著者
森西 洋平 福井 岳人
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.75, no.759, pp.2163-2172, 2009
参考文献数
19
被引用文献数
2

A non-segregated numerical algorithm is proposed for unsteady incompressible flow simulations with the fully discrete fully conservative finite difference scheme. The fully conservative finite difference scheme is useful for the numerical simulations of unsteady turbulent flow because of its stability and reliability. However, a large system of nonlinear discrete equations should be solved for the fully (spatio-temporal) discrete fully conservative scheme. In this study, the Jacobian-Free Newton-Krylov (JFNK) method with the GMRES(m) method as a Krylov iterative solver is introduced as a non-linear solver in the non-segregated numerical algorithm. A couple of preconditionings to the Krylov iterative method are tested and a new effective physical-based preconditioning is proposed. Numerical tests on the DNS of turbulent channel flow demonstrate the availability of the present method. Then, the DNS of backward facing step flow is carried out for an example of a stiff problem in which the streamwise grid spacings are locally fine.
著者
平井 敏博 石島 勉 越野 寿 池田 和博 小西 洋次 昆 邦彦 広瀬 哲也 金子 寛 雪野 英一郎 家城 信良 植木 和宏 岡部 靖
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.114-122, 1995-02-01
参考文献数
11
被引用文献数
11 2

平成5年7月12日に「北海道南西沖地震」が発生し,長期間にわたる避難生活を送る島民の中には,緊急避難時に義歯を紛失した者が多く,不自由な食生活を余儀なくされていた.本研究は,これら被災者に対する義歯補綴処置を中心とした歯科救援活動から,アンケート調査をもとに,災害時における義歯紛失者への対処や緊急援助食料などに関する歯科的問題点および災害発生時の歯科救援活動のあり方について考察した.さらに,3カ月後の予後調査結果をもとに,その使用状況ならびに咀咽機能の回復程度について検討を加えたものである.
著者
中西 洋一 Nakanishi Yoichi
巻号頁・発行日
1999-03-25 (Released:2006-08-09)
著者
中西 洋喜 加藤 治久 渡辺 敏暢 石上 玄也 西牧 洋一 丸木 武志 吉田 和哉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SAT, 衛星通信 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.655, pp.45-51, 2002-02-15

流星は,彗星を起源とする塵が大気圏に突入して発光する現象であり,この塵には生命の起源となった有機物が含まれている可能性が示唆されている.本論文では,しし座流星群をはじめとする様々な流星群を,大気圏外から観測を行い,イメージおよび分光データを取得する小型衛星,LEOLEO(Leonid-Meteor Observer in Low Earth Orbit)-IIを提案する.本衛星には,I.I.CCDカメラ及び分光器が搭載される.これにより地上からでは大気の影響で観測が極めて困難であった,流星の紫外線領域での分光観測が可能となり,これまで得ることができなかった貴重なデータを得ることが期待できる.
著者
大蔵 君治 大西 洋司 川口 真司 大平 雅雄 飯田 元 松本 健一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SS, ソフトウェアサイエンス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.275, pp.41-46, 2007-10-15

オープンソースソフトウェア(OSS)開発において,プロジェクトのアクティビティ(開発の活発度)は成果物の品質に影響を及ぼす重要な要因の一つである.OSS開発では,一般的に詳細な開発ドキュメントを作成することは少ないため,開発ツールのログデータを用いた分析手法が多く用いられてきた.しかしながら,開発ツールはプロジェクトによって多種多様なものが使用されるため,異なるプロジェクトに対して同じ分析手法を用いることは困難である.本稿では,多くのOSSプロジェクトにおいて開発に用いられるメーリングリスト(ML)に着目し,開発者の共起性からOSSプロジェクトのアクティビティを予測する手法を提案する.我々は,実際のOSSプロジェクトに対して提案手法の適用実験を行い,開発者の共起性がプロジェクトのアクティビティに影響を与えることを確認した.
著者
吉住 文太 近藤 靖裕 諸井 隆宏 玉野 真司 森西 洋平
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集B編 (ISSN:18848346)
巻号頁・発行日
vol.79, no.806, pp.2003-2018, 2013 (Released:2013-10-25)
参考文献数
3
被引用文献数
2 2

