著者
幸田 良介 小林 徹哉 辻野 智之 石原 委可
出版者
地方独立行政法人 大阪府立環境農林水産総合研究所
雑誌
大阪府立環境農林水産総合研究所研究報告 (ISSN:21886040)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.9-13, 2015 (Released:2020-04-02)

シカによる人工林被害状況を広域的に把握するために, スギ・ヒノキ人工林において剥皮被害割合を調査し,IDW 法を用いて剥皮被害度の空間分布図を作成した.スギ林での剥皮被害度は全体的に低く,大阪府ではスギよりもヒノキの方が剥皮被害を受けやすい傾向にあると予想された.スギ林の剥皮被害度には被害地域の偏りが見られなかったのに対し,ヒノキ林での剥皮被害度は北摂の西側地域でのみ高く,被害地域の明確な偏りが見られた. 剥皮被害度の分布状況は落葉広葉樹林での下層植生衰退度の分布状況と一致せず,剥皮被害の発生にはシカ生息密度以外にも様々な環境要因が影響しているものと予想された.今後は剥皮害発生状況とシカ生息密度や様々な環境要因との関係について解析していくことが求められる.
著者
辻村(伊藤) 貴子
出版者
公益財団法人 国際交通安全学会
雑誌
IATSS Review(国際交通安全学会誌) (ISSN:03861104)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.22-31, 2021-06-30 (Released:2021-06-30)
参考文献数
33

新型コロナウイルス感染症の日本における全国的な感染拡大は、医療提供体制の確保をはじめ、社会、経済、教育など、さまざまな領域で数多くの問題を生じさせた。本稿は、感染症と法の関わりについて論じる。法に基づく行動制限措置について、憲法、行政法等に基づく対応の現状や周辺問題に言及する他、患者や家族等に対する偏見差別について、過去のハンセン病政策への反省を踏まえた上で、法的な観点から考察する。
著者
児玉 真二 椙浦 一輝 中西 省太 坂井 大介 辻村 吉寛 田中 学 MURPHY Anthony B.
出版者
一般社団法人 溶接学会
雑誌
溶接学会論文集 (ISSN:02884771)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.80-87, 2013 (Released:2013-04-17)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

The influences of welding condition on the atmospheric nitrogen mixing into the arc plasma in helium GTA welding was analyzed by numerical simulations. In order to evaluate the effects of the convection flow and the diffusion on the nitrogen mixing phenomenon, the distributions of the Peclet number was used. Elongation of the electrode length has low impact on the decrease of shielding gas concentration because the convection flow becomes dominant in this area which indicates higher Peclet numbers. Meanwhile, the nitrogen diffusion increases in the plasma area with the temperature of about 10,000K, so that elongation of the arc length leads to a remarkable decrease of shielding gas concentration. Additionally, the impact of convection flow increases in the arc center area where high-velocity plasma jet exists, and the shielding gas concentration tends to rise owing to higher welding current in the condition of sufficient shielding gas flow rate.
著者
辻 紀海香 加賀美 りさ 社方 健太郎 加藤 秀弘
出版者
公益社団法人 日本航海学会
雑誌
日本航海学会論文集 (ISSN:03887405)
巻号頁・発行日
vol.130, pp.105-113, 2014 (Released:2014-07-01)
参考文献数
19

In order to develop Under Water Speaker system (UWS) incorporating species specific audible properties, we examined cetacean sighting survey data collected by hydrofoil crew from four major hydrofoil sea lanes, in 2008 – 2011; “Northern Kyushu (including Busan-Iki-Tsushima routes)”, “Kagoshima”, “Izu-Oshima (including Atami routes)” and “Sado”. In “Northern Kyushu” cetaceans were tended to be frequent in offshore deeper than 100m. In “Kagoshima”, cetaceans including humpback whales were mainly observed in winter. In “Izu Oshima” it was remarkable that sperm whales occurred in winter to early spring with peak of January to March, and also it seemed to be currently increasing. Baird's beaked whales also occurred in winter in addition to regular occurrences in summer. In “Sado”, minke whales were mainly sighted in month from March to June. So as to increase accuracy in cetacean species identification, it is desire to conduct educational lecture and training for cetacean species identification.
著者
伊藤 錬磨 金子 佳史 中西 宏佳 辻 国広 吉田 尚弘 冨永 桂 辻 重継 竹村 健一 山田 真也 土山 寿志
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.1457-1463, 2012 (Released:2012-05-28)
参考文献数
14

