著者
澤邉 一秀 岡本 祐樹 田辺 匠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MR, 磁気記録 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.546, pp.3-7, 2005-01-06

近年、ネット家電と呼ばれるネットワーク機能を備えた家電製品への期待が高まっている。そのネット家電において、我々は今回開発したDVDレコーダの機能の一つであるネットワークを介してAVコンテンツを再生可能とするためのAVストリーミング技術を開発した。我々はDVD-VR動画コンテンツの最大通信レート10.08Mbpsを確保するため、TCP/IPのプロトコルスタックのチューニングを行った。また、通信プロトコルにHTTPを用いてクライアントでの特殊再生を実現するため、サーバからAVコンテンツの構成情報を含むIFOの取得を行い、HTTPのRangeヘッダを用いた要求を行うことでストリーミングを実現した。
著者
山内 悠輝 永岡 慶三
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.453, pp.27-32, 2011-02-25

iPadと雑誌の両方で漫画を読んでもらい,情報習得スピードと主観評価で両者を比較する.スピードとは漫画全体の文字数を読むのにかかった時間で除したものである.ビジュアルイメージが大部分を占める漫画をiPadで読む場合,従来の紙に印刷された漫画雑誌より,平均で17%読書(情報取得)スピードが速く,統計的にも有意な差がでた.主観評価項目である「持ちやすさ」,「操作性」,「自由度」,「内容理解」,「画質」の項目の数値の平均は,「内容理解」を除き,iPadが紙の主観評価を上回っていた.また,「画質のよさ」と「ページのめくりやすさ」の項目で統計的に有意な差で上回った.
著者
内藤 悠基 矢矧 宗一郎 須賀 良介 橋本 修 松沢 晋一郎 塚田 浩司 田中 宏哉 服部 佳晋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.423, pp.69-73, 2014-01-23

近年,自動車のHV,EV化に伴い,自動車の電子機器から発生するノイズが自車のAMラジオの受信妨害になることが懸念されている.電子機器からのAMラジオ帯の漏洩磁界の抑制には,電子機器の筐体を模擬した3次元構造の磁界シールド特性の評価方法が不可欠である.本研究では,金属筐体に開口を設けた場合のAMラジオ周波数帯における漏洩磁界の解析モデルを提案する.まず,筐体を構成するアルミ板とコイルのモデル化を検討した.次に,これらのモデルを電磁界解析シミュレーションに取り入れ,磁界シールド特性を評価した.その結果,シールド効果の周波数依存性は,測定結果と定性的に一致することを確認し,本モデルによりシールド特性を評価可能なことを明らかにした.
著者
藤木 淳 赤穂 昭太郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IBISML, 情報論的学習理論と機械学習 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.476, pp.85-92, 2011-03-21
被引用文献数
7

本稿では,N次元空間のデータにN-1次元超平面をあてはめる問題について考察する.まず数多く提案されている回帰や主成分分析を系統的に分類し,データ点と超平面のL_pノルムの和を最小化する手法のいくつかにおいて,アフィン超平面をあてはめる場合はN個のデータ点を通る大域的最適解が,線型超平面をあてはめる場合はN-1個のデータ点を通る大域的最適解が存在することを証明する.また,データ点と超平面のL_2ノルムの関数の和を最小とするM推定などは,最適解の附近で重み附き最小2乗法で近似できることを利用して,L_2ノルムに基づく回帰超平面に対するあてはめ度を定義する.
著者
近藤 公久 神長 伸幸 馬塚 れい子 林 安紀子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.10, pp.41-46, 2007-04-13
被引用文献数
1

