著者
床井 浩平
出版者
和歌山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

近年のグラフィックスハードウェアの特徴である高度な並列演算機能とプログラム可能性を形状処理に効果的に応用するための,対象の粒子によるモデル化手法の開発を行った.また,グラフィックスハードウェアの中心的な構成要素であるラスタライザを形状処理における干渉問題に応用する手法の開発を行った.
著者
波照間 永吉 久万田 晋 波平 八郎 柳 悦州
出版者
沖縄県立芸術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

平成23年度~25年度の研究期間内において、鎌倉芳太郎ノート全82冊の撮影とデジタルデータ化を完了した。また、紅型型紙資料の赤外線撮影を完了した。これらの成果に基づいて鎌倉芳太郎資料の公開用ホームページ編集作業を進めた。その内訳は、刊行済みノートのオリジナル写真4371点、鎌倉芳太郎撮影写真1113点、紅型型紙1414点である。これらに基づいて検索機能付き公開用ホームページを作成、公開した。またこれらの成果の一部を『鎌倉芳太郎資料「文書資料」目録』として刊行した。
著者
野上 貞雄 松本 淳
出版者
日本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

犬における主要な寄生虫症である犬糸状虫症の免疫学的診断法のターゲットとなっている循環抗原の詳細な解析を行い、診断法の改良と疫学調査を行った。
著者
李 善愛
出版者
宮崎公立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究は、日韓両国のアマ(海士・海女)の地域別、年齢別、漁業活動について比較考察することで、東アジア沿岸地域の持続可能な資源管理や漁場利用のための民俗知モデル構築を試みた。
著者
高取 聡 起橋 雅浩 北川 陽子 福井 直樹 岡本 葉
出版者
大阪府立公衆衛生研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

多岐にわたる加工食品を高脂質食品、低脂質食品、準農産物、ノンアルコール飲料及びアルコール飲料に分類して、これらに適用できる迅速かつ簡便な残留農薬一斉分析法を構築した。当該分析法を活用して市場に流通する加工食品中の残留農薬を分析した結果、食品衛生法の基準を超過する農薬を含む加工食品を検知し、販売者に自主回収を促した。また、消費者からの要請に基づいて風味異常を呈した食品から原因と推察される農薬を検出し、当該分析法の実用性を証明した。
著者
阿部 曜子
出版者
四国大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、グレアム・グリーンが、メディアに強い関心を持ち、メディアを戦略的に使ってきたことに注目し、その表象の在り方を考察するものである。グリーン研究の中では、周縁的な資料とされさほど論じられては来なかったが、グリーンは膨大な量の投書を新聞や雑誌に送り続け、また数多くの映画批評を書いてきた。時代的言説空間を視野に入れつつ、それらを分析・検証することにより、グリーンが大衆文化装置としてのメディアの力学を熟知し、それらを巧みに取り入れ自らの領域としていたことなどを明らかにする。
著者
鈴木 孝庸
出版者
新潟大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、各地に所蔵されている文献資料を直接閲覧することと、平曲演奏家・橋本敏江氏に実際の平曲演奏に関する様々ことがらを聴取することを基礎とし、その上で、考察および資料紹介を行うことにしている。以下、主要な研究成果を挙げることにする。(1)平曲譜本に関しては、9所蔵機関を調査した。(2)2種類の新出平曲譜本を入手した。(3)6種類の平曲譜本の複写を入手した。(4)尾崎家本『平家正節』のパソコン入力を完了した。(5)宮崎文庫記念館蔵『平家物語』(平家吟譜)を影印刊行した。(6)1種類の平曲指南書の複写を入手した。(7)當道資料に関しては、5所蔵機関を調査した。(8)1種類の新出當道資料を入手した。(9)2種類の當道資料の複写を入手した。(10)橋本敏江氏よりの「平物」に関する教授は終了し、特別な曲に入り、「読物」は終了した。
著者
村田 芳子 寺山 由美 細川 江利子
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、学校体育における「表現運動・ダンス」の学習内容について、その理論的な枠組みを検討するとともに、児童を対象とした題材調査と教員を対象とした実施調査を通して発達段階に対応した学習内容の選定と配列の試案を作成し、小学校及び中学・高校の授業実践を通してその妥当性を検証した。本研究は新学習指導要領の改訂とその実施に向けた時期と重なる中で、それに対応した先駆的な実践研究として高い関心を得るとともにその啓発に大きな成果をもたらした。
著者
金井 篤子 松本 真理子
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、より有効な介入システムを構築するため、実際に中学校で起こってしまった事件後に行った緊急介入の際に、心理的支援を目的に実施したIES-Rデータおよび介入経過を分析した。IES-RはPTSDのハイリスク者をスクリーニングする目的で広く使用されている。その結果、事件直後は事件に暴露した生徒の60%、暴露していない生徒の9%にハイリスク群がみいだされたが、1ヶ月後にはそれぞれ4%、3%となった。暴露生徒の支援は当然ながら、暴露していない生徒の支援も重要であることなどが明らかとなった。
著者
堀田 香織
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究では、離婚母子家庭の子どもの成長における、別れて暮らす父親との関わりについて、調査研究を行った。父親との関わりの有無と時期によって3群に分けられ、父親との有効な関わりを続ける群の心理的特徴として、子どもが肯定的な父親像を有していること、父子の良質な関わりの継続、精神的な独立とともに、父母の関係や父親の存在を再評価し、父親との関わりを選び直せること、子どもと共に父親が成長していることなどが重要であることが見出された。
著者
藤田 一彦 安田 直彦
出版者
岐阜工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

