著者
金岡 恒治
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、様々なスポーツ選手の腰痛発症率や腰椎椎間板変性率を調査し、腰部障害発生リスクの高い競技に対して動作解析や筋電図解析を行い、各競技での腰部障害発生要因を検討した。さらに、近年腰痛の運動療法として注目されている腰部安定化トレーニングや骨盤傾斜運動時の体幹深部筋(ローカル筋)活動をワイヤ電極により測定し、腰部障害発生を予防するために有効な運動療法を検証した。
著者
小池 文人
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

地域の生物相の種の生態特性から野外の生物群集を予測できれば,外来生物の導入前リスク評価や地球温暖化に伴う生物群集の変化の予測が可能になる.種の生態特性からデータマイニングによって予測する,群集の組み立て規則(assembly rule)の研究がすすめば,これが可能になるのであるが,世界の研究者の間では必ずしも広く認知されていない.研究代表者もこの分野を1990年代前半に立ち上げたひとりであるが,世界的にこの分野の研究を活性化してゆく必要がある.この研究の目的は統計的なアプローチの開発と検証,および複数の気候帯の群集における組み立て規則の確立と予測可能性の評価である.その結果,種のプールの設定と侵入のターゲットの設定については,既存の有害外来植物リスク・アセスメント(Weed Risk Assessment)の検討の結果,侵入ターゲットを広域ではなく個々の群集に設定する必要のあることが確認された.また植物群集はただひとつのニッチからなっており,このため単純なロジスティック回帰を適用することができることが明らかになった.植物の種特性を暖温帯下部と冷温帯上部で測定し,既存の暖温帯上部のデータとあわせて,組み立て規則をもとめた.その結果,フロラの異なる様々な気候帯で,群集タイプ(極相林,植林地,刈り取り草地,耕地雑草群集)ごとに大まかにはほぼ同じ組み立て規則が適用できることが明らかになった.今後,この研究結果が外来種のリスク評価や地球温暖化後の植物群集予測などに応用されてゆくには,植物の生態特性のデータベースの公開が不可欠となる,研究代表者が立ち上げた「Plant trait database in east and south-east Asia(東アジア・東南アジア植物種特性データベース)」に,今回の研究プロジェクトで測定したデータを登録して公開した.
著者
中村 不二夫
出版者
愛知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

英語史研究は長い歴史を有するが、21世紀初頭にあっても、これまで語法分析されていない私的な日記・書簡資料を丹念に調査すると、従来考えられていたよりも早い言語変化の最前線を示す用例や、これまで未発見ないしは稀有な語法を発掘するなど、英語史実の訂正につながる用例に多々出くわす。この点を、8編の論考と2つの国際会議口頭発表、1つの海外におけるゲストレクチャー、1つの国内学会シンポジウムの司会と講師の仕事を通して実証した。
著者
大塩 寛紀 GRAHAM Newton NEWTON Graham
出版者
筑波大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

本研究では、高い分子設計の自由度と電子状態の多様性をもつ金属多核錯体の特徴を生かし、適切な有機配位子を選択し、反応条件の試行錯誤を行うことにで、金属イオン間の相互作用や相乗効果による特異な物性・反応性の発現を目指して研究を行う。特に、自己組織化を伴う超分子錯体合成においては、生成物質を正確に予測することは困難であり、高度に分子設計することでプログラミングされた自己組織化を行うことは機能性分子材料の開発に不可欠であるといえる。本研究では特異な分子構造・結晶構造および電子状態をもつ超分子の創出を目的とし、以下の実験を行った。金属イオンの多核化に必要な架橋配位子であるトリアミン誘導体の合成を行い、これを原料とする新規配位子を合成した。さらに,これまで合成したコバルトクラスターや他の骨格構造をもつクラスターのコリガンドを変えることにより、反強磁性的相互作用をもつ多核錯体など、多様な磁性を示す物質系の合成に成功した。トリアジン骨格を持つリジッドな新規配位子をもちいた場合、金属イオン間に反強磁性的相互作用を示す、混合原子価多核金属錯体M_6(M=Ni, Co, Mn)の合成に成功した。また、異種金属錯体である{M_3M'_3}錯体(MおよびM'=Ni, Co, Mn)の合成にも成功し、元素分析・構造解析および磁気測定から、混合金属多核錯体であることが明らかとなった。これらの結果から、適切な配位子選択と合成条件の試行錯誤により、特徴的な磁気的相互作用を示す様々な多核金属錯体の構築に成功した。
著者
中山 友之 山崎 俊彦 柴田 直
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.248, pp.109-114, 2004-08-12