本稿では,日本語の黙読過程におけるモーラ長の影響について検討するために行った眼球運動測定実験の結果を報告する.被験者が読んだ刺激文章は,それぞれ4行からなる24文章であった.刺激文章中に,解析対象とするターゲット語を各行の中央付近に配置した.ターゲット語は,2, 3, 4, 5モーラの漢字二文字単語であった.単語親密度,漢字の親密度や複雑度が,モーラ長条件間で均等となるようにターゲット語を選択した.各モーラ長のターゲット語が出現する行は刺激文間でカウンターバランスされた.被験者12名の読みの過程の眼球運動を記録した.その結果,モーラ長によるターゲット語を含む文節の初注視時間への有意な影響が確認された.また,ターゲット語(文節)のモーラ長は、ターゲット語の次の文節の初注視時間への有意な影響を与えていることが確認された.この結果は,音韻長や韻律的な特性が黙読時にも影響を及ぼしている証拠である.また,文の難易度および被験者の読みの速さによる違いについて考察した.
著者
森崎 潤 阿萬 裕久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.159, pp.7-12, 2007-07-17
被引用文献数
1

ソースコードの保守工程において,特定のコード断片がバージョンアップのたびに繰り返し変更されるという変更の連鎖が発生することがある.連鎖の途中にある場合,同じ箇所へのたび重なる変更によりコードが不安定な状態にあると考えられる.本稿では,Eclipseに対する測定実験及びデータ分析を行い,変更の連鎖が起こったケースの安定性について調査・検討を行っている.その結果,変更の連鎖が発生したケースでは,連鎖中よりも連載終了後の法が変更量が小さい.つまり連鎖が終了すると安定する傾向にあるということが確認されている.あわせて,短い連鎖の方がその傾向が強いということも確認されている.また変更の連鎖が起こった場合,その不安定な状態は約18%の確率で後のバージョンアップへ持続されているという結果も得られている.
著者
和泉 潔 松井 藤五郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.70, pp.15-19, 2011-05-19

Web上の大量のテキスト情報から現在人々が経済状況に対して抱いている気分を抽出することが出来るかもしれない.近年,機械学習を用いたテキストマイニング手法によって,テキスト情報と市場変動の関係性を発見し市場分析に応用する研究が増えてきた,経済指標やマーケットのテクニカル指標等の数値情報には指標化されていないような情報を,テキスト情報から素早く自動的に抽出することが期待されている.本稿で具体的に研究事例を紹介する.
著者
相澤 清晴
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.738, pp.1-9, 2004-03-12
被引用文献数
12

日常生活、体験のデジタル化が本研究の課題である.一生分の体験ログを映像として残すことができるだろうか.圧縮技術、HDDなどの蓄積技術の進歩や小型でウエアラブルになってきた情報機器の進展もあり、ハードウエアの壁は低くなっている.しかしながら、かりに長期間の体験映像を残せたとしても、膨大に残してしまったものの中からどのように欲しい映像をとってくるのだろうか?現在のホームビデオですらお蔵入りして目に触れることは少ない.欲しいところへ効率よくアクセスするための方策が必要である.通常の映像検索では、コンテンツに基づく検索が盛んに検討されている.これに対し、体験記録の場合、コンテンツよりも状況を表すコンテキストが役に立つ.このため、カメラばかりでなく、GPS、動きセンサ等々を用いる.街情報も併せてもちいるとキーワードの付与されていない映像を店の名前などのキーワードで探すこともできる.本発表では、我々の試みを紹介したい.また、体験記録の観点から関連する研究を概観する.
著者
高瀬 英希 冨山 宏之 高田 広章
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CPSY, コンピュータシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.558, pp.109-114, 2008-03-20

本研究では,マルチタスク環境にスクラッチパッドメモリを活用することにより,組込みシステムの命令メモリにおける消費エネルギーの削減を目指す.固定優先度付きの周期タスクが複数存在するシステムに対応した,スクラッチパッドメモリ領域分割方針を提案する.提案するスクラッチパッドメモリ領域分割方針は,領域分割法,時間分割法,および混合分割法の3種類である.各方針について,タスクごとの領域分割およびコード割当てを同時に決定可能な整数計画問題として定式化する.評価実験を行い,提案手法の有効性を確認した.
著者
ポンキッティパン ティーラポン 齋藤 大輔 峯松 信明 広瀬 啓吉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.81, pp.7-12, 2012-06-07