MPB(Morphotropic Phase boundary)濃度相境界近傍で育成したリラクサー型強誘電体固溶体単結晶は、優れた圧電特性を示し、工業的な価値が高い。中でも非鉛系の強誘電体固溶体材料として、特に優れた特性を示すリラクサー系のビスマス化合物(Na_<1/2>Bi_<1/2>)TiO_3や(Na_<1/2>Bi_<1/2>)TiO_3-BaTiO_3系固溶体に着目し、その固溶体単結晶をBridgman法により育成することができた。更に、育成された単結晶を用いて、その圧電特性、誘電特性を偏光顕微鏡によるドメイン構造の観察、および圧電応答プローブ顕微鏡によるナノ領域における電界誘起歪み特性の評価を行って、優れた圧電特性を生ずる基となるナノドメインの構造について調べた。
著者
レヴィ アルヴァレスC 町田 宗鳳 中坂 恵美子 材木 和雄
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

ヨーロッパの統合が進行するにつれて、各国において移民若しくはマイノリティに対して「差別」と「排他」のメカニズムが徐々に弱まっていると言える一方、各国の固有の事情によって、そうした流れに対する抵抗も多く存続している。こうした状況をマクロとミクロの両面から分析した結果は、本年度書籍として出版される予定だが、今後の日本における移民政策にも大いに役立つと期待できるであろう。
著者
三谷 研爾 中村 真
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究課題は、ナショナリズム対立が深刻化だったボヘミアを対象とし、1890年代から両大戦間にかけて書かれた同地の文学史的・民俗誌的記述を検証したものである。ザウアー、ハウフェンなどのドイツ系知識人による、地域性を重視する文学史は、理念においては国民文学史を相対化する契機を含みながら、具体的記述としてはナショナリズム的な本質主義の思考を強く主張する結果となった。他方、チェコ系知識人ホスチンスキーもまた、その民族芸術論をとおして、文化の移動の生産性に注目しながら、民族文化の恒常性に固執した。同地における文化的越境現象は、人文学的ディスクールのこうした構造と並置して理解すべきことが明らかとなった。
著者
孫 飛舟 中橋 國藏 古沢 昌之 原 敏晴 崔 圭皓
出版者
大阪商業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

日本、韓国と中国の多国籍企業によるグローバル展開に関する比較を行い、それぞれの組織体制と経営戦略の違いを明らかにした。特に、新興国の市場開拓において、韓国企業に比べて日本企業が現地の消費者のニーズをうまく捉えていない局面が多い。近年、中国企業による海外進出が活発化し、日本企業が中国企業に買収されるケースが増えている。しかし、中国企業は情報公開が不十分で、経営ビジョンも不明確なケースが多く、今後改善していく必要がある。
著者
浜名 恵美
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

