著者
松野 文俊 笠井 正三郎 田中 美和子 若城 邦子
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.32, no.7, pp.1011-1019, 1996-07-31
被引用文献数
4 1

In this paper we consider robust force control of a one-link flexible arm. Since the tip of the flexible arm contacts with a given constraint surface, a constraint condition should be satisfied. By using Lagrange multiplier method and Hamilton's principle, we derive dynamic equations of the joint angle (an ordinary differential equation), the vibration of the flexible arm (a partial differential equation), and the constraint force. The boundary condition of the derived distributed parameter system is nonhomogeneous. We introduce a new variable and derive a homogeneous boundary condition. By solving an eigenvalue problem, eigenvalues and corresponding eigenfunctions are derived. On the basis of the eigenfunction expansion we derive a finite dimensional modal model. To compensate the spillover instability an optimal controller with low-pass property and a robust <i>H</i><sub>∞</sub> controller are constructed. The stability of the direct force feedback and the compliance control considering uncertainty of the arm flexibility is analyzed. To demonstrate the validity of the derived model and the effectiveness of the proposed controllers, a set of experiments has been carried out. Experimental results confirm that the robust controllers perform well.
著者
田中 芳文 飯島 睦美
出版者
島根県立看護短期大学
雑誌
島根県立看護短期大学紀要 (ISSN:13419420)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.91-99, 2004-03-31

米国の現代小説や漫画などに見られるが,辞書などでまだ明確にされていない現代アメリカ英語の英語表現について明らかにするとともに,その背景文化について記述した。
著者
中村 レイモンド 田中 雅生
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF BENTHOLOGY
雑誌
日本ベントス学会誌 = Benthos research (ISSN:02894548)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.29-37, 1995-08-31

九州天草西岸において,潮間帯に棲息するカメノテ,Capitulum mitellaの集団内の個体を1年間にわたり追跡し,サイズと生存の有無を記録した. サイズの指標として峰板の先端と嘴板の先端の距離を測定した.成長曲線については,ロジスチック,ベルタランフィ,ゴンパーツ,指数の4つの曲線を使って適合度を検討したが,指数式が最も合いがよかった.指数式を使って検討を行ったが,成長は集団の内側の個体と外側の個体とで統計的な有意差はみられなかった.内外個体を込みにした指数式のパラメータの値a=1.2902,b=0.008843,t<SUB>0</SUB>=80.73であった.1年間の生存率をみると,内側と外側の個体で有意差はみられなかった.内外個体込みの生存率は0.804であった.
著者
中島 敏明 杉本 恒明 川久保 清 戸田 為久 三輪 篤子 村川 祐二 野崎 彰 倉智 嘉久 天野 恵子 坂本 二哉 真島 三郎 伊原 正 田中 博 古川 俊之
出版者
The Japanese Society of Electrocardiology
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.237-246, 1986

肥大型心筋症 (HCM) の再分極異常の成因を知る目的で, QRST isointegral mapを作成し, 安静時および運動負荷後の分布を検討した.対象は, 正常群10例, HCM群35例 (閉塞型HOCM10例, 非閉塞型HNCM15例, 心尖部型APH10例) である.安静時QRST isointegral mapは, 正常群では左前胸部に極大を, 右胸部上方に極小をもつ分布を示したが, HCMでは , HOCM40%, HNCM60%, APH90%に, 左前胸部に極小をもつ異常分布がみられた.極小点は, APHではV<SUB>4, 5</SUB>周辺に, HNCMではV<SUB>5</SUB>に, HOCMではばらつく傾向があり, 各病型による多少の差異をみとめたが, 重複する例も多くみられた.安静時QRST isointegral mapの異常例に対し, 運動負荷後の分布の変化につき検討した.APHでは9例中8例において, 左前胸部の極小は, 右胸部上方に偏位し, ほぼ正常な分布を示した.HNCMでは9例中8例は, 負荷後も安静時と同様の異常分布を示した.HOCM4例では負荷後左前胸部下方に極小が偏位する傾向がみられた.以上より, HCMの再分極異常は主として1次性変化と考える.また, 運動時変化がHCMの病型で異なったことは, 心筋の肥厚形態の他に, 心筋自体の性質の差による可能性があり, HCMにおける再分極異常の成因は単一のものではないことが示唆される.
著者
笠原 秀範 田中 康史 柴田 敦 久松 恵理子 山中 あすか 冨澤 宗樹 米田 直人 北川 泰生 栗本 泰行 高橋 英樹 莇 隆
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.43, no.5, pp.694-699, 2011 (Released:2012-11-07)
参考文献数
8

