6 0 0 0 OA 南北朝時代史

著者
田中義成 著
出版者
明治書院
巻号頁・発行日
1922
著者
中澤 高清 菅原 敏 岡野 章一 青木 周司 田中 正之
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1995

大気中のメタンの循環を解明するために、まず、その安定炭素同位体比を精密に測定する技術を開発した。メタンを二酸化炭素へ変換するために白金-アルミナを用いた自動変換装置を製作し、変換効率が99.9%であることを確認した。また、炭素同位体比の値が既知である精製空気を本装置で精製し、得られた二酸化炭素を質量分析計を用いて分析することによって、総合精度が0.07パ-ミルであることを確認した。使用した大気試料は約3Lであり、従来の研究において必要とされた量の1/5に減ずることができた。本装置を用いて、ロシア中央気象観測局の協力を得てロシア上空の対流圏各層で採取された大気試料を分析し、観測の大きな空白域となっていたこの地域のメタンの炭素同位体比を初めて測定した。特に、湿地と化石燃料起源のメタンが定量的にも明瞭に区別できることを示した。また、日本上空の対流圏で採集された大気試料、および日本上空の成層圏の14km-35km間で採集された大気試料についても分析した。その結果、炭素同位体比は対流圏では約-48‰であり、成層圏においては、濃度とは対照的に高度と共に増加し、35kmで約-38.5‰であることが明らかとなった。このような高度分布の原因を明らかにするために、1次元光化学-拡散モデルを開発し、メタンの炭素同位体比の高度分布を計算したところ、主な成層圏におけるメタンの消滅源はOHとの反応であるが、炭素同位体比の高度分布にとってはC1との反応が特に重要であることが分かった。なお、成層圏でのC1との反応によるメタンの消滅量は10-15%と推定された。さらに、対流圏のメタン収支の解明に炭素同位体比を利用するために、2次元メタン循環モデルに炭素同位体の発生・消滅過程を組み込み、濃度と同位体比の緯度分布を解析することによって、近年の地球表層のメタンの発生量および消滅量を評価した。
著者
若有 治美 才藤 栄一 保坂 隆 神内 拡行 田中 博 寺川 ゆかり
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.91-94, 1989-03-10
被引用文献数
1 2

心因性歩行障害の一症例を通して, 心因性運動障害に対するリハビリテーションアプローチと理学療法士の役割, その訓練法について検討した。心因性運動障害の患者は, 種々の心理的問題を有す為, 治療場面において問題患者として位置付けられることが多い。そこで我々は, 精神科医のコンサルテーションに基づいた, リハビリチーム全体の治療方針の統一により, 問題の理解を試みた。症例の示す様々な「背理現象」に対しては, バイオフィードバック療法・行動療法的アプローチ等を用いた。又, 家庭復帰に際しては二次的疾病利得を考慮し, 現実検討を進め, 患者は生活の自立に至った。
著者
田中 隼人
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ : 日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
no.28, pp.17-22, 2010-02-20

Reproductive isolation and evolution of copulatory organ in eleven interstitial species of the genus Parapolycope (Ostracoda, Myodocopida) were discussed. The shapes of male ejaculatory duct are divided into the three types i.e., a helical tube type (Type H), a curved short tube type (Type S), and tapering long tube type (Type L). And the correlation between the shapes of copulatory organs in both sexes is recognized as, what we call, the "lock and key". After copulation, the female genital openings of Parapolycope sp. 2 are often blocked by a rod-shape structure. The rod-shaped structure is thought as a part of the male copulatory duct. The phylogenetic relationships of several Parapolycope species were estimated by the mitochondrial COT gene sequences. According to this, the extremely long type of copulatory duct must have evolved gradually from the short curved tube type. As a hypothesis to explain the development of the extremely long type of ejaculatory duct, the concept of an "evolutionary arms race" would be applicable.
著者
足達 直 平野 健一 疋田 久子 山中 敦 田中 恵美
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会誌 (ISSN:1345031X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.24-29, 2011-04-15