症例は60歳男性.ニガクリタケを摂取した30分後に嘔吐,腹痛が出現し来院.第2病日に症状は一旦軽快したが,第3病日に嘔吐,腹痛,黒色便を認めた.第4病日の上部消化管内視鏡検査にて上十二指腸角から十二指腸下行部にかけ連続性,全周性に発赤,浮腫,びらん,出血を認めた.保存的加療にて症状は経時的に軽快した.第9病日の内視鏡検査では十二指腸下行部に出血はみられず,顆粒状粘膜や線状潰瘍を認めた.第18病日に症状軽快し退院.退院後の内視鏡検査では線状潰瘍瘢痕を残すのみであった.キノコ中毒における消化管病変の報告は少なく,またその経時的変化を内視鏡的に追えた自験例は貴重であると考えられた.
著者
廣畑 吉昭 小野 滋 薄井 佳子 馬場 勝尚 辻 由貴 廣谷 太一 関根 沙知 堀内 俊男
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.1089-1093, 2021-12-20 (Released:2021-12-20)
参考文献数
16

症例は14歳の男児.Haller index 4.1の漏斗胸に対してNuss法を施行した.術後経過は良好で術後12日目に退院した.術後35日目の夜間から胸痛,体熱感が出現し,翌日から嘔吐を認めた.近医を受診し,頻脈と単純X線検査で心拡大を指摘され,心膜炎の疑いで当院救急外来を受診した.超音波検査で心囊液の貯留と心房心室の拡張障害を認め,心タンポナーデと診断した.心囊ドレナージ術を施行したが,発熱が遷延し,排液は減少せず,細菌培養検査では菌を同定できなかった.ペクタスバー®(メディカルU&A,以下バー)の偏位もないことから,反応性の心囊液貯留と診断し,ドレナージ術後4日目にバー抜去術を施行した.抜去術後に症状は直ちに改善し,抜去術後11日目に退院した.Nuss法の合併症として,反応性の心囊液貯留による遅発性の心タンポナーデは非常に稀で重篤な合併症であり,遅発性合併症の可能性に留意してフォローする必要がある.
著者
鄭 一止 辻原 万規彦
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.569-576, 2019-10-25 (Released:2019-11-06)
参考文献数
19

郊外に立地する社宅街の場合、当企業が撤退すると同時に衰退するか、または住宅地として変容するのが一般的であり、これらを例にした関連研究は多く行われている。一方、熊本市健軍エリアにつくられた三菱重工業熊本航空機製作所の社宅街は、戦後すぐとも寮の跡地に店舗が立ち並ぶなど、店舗が集積する大きな商店街として成長した。工場の跡地には陸上自衛隊が駐屯し、近くに県庁も移転し、新しい需要も生まれたこともあり、1960年代から70年代にかけて商店街はピークとして繁盛した。本論文は、社宅街の形成史をまとめるとともに既存の都市基盤施設をもとに、健軍エリアが熊本市東部の中心地としてどのように成長したのかについて、土地利用の変遷に着目し、以下の点で明らかにした。 (1) 近代都市計画的な要素が多く反映された熊航と社宅街のまちづくり史をまとめた。(2) 戦時中に建設された都市基盤施設との関連に着目して、健軍エリアの戦後の変容過程をまとめた。(3) 戦後の社宅街を対象に、建物用途と街区の変遷を詳細に分析した。
著者
浜田 恵 伊藤 大幸 片桐 正敏 上宮 愛 中島 俊思 髙柳 伸哉 村山 恭朗 明翫 光宜 辻井 正次
出版者
一般社団法人 日本発達心理学会
雑誌
発達心理学研究 (ISSN:09159029)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.137-147, 2016 (Released:2018-06-20)
参考文献数
37
被引用文献数
3

本研究では,小学生および中学生における性別違和感を測定するための尺度を開発し,性別違和感が示す,内在化問題および外在化問題との関連について検討することを目的として調査を行った。小学校4年生から中学校3年生までの5,204名(男子2,669名,女子2,535名)を対象として質問紙を実施し,独自に作成した性別違和感に関する13項目と,抑うつおよび攻撃性を測定した。因子分析を行った結果,12項目を含む1因子が見出され,十分な内的整合性が得られた。妥当性に関して,保護者評定および教員評定による異性的行動様式と性別違和感との関連では,比較的弱い正の相関が得られたが,男子の本人評定による性別違和感と教員評定の関連には有意差が見られなかった。重回帰分析の結果では,性別違和感と抑うつおよび攻撃性には中程度の正の相関が示された。特に,中学生男子において性別違和感が高い場合には,中学生女子・小学生男子・小学生女子と比較して抑うつが高いことが明らかになった。
著者
辻村 卓 荒井 京子 小松原 晴美 笠井 孝正
出版者
Japan Association of Food Preservation Scientists
雑誌
日本食品保蔵科学会誌 (ISSN:13441213)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.35-40, 1997-01-25 (Released:2011-05-20)
参考文献数
14