The opening delay of a discharge reed valve for compressors caused by the oil film in the clearance between the reed and the valve seat is investigated. The developed simulation method which couples the reed deformation, the gas flow and the oil film flow is applied to simulate delay times on two types of seats with different contact areas. Three models for cavitaion in the oil film are tested; no-cavitation model, the static cavitation model (Reynolds' condition), and the dynamic cavitaton model in which the bubble expansion is directly simulated. The calculaion through the dynamic cavitation model reproduces well experimental results with regard to the delay time and oil film behaviors of cavitation and blow-by (oil film rupture). The result also shows that the growth of cavitation bubbles occupies the change in the oil film volume and prevents the oil film pressure from falling. The rupture mechanism based on the calculation results is that the increase of the oil film thickness directly causes the oil film pressure recovery leading to the blow-by flow, and both cavitation and the smaller contact area promote the growth of the oil film thickness.
著者
松田 雅純 鎌田 幸子 大川 聡 菅原 正伯 大西 洋英
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.195-199, 2013-05-20 (Released:2013-05-24)
参考文献数
17

要旨:Body lateropulsionは,一側に体が不随意に倒れてしまう症候のことをいう.今回我々は,body lateropulsionを主訴とした脳梗塞の5症例について後ろ向きに検討した.5例とも当科には原因不明の失調症として紹介された.症状としては,Horner症候群,顔面,手,足の感覚障害を伴う例もみられた.急性期では画像診断に難渋する例が多くみられた.5例とも初回のMRI検査では病巣を検出できなかった.病巣をMRI検査で検出できたのは平均6.4日目(中央値8日)であった.責任病巣としては前脊髄小脳路またはascending graviceptive pathwayが責任病巣と考えられた.急性発症の体が傾くという訴えの際には,詳細な診察を行い発症初期のMRI拡散強調像で病変を指摘することができなくても脳血管障害の可能性を常に念頭に置き診療に当たることが重要であると思われた.
著者
小西 洋太郎
出版者
畿央大学
雑誌
畿央大学紀要 = Bulletin of Kio University (ISSN:13495534)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.1-16, 2020-06-30

キヌア(Chenopodium quinoa Willd.)は7000年前から中央アンデス地方で栽培化された擬穀物である。気温,水,塩のストレスに耐性を示す種々な品種が存在する。キヌア種子はタンパク質含量が高く,かつ優れたアミノ酸組成を有し,またカルシウム,マグネシウム,鉄,亜鉛などのミネラルも多い。さらに生活習慣病を防ぐ種々のフィットケミカルが含まれる。このようにキヌアは世界の食料安全保障に貢献する作物として注目されている。しかし,キヌアの開発にあたっては,生産の場において持続可能な農業生態系,生物の多様性を維持しながら進めていくことが重要である。
著者
森西 洋平
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.62, no.604, pp.4106-4112, 1996-12-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
14
被引用文献数
4 5

In this report, numerical tests of the conservation properties of finite difference schemes are performed. Inviscid flow simulations in a two-dimensional periodic domain are performed using several finite difference schemes that are discussed in the first and second reports. The momentum and kinetic energy are conserved when the proper schemes in regular and staggered grid systems are used. The defect of the finite difference schemes in a collocated grid system is emphasized in the simulation. In addition, plane channel flows at Re=180 and 2000 are simulated using the proper fourth-order accurate finite difference scheme in a staggered grid system and the results are better than those of the second-order accurate algorithm and an existing fourth-order accurate scheme.
著者
西田 修 佐野 文男 佐藤 直樹 五十嵐 究 木村 純 葛西 洋一
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.17, no.9, pp.1758-1762, 1984 (Released:2011-03-02)
参考文献数
17
被引用文献数
2 3

