著者
田原 誠 鈴木 智 野波 健蔵
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.77, no.781, pp.3386-3397, 2011 (Released:2011-09-25)
参考文献数
19
被引用文献数
1

The attitude sensor mounted on unmanned systems is required high accuracy attitude under the dynamic acceleration environment for the autonomous attitude control. In order to estimate attitude by using a quaternion based on extended Kalman filter (EKF) , the attitude sensor detects a direction of the gravity by using a tri-axis accelerometer. However, accelerometers are usually sensitive to both the gravity and dynamic accelerations. In this paper, the dynamic accelerations are dealt with explicitly, and two types of algorithms are proposed. In the first approach, measured accelerations are filtered, and divided into the gravity and dynamic accelerations. Using only the gravity, EKF estimates high accuracy of attitude. This algorithm can be realized with relatively small amount of computation, and have a good effect under the short dynamic acceleration environment. The second approach demonstrates adequate performance with EKF which includes the dynamical model of accelerations. This paper shows a critical comparison of attitude estimation algorithms under the dynamic acceleration environment for the autonomous control of unmanned systems.
著者
石野 光則 池野 栄一郎 鈴木 智隆 竹村 昭宣 北原 辰郎 新関 武史 山内 聡 久保田 功
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.993-999, 2015 (Released:2016-08-15)
参考文献数
5

症例1 : 高血圧, 糖尿病, 喫煙歴のある87歳, 男性. 繰り返す安静時胸痛のため近医を受診し, 不安定狭心症の疑いあり当院へ紹介された. 前医ではわずかであった心電図でV2−4誘導の2相性T波は当院ではより顕著になっていた.  症例2 : 高血圧, 脂質異常症のある61歳, 男性. 胸痛のため近医を受診し, 心電図変化あり不安定狭心症のため当院へ紹介された. 前医で認めていたV2−4誘導で2相性T波変化が当院では消失していた.  症例3 : 高血圧, 脂質異常症のある62歳, 男性. 安静時胸痛のため当院を受診した. 症状は消失していたが心電図でV2−3誘導に2相性T波の陰転化あり入院した. 入院後の胸痛時にはT波の変化は消失し, 翌朝にはV2−3誘導に2相性T波の陰転化がさらに深くなっていた.  3症例とも緊急冠動脈造影を行い, 左前下行枝近位部に高度狭窄を認め同部位へ治療を行った. Wellens症候群とは不安定狭心症の中で, 胸痛を一度自覚した後の症状が消失した時間帯に前胸部誘導でT波に心電図変化を示す症候群である. その心電図変化は症状の消失した時間帯に変化をきたすため見過ごされることが多い. 胸痛を初診する可能性のある医師に対しての本疾患の周知・啓蒙を行っていくことの重要性を感じたため報告をする.
著者
西垣 哲太 加藤 英明 鈴木 智代 佐野 加代子 中村 加奈 堀田 信之 佐橋 幸子
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.96, no.4, pp.132-139, 2022-07-20 (Released:2022-07-20)
参考文献数
21

背景:抗菌薬適正使用支援(AS)の中核をなすのは前向き監査と臨床へのフィードバックである.しかし,そのための業務時間を確保することは時として困難である.2018年4月診療報酬改定での加算による専従職員の確保がAS業務に与えた影響を解析した.方法:2017年4月から2020年3月までの36カ月の1,094件のAS介入症例を後方視的に分析した.この間,当院の抗菌薬適正使用支援チーム(AST)は専任医師1名と専任薬剤師(勤務時間の50%をASTに従事)による週に3回の活動(期間A),専任薬剤師による平日毎日(期間B),専従薬剤師(同80%)による平日毎日(期間C)でAS活動を行った.それぞれの期間でのASTによる介入件数,臨床医の受け入れ率,対象患者の入院期間,30日死亡率,院内の抗菌薬使用量(DOT/1,000 patient-days)を比較した.結果:期間AからCにおける月あたりのAS介入件数の中央値は,それぞれ18,27および47件であった.AS介入件数は医師の受け入れ率と正の相関があり(R=0.685,p<0.001),広域抗菌薬使用量(R=-0.386,p=0.020)およびcarbapenem系抗菌薬使用量と負の相関があった(R=-0.614,p<0.001).臨床医の受け入れ率は期間Aと比較して期間Bで26.1%(95%信頼区間[CI]18.4,33.7),期間Cで9.7%(95%CI 2.0,17.3)上昇した.期間Aと比較して期間Bでは広域抗菌薬使用量は-16.85(95%CI -27.49,-6.21),carbapenem系抗菌薬使用量は-15.84(95%CI -19.48,-12.21)減少した.結論:AS担当薬剤師の業務時間を確保することによって,AS介入件数が増加し,臨床医の受け入れ率の上昇,抗菌薬使用量の削減につながると考えられる.
著者
鈴木 智
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.18-23, 2017-01-10 (Released:2017-01-21)
参考文献数
15
被引用文献数
3
著者
鈴木 智哉 金井 敬 蝋山 敏之 若林 憲章 江口 秀一郎 江口 甲一郎
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
Japanese orthoptic journal (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.255-258, 1998-11-30
参考文献数
4