本稿ではeigenvoiceに基づくキャラクター変換の一手法を提案する。273名の話者から構築したeigenvoice話者空間と,セミプロの声優から収録した三種類のキャラクタ声を用いて,キャラクター変換を実装する。ここでは任意の入力話者に対して,その話者の個人性を保存しつつ,声のキャラクターのみを変換する。母語話者及び非母語話者を対象に,キャラクター変換前後の合成音声を用いた聴取実験を行なった。その結果,意図されたキャラクター差異が十分に知覚されることが示された。更に,セミプロの声優による二キャラクターにおいて基本周波数差異が小さい場合でも,対応する合成音声から,十分にキャラクター差異を知覚できることが示された。これは,キャラクター変換の場合,スペクトルに基づく変換が不可欠であることを意味している。また,セミプロによる三キャラクタ声と提案手法による三キャラクタ声との音響分析により,本提案手法が適切な変換を実装できていることも確認できた。
著者
河原 一彦 志道 知行 佐藤 洋
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.317, pp.31-36, 2007-11-09
被引用文献数
2

音源信号の音色の主観評価に関する研究は多くあるが,それらの研究においてスピーカの特性が主観評価結果に与える影響については,充分に研究されていない.本研究では,スピーカ特性の印象評価のための形容語の選別を行った.また,それらの形容語をもちいて,スピーカ再生音に関する印象評価の試行実験を行い,主成分分析により4つの主成分を得た.第1主成分と第2主成分の二次元配置図において,音源信号の主観的印象は,音源信号の影響をうけるが,スピーカの影響もうけることがわかった.また,スピーカのパラメタを変化させると,音源信号の印象が変化する場合があることがわかった.
著者
野地 保
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SWIM, ソフトウェアインタプライズモデリング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.308, pp.53-58, 2011-11-11

人間の振る舞いをシステム開発に生かす試みは,行われてきている.人間の気持ち,心を間接的に収集する手法として,典型的なものにアンケートによる把握は行われているが,個々の人間の内面を感情情報として捉え,感情情報そのものを収集,分析,処理する概念モデルは,あまり見当たらない.本稿では,これまで開発してきた人間の感情を収集,処理するシステム開発技術を考察し,感情処理システムの開発論からその概念モデルの構築を行う.構築した概念モデルの開発論に沿って,応用研究として哀情報診療録モデルを構築した.検証の結果,哀情報伝達に効果があることが分かった.
著者
元木 章博 鈴木 悠里 北村 光香
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.217, pp.35-38, 2014-09-05

今まで数多くの組織のwebページに対するwebアクセシビリティの調査報告がなされてきた.しかし,Webページを継続的に評価した調査は,ほとんど報告されていない.日進月歩のICTにおいて,変化が絶えないWebページも継続的に評価するべきである.そこで,本論では視覚障害者にとって重要な公共サービス機関の一つとしての都道府県立図書館のWebページに注目した.The Wayback Machineを利用し,過去のWebアクセシビリティ問題件数も併せて経年的に評価し,その特徴からグループ化を試みた.
著者
向 脩 川村 勇気 川喜田 雅則 竹内 純一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.471, pp.193-198, 2015-02-23

近年,インターネットにおいてボットと呼ばれるマルウェアに感染した端末群(ボットネット)により起こされる被害が大きな問題になっている.濱崎らは,同一のボットネットに属するホストは同期してパケットを送信するという特性(協調性)を利用した検出手法を提案した.この手法では,スパースな協調関係を推定するアルゴリズムであるglassoによりホスト間の協調関係を逐次的に推定し,協調関係の変化を捉えることによってボットネットの検出を行う.濱崎らの手法には問題点が二点あった.一点目は,ボットネットが活動していない時間のアラート(フォールスアラート)が多数観測されることである.この問題を解決するために,本研究では,移動平均を用いてアラートを上げる手法を実装した.二点目は,ボットネットが活動している時間帯は推定できても,ボットとして活動しているホスト群を推定することはできないことである.この問題をホスト間の協調関係を可視化することにより,解決する手法を提案する.さらに,これらの提案手法によって発見できた最近の事例を紹介する.
著者
平松 佑太 林 豊彦 前田 義信 渡辺 哲也 山口 俊光 遁所 直樹 矢島 大輔
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.164, pp.13-18, 2010-07-29