スイッチトカレント技術を用いて、低消費電力かつ小面積なCDMAマッチトフィルタを開発した。またチップ外とのインタフェースを電圧表現にするため、実用的な線形性を有するV-I,I-V変換回路を開発し、同一チップ上に実装した。V-I変換回路をブロック分けして配置するアーキテクチャと、カレントメモリに流れる電流量を低減する手法により、低消費電力で高速な処理を実現した。また、PN符号を巡回させるための低消費電力クロックオンデマンドシフトレジスタも開発した。256相関長のマッチトフィルタを試作することにより、チップ面0.54mm^2という低面積ながら、サンプリングレート8MSample/sec,電源電圧2Vで消費電力1.95mWであることを実証した。
著者
中村 昌照 平尾 喜代司 Mark Ian Jones 山内 幸彦 神崎 修三
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.111, no.1297, pp.658-663, 2003-09-01
被引用文献数
1

工業機器において,摺動部の摩耗を低減し究極的には摩耗しない材料・システムを開発することは重要な課題である.摩耗を低減する手法として,2物体の間に流体を介在させるのが現状最も有効なものである.しかし荷重・摩擦速度が摺動システムで想定された条件から乖離するに従い,流体膜は破断し固体接触部が増大し加速度的に摩耗が進行する.したがって本質的に"減らない"材料の開発が,実際の工業製品への適用範囲も広く,より現実的に求められる手段といえる.セラミックスは鉄鋼に代表される金属材料に対し,高い硬度,耐熱・耐酸化性,化学的安定性を有しており,低摩耗摺動材料として有効な材料である.特に窒化ケイ素セラミックスは,高強度・高靭性を両立しうる構造用セラミックスとして知られ,ボールベアリング,燃料噴射ポンプ用摺動材等工業的実用例も多く,また摩擦摩耗挙動に関する研究例も数多く報告されている.摺動部材には構造材としての機能も要求されることが多く,この点からも窒化ケイ素セラミックスが有力な候補材であるといえる.構造用部材に用いられる窒化ケイ素セラミッスは,α-Si_3N_4粒子を原料として用い,焼結過程でβ-Si_3N_4に相転移させたものが一般的であり,柱状のβ-Si_3N_4粒子がランダムに絡み合った微構造をとる.そしてこの微構造によりセラミックスとしては高い靭性が実現されている.近年著者らの研究グループは,シーディングと押出し成形法を用いて,高アスペクト比の柱状粒子が一方向に配向した窒化ケイ素焼結体を開発し,この材料が従来の窒化ケイ素に比べ,高い強度と靭性を有することを明らかにした.この配向窒化ケイ素の微構造の異方性を利用し,微構造と摩擦摩耗挙動の関係を明らかにすることで,低摩耗材料の設計指針となる基礎的知見を得ることが大いに期待される.これまでに著者らは,5Nの低荷重下で配向方向に垂直な面が最も耐摩耗性に優れ,摩擦速度が大きい場合にはトライボケミカル反応生成物の潤滑効果により摩擦係数が低下することを報告した.また湿度を低下させトライボケミカル反応生成物の潤滑効果を抑制した場合も,同様に配向方向に垂直面の耐摩耗性が優れていることも明らかにした.一方実用部品への適用を考慮した場合,高荷重(高面圧)下での摩耗特性も要求される・高荷重下では,相手材との接触で導入される微小亀裂による破壊が摩耗に支配的となる.この亀裂の進展挙動を明らかにすることで,耐摩耗性向上に関する基礎的な知見を得ることが期待される・本研究では,配向窒化ケイ素焼結体を用い高荷重下でのブロックオンリング摩擦試験を行った.更に微小破壊が摩耗に至る過程を明らかにするために,ひっかき試験を実施し摩耗試験の結果との対比から微構造が摩耗機構に及ぼす影響,及び摩耗特性との相関について調査を行った.
著者
森 欣司 藤原 英二 久保田 稔 呂 暁東 森山 甲一
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、必要な情報サービスを得られるためには、状況に応じてユーザが動的に集まり協力して処理を行なう「コミュニティ」アーキテクチャを提案し、これに基づき、コミュニティ通信・処理技術を提案した。1. コミュニティメンバが個別に変化するサービス要求・機能・情報を持つ分散環境下において、機能不完全なサブシステムが存在する場合にもシステム全体の稼働を保証する自律分散システムコンセプトに基づき、各サブシステムがそれぞれの持つ機能・情報の部分的な共有を繰り返すことにより連携し、高信頼で柔軟な通信・処理を統一的に捉えるデータ指向型システムアーキテクチャを提案した。2. コミュニティ内のネットワークがサービスのレベルに応じて通信範囲を限定しながら自律交信する技術、とユーザが要求するサービスをネットワーク内にて逐次検索を行い、サービス提供者の応答の伝幡によってユーザ要求の拡散を抑制する技術を提案した。3. サービス提供者やユーザの分布等の状況を反映し、サービス情報が配布・共有されるコミュニティエリアを動的に構築する技術、コミュニティメンバのダウンなどの障害が起きたときに、所定の情報配布エリアに対して必要な情報を配布することができるノード間自律協調技術、とサービスの質とそのアシュアランス性を保証するため、各ノードが自律的に冗長ノードの確保と構造の再構築を行なうための自律負荷漸近調整技術を提案した。実際に自律分散コミュニティシステムプラットフォームを構築し、このプラットフォームによって、インターネットを介した研究協力者との共同実験を行い、提案技術の有効性を検証した。
著者
中山 友之 山崎 俊彦 柴田 直
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.250, pp.109-114, 2004-08-12