症例は36歳, 男性. 2008年11月ごろより, 両膝関節, 右環指関節痛が出現した. 2009年2月に起床後の右足底部痛および左上肢挙上時の疼痛があり, 当院救急外来を受診したが症状の改善はなく, 後日, 近医を受診し痛風の疑いがあると指摘され当院整形外科を受診したが, 37.5ºCの発熱, 胸痛, 左肩部痛もあり, また, 心雑音を聴取するため循環器内科を受診した. 経胸壁心エコー図検査上, 僧帽弁に疣腫を認めるため, 感染性心内膜炎の診断で入院となった. 2005年ごろから覚醒剤を使用していたが2008年10月からは使用していない. まわし打ちや, 再使用針での静注歴もある. 入院日より, セフトリアキソン(Ceftriaxone; CTRX) 2g×1回/日とゲンタマイシン(Gentamicin; GM) 60mg×3回/日の点滴投与を開始した. 入院日に施行した頭部MRIで塞栓像を認めたため, 翌日に準緊急手術を施行した. 前尖切除, 後尖温存による置換術を施行した. 術後, 僧帽弁逆流はなく, 感染は治癒した. 現在は症状の再現はなく, 覚醒剤中毒からも脱し, 社会復帰している. 近年, 覚醒剤使用がわが国でも社会的問題となっており, 覚醒剤常用者の感染症の鑑別診断として重要と考え, 症例報告をする.
著者
田中 則夫
出版者
龍谷大学
雑誌
龍谷法学 (ISSN:02864258)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.791-828, 1999-03-16
著者
田中 淳子
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュ-タ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.670, pp.186-189, 2007-01-22

部下と会話するとき、あるいは外部の人と打ち合わせをする際に、いきなり本題に入るのではなく、ちょっとした雑談から始めるのは意外と効果がある。相手の緊張状態(アイス=氷)を溶かすことで、話しやすい環境を作ったり、本音を聞き出したりしやすくなるからだ。
著者
奥田 知明 黒田 寿晴 奈良 富雄 岡本 和城 岡林 佑美 直井 大輔 田中 茂 HE Kebin MA Yongliang JIA Yingtao ZHAO Qing
出版者
The Japan Society for Analytical Chemistry
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.58, no.4, pp.287-292, 2009-04-05
被引用文献数
1

発がん性を有する多環芳香族炭化水素類(PAHs)の定量分析時における夾雑物除去操作の利便性向上を目指し,自動化カラムクロマトグラフィー装置の開発を行った.本装置は,夾雑物除去用固相抽出管を最大8本,展開溶媒は最大3種類,滴下容量は最大1 mL/ストロークでその分解能は1 μL,回収容器は最大8×3=24本までセット可能である.開発された自動化カラムクロマトグラフィー装置を用いて夾雑物除去操作を行った際のPAHs回収率は,手作業による精製を行った場合と比較して103±9% であり,両者は極めて良好に一致した.この自動化により,8検体の処理に要する時間は手作業の場合の半分である約45分に短縮され,また自動運転中は放置できるため,分析者にとっての利便性が著しく向上した.本研究により確立された高速ソックスレー抽出/自動化カラムクロマトグラフィー/高速液体クロマトグラフィー/蛍光検出法を中国北京市で採取された大気浮遊粒子状物質中のPAHsの定量へ応用した.測定された15種類のPAHs濃度の総和(ΣPAHs)は,暖房期では198.5±149.8 ng/m<sup>3</sup>(<i>n</i>=24),非暖房期では50.1±63.7 ng/m<sup>3</sup>(<i>n</i>=51)であり,北京市において特に冬季に暖房のための石炭燃焼由来のPAHsによる汚染が深刻化することが示された.
著者
田中 智夫 太田 光明 植竹 勝治 江口 祐輔 タナカ トシオ オオタ ミツアキ ウエタケ カツジ エグチ ユウスケ Toshio Tanaka Mitsuaki Ota Katsuji Uetake Yusuke Eguchi
雑誌
麻布大学雑誌 = Journal of Azabu University
巻号頁・発行日
vol.11/12, pp.126-129, 2005 (Released:2012-09-12)

