著者
大槻 麻衣 木下 裕介 小早川 真衣子 ホー バック 渡辺 健太郎
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2023-HCI-203, no.38, pp.1-5, 2023-05-24

ビジョン創出・参加者間の価値観理解のために,ビジョンを体現する状況を演劇形式で表現するアクティングアウトや,シンプルな積み木をヒトやモノに見立て,参加者がそれらを動かしながらストーリーを作る,といった表現活動がある.本研究では,働き手自らが新たな生活スタイル・働き方をデザインするにあたり,この活動に人間拡張技術を取り入れる試みを行った.具体的には,体験者同士が (1) AR 技術を活用した人形劇で自身の考えたストーリーを実現・記録し,(2) そのストーリーを,VR によって様々な視点から体験可能とした.AR 技術によって人形を拡張し,情報を付与することで参加者のイメージ構築に寄与し,また,VR の大きな特徴の 1 つである「没入感」を活用することで,参加者がストーリーを自分事として捉え,参加者間のストーリー共有がより深まり,議論を促進する効果が期待できる.また,これまで,VR 体験を構築するためにはある程度の専門知識やツールの習熟が必要であったが,本プロジェクトでは AR 人形劇という形にすることにより,一般の方でも簡単に体験を構築した点に新規性がある.本稿では,システムのプロトタイプの開発と,それを用いた予備実験について述べる.
著者
櫻井 智美 森田 憲司 飯山 知保 渡辺 健哉
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

従前の石刻研究による基礎データと『全元文』を主に利用し、元は宋・遼・西夏・金の制度をどのように継承したのか、南北に差はあるのか、そして、元の制度はどのように明に引き継がれ、また影響を与えたのか、というような、朝代を越えた制度の関係性を明らかにするために、元代の粛政廉訪司を初めとする監察機関といくつかの地方都市行政組織に注目して、その成立・変遷・解体の様相を明らかにする。
著者
渡辺 健 中村 麻美 石田 哲也 渡邊 忠朋
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造) (ISSN:21856567)
巻号頁・発行日
vol.78, no.1, pp.105-120, 2022 (Released:2022-03-20)
参考文献数
36
被引用文献数
1

コンクリート構造物の様々な設計条件に対応するために,従来指摘されていた配合や外気相対湿度に加えて,混合セメント,骨材収縮ひずみおよび水掛かりの影響を入力可能な,コンクリートの収縮ひずみ予測式を構築した.予測式は,3次元材料-構造連成応答解析システムDuCOM-COM3に基づき定式化しており,構造物を想定した部材厚や,水結合材比の低いコンクリートも含めて,収縮ひずみの長期材齢への適用性を確保している点に特徴がある.また,高炉セメントコンクリート(B種)を用いた供用中のプレストレストコンクリート(PC)桁に生じているコンクリートのひずみおよびPCラーメン橋のたわみなど,コンクリートの収縮が一因とみられる現象が,予測式を用いて説明されることを確認した.
著者
赤坂 文弥 渡辺 健太郎
出版者
ヒューマンインタフェース学会
雑誌
ヒューマンインタフェース学会論文誌 (ISSN:13447262)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.1-14, 2022-02-25 (Released:2022-02-25)
参考文献数
79

Living Lab (LL) is a design approach to create technologies and/or services through long-term citizens involvement and experiments in real-life environments. LL has the “openness” of the design process, since citizens are involved as “design partners” in its process. LL has been attracting much attention globally in recent years; projects in various fields, for example, urban design, healthcare, and ICT, are being actively implemented in various cities and regions. However, the theorization and systematization of knowledge on LL have not been sufficiently carried out. In fact, research on LL is often presented dispersedly in conferences and journals in various fields; this situation makes it very difficult to grasp the latest trends and overview of LL research arena. In this study, we first summarize the concept of LL. We then conduct a literature survey on LL research published in the last five years to clarify the latest trends in LL research. Based on the results of the literature survey, we present a concept of “building an infrastructure to support LL practices” as a future direction of LL research, and discuss some specific research themes.
著者
野村 勝彦 渡辺 健一 藤井 辰義 谷 到 江本 克也 鮄川 哲二 沖 修一 荒木 攻
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.444-450, 2011 (Released:2011-07-27)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