アジャイル開発は計画を重視するウォーターフォール開発に比べ,人と人との交流と協調,動作するソフトウエアなどを重視するソフトウエア開発手法である.ウォーターフォール開発よりも近年に考案され,重厚長大な開発手法よりも軽量で,システム構築に発生しがちな変化に対応しやすいと言われている.しかしながら,今後ミッションクリティカルなシステム構築にアジャイル開発を適用していくためには,ウォーターフォール開発での品質管理と同様にアジャイル開発でも品質管理を成熟させ,顧客満足を獲得していく必要がある.現状ではアジャイル開発における品質管理手法として体系化されているものは少ないと思われるため,まずはウォーターフォール開発における品質管理のプラクティスを適用できないかどうか検証する.本稿ではプロジェクト適用の実例を通し,オフショア連携における品質管理の取り組みについて説明する.また,ウォーターフォール開発の品質管理で利用されるメトリクスと今回実施した管理手法で算出されたメトリクスを比較し,評価する.
著者
大島 裕明 山本 祐輔 山家 雄介 高橋 良平 ヤトフト アダム 中村 聡史 田中 克己
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.2-7, 2011-01-01
被引用文献数
1

Web情報には多様な情報が存在しており,本当に信じてよいのかどうかは慎重に検討しなくてはならない。特に,Web2.0コンテンツは,これまでの本や新聞などのメディアよりも,情報の品質が低い可能性があるため,信憑性の検証が必要であると考えられる。本稿では,そのようなWeb情報の信憑性という課題に対して,情報技術がどのような役割を果たせるかということについて議論する。まず,情報の信憑性という概念について整理を行う。また,現在,Web情報の信憑性に関連して行われている研究について紹介する。さらに,われわれが行っているWeb情報の信憑性検証技術に関する研究の紹介を行う。
著者
田中 郁子 柳澤 理子
出版者
日本国際保健医療学会
雑誌
国際保健医療 (ISSN:09176543)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.305-316, 2013-12-20 (Released:2014-01-14)
参考文献数
26

目的本研究の目的は、医療施設で活動している外国人医療通訳者の体験した困難とその対処方法を明らかにすることである。方法愛知県内の2つの医療施設に常勤雇用されている、ポルトガル語とスペイン語の外国人医療通訳者5名に対し、半構成的面接を実施した。通訳になるまでの経緯、困難やジレンマ、工夫や心構え、必要な知識や訓練、要望について日本語でインタビューを行い、逐語録を作成、通訳上の困難や工夫、今後の改善点、要望などに言及している部分を抽出しコード化した。コードの内容を比較検討しながら、類似のコードをまとめてカテゴリーにまとめた。結果外国人医療通訳者として体験した困難とその対処に関し、40のサブカテゴリーが抽出され、それらは8つのカテゴリーにまとめられた。8カテゴリーは次のような体験としてまとめられた。(«»はカテゴリーを示す)。すなわち、外国人医療通訳者は、«未経験・未訓練による手探り状態»のまま医療現場に立ったために、知識不足、経験不足による«初期の困難・苦労»に直面した。これに対して、個人で工夫を重ねたり、周囲の人々に助けを求めたりする«初期の対処・克服方法»を見出していた。医療通訳に慣れてくると、新たに«経験を重ねるうえでの戸惑い・ジレンマ»を経験した。これには、«経験を重ねるうえでの工夫・変化»、すなわち気持ちを切り替えたり、経験を生かしたりして対処していた。周囲が医療通訳に慣れていくことを通して、自然に変化が生じて困難を克服できた側面もあった。そして医療従事者や患者に«通訳者としての配慮»をしながら通訳できるようになり、その過程を通して、やりがいや満足など、«継続している意味»を見出すとともに、与えられた業務を超えた«新たな役割の開拓»をしていた。結論本研究は、外国人医療通訳者が事前訓練の機会もないまま医療現場に立ち、困難や苦労、戸惑いやジレンマを抱えながら、その困難を努力と工夫で克服し、医療通訳の意義と喜びを見出していく体験を明らかにした。外国人医療通訳者は、日本人通訳者に比べ、より患者に近い立場で文化の仲介者、患者の代弁者となっている。その質向上のためには、研修機会提供、医療通訳制度確立、労働条件整備などの公的政策が必要で、現行の医療保健制度の中に医療通訳者を位置づけていくような行政の指針が必要だと思われる。
著者
山西 博之 田中 博晃
出版者
外国語教育メディア学会
雑誌
Language Education & Technology (ISSN:04587332)
巻号頁・発行日
no.40, pp.161-173, 2003-07

