著者
幸地 省子 松井 桂子 飯野 光喜 高橋 哲 玉木 祐介 森川 秀広 福田 雅幸 君塚 哲 熊谷 正浩 斎藤 哲夫 猪狩 俊郎 山口 泰 越後 成志 手島 貞一
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.39, no.9, pp.972-983, 1993
被引用文献数
29 2 2

The aim of this study was to clarify the factors which influenced the successful of bony bridging following bone grafts into the alveolar cleft with autogenous particulate cancellous bone harvested from iliac bone.<BR>The bone bridge build up in the alveolar cleft was assessed by periapical radiographs taken before and 18-23 months after the operation. Successful bony bridging defined as a bone bridge with a vertical height of greater than about 11mm, was observed in 123 of all 202 clefts. The frequency of successful bony bridging decreased with increasing severity of cleft type. Successful bony bridging was achieved in 81.8% of unilateral cleft lip and alveolus patients and in only 45.2% of bilateral cleft lip and palate patients. Moreover, the frequency of successful bony bridging was significantly negatively correlated with the width of the cleft. The present study has clearly shown at least two major determinants of successful bony bridging: 1) the cleft type, and 2) the width of the cleft.
著者
高橋 哲郎 元田 幸代
出版者
精華女子短期大学
雑誌
精華女子短期大学研究紀要 (ISSN:13495453)
巻号頁・発行日
no.31, pp.37-42, 2005-03
被引用文献数
1

卒業後, 現場での保育活動に適応してもらうためのプログラムの一つとして「実習指導IV」において, 卒業生へのアンケート調査結果を活用した試みを実施した。その内容から学生が「実習指導IV」で学びたいと思った10項目を選び出した。これらの項目について, 学外講師 (幼稚園園長先生), 教員, 実習助手, 学生の代表委員 (実習連絡協議会担当者) に担当を割り振り, 授業で実施した。アンケート結果を用いることにより, 就職後生じるであろう問題を身近に具体的に捉えさせることができた。さらに, 学生自身が現在の自分の状況を客観的に捉えて就職までに行っておくべき課題を見つけ, 課題を解決していこうとする意欲, そして, 就職後に問題が生じたとしても解決していこうとする意欲を喚起することができた。また, 学生の考察からこのプログラムの実施時期や内容のさらなる検討も必要であることがわかった。全国保育士養成協議会における専門委員会の研究報告との比較により, 卒業生が課題としてあげている内容は, 保育現場で時間をかけて行われている職務内容と保育者として専門性が要求される職務内容とがあることがわかった。今後は, プログラムの実施時期や内容をさらに検討していきたい。
著者
立石 健二 福島 俊一 小林 のぞみ 高橋 哲朗 藤田 篤 乾 健太郎 松本 裕治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.93, pp.1-8, 2004-09-16
被引用文献数
14

本稿では、Web文書から意見を抽出し、それらをレーダーチャートの形式で要約/視覚化する意見抽出分類システムを提案する。Webの意見は、商品購入の際の情報収集、市場調査等のマーケティング、企業のリスク管理等、さまざまな目的での利用が考えられる。Webの意見の収集/分析に関する研究には2つの課題がある、対象とするWeb文書から意見に該当する箇所を抽出すること、抽出した意見を要約/視覚化することである。本システムは、この2つの課題を3つ組{対象物 属性 評価}のモデルと情報抽出の手法を用いて解決する。本システムを車に関するレビューサイトの100記事を対象として評価したところ抽出精度が適合率82% 再現率52%であり、システムが出力したレーダーチャートと人手で作成したレーダーチャートが類似することを確認した。This paper proposes an opinion extraction and classification system, which extracts people's opinions from Web documents and summarize/visualizes them in the form of "radar charts". People's opinions on the Internet are available for many purposes such as surveys before purchasing products, market research and risk management for enterprises. There are two issues on this area. One is to locate opinion sentences from Web documents, and the other is to summarize/visualize the extracted opinions. The proposed system solves them by employing an opinion model {object name, attribute expression, evaluative expression} and information extraction techniques. The experimental result conducted with 100 articles on the car domain showed that the system performed 82% on precision and 52% on recall, and that both radar charts created by the system and by the hand are similar to each other.
著者
吉田 宣夫 武政 安一 高橋 哲二 増山 忠良
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.359-363, 1993-12-20
被引用文献数
5