スイッチトカレント技術を用いて、低消費電力かつ小面積なCDMAマッチトフィルタを開発した。またチップ外とのインタフェースを電圧表現にするため、実用的な線形性を有するV-I,I-V変換回路を開発し、同一チップ上に実装した。V-I変換回路をブロック分けして配置するアーキテクチャと、カレントメモリに流れる電流量を低減する手法により、低消費電力で高速な処理を実現した。また、PN符号を巡回させるための低消費電力クロックオンデマンドシフトレジスタも開発した。256相関長のマッチトフィルタを試作することにより、チップ面0.54mm^2という低面積ながら、サンプリングレート8MSample/sec,電源電圧2Vで消費電力1.95mWであることを実証した。
著者
小田内 隆
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究計画は12世紀末から13世紀にかけての北中部イタリアにおけるカタリ派、都市コムーネ、教会の諸関係を、この地域の独自の政治的社会的環境の中で研究し、ラングドック地方のケースとの比較を通じて、カタリ派異端の形と意味の多様性、およびそれに対する態度、政策の地域的偏差の重要性を明らかにしようとした。この報告書では3年間の期間でなされた、以上の計画のための基礎作業の成果の一部を3つの章に分けて提示した。第1章では、異端審問を権力過程の問題として考察する上での方法論的な諸問題を考察した。主として、Tアサドの研究に導かれながら、異端統制のための制度的メカニズムである異端審問の権力作用を具体的な歴史的コンテクストで分析する上での理論的な枠組みを素描した。とくに、異端審問が「告白」の制度の出現と密接な関係に立つことを踏まえて、フーコー的な権力論による理解が目指された。第2章では、ラングドックの異端審問に関する研究を踏まえて、同時代のヨーロッパにおける権力技術の発展の一部として異端審問の成立を理解した。異端と教会(異端審問)の関係は、地域社会の複雑な権力関係の網の目の中に置いて初めて、理解可能である。第3章では、Cランシングによるオルヴィエトのカタリ派に関するミクロな研究を紹介しながら、北中部イタリア都市におけるカタリ派の問題を、コムーネという特定の権力空間のなかでおきた「聖なるものと権威との関係」をめぐる論争という視点から考察した。現段階ではなお史料研究にもとづく研究成果には至らなかったが、少なくとも以上の作業にょって異端を具体的な権力関係の相において解釈し直すための枠組みを確立することはできた。
著者
渡邉 眞依子
出版者
広島大学大学院教育学研究科
雑誌
広島大学大学院教育学研究科紀要. 第三部, 教育人間科学関連領域 (ISSN:13465562)
巻号頁・発行日
no.55, pp.185-192, 2007-03-28

Dieser Beitrag berichtet die Projektpraxis in Deutschland. Seit Mitte der 80er Jahren wird das Verhältnis zwischen Fachunterricht und Projektunterricht diskutiert. Herbert Gudjons und Johannes Bastian vorschlagen eine neue Unterrichtsform „Projektlernen im Fachunterricht". Damit werden die Projektidee in den Fachunterricht hineingetragt kann. Diese Studie analysiert drei Beispiele; (1)Projektunterricht in einem Mathematikgrundkurs; (2)Projektzeiten als Fachtage; und (3)Projektlernen bei fächerÜbergreifendem Thema. Die Grenze des „Projektlernen im Fachunterricht" liegt darin, dass Über Abweichungen bzw. Reduzierungen von Projektmerkmalen nachgedacht werden muss. Aber die Hineinnahme von „Projektarbeit in den Fachunterricht" ermöglicht das Lernen am Leben fürs Leben, SchÜlerorientierung und die Überschreitung der gewohnten Schranken des Schulalltags.
著者
瀬田 祐輔 牧 恵子
出版者
愛知教育大学実践総合センター
雑誌
愛知教育大学教育実践総合センター紀要 (ISSN:13442597)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.91-100, 2010-02