1968年から1982年までに当科で経験した40歳未満の若年者大腸癌23例の病態および治療成績に検討を加えた. 若年者大腸癌は全大腸癌の9.7%で, 平均病悩期間は4.5ヵ月, 腫瘍長径は6.6cmと高年者より発育が速い. 組織学的には低分化腺癌 (17%) と粘液癌 (33%) の頻度が高い. n (+) は若年者49%, 高年者38%, V (+) は若年者48%, 高年者32%, ly (+) は若年者47%, 高年者37%と, いずれも若年者の頻度が高い. 臨床症状は若年者に腹痛および肛門痛が39%と多い. 若年者大腸癌の再発率は60%, 5生率44%とその成績は不良で, 特に, 肝転移再発が38.5%と高いため, 門脈内への化学療法が望まれる.
著者
柴田 梓沙 濱田 真一 島 佳奈子 智多 昌哉 大西 洋子 山嵜 正人 村田 雄二
出版者
近畿産科婦人科学会
雑誌
産婦人科の進歩 (ISSN:03708446)
巻号頁・発行日
vol.73, no.3, pp.218-224, 2021 (Released:2021-08-07)
参考文献数
31

妊娠女性の高齢化に伴い子宮筋腫合併妊娠や癒着胎盤は増加傾向にあり,両者の合併で方針に苦慮することがある.今回われわれは,子宮体部前壁下部筋腫に加え帝王切開瘢痕部を覆う前壁付着胎盤で癒着が疑われる症例を経験した.前壁付着の前置胎盤に準じ子宮底部横切開による帝王切開術を選択し,良好な経過を得たので報告する.症例は37歳,7妊3産,3回の初期中絶既往があり,第1子は妊娠32週前期破水経腟分娩,第2子は妊娠39週経腟分娩,第3・4子は妊娠33週双胎妊娠前期破水にて緊急帝王切開分娩であった.今回は自然妊娠であった.初期より子宮体部前壁下部に10 cm大の変性筋腫,子宮後壁に5 cm大の筋腫を認め,妊娠16週で当院に紹介された.胎盤は帝王切開瘢痕部を覆うように子宮前壁全体に付着していた.妊娠後期のMRI検査にて癒着胎盤の可能性も示唆されたため,周術期の出血のリスクや子宮を温存した場合の出血・感染のリスク,今後変性筋腫に対し子宮摘出が必要になる可能性を説明し,明確な挙児希望がなかったため本人・家族の同意を得て子宮底部横切開による帝王切開術および子宮摘出を行う方針とした.妊娠37週4日に硬膜外麻酔および腰椎麻酔下に尿管ステントカテーテル留置後,帝王切開術を実施した.児は2880g男児,Apgar score 8/9であった.胎盤を遺残させたまま筋層を仮縫合した後,腟上部切断術を行った.術中出血量は750 ml,手術時間は1時間24分であった.術後経過も良好で,術後7日目に母児ともに退院となった.胎盤病理では癒着胎盤を示す明らかな所見は認めなかった.子宮体部前壁下部筋腫合併妊娠では通常の子宮下節切開が困難で児の娩出に難渋することがある.本症例では子宮全摘を前提に子宮底部横切開による帝王切開術を行った.子宮底部横切開は,胎盤前壁付着の体部前壁下部筋腫症例にも応用ができると考えられる.〔産婦の進歩73(3):218-224,2021(令和3年8月)〕
著者
平竹 進 中西 洋一 山田 博之 吉田 浩二
出版者
大同特殊鋼株式会社
雑誌
電気製鋼 (ISSN:00118389)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.74-81, 1984

An industrial scale new melting process, named Plasma Progressive Casting Furnace (PPC-F) was designed and constructed by Daido Steel Co., in Daido's Hoshizaki Plant. This process is suitable for making a titanium primary ingot (VAR electrode) directly from grain sponge and/or various shapes of scraps without requirement for compaction and electrode fabrication. The furnace has six plasma torches circling around the water cooled crucible. Plasma arcs are controlled by magnetic field which also makes molten pool rotate. Materials are fed and melted continuously and solidified ingot is withdrawn progressively.<br>This process has a distinctive advantage of efficient utilization of small sized scraps which is difficult to remelt in usual VAR process and a high reduction of the melting cost is accordingly expected.
著者
都築 誠二 田辺 和俊 名川 吉信 中西 洋志 大沢 映二
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.11, pp.1607-1612, 1986-11-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
30
被引用文献数
6