The main purpose of this paper is to make suggestions concerning combination of quantitative and qualitative research in order to utilize the advantages of both types of research. Although there are many kinds of studies that combine quantitative and qualitative methodologies, it seems that few of them can be called "publicized" because of the absence of discussion concerning the method of qualitative research in particular. Showing our possible combined research design like a "catalogue", we would like to give rise to implications for future research. Our suggestion as a catalogue can be called a "hypothesis-succeeding" study (Saijo, 2002) using the KJ method (Kawakita, 1967):
著者
田中 聡 坂口 志文
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.291-299, 2005 (Released:2005-11-05)
参考文献数
45
被引用文献数
7 8 2

内在性CD25+CD4+ 制御性T細胞は,胸腺で産生され,試験管内での抗原刺激に対して,自らは低反応であり,他のT細胞の増殖を抑制する.この細胞集団を生体より除去すると,各種の臓器特異的な自己免疫疾患が自然発症する.その際,制御性T細胞を移入すれば,自己免疫病の発症が阻止される.すなわち,制御性T細胞は,末梢での免疫自己寛容の維持に重要な働きをしている.CD25+CD4+ 制御性T細胞の発生及び機能発現のマスター制御分子は,転写因子FoxP3であり,FoxP3の異常は,ヒトの自己免疫病の原因となる.また,自己免疫マウスモデルや自己免疫疾患患者において,制御性T細胞に量的もしくは機能的異常を認める.自己免疫マウスモデルを用いた実験では,制御性T細胞の移入により,発症後の自己免疫疾患を治療することが可能である.制御性T細胞をヒトの自己免疫疾患の治療に応用するには,制御性T細胞と活性化CD25+ T細胞を区別できる細胞表面マーカーの検索,抗原特異的な制御性T細胞の増殖法の開発などが重要課題である.
著者
田中 博
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
応用数理 (ISSN:24321982)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.96-109, 2000-06-15 (Released:2017-04-08)
参考文献数
10

Basic characteristics, solution algorithm and current trends in the inverse problems in medicine are generally reviewed. First we deal the basic classification of medical inverse problems in relation to the difference of observation: remote sensing and remote probing typed inverse problems. Second, we describe the several characteristics of the solving method which are used in the medical inverse problems. In doing so, we pay close attention to the structure of observational equation and the method to introduce the a priori information to the inverse solution. Among these, Wiener filter method, Tikhonov regularization method are introduced as they are applied in the medical inverse problems. In the above description, several examples such as computed tomograpy, inverse magnetic encephalography and inverse ECG problems are introduced.
著者
田中 智之 加納 圭 小出 隆規
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究 技術 計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.325-338, 2022-11-01 (Released:2022-11-14)
参考文献数
59

Research integrity is the basis of scientific research practice. These days excessively competitive research environment has generated a negative impact on scientific research including the prevalence of superficial science and research misconduct. Research misconduct does cause serious damage not only to research activity but also to social activity, such as medical care and developing human resources. We could promote research integrity in two integral directions; the researchers' sincere attitude and the system in which reliable science is encouraged. In the former direction, researchers should revisit the significance of the Mertonian norms (CUDOS; Communism, Universalism, Disinterestedness, and Organized Skepticism), which represent how researchers should put the self-correction of science into practice. In the latter direction, the scientific community should consolidate the system, such as education of science history, recognition of the significance of slow science, encouragement of open science, placement of research integrity advisers, and fulfilling institutional supports.
著者
田中 崇裕 長原 正人 高橋 春雄 橋本 成弘 山田 隆 宮脇 律郎 門馬 綱一 重岡 昌子 徳本 明子 松原 聰
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会 2015年年会
巻号頁・発行日
pp.40, 2015 (Released:2020-01-15)

