著者
加藤 貴志 岸本 周作 井野辺 純一 稲垣 敦
出版者
医学書院
雑誌
総合リハビリテーション (ISSN:03869822)
巻号頁・発行日
vol.44, no.12, pp.1087-1095, 2016-12-10

要旨 【はじめに】脳損傷者の運転技能について神経心理学的検査(以下,検査)との関連が報告されているが,運転技能予測に有効な検査は確立されていない.今回筆者らは脳損傷者の運転技能と検査の関連を検討した研究を対象にメタ分析を実施し,運転技能予測に有効な検査と認知機能を検討した.【方法】MEDLINE,医学中央雑誌など8つのデータベースから脳損傷者に対し実車評価を実施しているなどの基準を満たした研究を抽出し,2つ以上の研究で用いられていた検査の標準化効果量・統合オッズ比を求めた.【結果】11,047文献から20文献が抽出された.このうち9検査にメタ分析を行った結果,Trail-Making Test(TMT)-A,コンパス,道路標識の効果量が高く,注意力や遂行機能など,複数の認知機能が運転技能予測に関与している可能性が示された.【考察】結果より運転技能予測に関連する認知機能について示唆が得られた.今後これらの知見をもとに,国内にて運転技能予測に有効な検査について検討を重ねていく必要がある.
著者
花田 匡利 及川 真人 名倉 弘樹 竹内 里奈 石松 祐二 城戸 貴志 石本 裕士 坂本 憲穂 迎 寛 神津 玲
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.93-98, 2022-12-26 (Released:2022-12-26)
参考文献数
20

近年,間質性肺疾患に対する呼吸リハビリテーションに関する報告が集積され,診療ガイドラインにおいても弱いながら推奨されるレベルに位置付けられている.しかし,不均質な病態かつ,難治性疾患という本疾患の基本的特徴は呼吸リハビリテーションに様々な影響を及ぼし,COPDを対象として確立されたエビデンスの高いプログラムを適用できないことも少なくない.そのため今後,従来の呼吸リハビリテーションとは異なる疾患特異的な方法論の確立,さらには維持プログラムのあり方が重要な課題となる.
著者
小出 あつみ 間宮 貴代子 阪野 朋子 松本 貴志子 山内 知子 山澤 和子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 2019年度大会(一社)日本調理科学
巻号頁・発行日
pp.86, 2019 (Released:2019-08-26)

【目的】セロリは18世紀中頃からサラダとして食されるようになった。現在は生食だけでなく,シチューなどの香味野菜や炒め物のアクセントとして幅広く利用されている。しかし,セロリは一般的に好まれない傾向がある。本研究では,セロリについて,生および加熱調理法別の嗜好性を明らかにし,好まれるセロリの調理法について検討した。【方法】セロリは中央部分を5mm幅に切って試料とした。試料は生と茹で・蒸し・焼き・揚げの各方法で火が通るまで加熱した。官能評価は,N女子大学生27名(平均年齢21.6歳)をパネルとして,5点尺度で色,香り,硬さ,味,歯触り,総合の6項目について分析型官能評価を採点法で,嗜好型官能評価を順位法で行った。データの統計処理は多重比較検定のTukey法とNewell & MacFarlaneで行い,統計的有意水準を5%で示した。さらに官能評価の結果に基づき,好まれるセロリ料理4品を提案した。【結果および考察】官能評価の採点法では,生と比較して茹で加熱は有意に色が薄かった。4種類の方法で加熱したセロリは生より有意に軟らかく,味が薄く,歯触りがないと評価された。香りと総合に有意差はなかった。嗜好型分析評価の順位法では,生と比較して茹で加熱の色と硬さが有意に好まれ,茹でと揚げ加熱の味が有意に好まれた。香り,歯触りおよび総合に有意差はなかった。したがって,セロリの色と味を薄くし,歯触りを弱く,硬さを軟らかくする茹で加熱法が,セロリの生および4種類の加熱法において最も好まれることが示された。この結果に基づき,セロリと豆のリボリッタ・鶏手羽元とセロリのトマト煮・夏野菜の冷やし茶わん蒸し・セロリのかき揚げを好まれるセロリ料理として提案した。
著者
池田 あゆみ 谷 将之 金井 智恵子 髙山 悠子 大野 泰正 太田 晴久 山縣 文 山田 貴志 渡部 洋実 橋本 龍一郎 岡島 由佳 岩波 明 加藤 進昌
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.133-141, 2014-02-15

