著者
大島 清 長田 尚夫 阿部 輝夫
出版者
講談社
雑誌
現代
巻号頁・発行日
vol.30, no.9, pp.192-217, 1996-09
著者
阿部 一啓
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.073-078, 2019 (Released:2019-03-26)
参考文献数
18

When we have food intake, pH of the stomach reaches around 1. This highly acidic environment is indispensable for the digestion. Gastric proton pump, H+,K+-ATPase is a membrane protein responsible for the gastric acid secretion. Its crystal structures now reveal how this proton pump extrudes H+ even into the pH 1 environment of the stomach.
著者
冨岡 佳奈絵 大友 佳織 阿部 真弓 鈴木 惇
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成24年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.143, 2012 (Released:2012-09-24)

サツマイモは、加熱処理中にデンプンの糖化が進み、加熱方法の違いが味覚に影響を強く与える。サツマイモの糊化デンプンの性状が甘味と関連するかをみるために、異なる加熱方法で調理したサツマイモを組織化学的方法により調べた。 サツマイモを茹で、蒸し、オーブン(140℃と200℃)および電子レンジで加熱した。加熱した試料を急速に凍結して、コールドミクロトームで薄切した。切片を過ヨウ素酸・シッフ液およびヨウ素液で染めた。標本を常光と偏光装置により観察した。 加熱により膨潤した糊化デンプンは、デンプン貯蔵細胞全体を満たした。茹で、蒸しおよびオーブンにおける貯蔵細胞内の糊化デンプンは、ヨウ素染色により黒褐色から赤色に染まり、電子レンジでは、糊化デンプンは青く染まった。赤色に染まった糊化デンプンに青く染まったデンプンが顆粒状に点在していた。青く染まったデンプンが貯蔵細胞間の一部に存在した。赤色に染まったデンプン貯蔵細胞は、200℃のオーブンで多く、140℃のオーブン、茹での順に少なく、蒸しでは茹でと同程度であった。糖度と甘味の程度は、200℃のオーブンで強く、140℃のオーブン、茹での順に弱く、蒸しでは茹でと同程度であった。電子レンジでは甘さがなかった。糖度と甘味の程度は、赤色に染まったデンプン貯蔵細胞と貯蔵細胞間の青く染まったデンプンの多寡と関連した。複屈折性を示す結晶が点在したが、結晶の多さと甘味の程度には関連性はなかった。加熱処理の違いによるサツマイモの甘さの程度は、糊化したデンプンのヨウ素染色における染色性の違いと関連した。
著者
小山 能徹 阿部 正 石崎 俊太 又井 一雄 大熊 誠尚 山崎 哲資 衛藤 謙
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.74, no.8, pp.491-494, 2021 (Released:2021-07-29)
参考文献数
13

症例は19歳男性.自宅で自身で鉛筆を経肛門的に挿入し,摘出困難となったが,症状を認めなかったため様子をみていた.しかし翌日に下腹部痛,血便を認めたため,近医受診.対応困難とのことで当院に救急搬送となった.当院での腹部レントゲンおよび腹部CTではS状結腸から直腸上部にかけて棒状の構造物を認めた.肛門からの用手的摘出が困難であったため,内視鏡的に摘出した.入院後は特に腹部症状増悪なく,術後4日目に無事退院となった.
著者
前川 慶之 阿部 修一 内田 徹郎 浜崎 安純 黒田 吉則 水本 雅弘 中村 健 貞弘 光章 森兼 啓太
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.47, no.12, pp.1405-1410, 2015 (Released:2016-12-15)
参考文献数
6