冷凍あるいは凍結乾燥処理を施した食品中のビタミンおよびミネラルについて実験した。いも2種類野菜11種類を実験試料とした。適当な大きさに切断した試料をブランチング処理後, これらに冷凍および凍結乾燥処理を施し, 以後12カ月間にわたり水分, カロチン, B1, B2, ナイアシン, ビタミンCについて分析を行い, 冷凍および凍結乾燥後の冷蔵保存が各試料中の栄養成分の残存とどのような関係になるかを検討した。(1) ブランチング処理試料についてはカロチン, B1, ビタミンCについて分析を施した。西洋かぼちゃは新鮮試料と比較してB125%, ビタミンC30%を減少させた。しゅんぎくはB115%, ビタミンC30%を失った。カロチンは一定量を示した。(2) 12ヵ月間-24℃に保存した冷凍試料の場合, 水分は変動がない。カロチン含有量が減少したものはさつまいも, チンゲンツァイ, わらびなどであった。 B1, B2, ナイアシンは分析の結果減少を認めなかった。ビタミンCはえんどう (グリーンピース), しゅんぎくで減少した。(3) 12ヵ月間冷蔵庫中に保存した凍結乾燥試料の場合, 水分の変動はなかった。カロチン含有量はアスパラガス, さやえんどう, 西洋かぼちゃ, キャベツ, しゅんぎく, チンゲンツァイ, にんじん, わらびなどで減少した。B1, B2, ナイアシンでは減少を認めなかった。ビタミンCはアスパラガス, さやえんどう, キャベツで減少を認めた。本実験の研究費の一部はビタミンC研究委員会からの援助によるものである。
著者
尾辻 義人 前田 忠 中島 哲 入江 康文 村山 忠裕 今村 一英 福岡 義雄
出版者
Japanese Society of Tropical Medicine
雑誌
Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene (ISSN:03042146)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.59-65, 1974-06-15 (Released:2011-05-20)
参考文献数
5

フィラリア症は, フィラリア性熱発作, リンパ管炎, 乳び尿, 陰嚢水腫, 象皮病等の多彩な症状を呈する疾患である。鹿児島県はバンクロフト糸状虫症の濃厚な流行地であり, 特に奄美大島地区は高度な浸淫がみられ, 1962年のフィラリア検診の結果でもMf陽性率は11.8%で, かつては多くの典型的な象皮病患者がかなりみられた。然しながら最近では典型的な象皮病をみる機会は減少しつつあり, 著者が行った鹿児島坊津町清原地区における, 1954年から1965年にいたる11年間のフィラリア有症者の追跡調査の結果をみると, 陰嚢水腫3例, 乳び尿7例の新発生をみているが, 象皮病の新発生は1例もなかった。すなわち乳び尿等は新発生があるが象皮病患者は半減していた。最近我々は, 巨大な陰茎, 陰嚢象皮病患者を経験したので報告する。症例は鹿児島県大島郡徳之島在住の44才の男性である。生来の白痴でIQは測定不能であった。生後13才迄は蚊の多い山間の家に住んでいた。14才の頃から月に1-2回熱発作があり, 30才位迄続いた。17才頃から陰茎が異常に大きくなりだして34才の時には膝位の長さになった。34才の時保健所の検診でミクロフィラリア陽性といわれ治療を受けた事がある。当科初診時, 陰茎長は恥骨上縁から58cm, 陰嚢周は76.8cm, 冠状溝周43.5cm, 亀願周50.5cmであった。陰嚢, 陰茎を合わせた重量は18.5kg (患者体重52.6kg) もあった。外尿道口は判然としなかったが, 亀頭先端に不規則にみられる溝から尿が滲みだしていた。各種の検査を行ったがEPT皮内反応が陽性であり%赤沈値中等度促進, 軽度の貧血, 尿蛋白 (+), CRP (+) の他には特に異常所見はみられなかった。
著者
小松 敏彦 松下 唯夫 鳴川 六司 辻 忠
出版者
大阪外国語大学
雑誌
大阪外国語大学論集 (ISSN:09166637)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.257-264, 1990-03-31