茨城県在来のしめ縄用品種「実とらず」と飼料用稲品種「はまさり」を栽培し,登熟途上の生育特性と主に茎葉部の酵素分析結果から,CW画分動態と両品種の利用型について比較検討した。出穂期は「はまさり」が9月13日で,埼玉県で極晩性に属し,「実とらず」は11日早かった。耐倒伏性は,「はまさり」が優れていたが,「実とらず」は糊熟から黄熟期にかけてほぼ全面的に倒伏した。草丈は,「実とらず」が乳熟〜黄熟期の平均値で146.9cmとなり「はまさり」に比較して28.5cmの差(P<0.01)があり,しかも,細茎で乾草としての調製適性が示唆された。乾物収量では,「はまさり」が多収性(P<0.05)を示したものの,両品種とも100〜130kg/aの生産量が認められた。茎葉部割合は,「実とらず」>「はまさり」の関係が登熟過程で常に認められた。茎葉部の栄養価は,両品種いずれも登熟に伴い細胞内物質(OCC)は減少,相対的にOCW(細胞壁物質)は増加したが,OCCの減少に有意(P<0.05)な品種間差が認められた。「実とらず」は急激な減少を示したのに対して,「はまさり」は比較的緩慢な減少を示し,茎葉中に光合成産物の蓄積が大きいことがうかがわれた。OCW中の高消化性繊維(Oa)画分は,いずれの熟期でもほぼ安定し,品種間差は小さくなったが,登熟に伴う低消化性繊維(Ob)画分の増加傾向は「実とらず」で顕著であった。以上の結果から,飼料用水稲の育種においては茎葉比率の高い品種の場合,登熟に伴う茎葉部の飼料価値の減少は水稲ホールクロップに及ぼす影響も大きくなるために,その動態を考慮すべきであることが示唆された。
著者
西村 将人 折田 浩 津田 守 高橋 哲
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.663-670, 1994-12-15 (Released:2011-08-10)
参考文献数
11

木村病 (軟部好酸球性肉芽腫症) の2症例を経験したので報告した。症例1は17歳の男性で, 右顎下部に数個の境界不明瞭の腫瘤として摘出され, 病理組織診にて巨大濾胞や好酸球・形質細胞・リンパ球の多数の浸潤が見られ, 木村病と診断された。32ヶ月後に再発し, その直後には対側にも同様の小腫瘤が出現した。このため, 右側に対し再手術を施行したが, 顔面神経に近い部分は摘出できなかった。この後oxatomide内服にて経過観察しているが, 残存及び対側腫瘤は増大を見ていない。症例2は39歳の男性で, 右耳後部の掻痒感を主訴とし, 腫瘤触知より約3.5年が経過していた。摘出術を施行したところ同様の病理組織所見が見られ木村病と診断された。この症例もoxatornide投与にて術後3ヶ月時点で再発を見ていない。しかしこの疾患の再発時期は治療後長期後であることが多いので, 更に経過観察が必要である。
著者
高橋 哲也 Jenkins Sue 安達 仁 金子 達夫 熊丸 めぐみ 櫻井 繁樹 大島 茂 谷口 興一
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.31-37, 2001-03-31
被引用文献数
3

冠動脈バイパス術後の早期呼吸理学療法の効果を無作為化比較対照試験によって検討した。対象は冠動脈バイパス術後患者105例で次の3群に群分けした。コントロール群(Control[C]群35例, 特別な呼吸理学療法は行わず, 標準的な早期離床プログラムのみを行う)。スパイロメータ群(Incentive Spirometer[IS]群35例, 術後1日目の朝よりインセンティブスパイロメータを用いて10回の深呼吸を監視下で1日2回行う。また適時自主的に深呼吸をするように指示)。人工呼吸器離脱後から翌朝まで呼吸理学療法を行う群(Overnight Chest Physiotherapy[OCP]群35例, 術当日, 抜管直後から介助下での深呼吸を術翌日の朝まで2時間おきに行う)。3群間の平均年齢, 平均身長, 平均体重, BMI, 男女比, 喫煙歴, 呼吸器既往症の有無, 術前心機能, バイパス本数, 体外循環時間, 大動脈遮断時間, 麻酔時間, 人工呼吸器離脱までの時間, 起立までの期間, 病棟内歩行自立までの期間に差を認めなかった。手術後酸素投与終了までの期間はOCP群が他の群に比べて有意に短かった(C群5.9±2.8日, IS群5.2±2.0日, OCP群4.3±1.2日, p<0.05)。術後ICU滞在中に肺炎は認めなかった。無気肺はC群で3例(8.6%), IS群3例(8.6%)に認めたが, OCP群では認めなかった。これらの結果から冠動脈バイパス術後の呼吸理学療法は人工呼吸器離脱直後から夜間を経て早朝まで行い, 術後早期に十分な肺の拡張を促すことの重要性が示唆された。また, 術翌日からインセンティブスパイロメータを用いた呼吸理学療法では早期離床に付加する効果は少ないことが示された。
著者
山本 達之 高橋 哲也 神田 啓史 伊村 智 神田 啓史 伊村 智
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

