎 秀仁 高市 益行 大森 弘美 川嶋 浩樹 星 岳彦
出版者
日本植物工場学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.29-35, 2010-03-01
被引用文献数
2

ユビキタス環境制御システムを導入した自然換気温室における細霧噴霧と換気窓の開度制御による, エンタルピを指標とした温湿度管理法に関して検討を行った. 天窓の開度の調整は2分ごとに行い, 温室内のエンタルピを60 kJ kg<sup>-1</sup>とすることを目的とした. 温室内の目標エンタルピは気温が23℃の時に相対湿度が83%となる値である. 温室内外の温湿度と日射量の情報から熱収支法により温室内の換気率を計算し, また, 温室内のエンタルピが60 kJ kg<sup>-1</sup>とするための目標換気率を計算し, 新たな天窓の開度に制御を行った. 細霧は天窓制御時に相対湿度の目標値を下回ったときに作動し, 最大90秒を目処として, 相対湿度の設定値を上回ったときに停止した.<BR>2008年11月1日から6日の10時から14時の間に制御を実施した. 温室内の平均気温は23~24℃となり, 相対湿度は設定した値より1から2%程度高く推移した. 11月2日の温室内のエンタルピは平均値では60.2 kJ kg<sup>-1</sup>となり目標値に近くなったが短期間での値の変動がみられた一方, 屋外のエンタルピは温室内よりも低く, 変動も小さくなった. さらに高精度の制御を実施するためには制御間隔を短くする必要があると考えられた. 温室の換気率は1 m<sup>3</sup> m<sup>2</sup> min<sup>-1</sup>以下となり, かなり低い値を示しため, 本法で示した温湿度管理を実施することで効率的な炭酸ガス施用を実施できると考えられた.
著者
森田 麻登
出版者
共栄大学
雑誌
共栄大学研究論集 (ISSN:13480596)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.305-316, 2012-03-15

本研究は、日本の精神科医療において、伝統的な診断分類と操作的な診断基準の両者が並列的に存在している現状を明らかにした。精神医学領域の各分野からの報告をもとに、伝統的な診断分類と操作的な診断分類の有用性と限界についてまとめた。操作的な診断基準は客観的であり有用な道具であるものの、使い方によっては弊害とも成り得る。一方、伝統的な診断分類は、精神科患者の主観的な体験を理解する手がかりを提供するため、臨床場面で有用である。そこで、操作的な診断名に伝統的な診断分類からの記述を加えることは、患者や家族が精神障害の原因や経過についての理解を容易にする可能性が示唆された。操作的な診断基準は科学性を持ち、伝統的な診断分類は有益性を持っているため、両者をうまく活用することで治療者は多面的に患者を捉えることができ、全人的な医療を進められる。つまり、伝統的な診断分類と操作的診断基準を相対するものとして捉えるのではなく、臨床場面で有益な精神病理学的と研究において有益なDSM 診断と認識し、両者を相補的に用いることが必要である。
著者
児島 雄志 崔 国東 DangVietHung 森 豪基 落水 浩一郎
雑誌
研究報告ソフトウェア工学(SE)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.5, pp.1-8, 2011-10-25

現在,われわれはカーナビゲーションシステムの経路選択機能のためのテスト環境の構築に取り組んでいる.本稿では前述のテスト環境の構築において次の計算コストの節減のための 3 つの課題について報告する.1. テスト空間を適切に切り出すことでテストケースの数を節減する.2. カーナビゲーションシステムが選択した経路を評価するための比較対象経路群から重要ではない経路を排除する.3. 計算が単純で高い精度を持つ旅行時間の計算アルゴリズムを開発する.At present, we are developing a test environment for a function of route recommendation of a Car Navigation System. In this paper, we report 3 subjects of reduction of calculation cost in the developing test environment three follows: 1. Reduce a number of Test-Cases by extracting Test-Space appropriately. 2. Eliminate routes that are not important from route group for comparison for evaluating route which Car Navigation System recommended. 3. Develops a calculation algorithm of travel time with high accuracy by simple calculation.
著者
村田 厚生 三宅 貴士 森若 誠
出版者
一般社団法人 日本人間工学会
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.226-235, 2009-08-15 (Released:2010-11-19)
参考文献数
19
被引用文献数
4 10

本研究では視線入力装置を利用し,視線入力で快適にパソコンを扱えるブラウザを開発するための基礎的な研究として,高いポイント精度,速いポイント速度を保証する条件を同定する実験と視線移動方向の影響を明らかにする実験を実施した.その結果,ターゲットの横方向配置のほうが縦方向配置よりもポイント精度が高かった.両配置ともに,ポイント精度を高めるには,20ピクセル以上のターゲット間隔,40ピクセル以上のターゲットサイズにすべきであることが示された.また,両配置ともにポイント速度を速くするためには,ターゲットサイズをできるだけ大きくすべきで,ターゲット間隔はポイント速度にほとんど影響しないことが示された.また,マウスと視線入力のポイント速度の差は,若年者よりも高齢者のほうが大きくなり,視線入力システムは手指の運動機能の低下した高齢者には有効であることが示唆された.視線移動方向の影響に関しては,下方向のターゲットに対するポイント時間が他方向よりも長くなった.
著者
田中 恭之 石津 晴崇 森 直彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OIS, オフィスインフォメーションシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.348, pp.55-60, 2007-11-15

本稿では,秘密分散方式に,擬似乱数生成器の出力する擬似乱数系列と真性乱数系列を組み合わせた乱数(混合乱数と呼ぶ)を適用し,安全性解析を行った.この結果,混合乱数の持つ特徴である,もとの擬似乱数系列よりも高い安全性を持ち,混合する真性乱数の割合を増やしていくことで安全性が高まっていくという性質が,そのまま,秘密分散方式に適用しても成立することが確認できたので,その理論的考察結果を示す.