抄録 成人アスペルガー障害(AS)を対象に共感指数(EQ)およびシステム化指数(SQ)を含む自閉症スペクトラム障害関連の質問紙を施行し,ASの臨床的特徴と質問紙の有用性を検討した。健常群と比べAS群でEQが有意に低く,SQが有意に高かった。EQとSQに関してAS群の男女間に有意差はなく,ともに超男性脳傾向を示した。AS群においてのみEQと自閉症スペクトラム指数(AQ),SQとAQ,EQと対人的反応性指数(IRI)の相関を認めたが,EQとSQの相関,これらとパーソナリティ尺度との相関は認めなかった。EQおよびSQは,ASの低い共感能と高いシステム化能を反映する指標であり,パーソナリティに影響を受けないため,成人のASを診断する有用な指標となり得る。
著者
阿部 眞理子 伊藤 裕之 尾本 貴志 篠﨑 正浩 西尾 真也 安徳 進一 三船 瑞夫 当金 美智子 新海 泰久
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.843-847, 2014-11-30 (Released:2014-12-01)
参考文献数
9
被引用文献数
1

症例は71歳女性.40歳で糖尿病と診断され,近医で経口血糖降下薬による治療を受けていたが血糖コントロールは不良で,2014年4月よりイプラグリフロジン50 mgが追加された.以後,強い口渇を自覚し,投与後9日目に小脳・脳幹梗塞を発症して入院した.血糖値は219 mg/dl, HbA1c 9.8 %であり,ヘモグロビン13.4 g/dl(3月には,11.0 g/dl),ヘマトクリット40.6 %(同35.3 %)より,脱水が示唆された.心電図では虚血所見があり,ABIは0.85/0.76と低値で,超音波検査で両側の前脛骨~後脛骨動脈に狭窄・閉塞がみられた.同薬を中止し,エダラボンと濃グリセリンの投与,インスリン治療を行い,軽快退院した.本例は高齢,非肥満,利尿薬併用の糖尿病で,脱水により脳梗塞を発症したと推察された.同薬の投与前に,動脈硬化のスクリーニングを行うことが望ましい.
著者
藤田 淳也 小倉 貴志 大河内 一弥 松本 典剛 澤田 賢治 金子 修
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.142, no.3, pp.328-338, 2022-03-01 (Released:2022-03-01)
参考文献数
25
被引用文献数
2

Threat modeling is a process to determine effective cybersecurity measures to secure industrial control systems (ICSs). However, deep cybersecurity knowledge is required to perform threat modeling processes and those results including prioritization of cyber attack scenarios are depended on security analysts. To reduce the dependency of analysts, it is required to express cyber attack scenarios with a structured model. In this study, a new structured model that expresses cyber attack scenarios for ICSs is proposed. The proposed model is based on the Diamond model and capable of expression behaviors of adversary in a targeted system by a structured form. The model makes it possible to express structured cyber attack scenarios and reduce dependency of analysts. This paper provides a detail of the proposed model and evaluation results of the model in terms of the usefulness of threat modeling.
著者
馬場 志郎 大東 貴志 橘 政昭 出口 修宏 実川 正道 畠 亮 田崎 寛
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雜誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.82, no.12, pp.1916-1923, 1991-12-20
被引用文献数
10 2