開散麻痺発症後,早期に手術加療を行い良好な予後を得た一例を報告する。<br>症例は34歳男性で落馬事故により頭部を打撲後,開散麻痺をきたし,入院により薬物治療並びにシノプトフォアによる開散トレーニングを約3ヶ月間行った。しかし,主訴である遠方視時の同側性複視は改善されなかった。プリズム眼鏡装用にて複視の消失が得られたが,職業上眼鏡装用が不可能であったため,また患者自身の強い希望もあり,受傷後約3ヶ月の段階で手術加療を施行した。通常,眼球運動神経麻痺では自然治癒の可能性も考慮し,発症後最低6ヶ月間の経過観察を行う。今回われわれは,患者の背景を考慮した結果,受傷後約3ヶ月という早期の段階で手術加療を行い,良好な結果を得た。
著者
北島 一輝 飯塚 浩二郎 藤原 伸也 河村 隆 鈴木 智
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2015 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp._1A1-U04_1-_1A1-U04_2, 2015-05-17 (Released:2017-06-19)

Recently, volcano activation is increasing. Accordingly, various disasters occur. Among them, a debris avalanche has heavy effect for people who are living around volcano. Therefore, the observation method to surveillant volcano surface is necessary. In this study, we focus on to surveillant amount of volcano ash using excavator. Light and small observation tool is better than heavy tool in case of volcano surface. Because of we would like to move the observation tool to upper position of volcano surface. If the observation tool is light and small, the autonomous carrier like multi copter can move it. Our group develops light small excavator by slider mechanism and rotary drilling.
著者
池田 めぐみ 池尻 良平 鈴木 智之 城戸 楓 土屋 裕介 今井 良 山内 祐平
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.44067, (Released:2020-08-28)
参考文献数
28

本研究の目的は,上司による業務プロセスへのフィードバックとジョブ・クラフティング,若年労働者の職場における能力向上の関連を明らかにすることである.そのために,インターネット調査を行い取得したデータをもとに,構造方程式モデリングを用い,仮説の検証を行った.分析の結果,第1に,上司による業務プロセスへのフィードバックがジョブ・クラフティングの全ての因子及び職場における能力向上の全ての因子に正の影響を与えること,第2に,ジョブ・クラフティングの次元によって,影響を与える能力に違いがあることが確認された.以上より,若年労働者の職場における能力向上および,ジョブ・クラフティングを促す上で,上司による業務プロセスへのフィードバックが有効である可能性が示唆された.
著者
菅野 陽平 坂田 こずえ 中村 公亮 野口 秋雄 福田 のぞみ 鈴木 智宏 近藤 一成
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.113-123, 2017
被引用文献数
8