背景 : 1999年に米国疾病管理センターが発表した手術部位感染予防のガイドラインにおいて, 手術時に留置されたドレーンは可及的速やかに抜去すべきとされている (カテゴリーⅠB) が, ドレーン留置期間と手術部位感染の関係を定量化した報告はない. 目的 : ドレーン留置期間と手術部位感染の罹患率を定量化すること. 対象と方法 : 当院で開心術を受けた連続457例 (男298 : 女159, 年齢67.5±11.7歳). ドレーン留置期間, 手術部位感染の罹患率, 抜去時のドレーン先端培養汚染を評価した. 結果 : ドレーン留置期間は中央値5日 (四分位範囲3-7日) であり, 457例中19例 (4.1%) が手術部位感染を発症, また13例 (2.8%) のドレーン先端が細菌汚染を起こしていた. ドレーン先端培養陽性と手術部位感染には統計学的相関を認めた (χ2検定, p<0.001, オッズ比12.7, 95%信頼区間3.5-45.9). ロジスティック回帰分析より, ドレーン留置期間と手術部位感染 (p<0.01, 寄与率6.1%), ドレーン留置期間とドレーン先端汚染 (p<0.01, 寄与率6.8%) と相関関係が認められた. 手術部位感染の起因菌は黄色ブドウ球菌が多数を占めた (14/19例) 一方, ドレーン先端汚染はコアグラーゼ陰性ブドウ球菌が半数を占めた (7/13例). 結論 : 開心術後において, ドレーン留置期間, 先端培養汚染, 手術部位感染はそれぞれ関連性があった.
著者
安田 広康 野口 まゆみ 遠山 ゆり子 大戸 斉 阿部 力哉
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血学会雑誌 (ISSN:05461448)
巻号頁・発行日
vol.38, no.5, pp.596-600, 1992-11-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
21

Transfusion-associated graft-versus-host disease (TA-GVHD) was described as occurring after nonirradiated blood tranfusion not only in immunosuppressed but also in immunocompetent recipients who share one HLA haplotype with HLA-homozygous blood donors.From the distribution of 1% or more frequencies of HLA-A, -B, -C, -DR, -DQ haplotypes obtained at the 11th International Histocompatibility Workshop (1991), using the fomulae of Kanter, we tried to calculate the potential risk of TA-GVHD as a result of directed donations from relatives in the Japanese and other ethnic groups.The Japanese have the greatest risk of TA-GVHD than any other populations because are more homogeneous in HLA and have a common haplotype: A24-CBL-Bw52-DRw15-DQw1 (7.5%).Of noteworthing, the risk of transfusion of HLA-homozygotes to heterozygotes among 1st-degree relatives in the Japanese was 4.7-folds compared with that of transfusion in the U. S. A. population. And, the risk of TA-GVHD among the Japanese unrelated was near to that of transufusion among the French first degree relatives.Therefore, we recommend that donations of blood components from recipient's relatives should be irradiated essentially, and as possible even from unrelated donors in the Japanese population.
著者
阿部 朝衛
出版者
一般社団法人 日本考古学協会
雑誌
日本考古学 (ISSN:13408488)
巻号頁・発行日
vol.14, no.23, pp.1-18, 2007-05-20 (Released:2009-02-16)
参考文献数
70

現代人の利き手の約90%は右であり,とくに左右非対称の作業の時には,主としてその右手が用いられ,左手はその補助的役割を果たす。明らかに手は機能分化している。人類の進化とともに利き手は発達してきたと考えられる。したがって,この利き手の発達,機能分化はいつから始まったのかと問うことは自然である。こうした問題意識からの論考はいくつかあるが,その研究内容は,今まであまり紹介されてこなかった。そこで,主に旧石器時代人の利き手に関する研究を検討してみた。その結果,利き手研究の歴史は意外に古く,多くの重要な視点があることがわかった。同時に,その研究方法にはいくつかの課題が見出された。それらを統合すると,今後は,次の要件からの検討が必要である。(1)適切な資料・属性を選択し,その分析結果を的確に表示・図示する。技術形態学的方法を援用しながら,利き手に関する適切な属性の抽出と分析が必要である。(2)道具・対象物と手あるいは身体との相対的位置関係とその変化を把握する。技術形態学的方法に加えて,機能形態学の方法も必要である。(3)利き手を判断する際に,運動学的あるいは解剖学的・人間工学的観点からみて,経済的・効率的かつ安全な動作を基準とする。それらを無視するような動作とその結果物は,分析対象として適当ではない。(4)全体的には,製作使用実験,使用痕研究,民族誌の成果を参考とすることは当然であるが,運動学・解剖学・人間工学的成果の援用が必要である。上記の条件を満たすならば,資料が増加している現在にあって,十分に利き手を推定することは可能である。この利き手研究は,運動システムを背景とした動作によって残された遺物を研究し,行動学上での位置づけを行う上で重要な役割を担うものであり,当然,他の時代でも無視できない分野であろう。
著者
阿部田 恭子 向後 千春
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.45113, (Released:2022-07-28)
参考文献数
23