経尿道式前立腺温熱治療器"ブロスタトロン"を用いて31例の前立腺肥大症症例に高温度治療法を試み,自覚的症状,他覚的所見の変化を検討しその効果を判定した。経尿道的に尿道前立腺部に挿入する22Fの治療用バルーンカテーテルはマイクロウエーブアンテナと冷却潅流回路を備えており,高出力で前立腺内部を安全に加熱できる。尿道内最高治療温度は43.3〜45.5℃(44.7±0.96℃:mean±S.D.)で平均出力は27.4Wattであった。治療時間は単回,1時 間ですべて外来通院で行った。1例には治療後尿閉が改善せずTURPを行い切除標本を組織学的に観察した。尿道粘膜はよく保存されているわりに前立腺組織内には,間質の壊死性変化のみならず腺管腔内に脱落した萎縮腺上皮細胞も観察され,プロスタトロンによる温熱効果が組織学的に証明された。のこりの30例の効果判定は自覚的症状,残尿量ならびに最大尿流量率を点数で表し治療後8週目で治療前の点数と比較した。自覚的症状,他覚的所見の両方とも点数の改善が認められたのは13例(43.3%),他覚的所見に改善がみられず自覚的症状のみが改善されたものが14例,自覚的症状scoreが不変で他覚的所見scoreが改善されたもの2例,これらの症例を合計すると29例(96.7%)になんらかの改善が認められた。総合scoreで,25%以上scoreが減少したものを『有効』,24%未満10%以上を『やや有効』とすると有効率は各々53.3%,37%であった。
著者
鈴木 郁海 根岸 信太郎 池上 貴志
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.140, no.6, pp.521-530, 2020-06-01 (Released:2020-06-01)
参考文献数
18

It is expected to promote the introduction of renewable energy (RE), such as photovoltaic (PV) and wind power (WP), from the view points of carbon dioxide reduction and diversification of energy sources. However, as the introduction of RE into the conventional power grid, output curtailment of RE will increase due to supply and demand balance constraints. In this study, we have developed a model and data which enable long-term power supply and demand analysis based on some scenarios. Using this model and data, we analyzed the transition of the amount of RE generation and the amount of RE curtailment per installed capacity. As a result, the change in the facility utilization rate of PV and WP is clarified quantitatively based on the influence of RE curtailment. The amount of PV curtailment was significantly increased in Kyushu and Tohoku area, where RE is particularly widespread. The results of this paper can be used to evaluate how and when it is necessary to take measures such as the introduction of storage batteries.
著者
藤井 貴志
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.91, pp.95-110, 2014-11-15

安部公房「他人の顔」、川端康成「片腕」、澁澤龍彦「人形塚」は昭和三十七年末から約一年の間に執筆されたテクストであるが、その背景にM・カルージュの指摘する<独身者の機械>という近代の神話を見出すことができるだろう。<独身者の機械>とは「人間的感覚の喪失」および「女性との関与や交感の不可能性」を<独身者>および<機械>のメタファーで捉えた概念だが、三篇のテクストはいずれも<異形の身体>を通してしか外界(他者)と関係を持つことができない主体の自己回復の虚しい試みとその挫折を描いている。澁澤自身のカルージュ受容、また土方巽の暗黒舞踊を通じた<物>としての<異形の身体>への関心、それと並行したベルメールの球体関節人形に纏わる言説を探り、<独身者の機械>の時代ともいうべき昭和四十年前後の言説状況を浮上させる試みである。
著者
小出 あつみ 間宮 貴代子 山内 知子 阪野 朋子 松本 貴志子
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.66, 2014