研究成果の概要:南極上空に発生するオゾンホールにより増加したB領域の紫外線が,動物眼の角膜や水晶体に及ぼす影響を,分子分光学的手法により研究した。牛角膜に紫外線を照射すると,照射時間に応じて,角膜コラーゲンのアミドII赤外バンドの強度が,アミドI赤外バンドと比較して強度を減少させることが,FT-IR測定によって明らかになった。これは,コラーゲンの主成分であるプロリン残基が紫外線によって損傷を受けた結果と解釈された。また,ビタミンを添加した牛眼試料では,上記の強度減少が抑制されることも確かめられた。更に,南極で紫外線曝露した牛眼の水晶体の近い赤外ラマン散乱測定の結果,水晶体のトリプトファン残基由来のラマンシグナルが,他のアミノ酸残基と比較して著しく減少していることが明らかになった。主にシステイン残基が酸化されて重合することが原因で生じる老化による白内障とは,明らかに異なる機構で紫外線による白内障が進行していることを示していた。一方,南極昭和基地周辺で実施した,野生アデリーペンギンの眼の目視による調査では,眼に異常を来たしている個体を発見することは出来なった。ただし,ペンギン眼の分光学的な調査を実施しているわけではないので,分子レベルでの異常が眼に発生しているかどうかは未だに不明である。また,南極昭和基地周辺の紫外線強度の季節変動を連続的にモニターする目的で,昭和基地の環境科学棟に設置した分光装置の記録を日本に持ち帰って検討した。その結果,太陽光高度が等しい春と秋の紫外線強度が大きく異なり,春の強度が明らかに大きいことや,夏と比較してもB領域紫外線に限ってみると春の強度の方が大きいことも明らかになった。このように,本研究によって紫外線が眼に引き起こす白内障などの異常を分光学的手法によってある程度解明することが出来た。オゾンホールによる紫外線強度の増大による影響を今後も継続して調査することが望ましい。
著者
高橋 哲雄 今田 高峰
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.98, no.73, pp.9-14, 1998-05-22

HTV(H-II Transefer Vehicle)は平成13年度11月に技術実証機の打ち上げ、その後運用機が毎年1回から2回予定されている、宇宙ステーションへ物資を補給することを目的とした軌道間輸送機である。HTVはH-IIA3トン級ロケット2段式によって打ち上げられ、宇宙ステーションにランデブーし、宇宙ステーションのロボットアームによって捕獲され、係留される。係留中に補給物資・宇宙ステーションの不要物資を積み降ろしを行い、宇宙ステーションから離脱する。ここでは、HTVのミッション及び安全上特に重要である、ETS-VIIをベースに設計された誘導制御システムについて紹介する。
著者
背戸 博史 大桃 敏行 泉山 靖人 後藤 武俊 柴田 聡史 申 育成 高橋 文平 安住 真紀子 大迫 章史 高橋 望 下村 一彦 岡 敬一郎 高橋 哲 松井 一麿
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では、市町村合併や緊縮財政によって行政手法の再考を求められた地方行政機構にあって、その変動の影響を最も強く受けている生涯学習(成人教育)の分野に生じた転換の動態を明らかにした。主な転換は、体制としては首長部局への補助執行や定管理者制度の導入、多様な主体のネットワーク化などである。また、事業目的の転換では自治体による個別化が進み、地域の拠点づくり、地域人材育成、就業支援などが多様化していることを明らかにした。
著者
兵藤 友博 梶 雅範 岡本 正志 中村 邦光 松原 洋子 永田 英治 東 徹 杉山 滋郎 高橋 哲郎
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2000

本研究の目的は基本的に、2003年度から始まる、高等学校の理科教育への科学史の本格的導入にあたって、これまでの科学史の成果をどのようにしたら生かせるかにあるが、その研究成果報告書の概要は以下の通りである。第一に、科学史研究関連の文献・資料の調査・調達をおこなうと共に、科学史教育の意味について論じた先行研究の分析を行ない、それらの中から高等学校の理科教育に適用しうるタイトルをピックアップし整理した。第二に、高等学校の理科教育における科学史の導入、その教材化の望ましいあり方について検討すると共に、個別教材の位置づけを検討し、それらの構成のあり方、理科教育における科学史教育の目標などについて検討した、より具体的にいえば、科学的発見の歴史的道筋、科学的認識の継承・発展のあり方・科学法則・概念の形成の実際、科学実験・観測手段のあり様とその時代的制約、あるいは理論的考察や実験、観察に見られる手法、またそれらの理科学習への導入のあり方について、個別的かつ包括的な検討をおこなった。また、個別科学史教材に関わって、科学の方法の果たした役割、科学思想との関連などについて検討した。第三に、その上で、新科目「理科基礎」を含む高等学校の理科教育を射程に入れた科学史の教材化の開発研究をおこなった。具体的には、物理学史系、化学史系、生物学史系、天文学史。地学史系の個別科学史分野別にトピック項目を設定し、ケース・スタディ的にその具体化をおこなった。本研究プロジェクトが掲げた当初の目標を達成した。これらの成果について、最終的に冊子として印刷し、広くその成果を普及することにしている。
著者
高橋 哲 永井 宏和 大谷 真紀
出版者
東北大学
雑誌
東北大学歯学雑誌 (ISSN:02873915)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.149-158, 1999-12
被引用文献数
3