動物介在療法AATや動物介在活動AAAにに参加するイヌには,何らかのストレスが負荷されていることが知られていることから,本研究では,AAAにおける活動形態の違い及び活動経験に伴う慣れと,イヌのストレスとの関係について調査することを目的としたが,初年度はまず1つの施設において,慣れについて検討した。都内の特別養護老人ホームで活動するボランティア団体を調査対象とし,1年間にわたり毎月1回の活動時におけるイヌの行動と,活動前後の尿中カテコールアミン濃度を測定した。その結果,A及びNAの活動前後の濃度差は,活動回数を重ねるごとに直線的に有意に減少し,介在活動に参加するイヌは,活動への参加初期には少なからずストレスを感じていることがうかがわれた。また,介在活動に参加するイヌのストレスは,ヒトとの直接的な触れ合いというよりは,高齢者施設などの新奇刺激のほうが大きく影響しており,ハンドラーによる日常と異なる場面での行動・姿勢の制御も大きく関わってきていることが示唆された。2年目には,活動形態の異なる施設(高齢者が円状に位置し,その中を活動スペースとする「イヌが囲まれる」方法と,高齢者が向かい合って2列に並び,その間を活動スペースとする「イヌが囲まれない」方法)において,同様の活動を行うボランティア団体を調査対象として,原則として1年間毎月1回の調査を行った。いずれの施設においても,供試犬の尿中カテコールアミン濃度は,活動日の朝に比べて活動後に有意に上昇した。しかし,活動形態の違いによる差は認められず,高齢者の並び方といった要因は,「触れられる」,「行動を制御される」などの負荷がかけられる中では,大きな影響は認められなかった。各行動形の生起頻度や時間にも,活動形態による違いは認められなかった。なお,イヌの体格によって,ふれあい活動の内容や状況が異なることから,今後,犬種や活動内容とストレス強度との関係についても検討が必要であろう。 Stress states of dogs under an animal-assisted activity (AAA) in a nursing home were assessed by observing the dogs' behavior and urinary catecholamine concentration. In the first year, data collection was done every month in order to study the effects of habituation to AAA on the stress level changes of dogs. The results showed that even the dogs with AAA experience might feel some degree of psychological stress during AAA especially in the novel environment. Behavior of dogs was not affected by the AAA experience. In the second year, the similar program was conducted in the other three nursing homes, and the effects of contents of AAA were studied. In the two homes, the elder people sat in a circle around the dogs and their owners (C). In another home, the elder people sat in a double rank (R). Twenty-four dogs aged 2.3-7.7 years were used in total. Urine was gathered on the previous day of AAA (T1), in the morning of AAA (T2) and just after AAA (T3). Catecholamine concentrations of T1 and T2 urine were significantly different (p<0.01). Therefore, T2 urine was used as a baseline, and the difference of catecholamine concentrations between T2 and T3 urine was compared between C and R. Adrenaline (A) and noradrenaline (NA) concentrations of T3 urine were significantly higher than those of T2 urine in both C and R conditions (all : p<0.05). Dopamine concentrations of T3 and T2 urine were almost the same. These results showed that the dogs might feel some degree of psychological stress during AAA program. But the contents of AAA especially the position of elder people did not affect the stress level of the dogs.