<b>目的</b> 愛知県岡崎市名産の八丁味噌は赤褐色で発酵臭があり,濃厚なうま味と渋みを持つ個性的な味噌である.本研究は八丁味噌を使用した新たな菓子とパンの商品開発を試み,その特性と嗜好性について検討した. <b>方法</b> 味噌は無添加豆味噌を使用した.菓子とパンは洋菓子類,和菓子類およびパン類に分類して,栄養価と原価を求めた.官能評価はパネリスト16人を対象に8項目ついて「八丁味噌の特性を生かせているか」を5点尺度の評点法で評価した.嗜好評価として好きな順番に1位~3位までを選んだ.データはTukey法による多重比較検定を行い,統計的有意水準を5%で示した.<b>結果</b> 官能評価の結果から,加熱しない味噌は酸味が強く,塩辛く感じることが示され,味噌を入れた生地では味噌の味と香りが減少した.調製時に砂糖との味のバランスに配慮する必要性を認めた.評点法(総合)と嗜好評価の上位5位の中に共通して芋プリン味噌カラメルかけ・味噌ダックワーズ・味噌シフォンケーキ・味噌鬼まんじゅうが入ったので,これらの菓子は味噌の特性を活かした好まれる菓子だと考えられた.以上の結果から,総体的に八丁味噌の使用は洋菓子類で評価が高く,薄力小麦粉,乳製品,砂糖,卵を使用することで味噌の塩辛さをまろやかにして八丁味噌の特性を活かした好まれる菓子となることが示され,今後の商品開発に向けて有用な資料を得た.<u></u>
著者
亀田 尭宙 貴志 俊彦 原 正一郎
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:21888957)
巻号頁・発行日
vol.2019-CH-119, no.12, pp.1-4, 2019-02-09

京都大学東南アジア地域研究研究所では,戦前戦中に発行された東アジアの絵葉書をデータベースとして整理 ・ 公開している.これまで国際連携のために,Linked Open Data や International Image Interoperability Framework に対応した公開を進めてきた.また,それぞれの弱点である,ドメイン研究者によるデータの簡便な登録と更新や応答の早い検索 API について,当研究所が構築してきた My データベースや Elasticsearch との連携によって補っている.本稿では,データの具体的な形式やシステム間の連携について詳述し,活用に至るまでの課題について議論する.
著者
岡田 信弘 新井 誠 徳永 貴志 木下 和朗 只野 雅人 赤坂 幸一
出版者
北海学園大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

(1)本共同研究の目的・課題:本共同研究は、密接な関わりを有する「議会と時間」をめぐる諸問題を国際的な視野で検討することにより、日本の国会が直面している議会審議と運営に関わる問題点を明らかにするとともに、それを解消するための方策を探究しようとするものである。平成30年度は、主に、外国(特にフランス)の研究者と日本の実務家との意見交換を通じて問題点とそれを解決するための処方箋の明確化に努めた。また、フランスでのワークショップの合同開催により、国際的な学術交流も試みた。(2)研究会の開催:平成30年7月に、フランス・サンテチエンヌ大学のDisant教授を本科研費で招聘し、北海道大学、慶應大学、同志社大学で「議会・時間・憲法院」の三者関係に関わる問題点についての報告をしてもらった。また12月には東京で、国会図書館と議院法制局の職員を招いて研究会を開催し、「議会運営における時間」をめぐる諸問題についての意見交換を行った。会期不継続の原則を廃止した場合の問題点など、研究者がなかなか気がつかない論点を知ることができ有益であった。(3)国際ワークショップの合同開催:平成31年3月に研究代表者と分担者が渡仏し、リール大学(テーマ:「議会と時間」ーフランスと日本の視点の交錯)とINALCO(テーマ:日本における民主主義、憲法及び議会)で研究成果の一部を公表するためのワークショップを合同で開催し、フランスの研究者や学生と意見交換を行った。フランスに限定されるが、日本の憲法や議会に関する国際的な情報発信を行うことができたように思う。
著者
西山 保弘 工藤 義弘 矢守 とも子 中園 貴志
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.36 Suppl. No.2 (第44回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A1O2003, 2009 (Released:2009-04-25)