異文化主義(interculturalism)および異文化パフォーマンスに関する問題点を重点的に検討し、異文化パフォーマンスの実地調査、国内外の関連学会への参加と研究者との意見交換、インターネットを含めた情報収集、映像資料分析、文献調査、国内外で発表された論文および口頭発表をとおして、相互理解促進に資する上演のヒントを見出すと同時に、今後のシェイクスピア演劇の異文化パフォーマンスのあり方に有意義な提言を行なうことができた。
著者
大武 信之
出版者
筑波技術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

国公私立大学が利用するセンター試験は、過去問題として蓄積されているが、一般問題・特別問題(点字)ともに再利用可能な形式ではない。本課題では、点字問題を再利用可能な形式にするするための環境と、一般問題(墨字)と特別問題の関連付けが無いため、双方を自動的に電子化し、墨字から点字、点字から墨字の双参照を可能とするシステムを提供した。本課題の点字過去問題アーカイブシステム環境は、一般の古書点字にも使用可能で、点字古書を電子化し、複製本を提供できると共に、劣化した古書点字を新書に甦らせることも可能にした。本システムは、点訳ボランティア等にも専門的な知識なく使えるシステムとして提供することができた。
著者
市村 哲
出版者
東京工科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

板書や電子スライドを用いた講義をE-ラーニング教材として提供できる講義自動収録・配信・理解度判定システムを構築した.システムは,黒板の前の講師を自動追尾録画し,その映像からE-ラーニング教材を即座に作成することができる.研究成果として,ChalkTalkコアモジュールの動物体認識精度向上を実現した他,Android用プレーヤー,HTML5版プレーヤー(Android, iOS, Windows, MacOS, LinuxOSに対応)を実装した.
著者
中村 恭子 広沢 正孝 細見 修 山倉 文幸 鈴木 利人
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

統合失調症患者は中強度の歩行運動で快感情やリラックス感が増加し、不安感が減少、クロモグラニンA値やコルチゾール値が減少した。また、患者は一般成人より運動前から不安感やα-アミラーゼ値、クロモグラニンA値が有意に高く、運動後のアミラーゼ値の増加やクロモグラニンA値の減少が著しかった。患者は一般成人より体力が低いため、中強度の運動が精神的ストレス軽減をもたらす一方で身体的ストレスとなる可能性が示唆された。そこで、多様な運動強度に対するストレス反応を比較した結果、微細運動のフェルデンクライス・メソッドATMが低強度や中強度の運動よりも患者の心理的・生理的ストレス値の軽減に有効であることが判明した。
著者
中野 俊樹 白川 仁
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

魚類を含む脊椎動物の成長は,成長ホルモン(GH)‐インシュリン様成長因子系により制御されている.しかしGH遺伝子組換え魚におけるその系にかかわる代謝産物の動態については不明な点が多い。本研究ではGH遺伝子組換えギンザケを用い、メタボローム解析により代謝産物を非組換え魚と比較した。組換え区の筋肉では解糖系のアクティビティーが変化していた。TCA回路では一部の代謝産物レベルが組換え区で変化していた。また肝臓ではそれらの様相が異なっていた。さらにそれらの変化は絶食により顕著となった。以上よりGH遺伝子の組換えは特に筋肉において高成長のためのエネルギーの生産を増大させていると推察される。
著者
内田 照久 石塚 智一 杉澤 武俊 伊藤 圭 内田 千春
出版者
独立行政法人大学入試センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

新しいコミュニケーション能力テストの可能性を検討した。従来からの論理的思考能力や表現応答能力といった言語能力の側面に加え,対人的な認知推論能力までを測定の対象とすることを目指した。1)音声の韻律的な特徴量と話者の性格印象の関係を明らかにするために聴覚実験を行ない,その関係性のモデルを提案した。それと並行して,2)リスニングテストと他教科の学力間の関係の布置とその推移を検証した。