分子力場計算プログラムMM2'をビフェニルとナフタレンに適用し,構造と内部回転障壁エネルギーの実験値を再現するようにパラメーターの調節を行なった。結合次数が0.5から大きく異なっていると考えられるビフェニルの中央のC-C 結合およびナフタレンのC-C結合のパラメーターを変更した。ビフェニルでは結合距離定数ro,伸縮の力の定数ks,ねじれポテンシャルV2の変更を行ない,ナフタレンでは結合距離定数だけを変更した。その結果,構造と内部回転障壁エネルギーの実験値をよく再現できた。あまり大きなひずみをもたない誘導体は今回使ったパラメーターを使いMM2'による計算が可能であり,この方法は一連のよく似たタイプの分子の計算について一般的に利用可能と考えられる。
著者
何 永森 森西 洋平 小林 敏雄
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.p39-42, 1988-01

特集 乱流の数値シミュレーション(NST) その4
著者
谷津 麻子 湯川 夏子 中西 洋子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.72, 2011

【<B>目的</B>】サツマイモの加熱調理器具としては、蒸し器、オーブン、電子レンジなどが広く使われてきた。これらに加えて今回、炊飯器を利用したサツマイモの加熱調理に着目した。炊飯器調理の利点は、材料をいれてスイッチを押したら、あとは自動的に仕上がるという点である。サツマイモを炊飯器加熱すると、「蒸し物(ふかしいも)」と「煮物」の中間の食感に仕上がる。本研究では炊飯器を利用し、サツマイモを加熱調理する際の最適条件を検討した。<BR>【<B>方法</B>】徳島県産の鳴門金時(平均重量170g)を購入し、使用した。炊飯器加熱はナショナル電気炊飯器(SR-W100)(5合炊き)を使用し、釜に一定量の水とサツマイモ(横1/2に切ったもの3ケ)を入れ、スイッチが切れるまで加熱調理を行った。測定項目は、加熱時間、内部温度、Brix糖度、硬さなど。<BR>【<B>結果</B>】加水量を150ml~400mlまで変化させて加熱時間を測定したところ、加水量150mlでは24分、200mlでは30分、300mlでは38分、400mlでは53分となり、加水量にほぼ比例して加熱時間が長くなった。サツマイモの内部温度が90℃以上に保たれていた時間は、加水量150mlでは3分、200mlでは10分、300mlでは19分、400mlでは29分であった。加熱終了時のサツマイモの糖度は加水量150mlですでに17%に達しており、さらに加水量を増やしてもほとんど変化は見られなかった。一方、硬さは、加水量増加とともに減少したが、試食による官能評価では、加水量150mlではまだ硬く、食べるには不適であった。以上、今回使用した炊飯器では、少なくとも200ml以上の水量での加熱が適切と判断した。
著者
中須 晴南 湯川 夏子 中西 洋子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集 第57回大会・2014例会
巻号頁・発行日
pp.62, 2014 (Released:2015-01-10)