我々の施設では2008年1月から2010年12月の3年間に入院時MRI拡散強調画像において内包後脚に可逆性の異常高信号を呈する低血糖脳症を2例経験した.この2例はいずれも両側の内包後脚に異常高信号を有し,受診までの経過あるいは受診時に四肢脱力の左右差があり脳血管障害を疑われた.1例は血糖補正後に速やかな神経学的所見の改善と画像の正常化を認めたが,低血糖症状が遷延した1例においては2回目のMRI拡散強調画像にて内包後脚の病変に加えて放線冠にも異常高信号が観察された.受診時の低血糖や意識障害の程度に関わらず,低血糖に対する初期対応の違いがその後の2症例の臨床経過の違いに影響を与えたと推測された.神経学的所見や画像所見にて急性期脳梗塞が疑われた症例であっても常に低血糖脳症の存在を考慮に入れた十分な初期対応と経過観察を行うことが重要であると考えられた.
著者
藤木 卓 森田 裕介 全 柄徳 李 相秀 渡辺 健次 下川 俊彦 柳生 大輔 上薗 恒太郎 中村 千秋
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.395-404, 2006
参考文献数
16
被引用文献数
5

日韓の中学校間において生徒同士の討論を含む授業を行うために,インターネット上で高精細動画の伝送が可能なツールを用いて,2箇所の授業会場と司会・通訳会場の3地点を結ぶ遠隔授業を実践した.この授業では,交流授業の後「海を越えてエネルギの未来を考えよう」をテーマに,電気エネルギの利用や夢の発電に関する討論を行った.そして,授業及びトラフィックと伝送画質,対話支援環境,遅延の影響を検討し,以下の結論を得た.日韓間の中学校において,高精細動画と翻訳チャット,Web-GIS教材を用いた遠隔授業が実践できた.主観評価から,学習者,教師,参観学生にとって有用性の高い授業であったことが分かった.トラフィック評価から,福岡-長崎間では安定した通信ができたが,福岡-光州間では十分な帯域が確保できなかった.伝送画質評価から,福岡-長崎間の対面型の画質はPQR2.4〜3.4,福岡-光州間はPQR9.1〜13.5を示した.翻訳チャットやWeb-GIS教材の利用は,授業中の対話支援に有用であった.遅延の影響は,通訳や発言調整により目立たなかった.
著者
渡辺 健二
出版者
一般社団法人 電気設備学会
雑誌
電気設備学会誌 (ISSN:09100350)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.25-29, 2014-01-10 (Released:2014-09-02)
参考文献数
4
著者
都田 達也 渡辺 健衛 本間 靖昭 江連 恒夫
出版者
千葉県蚕業試験場
雑誌
千葉県蚕業試験場報告
巻号頁・発行日
no.11, pp.1-41, 1977-03

全耕地面積150a、労働力2名(夫婦)の経営規模の中で、桑園面積50aの養蚕を中核とし、これに水稲、養豚、露地野菜、ブロイラーなどの作目を加え、3~4種類の作目を組合せて、年収300万円以上の農業収入を目標にした複合経営の組立てを、農家の実態調査の結果及び統計資料をもとに、主として労働、施設利用の面に重点をおき検討した。1)養蚕+水稲+養豚 設定規模において、目標を達する場合、肥育豚経営の場合は年間200頭以上、繁殖・肥育一貫経営の場合は、年間子豚生産頭数320頭以上を必要とすると考えられ、他に桑園の間作が加われば更に有利な経営と考えられる。2)養蚕+水稲+露地野菜 この形態において、露地野菜の場合冬期間の労働力の利用ということに重点を置きすぎると、季節性の高いものだけに満足のゆく収入を得られない場合が多い。したがって、養蚕・水稲との労働競合はさけられ得ないとも考えられ、夏野菜の組入れにより、桑園間作も含めて、年間の畑地の高度利用の組立てが重要なポイントと考えられる。3)養蚕+水稲+ブロイラー 中核となる養蚕の技術体系中の蚕室を利用する場合を重点に考えると、飼養可能羽数は4,000羽となり、目標の収入を得ることは出来ない。この対策として、冬期間の桑園間作へのとり組みが必要となって来る。4)養蚕+水稲+椎茸 目下、生椎茸の値段は比較的安定し、複合経営にとっては有望な作目であるが、目標の収入を得るには20,000本程度のほだ木を伏込み、毎年10,000本程度の補充が必要である。したがって必要な原木を確保出来てしかも、ほだ木を伏込むほだ場のあることが、椎茸栽培を経営上有利にするための重要な条件となる。
著者
渡辺 健一郎
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.7, pp.500-503, 1973