MR画像で認められるjoint effusionの生物学的意義を検討するため, 顎関節症患者の関節滑液中の蛋白濃度を, Joint effusionの有無で比較検討した。対象としては, パンピングマニピュレーションを行った顎関節症患者のうち, MRIを撮像し得た27症例38関節である。コントロールとして, 顎関節に症状のない健常人女性, 5例6関節を用いた。Joint effusion像は矢状断でT2強調画像にて高信号域を示し, プロトン強調画像にてその信号が減弱するものとし, 0点から4点までの5段階(Effusionスコア)に分類し, 3点, 4点のものをjoint effusion有りとした。顎関節滑液は希釈法により採取し, 滑液中の蛋白濃度をBCA assayにて測定し, joint effusionの有無, 臨床症状のうち, 関節痛の有無とにおいて比較検討して, 以下の結果を得た。1.コントロール群では, いずれもjointe ffusionは認められず, その蛋白濃度は(中央値 : 0.73mg/ml), 患者群の中で, jointe effusionと関節痛いずれも認めない関節(中央値 : 0.67mg/ml)と同程度であった。2.jointe ffusionは患者群の全関節の65.8%に認められ, 関節痛の有無との比較では, 関節痛のある関節でjoint effusionの出現頻度が高く(p<<0.05), 関節痛の有る関節の蛋白濃度(中央値 : 1.92mg/ml)は関節痛の無い関節(中央値 : 0.86mg/ml)に比較して高値を示した(p<0.05)。3.jointe ffusionの程度(Effusionスコア)と蛋白濃度は正の相関(7=0.663,p=0.025)を示し, joint effusionの有る関節(1.87mg/ml)は, jointe ffusionの無い関節(中央値=1.14mg/ml)に比較して有意に高値を示した(図2)。以上の結果から, MRIで認められるjointe ffusionは, 関節痛のある関節に高頻度に認められ, 関節痛やeffusionの認められる関節では蛋白濃度が高い関節が多く, この蛋白濃度の上昇は, 滑膜炎などの炎症性反応の結果として, 血清由来の蛋白などの分子が関節液中に滲出したもの, あるいは下顎頭の負荷により, 軟骨などの関節構成組織が融解した物質である可能性が示唆された。
著者
牧野 亮哉 高橋 哲郎 野嶋 栄一郎 柳本 成一 梅澤 章男
出版者
福井大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1987

複数のモダリティからなる情報が同時的、あるいは継時的に提示される時、学習者はどの情報モダリティで与えられる情報を取捨選択するのかという問題、すなわち学習者の認知的な情報処理過程については、これまで組織的な研究がなされてこなかったテ-マである。本研究によって得られた主な成果を以下に記す。1.映像教材の情報処理過程、特に映像と音声の交互作用過程を調べるための方法論的検討を行った。映像教材が学習者に取込まれていくプロセスを、その入力段階において測定するためにアイカメラを利用することを試みた結果、アイカメラで測定される映像の見方が学習者の理解を反映することを示唆するものであった。2.映像と音声の時間的タイミングを実験的に操作して、音声が映像に先行する教材と後行する教材及び同時に提示される教材を作成した。先行と後行のどちらが理解を阻害するかを調べた結果、音声の後行がより理解を阻害するという知見が得られた。映像情報の理解が音声情報に大きく依存していることを示唆する結果である。3.比較的授業に近い場面におけるアプロ-チとして、LL教室のレスポンスアナライザを用いた測定システムを開発した。教材を提示しながら学習者に質問を行い、それに対する回答をアナライザとそれに接続したマイコンにより測定、収集、蓄積するシステムで、これにより時々刻々の学習者の変化を追跡することが可能になった。4.マイコンのグラフィックス機能を利用して、図学授業における説明図を板書図やOHP図に代わる形で提示することを目的として、そのCAI教材化を試みた。開発した教材内容は次のものである。(1)角錐・円錐・角柱・正多面体、線織面等の立体の投像及び直線と各種立体の交点、多面体同士の相貫、曲面体同士の相貫。(2)三角錐・円錐・傾斜三角柱・傾斜円柱・球・ねじれ面・傾斜六角柱等の各種立体の展開図及び測地線の作図。