【目的】中学校技術・家庭科の技術分野において、新学習指導要領より「生物育成」が必修となった。「生物育成」の中には、野菜の栽培も含まれる。また、家庭分野の調理実習においては、野菜を使った料理を取り上げることもできる。したがって自分たちで食材を栽培し、調理して食べるという技術科と家庭科の連携の授業ができると考えた。しかし、どの野菜が栽培と調理実習の連携の教材として適しているのか、またどのように連携授業を行えばよいのか明らかではない。そこで本研究では、「生物育成」で栽培する野菜の検討及び連携授業の提案と実践を行い、その教材の教育的効果を検証することを目的とした。【方法】2012年5月~2013年8月に、中学校技術科の教科書に記載されている野菜を中心に、16種類の野菜を栽培し、評価を行った。評価の結果、適していると考えられた野菜の一つである万願寺とうがらしを用いた教材を提案し、授業実践を行った。授業実践は2013年10月に、京都府内のA中学校の第1学年(124名、4クラス)を対象とし、講義と調理実習の授業実践と、授業実践前後にアンケート調査を行った。調査内容は、万願寺とうがらしの知名度や好き嫌い、イメージ等、である。【結果】栽培と調理実習の連携授業を行うにあたっては、「収穫しやすく、かつ一度に多く収穫できる」野菜であり、「50分間という短い時間でも可能な調理実習内容」という課題を解決する必要があることを我々は明らかにした1)。そこで、栽培をした野菜について1.簡単さ、2.面白さ、3.時季、4.関係性、5.調理への応用、という5つの観点から評価した結果、ピーマン、万願寺トウガラシ、シシトウ、ミズナ、コマツナ、ホウレンソウ、ジャガイモがその条件を満たしており、かつ総合的にも栽培と調理実習の連携に適した教材であることが分かった。 これらの野菜の中から、京野菜でもある、万願寺とうがらしを選び、育ち方や旬、京野菜についての講義と、短い時間でもできる「万願寺とうがらしと厚揚げの炒め煮」の調理実習を提案し、授業実践を行った。授業後にアンケート調査を行った結果、万願寺とうがらしに対するイメージの変化や好みの変化が見られ、講義や調理実習を通して生徒の意識を変え、可能性を広げることができた。また、京野菜の一つである万願寺とうがらしの学習をしたことで、他の京野菜にも関心をもつきっかけにもすることができた。本授業の目標は、「万願寺とうがらしについて理解を深め、万願寺とうがらしを使った料理を作ることができる。」であったが、調理実習に意欲的に取り組んでいたことからも授業の目標は達成できたといえる。調理実習は、4クラスとも50分間で片付けまで終わらせることができていたことも含め、「万願寺とうがらしと厚揚げの炒め煮」は教材として適しているといえるだろう。 以上のことから、万願寺とうがらしを用いたこの教材の教育的効果は認められ、栽培と調理実習の連携の授業として有効であるといえる。今後は、栽培と調理実習の連携の授業を推進していくために、「収穫しやすく、かつ一度に多く収穫できる」野菜を用いた、「50分間という短い時間でも可能な調理実習内容」等の調理実習教材を開発することが必要である。また、京都府以外でも実践できる「地域の食文化」の内容と関連づけた、各地域の特産物や郷土料理を用いた教材を開発することも必要であろう。そして、教員自身の意識を高め、「生物育成」と調理実習の連携を推進していきたい。 引用文献1)中須晴南ら;教育実践研究紀要 Vol.14,印刷中(2014)
著者
吉田 良 高田 秀穂 中川 州幸 岩本 慈能 越路 みのり 川西 洋 吉岡 和彦 日置 紘士郎 松田 公志
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.611-616, 1995 (Released:2009-06-05)
参考文献数
13
被引用文献数
1 1

結腸膀胱瘻の成因は炎症性, 腫瘍性, 先天性, 外傷性, 医原性などによる二次性変化によるものがほとんどである. 本邦においても近年, 食生活の欧米化に伴い腸の炎症性疾患, とくにS状結腸憩室炎に起因するものが増加の傾向にある. われわれは, 過去5年間に経験したS状結腸膀胱瘻6例について若干の文献的考察を加え報告する. 症例は54歳から89歳までで, 性別は男性4例, 女性2例である. 原疾患はS状結腸癌3例, S状結腸憩室炎2例, 放射線性腸炎1例であり, 初発症状は糞尿, 気尿, 下腹部痛である. 術前検査では膀胱造影と膀胱鏡検査が瘻孔の証明に有用であった. 全例に手術を施行しS状結腸切除術が4例, 人工肛門造設術が2例であり, 膀胱に対しては膀胱部分切除術が2例, 膀胱全摘術尿路変更術が2例, 膀胱切除が不可能な2例に対しては尿管皮膚瘻術を施行した. 術後経過では, S状結腸癌の1例のみが原病死した.
著者
瀬戸 美江 佐伯 俊子 中西 洋子 梶田 武俊
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.367-372, 1990-11-20 (Released:2013-04-26)
参考文献数
12
被引用文献数
3

It is known that chlorophyll is easily decomposed by acid, heat, enzyme, light and other factors. In this study, photodecomposition of chlorophyll in green leaves under various conditions was examined.The results obtained were as follows:1) Spinach powder was rapidly discolored by UV light irradiation, and its discoloration was accelerated with increases in temperature and in the presence of oxygen.2) The color of spinach powder stored under high humidity was deeper than that of the powder stored under low humidity, but color changes induced by UV light irradiation in the former were smaller than those in the latter.3) Chlorophyll in spinach powder decreased by UV light irradiation, but shifts in the wavelength of maximal absorption were not observed.4) It is suggested that the rate of photodecomposition of chlorophyll depends on the species of plants.