本研究では, パーキンソン病患者の体の動きの改善と QOL 向上を目的とした健康支援教育プログラムを開発し, その効果についてランダム化比較試験によって検討した. 実験群では, インストラクショナルデザインの原則によって設計されたタンゴセラピーをオンデマンド方式で配信し, テレビ会議システムを使ってフィードバックした. 一方, 統制群では, テレビ会議システムを使って健康講座を行った. その結果, 実験群において, 外出頻度が有意に高くなった. さらに, インタビュー調査の分析から, オンラインタンゴセラピーによって体の動きの改善に効果があることがわかった. 体の動きの改善は, 心理面での変化につながり, 日常における活動にも効果が見られた. これらの結果から, オンラインタンゴセラピーは, 社会生活への参加の積極性を高めたことが示された.
著者
坂元(佐々木) 史歩 佐藤 恭子 阿部 雅美 杉本 直樹 米谷 民雄
出版者
日本食品化学学会
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.57-63, 1998-06-30
被引用文献数
1

Turmeric oleoresin is a natural food color used worldwide. Its principal pigment is curcumin, and demethoxycurcumin and bisdemethoxycurcumin are also constituents. In this report, the photo-stability of curcumin reagent, turmeric oleoresin preparations, and a turmeric preparation used as food color was examined and the following results were obtained. 1) Based on the quantity ratios of 3 pigments and the presence of non-coloring constituents, the preparations including a turmeric preparation were divided into 2 categories. 2) It was difficult to detect 3 spots of the pigments by TLC chromatography using a microcrystalline cellulose plate. 3) On photoirradiation, the curcumin reagent was relatively stable in alcohols among various solvents. 4) After the photo-irradiation of curcumin reagent, a cyclisation product of curcumin was detected, as well as decomposed compounds such as vanillic acid. vanillin, and ferulic acid. 5) The photo-stability was not different among the preparations. 6) The photo-decomposed compounds were not detected in any of the preparations.
著者
阿部 和広
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.349-353, 2016-03-15

大学と小学校の授業のそれぞれでプログラミング学習を行った結果を比較し,一般に小学生の方が大学生より柔軟性や創造性に富んでいることを示す.この差異は学習の目的が外発的か内発的であるかによって生じていると考え,遊びと学びが融合したプログラミングにより自発的な学習が生じている小学校の事例を紹介する.一方,近年注目されているパズル型プログラミング課題が,必ずしも創造的な問題の解決につながらない可能性を検討し,目的を達成するための最適化が,これから求められる人材の育成に与える影響について考察する.
著者
吉田 誠 阿部 貴晃 菊地 デイル万次郎 木下 千尋 中村 乙水
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.95, 2022 (Released:2022-04-11)
参考文献数
106

飛翔および遊泳する動物にとって、移動時のエネルギーコストを低く抑えることは重要である。移動コストは、ある地点から別地点に到達するまでに必要な運動コストと、移動中に体内の恒常性維持のため消費される代謝コストからなる。代謝コストは移動時間に比例して増加するため、運動コストと代謝コストの間には移動時間を介したトレードオフが生じる。温度環境に応じて代謝コストが変動する外温動物の場合、自身の適温範囲外に滞在できる時間は限られ、こうした制約(体内と体外における環境差)も動物の移動範囲を規定する要因となる。近年、バイオロギングやバイオメカニクス分野の発展により、野外で暮らす動物の移動コストが、動物自身の形態や移動様式により巧妙に低減されている様子がわかってきた。多くの水生動物に見られる抵抗の少ない形状や、流体中における特徴的な移動方法は、個体が移動する際に生じる抵抗を抑え、運動コストを低減する。野外で観察される様々な動物の移動パターンは、運動コストと代謝コストの和(cost of transport)を最少化するような理論的予測とよく一致する。本稿ならびに本特集で紹介してきた、エネルギーコストを指標として、動物の行動を捉え直す試みは、動物の形態や、様々な時空間スケールで繰り広げられる個体の移動様式を統一的に理解し、変わりゆく環境下に置かれる動物個体群の将来を予測する有用なアプローチとなるだろう。