著者
近藤 ゆう子
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.11-21, 1999-08-30 (Released:2017-08-31)

Coarticulation is the effect of one sound on another in the speech stream. It has traditionally been considered universal phenomena constrained by limitations in motor control. However, current studies have revealed that coarticulation is also constrained by the language-specific phonological system. In the present paper, coarticulation , in particular, the effect of context on vowel in Japanese and English will be discussed in the light of differences in phonological systems.
著者
近藤 稔 川村 淳也 寺内 伸雄
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.125, no.4, pp.313-320, 2005 (Released:2005-07-01)
参考文献数
15
被引用文献数
5 8

We are developing a new high performance traction motor for railway vehicle using interior permanent magnet synchronous motor (IPMSM) and expecting it can reduce energy consumption. To estimate the losses and energy consumption of IPMSM, a simple motor model is needed. In this paper, We propose a simple equivalent circuit and loss model for IPMSM, the constants of which can be obtained from several simple test results. The calculation results using them show that the total loss of the IPMSM becomes about 60% of that of the induction motor when used as a traction motor for a typical commuter train.
著者
宮本 康 福本 一彦 畠山 恵介 森 明寛 前田 晃宏 近藤 高貴
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.59-69, 2015

鳥取県ではカラスガイの絶滅が危惧されているが、本種の個体群構造や繁殖の実態が明らかにされていない。そこで本研究では、本種の分布が確認されている3つの水域を対象に、サイズ組成、母貝の妊卵状況、本種の生息域における魚類相、およびグロキディウム幼生の宿主適合性を明らかにするための野外調査と室内実験を行った。多鯰ヶ池ではカラスガイのサイズ組成が大型個体に偏っていたことから、稚貝の加入が近年行われていないことが示唆された。しかし、母貝が幼生を保有していたこと、当池でブルーギルとオオクチバスが優占していたことから、これらの外来魚による幼生の宿主魚類の駆逐が本種の新規加入の阻害要因になっていることが併せて示唆された。一方で、他の2つのため池では大型個体に加えて若齢の小型個体も少数ながら発見された。これらの池ではブルーギルとオオクチバスが確認されない反面、室内実験より幼生の宿主と判定されたフナ属魚類が優占することが明らかになったことから、新規加入が生じる条件が揃っていることが示唆された。以上の結果より、現在の鳥取県ではカラスガイの個体群動態が魚類群集に強く依存していること、そしてブルーギルとオオクチバスが優占する多鯰ヶ池は本種個体群の存続が危ういことが示唆された。以上の結果を踏まえ、最後に当県におけるカラスガイ保全のための提言を行った。
著者
近藤 圭一郎 秦 広 結城 和明 長沼 克範 松岡 孝一 長谷部 寿郎
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌D(産業応用部門誌) (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.125, no.4, pp.348-354, 2005 (Released:2005-07-01)
参考文献数
6
被引用文献数
2 3

This paper is aimed at providing the designing method of a permanent magnet synchronous motor (PMSM) control system for the high-speed and the single-phase AC powered Gauge Changing Train (GCT). The state-of-the-art electrical motive unit is equipped with downsized direct drive type PMSMs for the simplified gauge changeable truck. Due to the feeding the AC single phase power, we propose a beat-less control for PMSMs. We verify the development results of designing procedures by the experimental results of operation on a high-speed test line in Colorado, USA.
著者
羽生 宏人 和田 英一 丹羽 崇博 近藤 靖雄 川村 尚史 丸山 信也 岡村 彩乃 山科 早英良 永井 康仁 中道 達也 上道 茜 田中 成明 小林 直樹 笠原 次郎 森田 泰弘
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.15-21, 2010 (Released:2010-05-14)
参考文献数
6
被引用文献数
1

The educational hybrid-rocket was successfully launched and it also landed within the predicted area. Aerodynamic characteristics of the rocket designed by students of Tsukuba University were evaluated by the wind tunnel testing with the support of Tokai University. The flight path affected by the environmental condition, especially wind direction and velocity, was simulated with the original calculation program. The altitude of the rocket was measured with the optical equipment and the apex was 123 m although the calculation indicated 198 m. We expected that the insufficient filling or the volatilization of Nitrous oxide as an oxidizer led to this result. And then, the apex was verified with a function of the oxidizer filling ratio. The results showed that 81.2 % of the oxidizer volume in comparison with the firing test condition was accumulated in the tank at the launch.
著者
近藤 進
出版者
新潟国際情報大学
雑誌
新潟国際情報大学情報文化学部紀要 (ISSN:1343490X)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.105-115, 2013-04

地上波テレビ放送がデジタル化された。この機会に、新潟県での、アナログ放送停波の認知、デジタル機器の買い換えを含む普及状況について調査した。当初デジタルへの変更は鈍かったが、アナログ停波が近づくしたがって急速に普及した。
著者
近藤 隆正 小川 貴志子 寺田 修 金 奇人 奥津 光晴 鈴木 克彦
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.89-95, 2009
被引用文献数
1

スケート選手を対象とし,寒冷環境下での身体活動がサイトカイン応答に及ぼす影響を寒冷適応の有無から検討した.寒冷環境適応者のショートトラックスケーター,寒冷環境不適応者のインラインスケーター,それぞれ男子 10 名を被験者とし,60 分間の寒冷 (5~8℃) または常温 (20~25℃) にて安静状態を維持した後,最大酸素摂取量の 65%強度に相当する自転車エルゴメーター運動を 60 分間負荷し,常温で 120 分間安静状態維持を実施した.採血は,安静時,寒冷ないし常温下で 60 分安静後,運動負荷直後,30 分後,60 分後,120 分後の計 6 回肘静脈より行い,血漿を分離した.サイトカインの濃度は酵素免疫測定法により測定した.寒冷環境適応者が常温で運動すると IL-1ra,IL-10, IL-12p40 などのサイトカインが誘導されるが,これらの運動時のサイトカイン応答は寒冷(冷却)によって抑制できることが評価できた.<br>
著者
近藤 行人
出版者
社会言語科学会
雑誌
社会言語科学 (ISSN:13443909)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.10-26, 2017-03-31 (Released:2017-04-28)
参考文献数
18

