著者
関口 久美
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集 (ISSN:00290270)
巻号頁・発行日
vol.27, no.173, pp.85-95, 1961-01-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
7

The mechanical properties of rubber vibration isolators depend on the amplitude, frequency, temperature, inclination and mean stress, and have remarkable shape effect. When designing, not only such properties but also the kinds of rubber, the conditions of vulcanization, the influences of blending and coating of different rubbers as to the characteristics of materials have to be considered. Furthermore, the deformation of rubber under usual stress is not infinitesimal. The author has continued calculations and experiments in view of the theory of viscoplasto-elasticity advanced by Prof. Sawaragi and strength of materials. And now it becomes possible to calculate the apparent modulus and spring constant by the successive approximation method. From such results a rational method to design rubber vibration isolators is contrived, considering terms above mentioned as much as possible. In this method using nomographs, design can be expedited with a high accuracy.
著者
伊藤 芳朗 斎藤 輝夫 関岡 満 湯原 浩三
出版者
THE GEOTHERMAL RESEARCH SOCIETY OF JAPAN
雑誌
日本地熱学会誌 (ISSN:03886735)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.39-54, 1983-02-20 (Released:2009-08-07)
参考文献数
15

An observation of telluric current was carried out on 27 November 1978 in the Kurobe Sennindani hot dry rock, utilizing the Kurobe Jobu railway tunnel known as a hot tunnel penetrating through the hot dry rock. The results obtained are as follows: (1) Observed variations of telluric current do not show any characteristics of natural origins but of artificial electric noises or stray current originating probably from some electric power plants within 1.5 km distance and DC-electric cars operating at about 4 km away. (2) Variations with frequency of 4.4 Hz in earth current were found at a low temperature zone (about 15°C), but it disappeared at hot a rock zone (about 70°C). It may follow that earth current of 4.4 Hz-frequency is unable to penetrate into the hot rock zone due to skin effect. Taking 300 to 500 m for the depth of the hot rock zone below the ground, 2 Ω-m of low resistivity of the hot rock zone is obtained by Cag niard equation. The result was discussed, referring to rock characteristics of the high temperature zone. (3) Irregular variations of earth current were in opposite directions at the low and high temperature zones. (4) Long period currents by streaming potential were observed at the hot rock zone. It is estimated that streaming potential was induced by warm and humid wind forming from hot rock walls and fumaroles.
著者
関根 綾子
出版者
白帝社
雑誌
口承文藝研究 = Studies in folk-narrative (ISSN:24362263)
巻号頁・発行日
no.31, pp.26-43, 2008
著者
石関 沙代子 足立 吉數 鈴木 優香 小針 大助 安江 健 金澤 卓弥 青柳 陽介 阿部 由紀子 秋葉 正人 楠本 正博
出版者
日本家畜衛生学会
雑誌
家畜衛生学雑誌 (ISSN:13476602)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.85-90, 2013-11

子牛の消化器病で大腸菌感染症は重要な感染症であり、特に哺乳中の子牛で大きな経済的な被害が発生している。Escherichia属は数種の菌種からなっているが、動物で重要な病原体はE. coliのみである。この菌種は子犬、子豚、子牛、子馬、子羊の敗血症の原因になっている。そして、すべての動物で日和見感染の原因菌とも考えられている。われわれは、腸管接着性微絨毛消滅性大腸菌が子牛の腸管上皮細胞に定着する仕方に2種類あることを示唆してきた。しかし、血縁関係にある子牛の下痢についてはよく知られていない。今回、農学部附属フィルドサイエンスセンター(FSC)で発生した哺乳子牛の消化器疾患が他の農場との交流がない閉鎖空間で発生したこと、および特定の血縁関係にある牛群において2002年から斃死する子牛が認められ、2012年まで続いていることから死因を調査し対策を講じることを目的に調査研究を行った。
著者
関 満博
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.203, pp.68-70, 2001-08

重県名張市││。県庁所在地の津市から車で約一時間、周囲を急峻な山に囲まれたこの街は、名勝「赤目四十八滝」と特別天然記念物「オオサンショウウオ」で知られている。もっとも、白土三平氏の劇画に心躍らせた我々の世代にとっては、「伊賀忍者、百地三太夫の里」といったほうがイメージをつかみやすいかもしれない。
著者
岡澤 悦子 関 拓真 村田 香織 村田 元
出版者
動物臨床医学会
雑誌
動物臨床医学 (ISSN:13446991)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.117-120, 2012-10-20 (Released:2013-10-10)
参考文献数
8

過去7 年間における当院で実施したパピークラスへの参加頭数は合計411 頭であった。参加犬種はトイ・プードル,チワワ,ミニチュア・ダックスフンドが多かった。その3犬種においてパピークラス参加群とパピークラス不参加群を比較したところ,その後の不妊・去勢手術実施率,ワクチン接種率,フィラリア予防率,年間平均来院回数に差がみられ,すべてにおいてパピークラス参加群の方が高くなった。以上からパピークラスに参加すると,子犬の社会化や正しいしつけの方法を伝えることができるだけでなく,健康管理に対する意識の高まりや,パピークラス終了後も継続して同じ動物病院を受診するというさまざまな効果が得られることが示された。
著者
小田 桂吾 斉藤 秀之 沼宮内 華子 金森 毅繁 糸賀 美穂 田中 利和 小関 迪
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.30 Suppl. No.2 (第38回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.491, 2003 (Released:2004-03-19)