鹿児島県薩摩川内市入来地区に露出するカオリンを主とする変質粘土帯に存在する熱水石英脈中に、我が国初産のスカンジウムリン酸塩鉱物であるコルベック石とプレツール石と考えられる鉱物が確認された。これらの鉱物について、化学組成、産状、成因などについて報告する。
著者
田中 浩揮 櫻井 遊 秋田 英万
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.237-246, 2022-07-25 (Released:2022-10-25)
参考文献数
48
被引用文献数
2

タンパク質の導入を目的とするmessenger RNA(mRNA)やタンパク質のノックダウンを目的とするsmall interfering RNA(siRNA)を用いた医薬品が承認されたことを受け、今後RNA創薬はますます加速すると考えられる。これらの新規モダリティを基盤とした医療を実現するうえでは、脂質ナノ粒子(Lipid Nanoparticle:LNP)がそのデリバリー技術として大きく貢献している。本稿では現在までのLNPs開発の経緯について概説するとともに、mRNA医薬品の最初の例となったRNAワクチンについて、その免疫活性化機構について最近の知見を紹介する。また、今後のさらなる医療応用を加速するうえで必須となるターゲティング技術について解説する。
著者
野井 真吾 千竃 健人 鹿野 晶子 田中 良 田邊 弘祐 山田 直子 渡辺 晃
出版者
一般社団法人 日本学校保健学会
雑誌
学校保健研究 (ISSN:03869598)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.166-177, 2020-08-20 (Released:2020-09-11)
参考文献数
32

Background: In Japan, the sales of energy drinks (ED) are growing rapidly. This has led to concerns that consumption of ED could have a negative health impact for individuals, including children.Objective: The purpose of this study was to confirm the intake of ED, the characteristics of consumers' physical symptoms/behaviors, and the perception of ED based on the results of a questionnaire survey for school children.Methods: The subjects were 5,984 children from 5th grade of elementary schools to 3rd grade of high school in 16 schools (5 elementary schools, 6 junior high schools, 5 high schools) at 6 rural and metropolitan Japanese prefectures. All investigations were conducted from May 2018 to March 2019. The questionnaire used in this study gathered information regarding ED intake, physical symptoms/behaviors, and the perception of ED.Results: The main results in this study were as follows. 1) Older students were more consume ED than younger students, and boys were more than girls to consume ED (elementary school: 45.5% boys, 27.9% girls, junior high school: 58.0% boys, 32.8% girls, and high school: 67.6% boys, 45.4% girls). 2) The analysis of the relationship between the ED intake frequency and physical symptoms indicated that the complaints of physical symptoms such as ‘headache (OR=1.573, 95% CI=1.281-1.931),' ‘stomachache (OR=1.545, 95% CI=1.224-1.949),' ‘appetite loss (OR=1.629, 95% CI=1.293-2.053),' ‘nausea (OR=1.667, 95% CI=1.251-2.222),' ‘tiredness (OR=1.285, 95% CI=1.023-1.614),' ‘lethargy (OR=1.382, 95% CI=1.120-1.706),' ‘dizziness (OR=1.369, 95% CI=1.108-1.692),' ‘fogginess (OR=1.621, 95% CI=1.231-2.134),' ‘cardiac pain (OR=1.537, 95% CI=1.168-2.021)' and ‘malaise (OR=1.557, 95% CI=1.267-1.915)' were higher in the group who consumed ED habitually (more than once a week). Similarly, in the analysis of the relation between the ED intake frequency and behaviors, ‘late bedtime (OR=1.338, 95% CI=1.092-1.640),' ‘bad sleep onset (OR=1.649, 95% CI=1.311-2.074),' ‘wake after sleep onset (OR=2.056, 95% CI=1.528-2.766)' and ‘lack of breakfast (OR=3.453, 95% CI=2.546-4.684)' were also higher in the habitual ED intake group. 3) The four factors, ‘vitality', ‘vogue,' ‘ineptness' and ‘distrust' were extracted regarding students' perception of ED held by children. Additionally, it was confirmed that the habitual ED intake group had higher factor scores of ‘vitality' and ‘vogue,' while their factor scores of ‘ineptness' and ‘distrust' were also significantly lower.Conclusion: In this study, we were able to show the real state of ED intake, the characteristics of consumers' physical symptoms/behaviors, and the perception of ED. Therefore, social countermeasures were considered necessary.