対人関係でも第1印象は重要な意味をもつ。消費者の商品にたいしてもつ潜在意識も同様である。そのイメージはどのようにして形成されるのか, 現実に各種の酒類にたいしてどのようなイメージをもっているか, 新市場特に女性の市場を中心としてアンケート調査した貴重な資料である。
著者
渡辺 義明 渡辺 健次 江藤博文 只木 進一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.2802-2809, 2001-12-15
参考文献数
12
被引用文献数
19

大学の教育と研究を支援するため、キャンパス全域に公開端末や情報コンセント、無線LAN等の配備が進んでいる。我々は、このような不特定多数が多様な端末を接続して利用するネットワーク環境に適用可能な、利用者認証と利用記録を行うためのゲートウェイシステムOpengateを開発した。本システムは、閉鎖状態の端末からゲートウェイを通過するWebアクセスと行うと認証画面が表示される平易なインタフェースを持つ。認証にはPOPやFTPサーバが利用できる。認証後には端末へJava Appletを送って利用終了を監視する。このような方法により、ゲートウェイシステムの設定だけで、個人持参のPCから固定設置のWeb専用端末まで、多様な端末群を利用者の事前設定なしに制御できる。本システムはすでに、学内において約9ヶ月にわたり支障なく稼働している。To Support educational and research activities,a lot of "terminals for public use,""network sockets" and "wireless LAN" are implemented in the whole area of the campus. We have developed a gateway system named "Opegate" to authenticate and record users in such an open network environment.When an user accesses from a terminal in closed state to any web site through the gateway system,the system returns the page for authentication.To authenticate the user,POP and FTP servers are applicable.After the authentication,the system sends Java Applet to the terminal and watchs the usage.The setup procedure is needed only for gateway System.Without any setup of each terminal, the system controls wide variety of terminals,from web specific terminals for public use to personal PCs connected to network socket or wireless LAN.The system has been working for 9 months in our campus.
著者
榎戸 芙佐子 平口 真理 高木 哲郎 中川 東夫 渡辺 健一郎 今井 昌夫 渡辺 多恵 地引 逸亀 鳥居 方策
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.453-461, 1999-08-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
42

神経性食欲不振症(AN)のまま2児を出産した珍しい症例を経験したので, その長期の経過を内外の報告を参照して報告した.症例は高校1年, 48kgあった体重が39kgに減り無月経となり発症した.高校3年時, 26kgとなり約1年間当院に入院した.入院中に強迫症状が認められた.25歳で結婚し専業主婦となり, 26歳時に体重35.5kgで2,076gの女児を帝王切開術にて出産した.29歳時に体重37kgで月経が戻り, 30歳時に体重32.5kgで1,814gの女児を出産した.その後も体重は32〜34kgで推移し, 強迫的な生活態度, 無月経, 食事の制限は持続している.2人の子どもは元気であるが, 体力不足で十分な育児ができないと嘆いている.
著者
渡辺 健 山田 剛良 高橋 史忠
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1010, pp.107-109, 2009-08-10

DVDレンタル大手「TSUTAYA」は2008年末,視聴期間を限定しない「セルスルー配信」対応の動画ダウンロード・サービスを始めた。HD動画をBlu-ray Disc(BD)などに書き出せる世界初のサービスだ。米映画会社との交渉責任者が,舞台裏を語った。(聞き手は本誌副編集長 山田 剛良,高橋 史忠)(写真:加藤 康) ハリウッドと交渉を始めたのは,2006年のことです。
著者
土井 博貴 原 辰徳 渡辺 健太郎 下村 芳樹
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2004年度精密工学会秋季大会
巻号頁・発行日
pp.2, 2004-09-15 (Released:2005-03-01)

著者らはこれまでに、サービスのモデル化手法におけるレシーバの行動モデルの概念として、シナリオモデルを提案している。本報では、より具体的かつ現実的なシナリオモデルを設定する方法として、ソフトウェアのインターフェース設計などで用いられる「ペルソナ」概念を導入することを提案する。レシーバは、様々な価値観を内包する存在であり、サービスの設計段階からこのような多様な価値観をペルソナにより設定することで、より現実的なシナリオモデリングが可能となる。