運動機能障がい者は,意思伝達装置,環境制御装置などの支援機器を利用すれば,より自立した生活を送ることができる.このとき,支援機器の操作に用いるのが「操作スイッチ」である.しかし,従来の操作スイッチは,不随意運動により大きく影響を受けるというが欠点あり,その結果として装置の誤動作が生じていた.それを克服すべく我々は,3軸地磁気センサを用いた新しい操作スイッチGSN/1の開発を試みてきた.このスイッチの特長には,1)固定・位置合わせが容易,2)随意異運動に対しては高感度,3)不随意運動に対しては低感度の3つがある.本研究では,1)随意運動/不随意運動の判別性能,および2)走査型オンスクリーンキーボードであるオペレートナビ^[○!R]の操作性能の2つを定量評価した.5人の健常者と1人の肢体不自由者を用いた実験より,GSN/1は,1)随意運動に近い不随意運動を入力しても誤動作しないこと,および2)オペレートナビ^[○!R]の操作における使用性が高いことの2っが明らかとなった.
著者
矢野 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NLC, 言語理解とコミュニケーション (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.300, pp.89-94, 2005-09-15

大局的センシングは局所の特徴によらない全体の特徴に関するセンシングである.これは, 人間の脳においても活用されており, 従来の局所的特徴を用いたパターン認識にこれを加えることによって認識率が大幅に改善されることが期待される.この方式をここでは筆跡鑑定に応用した.手始めに, 縦横比, 上下, 左右に占める線の面積比等を前処理データとしてパーセプトロン型学習機械にかけたところ, 被験者3人の書いた各6文字中, 5文字で学習し, 残りの1文字で正しく鑑定できた.そこで, 被験者を増やし, 様々な前処理を工夫して実験を続け, 大局的センシングの有効性を示す結果を得た.
著者
森岡 俊介 上田 博唯
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.457, pp.37-41, 2011-02-28

カメラとプロジェクタをキッチンカウンタの上方に設置し、カメラにより得た、その食材の大きさや位置や傾きなどの情報を使って食材に対してプロジェクタから必要な情報を重畳表示するような新しい調理支援システムを提案する。本研究ではこのようなカメラとプロジェクタを使ったシステムではどのような調理支援システムを実現することができるかについて述べ、試作例を示して、その有効性を検証する。
著者
西村 公伸 牧野 浩佑 峰 辰則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.404, pp.1-6, 2005-11-11
被引用文献数
3

近年, ディジタル技術の高度化に伴い情報の高密度化が進んできたが, アナログ技術の観点からもディジタル技術の進歩に見合う高精度化が要求されると考える.本研究では, スピーカボックス, CDプレーヤ, アンプなどステレオ再生機器の機械的振動が, 再生音の音質や音像表現にどのように影響するかの関係解明を試みる.具体的には, 機械的振動の対策により機器振動の高調波成分の低減が観測され, 放射音や電気信号に含まれる高調波歪成分の低減にも寄与していることを確認している.さらに, 高調波歪の低減により再生音がどのように改善されるかを, 音質と音像表現力(定位と明確さ)についての試聴実験により検証している.
著者
井口 智之 神長 裕明 横山 節雄 宮寺 庸造 中村 勝一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.536, pp.119-124, 2008-03-01
被引用文献数
1

本研究では,Web上における話題の遷移過程に着目し,広範囲な情報探索支援に有用な情報の抽出を目指す.具体的には,ハイパーリンクで結ばれたWebページ集合における話題の遷移について,1)その遷移過程で着目すべき箇所,2)それらの話題をドメインとしたWebページクラスタを抽出する手法を提案する.話題遷移上の着目箇所,話題Webページクラスタは,その抽出に際して互いに影響を及ぼし合う関係にある.そこで本研究では,まずこれらを準独立的に抽出する手法について述べ,さらに両者を反復的に連携させることで,抽出精度を高める方法を提案する.また,提案するアルゴリズムを実装したシステムを用いた実験について報告し,提案手法の有効性や特徴について考察する.