学校図書館司書教諭講習科目「読書と豊かな人間性」は,司書教諭が,読書指導の直接の担い手となることばかりではなく,全校の読書指導の推進者としての役割を果たすことをも見据えた内容となっている。しかしながら,子どもを読書に誘うための個々の手法を実習または演習として組み込むのみでは,それらを駆使した計画・実践ができる力,いわば応用のきく力として身につけさせることは困難である。そこで本稿においては,この問題を解決しうる授業方法を探るべく,プロジェクト型の学習形態(「第2回科学・ものづくりフェスタ@愛教大」に参加し,科学読み物を中心とした読書材の読み聞かせ企画を受講生に運営させるという形)を組み込んだ授業を構想し,実施を試みた。その結果,「読書と豊かな人間性」において,プロジェクト型の学習形態を採用することには,読書指導に関する知識や技能を応用のきく力として身につけさせるという点で,一定の効果を見出すことができた。
著者
大河内 信夫 名取 一好
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

研究代表者大河内信夫は、2000年度学校要覧に示された農業に関する学科の教育課程表を分析した。その結果、1990年度調査に比較して、以下の点から「多様化」がキーワードになることを明らかにした。(1)学科名称が1990年度調査よりも多様になり、「農業科」の占める割合が低下していた。教育内容ではなく、自営者養成=農業科という観念を名称変更によって払拭しようとしているように見えた。(2)普通科目と専門(職業)科目とのそれぞれの合計単位の比率を比べると、普通科目の単位数が専門(職業)科目の単位数を上回る学校が圧倒的に多くなった。(3)選択科目では普通科目と専門(職業)科目との組み合わせの割合が多くなり、学科内でのコース制をとる傾向にあった。(4)専門(職業)科目間の選択を設けている学校は、1990年度調査結果(調査回答校中46.5%)に比べて大幅に増加し、2000年度調査結果は回答校中65.1%であった。(5)「農業に関するその他の科目」に該当する科目名称は、90科目と非常に多く、そのうち69科目は1校でしか開講されていなかった。最も多く開講されている科目でも7校に過ぎなかった。前年度行った「総合実習」に関する調査について、研究分担者名取一好とともにデータ整理、分析を行った。その結果、総合実習の目的について、上位の3つは「農業の実践的技法(技術)を学ぶ」「農業体験を重ねる」「座学の知識を確かめる」となっていた。「農業を受け継ぐきっかけを用意する」「農業を主体的に継承する意志をつくる」といった項目は下位であった。多くの学校(91.5%)が総合実習に時間外実習を含めていた。総合実習に農家での実習を含めていない学校は36.4%あった。農家での実習を実施している学校においても、生徒全員に課している括弧うは全体の15.0%であった。「講義」科目と総合実習との関係では、「講義」科目の実習は「講義との関係で必要」と回答する学校が最も多く、「総合実習があるので各科目での実習は不要」とする学校は皆無であった。一方、「総合実習は農場維持のために必要」とした学校は11.9%であった。農業教育の目的は、農業政策上の制約に由来して農家子弟の教育となってきたため農業後継者の要請として機能しなかった。総合実習もこの枠組みから抜け出せなかったと推察された。
著者
山嵜 泰正
出版者
京都教育大学
雑誌
京都教育大学環境教育研究年報 (ISSN:09193766)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.1-13, 1993-03-31

「公害」に対する私の考え方の変遷と環境教育の自覚,その発展・展開プロセスを述べる。水俣への修学旅行。水俣病患者の苦悩,「苦海浄土」を劇にした。戦後日本は高度経済成長でGNPの拡大を目指してきたが,「健康で文化的な生活を営む権利」を保障するはずの日本国憲法が公害でその根幹を虫ばまれている。新しい基本的人権として「環境権」による教育を考えた。公害教育が「義憤」を起こさせる「心を揺さぶる教育」とすれば,環境教育は科学分析の解説かマナー・生き方・道徳・倫理の問題に片寄る。やはり社会的正義感を失ってはならない。現状肯定ではなく,大量生産・大量消費・大量廃棄の社会構造に切り込んで行く厳しい社会批判の視点を忘れてはならない。
著者
和泉 潔 植田 一博 中西 晶洋 大勝 孝司
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.55, pp.416-417, 1997-09-24

「人間は複雑な社会システムの中で, いかに学習を行なうのか」という問題は, 認知科学や人工知能の分野で, 従来の方向性に対する反省として, 重大な課題となっている。また, 経済学の分野の方でも, 最近, 従来の経済理論における人間の学習に対する過度の理想化に対し強い批判が行なわれている。本研究の目的は, 上述の課題に対する解答への新しいアプローチを, 近年, 市場の激しい変動を経験した外国為替市場(以下, 外為市場)を一つのケーススタディとして, 提出することである。すなわち, 各々の市場参加者が相互作用しながら学習していくような新しい外為市場のモデルを構築する。本稿では既に我々が構築したモデルの概要と本モデルを用いて1995年の急激な円高の分析した結果を報告する。