著者
松田 裕之 戎谷 徹也 半沢 智
出版者
日経BP社
雑誌
日経エコロジー (ISSN:13449001)
巻号頁・発行日
no.159, pp.58-61, 2012-09

今年4月に一般食品中に含まれる放射性物質の規制値が、1kg当たり500Bqから100Bqに厳格化された。消費者の安全性を確保するという一方で、厳しすぎる規制は被災した生産者に追い討ちをかけるという声がある。厳しい規制値の設定に警鐘を鳴らす松田裕之氏と、独自の基準値を定める大地を守る会の戎谷徹也氏に議論してもらった。
著者
板谷 徹丸 兵藤 博信 山本 勲 岡田 利典
出版者
岡山理科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2001

40Ar/39Ar段階加熱年代測定法では同位体比測定時間の短縮が要求されている。本研究では、微小電子増倍管群を質量分析計のイオン検出側に取付け、36Ar,37Ar,38Ar,39Ar,40Arを同時に検出し、定量分析する装置を試作することを目的とする。既存の企業技術を用いた微小電子増倍管群と位置演算装置アセンブリでは実現できなかった。そこで、和歌山工業専門学校の溝川辰巳博士及び東京都立大学城丸春夫博士の研究実績と経験を基に全く新たに製作した。それはバックギャモン法であり、二次元座標系である。大気アルゴン36Ar,38Ar,40Arは同時に検出されたが、多量の40Arの信号のために約1/300の36Arや約1/1600の38Arの定量性に問題があった。しかし二次元座標系で同位体信号分布が見られ、質量分析計のイオン光学系調整に有効であることが分かった。定量分析のために一次元に配列した直線型チャンネルトロンの製作を検討した。(株)デューンの協力でそれを可能にした。我々が実現した二次元系と(株)デューンの一次元系を兼ね備えた小型質量分析計はイオン光学系調整の便利さを実現し高感度なアルゴン定量分析が可能である。独立して行ってきた二つの研究開発型企業と研究機関が協力して全く新しい超小型の高感度高精度質量分析計の共同開発体制が実現した。位置演算装置から取りだすイオン信号にはイオンカウント法を採用するが、そのための回路設計と関連する装置制作とコンピュータープログラムの開発を開始した。コンピュータによる自動制御をするためのインタフェースの製作とコンピュータ自動制御のためのプログラムの開発も開始した。計測・解析を行うコンピューターとイオンカウンティングを行う測定系の間はLANケーブルで結ばれ、制御系のプログラム開発と測定系のインターフェイスは終了した。標準空気や高純度ガスを超低濃度に分割する抽出精製系を製作した。
著者
山本 光正 宇田川 武久 齋藤 努 三宅 宏司 保谷 徹 山本 光正 坂本 稔 PAULJACK Verhoeven 前川 佳遠理 高塚 秀治 村上 藤次郎 法華 三郎信房 法華 三郎栄喜 伊達 元成 服部 晃央
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

国内・国外に所蔵される銃砲に関する文献史料(炮術秘伝書)および実物資料(銃砲)の調査を行い、16世紀なかば鉄炮伝来から19世紀末の明治初年までの日本銃砲史が5期に区分できることを示し、またその技術的変遷を明らかにした。鉄炮銃身に使用されている素材である軟鉄を作るための精錬方法である大鍛冶はすでに技術伝承が途絶えていたが、文献記録にある各工程の意味を明らかにし、その再現に成功した。
著者
友田 裕代 大桃 定洋 田中 治 北本 宏子 浜谷 徹 河野 敏明 丹野 裕
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.155-158, 1996-07-30
参考文献数
19
被引用文献数
13

アクレモニウム属菌(Acremonium cellulolyticus Y-94)に由来するセルラーゼ(アクレモニウムセルラーゼ,以下ACS 2と略)またはトリコデルマ属菌(Trichoderma viride)に由来するセルラーゼ(トリコデルマセルラーゼ,以下CEPと略)を添加してアルファルファサイレージを調製し,両者の発酵品質改善効果を比較して以下の結果を得た。1. ACS 2を添加して調製したサイレージは,無添加区,1%グルコース添加区及びCEP添加区と比較して明らかに乳酸含量が多く,L/T値も高かった。また,これらの品質改善効果は乳酸菌製剤との併用によってさらに確実なものとされた。2. ACS 2の添加量は0.01%で十分な発酵品質改善効果を示し,それ以上添加しても発酵品質が大きく変化することはなかった。3. ACS 2を乳酸菌製剤と併用添加したアルファルファの番草別発酵品質は,2番草でやや乳酸含量及びL/T値が低かったものの概ね良好で,収穫時期を考慮せずに良質発酵品の調製を可能とした。以上の結果,ACS 2の0.01%添加はアルファルファサイレージの発酵品質を改善し,乳酸菌製剤との併用によって,その効果をより確実にできることが明らかとなった。
著者
湯之上 隆 鈴木 淳 大塚 英二 大友 一雄 保谷 徹 岩井 淳 杉本 史子 横山 伊徳
出版者
静岡大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