本研究は,日本とウズベキスタンにおいて,作文教育に携わる教師の有する文章観を明らかにし,その類似点,相違点を探る.日本人大学生及びウズベク人大学生が書いた作文を評価的態度を持って読んでもらったうえで,「いい文章とは何か」という点から,それぞれの教師の文章観を語ってもらった.これらの文章観についてのインタビューを質的に分析し,日本人教師とウズベク人教師を比較した.その結果,両者とも,言語的規範を順守すること,書き手が深い考えを備えた独自の主張を展開することをいいと捉えていた.一方で,文章構成に対する期待は異なっており,ウズベク人教師は,詳しい情報が記述された序論を持ち,冒頭で意見を表明しない文章構成を好み,日本人教師は冒頭で意見表明がされる文章構成を好んでいた.また,どのような論拠を説得力がないと捉えるかについてもそれぞれが感情的であると捉える論拠や,宗教的な記述,豊富な情報量に対する評価は分かれていた.日本人教師とウズベク人教師は,それぞれが身近でなじみのある文章を好んでいることが示唆された.
著者
近藤 玲介 塚本 すみ子
出版者
日本第四紀学会
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.243-254, 2009-08-01 (Released:2012-03-27)
参考文献数
31
被引用文献数
2 5

北海道北部に位置する利尻火山は,山麓部が新期および古期火山麓扇状地に覆われるが,古期火山麓扇状地の堆積要因や形成年代には不明な点が多い.本研究では,古期火山麓扇状地面が最も広く発達する利尻火山西部において,扇状地堆積物を記載するとともに形成年代を推定した.利尻火山西部の扇状地堆積物は上部と下部の2ユニットに大別され,上部ユニットには複数の層準にレスおよびその再堆積物が挟まれる.これらの層準から試料を採取し,石英微粒子法によるOSL年代測定を行った.この結果と層相の特徴を総合すると,古期火山麓扇状地の下部ユニットは,沓形溶岩流の噴出後から約22 kaまでの間に,沓形溶岩流噴出に伴う不安定斜面形成の影響を受けながら急速に堆積した.そして,上部ユニットは約22 kaから完新世初頭まで,すなわち最終氷期極相期以降の寒冷な気候環境の影響を受けて断続的に堆積し,扇状地を形成したことが明らかとなった.これらのことから,古期火山麓扇状地の地形発達は,利尻火山の活動と気候環境が複合的にかかわりあった結果であることを示す.
著者
近藤 靖史 小笠原 岳 宿谷 昌則
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.127, pp.25-30, 2007-10-05 (Released:2017-09-05)
参考文献数
5
被引用文献数
2

タバコ煙は室内空気の汚染質の一つであり、健康への影響が広く認められている。近年、室内での非喫煙者が喫煙者のタバコ煙を吸引する受動喫煙は社会的に大きな問題となっている。このような背景のもと公布された健康増進法では、受動喫煙の防止に関して努力義務規定が明文化され、建築内においてタバコ煙に関する分煙が進められている。本研究では空間分煙に着目し、滞在時間が比較的長く、未成年者も利用すると考えられる飲食店舗を対象とした実態調査を行った。次に実態調査の結果に基づいて効率的な分煙方法を数種類想定し、CFD解析により検討した。
著者
近藤 文次郎
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
日本鉱業会誌 (ISSN:03694194)
巻号頁・発行日
vol.71, no.805, pp.347-350, 1955-07-25 (Released:2011-07-13)

In this paper the writer likes to describe the features of the deposits of the Shirane mine. According to some investigators, the lower part of the Mt. Motoshirane consists of the Komenashi lava-flows, the upper part the Motoshirane lava-flows and accompaning tuff-breccies. The No.3 deposit described here consists of impregnated free sulphur ore embedded in the tuff-breccia and two pyroxene desite of the Motoshirane volcamo. The ore-forming fluid may be the hydrothermal solution which was ascended through the fissures due to post volcmic displacement.The agglomelatic structure of ring ores in the deposits is very common.Topography and geological structure of the Mt. Motoshirane have great bearing on defining of the deposits as well as on prospecting and mining.
著者
近藤 格
出版者
日本電気泳動学会
雑誌
電気泳動 (ISSN:21892628)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.17-21, 2017 (Released:2017-07-25)
参考文献数
5

プロテオーム解析による早期診断のバイオマーカー開発は盛んに行われてきた.しかし,臨床的な有用性が証明されて病院で使用されているものは未だ存在しない.それは,研究室でのバイオマーカー開発の限界に起因する.研究室では,常に同数に近いがん患者と非がん患者(あるいは健常者)のサンプルが比較される.しかし,通常の健康診断であれば,圧倒的にがん患者の方が少ない.そのため,実験室の条件では感度・特異度の高い早期診断バイオマーカーであっても,現実の世界ではたくさんの間違った検査結果を導くことになる.同数に近い数で発生する事象を検出ないし予測するバイオマーカーを研究対象として設定することが,現実的である.例えば,予後,再発,治療抵抗性を予測するバイオマーカーである.病態や罹患数など検査での運用を想定した臨床的な視点からバイオマーカー開発を捉えることが,成功するバイオマーカー開発のポイントではないだろうか.