【目的】 本研究では温浴と冷浴との温度の落差が自律神経活動や体温に与える影響を検討したので報告する.【方法】 文書同意を得た健常男性5名(平均年齢23.8±4.91歳)に温浴41°Cと冷浴15°Cならびにその両方を交互に行う交代浴の3つの部分浴を実施した.交代浴の方法は水関らの温浴4分,冷浴1分を4回繰り返し最後は温浴4分で終わる方法に準じた.温浴のみは計20分、冷浴のみは計10分浸漬した.安静馴化時から部分浴終了後120分間の自律神経機能、舌下温度、血圧、心拍数、動脈血酸素飽和度、手足の表面皮膚温を検出した.測定間隔は安静馴化後、施行直後、以下15分毎に120分までの計7回測定した.表面皮膚温度は、日本サーモロジー学会の測定基準に準じサーモグラフィTH3100(NEC三栄株式会社製)を使用した.自律神経機能検査は、心電計機能を有するActivetracer (GMS社製 AC301)を用いて被検者の心拍変動よりスペクトル解析(MemCalc法)を行いLF成分、HF成分を5分毎に平均値で計測した.統計処理は分散分析(one way ANOVA testと多重比較法)を用いた.【結果】 副交感神経活動指標であるHF成分は、交代浴終了後60分以降より有意差をみとめた(P<0.05).温浴と冷浴は終了後60分で変化が一定化し有意差は認めなかった.交感神経活動指標とされる各部分浴のLF/HF比は、温浴と冷浴は変化が少なく交代浴は終了後60分から低下をみたが有意差は認めなかった.舌下温度は、交代浴と温浴(P<0.01)、交代浴と冷浴(P<0.01)、温浴と冷浴(N.S.)と交代浴に体温上昇を有意に認めた.表面皮膚温にこの同様の傾向をみた.最高血圧は、交代浴と温浴(P<0.01)、交代浴と冷浴(P<0.01)、温浴と冷浴(P<0.01)で相互に有意差を認め交代浴が高値を示した.【考察】 交代浴と温浴および交代浴と冷浴の相異はイオンチャンネル(温度受容体)の相異である.温浴は43°C以下のTRPA4、冷浴は18°C以下のTRPA1と8°Cから28°CのTRPM8、交代浴はこのすべてに活動電位が起こる.もう一つは温度幅である.温水41°Cと冷水15°Cではその差は26°C、体温を36°Cとすれば温水温度とは5°C、冷水温度とは21°Cの温度差がある.この温度幅が交代浴の効果発現に寄与する.単温の温浴や冷浴より感覚神経の刺激性に優れる理由は,温浴の41°Cと冷浴の15°Cへの21°Cの急激な非侵害性の温度差が自律神経を刺激しHF成分変化を引き起こす.また交代浴の体温上昇からは、温度差は視床下部の内因性発熱物質(IL1)を有意に発現させたことなる.【まとめ】 温度落差が自律神経活動に及ぼす影響は、単浴に比べ体温を上昇させること、副交感神経活動を一旦低下を惹起し、その後促通するという生理的作用に優れることがわかった.
著者
根岸 信太郎 池上 貴志
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.139, no.12, pp.757-766, 2019-12-01 (Released:2019-12-01)
参考文献数
20
被引用文献数
6

In this paper, a new method of water pumping scheduling in a water distribution system with providing balancing reserves to power systems is proposed. This method enables to obtain a daily schedule of pumping water and balancing reserves, which is based on prices of electric energy and balancing reserves, hourly water demand profile, and properties between water flow quantity and consumption electricity of water pumps. The proposed method consists of an optimization model which is formulated by Mixed Integer Linear Programming (MILP). The constraints about the fluctuation of the volume of water in a reservoir, which is occurred by providing the balancing reserves, is added into the proposed model. Adding these constraints, stable water distribution is enabled even when the balancing reserves are activated. To verify the validity of the proposed method, simulations of water pumping scheduling in some cases were done. As a result, net operational cost was decreased when water pumps provided the balancing reserves. Moreover, the operational feasibility of providing the balancing reserve from water pumps is clarified.
著者
玉置 元 吉村 卓也 品川 貴志
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
Dynamics and Design Conference : 機械力学・計測制御講演論文集 : D & D (ISSN:13480235)
巻号頁・発行日
vol.2001, 2001-08-03

It is important to get the objective evaluation of human sensation for vibration. The one of the methods is to use the vibration contour for human sensation standardized by ISO. It explains the relation between the frequency and the vibration level at a certain frequency range where the subject feels those vibrations in the equal strength. This study investigates the vibration responses of the human body at the equivalent strength to understand why they feel those vibrations equal. As a result, an average contour of plural subjects for human sensation becomes similar to the contour standardized by ISO. The conditions of human vibration change at about 10Hz.