静岡県を調査主体とする江川文庫史料西蔵調査事業と連携して調査研究を進めた。平成24年3月刊行の静岡県文化財調査報告書第63集『江川文庫古文書史料調査報告書』4冊により、約30, 000点の古文書を目録化した。本研究の前提となる第1次調査分の約20, 000点と合わせた約50, 000点にのぼる古文書調査はほぼ完了し、本研究の所期の目的は完遂した。江川文庫研究会を5回開催し、調査研究成果の公表と情報の共有を図った。国文学研究資料館の「伊豆韮山江川家文書データベース」により、調査成果を公開した。
著者
保谷 徹 箱石 大 山田 史子 横山 伊徳 小野 将
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

本研究の成果は、第1に、下関戦争を主導した英国をはじめ、仏・米・蘭各国の動向を当時の国際関係の中で立体的に解明するさまざまな一次史料の発掘にある。本研究は「19世紀列強の陸・海軍省文書を中心とした在外日本関係史料の調査報告」(平成11-12年度科学研究費補助金基盤研究(B)-(2)、課題番号:11691006、研究代表者:保谷 徹)と連携させて遂行した。これまで十分に利用されてこなかった海軍省文書をはじめ、欧米各国の日本関係史料に幅広く目配りし、とくに英国の出先機関(駐日公使)と本国外務省、あるいは軍部(出先と本国)や政府首脳の動向に関して、多くの新たな史料と論点の解明をおこなった。第2に、戦争記録の発掘によって、列強側の軍事行動の具体的有様と、当時の日本および長州藩の軍事力に関するデータと列強側の評価を具体的に明らかにすることができた。第3に、かかる軍事記録に含まれた数々の画像史料の発掘も大きな成果である。本研究遂行の過程で収集した英仏海軍省文書などの欧文史料群あるいは長州藩毛利家の国内史料、作成した目録類は、東京大学史料編纂所に寄贈され、マイクロフィルムやデジタル画像のかたちで、同所において広く公開され研究に供される。
著者
熊谷 徹 秋田 敏 和田 充雄
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.58, no.550, pp.1781-1786, 1992-06-25
被引用文献数
1

We present a new learning control method to control a multi-input-output system. In conventional learning controllers using a neural network, it is difficult to treat a multi-input-output system because of the difficulty in designing reference models. Hence, we propose to divide a complex plant into sub-plants and to use a learning controller for each one. We use our method to the regulation problem of the inverted pendulum that is a one-input, two-output system. In the simulation and the experimental system, we regulate the inverted pendulum and show the effectiveness of this method. We also show that our learning control system can regulate a system that has a time lag between the input and the output signals. Moreover, we show that a reference model of order lower than the plant order is available.
著者
山本 博文 佐藤 孝之 宮崎 勝美 松方 冬子 松澤 克行 横山 伊徳 鶴田 啓 保谷 徹 鶴田 啓 保谷 徹 横山 伊徳 小宮 木代良 杉本 史子 杉森 玲子 箱石 大 松井 洋子 松本 良太 山口 和夫 荒木 裕行 及川 亘 岡 美穂子 小野 将 木村 直樹 松澤 裕作
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、江戸時代および明治時代に編纂された史料集を網羅的に蒐集し、その記事をデータベースとして一般公開すること、蒐集した史料の伝存過程および作成された背景について分析・考察すること、を目的としている。本研究は、従来、交流する機会のなかった異なる分野の研究者が、1つの史実を通じて活発な議論を戦わせる土壌を作り、近世史研究の進展に大きく寄与することになった。
著者
渡邊 公一郎 今井 亮 横山 拓史 板谷 徹丸 三谷 泰浩 小林 哲夫 本村 慶信 セティジャジ ルーカスドニィ 高橋 亮平 米津 幸太郎 糸井 龍一 池見 洋明 実松 建造 HARIJOKO Agung SHERSTEN Anders IDRUS Arifudin WARMADA I Wayan DUNCAN Robert A.
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