<p>ツキヨタケは,シイタケやヒラタケ,ムキタケと誤認されやすい毒キノコの一種で,日本でのキノコによる食中毒の主要な原因キノコである.本研究では,ツキヨタケを迅速に判別する分子生物学的手法としてPCR-RFLPを用いた判別法を構築した.Sau96I, Bpu10I, SfcI, DrdI/HincIIの4組の制限酵素を用いたPCR-RFLPにより,有毒のツキヨタケと食用キノコのシイタケ,ムキタケ,ヒラタケを明確に判別することに成功した.また,加熱調理や消化によりDNAの一部が断片化した試料でも判別可能な200 bp程度の領域を対象としたShort PCR-RFLPも構築し,リアルタイムPCRによる確認試験法についても検討した.これらは,ツキヨタケが疑われる食中毒事例の原因究明に有効な検査法として有用と考えられた.</p>
著者
髙木 武蔵 久保 大輔 鈴木 智高 菅原 憲一
出版者
日本基礎理学療法学会
雑誌
日本基礎理学療法学雑誌 (ISSN:21860742)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.107-116, 2021-03-08 (Released:2021-03-09)

The purpose of the present study was to examine the effect of changes in the trunk position on the H-wave and motor evoked potential MEP) of the tibialis posterior TP) muscle in healthy subjects, and clarify the necessity of postural control for the treatment of spastic clubfoot in stroke patients. The participants were 13 healthy people 6 men, mean age 21.6±1.3 years). The following measurements were obtained with the participants in trunk flexion or trunk extension in the sitting position. The electromyography reaction time of ankle dorsiflexion as well as the H-wave and MEP of the TP were measured. The effect of the trunk position on each measured value was determined. When the tibialis anterior TA) muscle was at 5% and 20% of the maximum voluntary contraction MVC), the H wave of the TP was significantly lower in the trunk extended position than in the trunk flexed position. There was no significant difference in the MEP during the different trunk positions at 5% and 20%MVC of the TA. However, under the condition of imaging 20%MVC of the TA, the MEP was significantly higher in the trunk extension position. It was revealed that the spinal reflex of the TP was suppressed by maintaining trunk extension. Moreover, it was suggested that excitability changes in the primary motor cortex of the TP might be involved in this process.
著者
神谷 典男 北本 憲永 西條 幸志 高岡 伸次 鈴木 克尚 鈴木 智代 高柳 綾子 小出 昌秋 野地 智 打田 俊司 石橋 信之
出版者
The Japanese Society of Extra-Corporeal Technology in Medicine
雑誌
体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.65-68, 2002-03-01
被引用文献数
2

【要旨】近年,無輸血開心術は広く行われ,体外循環の血液希釈の影響を最小限に努めるために,各施設では様々な試みがなされている。今回我々は,回路径を可能な限り細くし,回路長の見直しと当施設で考案した体外循環回路組み込みシート(衛生シート)を成人用回路にも応用し,開放および閉鎖型の両回路の低充填化を試みた。その結果,2000年7月までの開放型回路充填量はリザーバレベル200mlの時56kg以上で1,100ml,55kg以下で985mlであったのが,開放型回路では56kg以上で722ml,55kg以下で635mlとなり,症例によっては更に術野側回路を短くすることで565mlとなった。また,閉鎖型回路の充填量はリザーバレベル100mlで780mlとなった。低充填化には閉鎖型の方が理想的と考えていたが,実際は気泡除去能力の高い材料が必要で選択が限られてしまい,結果的に開放型の方が低充填量となった。現段階において低充填化には開放型の方が最適と考えられた。
著者
鈴木 智子 阿久津 聡
出版者
日本マーケティング学会
雑誌
マーケティングジャーナル (ISSN:03897265)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.72-87, 2016-06-30 (Released:2020-04-14)
参考文献数
84

本論文では,日本でもポピュラーになりつつある共同ブランド戦略について,米国を中心として発展してきた先行研究をレビューしてこれまでの知見を整理した上で,日本における共同ブランド戦略について考察する。先行研究からは,共同ブランドは,親ブランドの高い一致あるいは適度に不一致のものが高く評価されることが明らかになっている。このことは日本人においても同様だが,日本人の場合は,さらに,親ブランドの一致が低い共同ブランドも高く評価される可能性があることが指摘される。また,米国では,適度に不一致な共同ブランドが高く評価されるためには,コミュニケーションによる説明の必要性が挙げられているが,日本では,そうした説明がなくても高く評価される可能性がある。本論文では,文化心理学の知見を援用しつつ,日本と米国ではこうした差がなぜ見られるのかについて説明を試みる。最後に,日本における共同ブランド戦略の実施に向けた提案と今後の研究課題についても述べる。