本研究は、健康な男女学生14名を対象に大学周辺の坂道(上り坂・下り坂)歩行について、エネルギー量を実測し、この値を基に運動強度、身体活動量を推定することで、日常生活での健康・体力づくりのための運動処方に役立てようとした。その結果、次のことを得た。1)各歩行での歩行速度は、男女間で平均64.9〜74.0m/分であり、上り坂は下り坂よりも小さな値を示した。2)生理的負担度を酸素需要量、RMRから捉えた。男女とも上り坂歩行において大きな値を示した。また、これらの値の男女間には統計的な有意差は認められなかった。3)身体活動量の平均値は、上り坂で男子で61.9RMR・分、女子で59.2RMR・分下り坂ではそれぞれ26.5RMR・分、25.2RMR・分を示し、往復では、男子88.4RMR・分、女子54.4RMR・分であった。4)RMRと身体活動量(RMR・分)の関係をみると、各歩行間において、男女とも有意な相関関係が得られた。また、被検者全員と全歩行とをみた場合も高い相関が得られ(r=0.98)、その回帰方程式はY^^^(RMR・分)=15.32X(RMR)-5.08であった。以上のことから、坂道歩行中のエネルギー量を測定することで、その運動強度、身体活動量を推定することができ、日常生活への身体運動をとり入れるための一つの指標を得ることができた。
著者
辻 啓介
出版者
財団法人 日本ビフィズス菌センター
雑誌
ビフィズス (ISSN:09142509)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.125-134, 1995 (Released:2010-06-28)
参考文献数
19
被引用文献数
1
著者
和辻 直
出版者
一般社団法人 日本統合医療学会
雑誌
日本統合医療学会誌 (ISSN:24355372)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.82-89, 2020-11-30 (Released:2021-11-30)
参考文献数
30

2019年末より世界中で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が蔓延している。このような状況下で鍼灸診療における現状やCOVID-19への感染対策などについて、2020年8月初旬までに公開されている限定的な情報を総括する。方法はCOVID-19の感染拡大による鍼灸診療の状況や影響の有無などを鍼灸業界の雑誌や鍼灸関連の学会や業団のホームページなどから収集した。結果、COVID-19の感染下で日本の鍼灸診療では非感染者に対して自然治癒力を高め、心身状態を管理することを目標としていた。また感染予防対策を徹底し、セルフケアのために養生法を指導していた。一方、中国では「COVID-19への針灸介入に関する手引き」を作成し、中西医結合体制で西洋医学と中薬や中医針灸などをCOVID-19患者に用いていた。今後、日本でもCOVID-19の後遺症が明らかになってくるなかで、鍼灸治療が求められる可能性があると考えられる。
著者
樫山 国宣 園田 信成 尾辻 豊
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.11-24, 2017-03-01 (Released:2017-03-23)
参考文献数
66
被引用文献数
2

心筋梗塞をはじめとする虚血性心疾患は,主に粥状動脈硬化を基盤に発生し,その主な危険因子は,高血圧,脂質異常,糖尿病,肥満,喫煙である.これまで,我が国の虚血性心疾患の発症率は,生活習慣や冠動脈の解剖学的な違いから,欧米(男性7.2,女性4.2人/1,000人・年)に比べ日本は(男性1.6,女性0.7人/1,000人・年)と低かったが,近年,生活習慣の欧米化によって状況は変化し,現在では心血管病による死亡は我が国の死因の2位,虚血性心疾患による死亡は全心血管病による死亡の4割を占めるようになった.特に心筋梗塞の既往のある患者では,心筋梗塞再発のリスクが2.5%と高く,心筋梗塞の2次予防のために冠危険因子の厳格な管理が必要であり,冠危険因子の管理実行について多くの治療指針やガイドラインが整備されているが,いまだ問題も多い.脂質管理について,low density lipoprotein(LDL)低下療法による虚血性心疾患の予防効果が証明され,動脈硬化疾患予防ガイドラインが策定されたが,2次予防を行っている患者の中でLDL目標値100 mg/dl を達成しているのは3分の1にとどまるという報告もある.また,虚血性心疾患の高リスク患者にさらに低いレベルの目標値が必要か否かは明らかではない.糖尿病も,厳格な血糖コントロール群で死亡率が5.0%と上昇(標準治療では4.0%)を認め,血糖コントロールの開始時期(早期の治療開始)や,評価指標(HbA1cや食後血糖),治療薬剤選択(ビグアナイド系薬剤やDPP-4阻害薬)についてもまだ議論の余地がある.現行の治療ガイドラインに従い,血圧では家庭血圧135/85 mmHg未満,脂質ではLDL-C 100 mg/dl 未満,high density lipoprotein(HDL) 40 mg/dl 以上,TG 150 mg/dl 未満,糖尿病では,HbA1c(NGSP)7.0%未満を目標に厳格な管理を行うことが,虚血性心疾患の2次予防として有効である.