インドネシア及びフィリピンの金・銅鉱徴地と地熱資源、タイ及びマレーシアの含REE花崗岩風化殼、フィリピンの斑岩銅鉱床および浅熱水性金鉱床についての地質調査を行い、鉱床生成条件の解析に基づく資源量と開発可能性の評価を行った。また、地質試料と室内実験データについて、地理情報システムとデジタルデータベースを併用した統合管理システムを構築した。
著者
岡崎 文明 一ノ瀬 正樹 小浜 善信 伊集院 利明 谷 徹 榊原 哲也 杉田 正樹 日下部 吉信 須藤 訓任 赤井 清晃 柏端 達也 塩路 憲一 古田 智久 三浦 要 菊地 伸二
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本研究の課題は<西洋古代から現代に至る二千六百年に及ぶ哲学史の統一的理解・再構築は可能か?>である。我々は共同研究を通じて再構築は可能であると結論することができた。これは「実存的歴史観」(vde.渡邊二郎『歴史の哲学-現代の思想的状況-』講談社、1999)によって支えられる。その具体的な姿は本研究グループの各メンバーによって各に示される。研究代表者の見解を要約すれば、西洋哲学史には2伝統、即ち古代ギリシア哲学(=ヘレニズム=善の優位性の思想)の伝統と西洋中世以降の哲学(=ヘブライズム=存在の優位性の思想)の伝統とが存存する。両伝統における「万有の根源の解釈」は根本的に異なる。しかし両者は新プラトン主義(原型)の第2段階「存在者-生命-知性」(三一)を或る仕方で共有することによって相互影響を受け、中世以降に新たな思想を生む。その結果、中世では存在論が、近世では認識論が、現代では生命論、新たな認識論と存在論がそれぞれ中心となった新しい哲学生まれる。中世から現代に至る諸哲学は1セットとして、ギリシア哲学に対峙し得る。その内容は下記の研究成果に示される。我々の研究成果の一部はまず第1の共同研究成果論文集『西洋哲学史の再構築に向けて』(1999)に示される。この外にもメンバー21人の各の研究論文等においても示される。その成果総数は学術論文209本、國内外の学会・研究会口頭発表87回、図書(単著)9冊である。更に平成15年中に第2の共同研究成果論文集『西洋哲学史観と時代区分』を公刊しようとしている。続く第3の共同論文集『現代の哲学-二千六百年の視野において-』は平成15年度科学研究費補助金(研究成果公開促進費)に申請中である。さらに第4の共同論文集『西洋哲学史再構築試論』も平成16年度科究費(研究成果公開促進費)に申請する予定である。以上が研究成果概要である。
著者
圓谷 徹彦 佐々木 光信 小原 甲一郎
出版者
日本保険医学会
雑誌
日本保険医学会誌 (ISSN:0301262X)
巻号頁・発行日
vol.90, pp.186-195, 1992-12-15
被引用文献数
2

1980年から1988年の契約年度に標準体として契約した男性について保険年度1年から5年までを調査対象として選択区分別保険年度別死亡指数をみると,面接士扱の場合,保険年度1年度の選択効果が他の選択区分に比べて不良で,2・3・4年度も良好ではない。さらに災害死と自殺を除いた保険年度別疾病死亡指数をみると,到達年齢で30歳代までは選択効果がみられるが,40歳代においては,選択効果が認められない。面接士の選択効果の補強を体格データの面から行うため,診査医扱の体格データと他の体況データ(血圧・尿糖)の異常出現率の関係について年齢訂正Odds比の算出により分析した。その結果,BMIが25以上になると有意に体況異常の出現率が増加することがわかった。従って面接士の体格基準を他の選択区分と一率に運用することには問題があるとの結論に至った。肥満群では,再診査による体況の確認を行う必要性があると思われた。
著者
島本 由紀子 山本 弘子 今井 純好 遠藤 紀雄 亀谷 徹
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.432-440, 1988-08-31

1971年から1984年までの13年間に当院で入院加療した小児悪性腫瘍125例(1部121例)について,種類,年齢別患者数,年度別患者数,5年生存率,ALL及びnon-Hodgkinリンパ腫については予後解析を行なった。ALLは,悪性腫瘍の41%,AMLは22%を占め,急性白血病で全悪性腫瘍の63%を占めた。固形腫瘍の中では,神経芽細胞腫の頻度が最も高く,全腫瘍の16%を占めた。神経芽細胞腫は副腎原発のもの,初発時年齢1歳以上のものは極めて予後不良であり,各々5年生存率は12.5%,15%であった。non-Hodgkinリンパ腫ではmodified LSA_2-L_2療法が極めて有効な治療法と考えられた。ALLにおいては予防的頭蓋背椎放射線照射群が他の治療群に比して生存率,骨髄再発率,中枢神経系浸潤率においても有効と考えられた。