【はじめに】格闘技は古代から世界各地に様々な民族の文化を反映し存在している。しかし1993年、アメリカでルールの制約がほとんどないUltimate Fighting Championshipが開催され、世界的に総合格闘技という概念の新たな競技が盛んになっており、日本でもPRIDE,修斗,パンクラスなどの興行が人気を集めている。今回総合格闘技の選手の障害,外傷に関する調査をしたのでここに報告する。【対象】プロの総合格闘技選手11名,平均年齢25.7±3歳,平均身長171.6±6cm,平均体重74.1±12kgで全員男性であった。【方法】個別にアンケートにてコンディション,外傷,障害に関する調査を実施した。【結果】対象者の練習頻度は週5.5回、練習時間は2.9時間であった。対象者全員が今までに何らかの外傷,障害を経験していた。複数回答による疾患部位は耳介(カリフラワー状耳),肩関節,腰部,肘関節が8件と最も多く以下、頸部,手指(7件),下腿(すね),足関節,足指(6件),膝関節,鼻,(5件)手関節(4件),顔面,股関節(3件),頭部,上腕,前腕,胸部,大腿部,ハムストリングス(2件)であった。医療機関で確定診断を受けたものについては腰椎分離症,鼻骨折(3件),頚椎捻挫,膝半月板損傷,膝靭帯損傷,肩関節脱臼,足関節捻挫,足関節骨折(2件),手関節脱臼,手関節骨折,肘靭帯損傷,頚椎ヘルニア,腰椎椎間板ヘルニア,肘関節脱臼,大腿肉離れ,足指骨折(1件)等であった。受傷後入院が必要であった選手は3名、手術を行った選手は2名であった。また受傷後の経過として疾患部位の痛みが残存,慢性化しているが59.3%、完治したのが40.7%であったが現在、医療機関でリハビリテーションを行っている選手はいなかった。【考察】総合格闘技は基本的に「目潰し」「噛みつき」「金的攻撃」が禁止され、投げ技,打撃技(パンチ,キック),関節技,締め技の全てが認められている。関節技を例にとれば選手は対戦相手の正常可動域を越えるように技を仕掛けようとする。すなわち外傷,障害を防ぐのは不可能に近い状態である。実際の試合で決まり手となるのは打撃によるKOを除くと、チョークスリーパー(裸締め),腕ひしぎ十字固め,三角締め,足首固め等が多く、疾患部位にダメージを受けやすい傾向にあると考えられる。またグランドでの攻防ではマウント,ガードポジションというポジショニングが重要になってくるが、これは頸部,腰部に対するストレスがかかると考えられる。今回の調査で選手は疾患部位のリハビリテーションをほとんど行っておらず、慢性的な痛みを抱えながら試合に臨んでいると考えられる。競技能力を高める意味でも今後選手の状態に合わせたアスレティックリハビリテーション及びトレーニングの指導が必要であると考えられる。
著者
関川 千尋 木谷 康子 北川 敏子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会誌 (ISSN:03862666)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.33-39, 1993
被引用文献数
5

Teaching materials were developed for housing studies of home economics education in senior high school. The teaching material to be reported was a study sheet simulating how to use the living space in a small town house. Evaluation of the study sheet was performed by giving this to senior high school students (n=241) in Kyoto Prefecture, after taking lessons on housing. The results are summarized as follows : 1 The average achievement score of the training was high (75.9%) 2 The score varie with the viewpoints we had set. A good score was obtained on the basic rules of living such as the separation of the sleeping and dining space. On the contrary, scores on the consideration of movement and creativity were relatively low. We concluded that this space simulation study sheet could be accepted by senior high schoold students.
著者
関戸 堯海
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.1118-1125, 2015

『立正安国論』の直接の執筆の理由は,正嘉元年(1257)から文応元年(1260)にかけて発生した天変地夭などの災害である.災難の興起の理由について日蓮は諸経典を紐解き検討した.災難の興起について論じた,これに先立つ著作として『災難興起由来』『災難対治鈔』『守護国家論』などがある.『立正安国論』は,文応元年(1260)七月十六日に,前執権北条時頼に奏進された諌暁の書である.時頼は仏教を篤く信仰していた.これが,日蓮が『立正安国論』を彼に奏進した理由の一つである.『立正安国論』では,法然の『選択本願念仏集』などの経論疏を抄録して,浄土教批判を展開し,他国侵逼難と自界叛逆難を予言して,『法華経』に帰依すべきことを勧めている.けれども,『法華経』の教義や理念については詳しく論じられていない.これは,日蓮が公場対決を期していたことに由来すると考えられている.なお,法然批判の先駆者として,園城寺の公胤,定照,華厳宗の高弁などがある.『立正安国論』は旅客(北条時頼)と僧房の主人(日蓮)との,「九問九答」と「客の領解」(十番問答)によって構成されている.それを序分・正宗分・流通分の三段に分けて考えてみると,第一問答から第八問答までが序分,第九問答が正宗分,第十段の客の領解が流通分となる.序分では「災難の由来と経証」「謗法の人と法」「災難対治」「謗法の禁断」などについて説かれ,念仏を禁断することによって国難を防ぐことを明らかにする「破邪」の段であるとされる.そして,第九問答が正宗分であり,他国侵逼難と自界叛逆難を予言し『法華経』に帰依すべきことを勧める「顕正」の段である.流通分は第十段の「客の領解」のみとなっている.考察の結果として,日蓮の法華最勝義については要略して述べるにとどまっていることがわかった.批判の主眼を法然『選択集』に絞り,北条時頼から召喚があった時には,日蓮の宗教観に関する詳細な面談を遂げようという『立正安国論』の趣旨が再確認できたと思われる.