著者
四宮 博人 切替 照雄 浅野 喜博
出版者
愛媛大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

申請者が同定したp65/L-plastin は, 白血球に特異的に発現され,アクチン細胞骨格の再構築(p65-actin-scaffold) に関与している。p65-actin-scaffold は菌体刺激によって随時形成され, これを中心に形成される高次タンパク質集合体が, 感染防御的細胞応答の基盤として機能すると想定している。p65/L-plastin とともに細胞骨格のダイナミクスに関与するタンパク質,およびp65-actin-scaffold と高次タンパク質集合するタンパク質としてNADPH オキシダーゼ p47^<phox> などについて, 特異抗体を用いてp65-actin-scaffold との共存関係を調べた。また, マクロファージ内でのそれらの局在変化と貪食・細胞接着や殺菌活性の増強との関連を評価した。ルミノール結合ビーズを用いて, 貪食依存性の活性酸素酸性定量法を確立し, 細胞骨格の再構成が活性酸素産生において重要であることを明らかにした。p65/L-plastin, WASP, VAV に関して, それぞれの欠損は貪食・細胞接着依存性の活性酸素産生の障害をきたすことを考え合わせ, p65-actin-scaffold を中心とする細胞骨格系のダイナミクスが, 白血球の感染防御活性の発現において重要な役割を担うと考えられた。
著者
木暮 ミカ 河野 正司 飛田 滋 植木 一範 伊藤 圭一 大沼 誉英
出版者
明倫短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、従来の教員によるヒューリスティック評価と同程度に保ちつつ、評価の個人差やバラツキを排除した客観性の高い判定・評価が可能な実技実習自動評価システムを開発し、学生が各自のペースで効率的かつ確実に実技を習得できるようにすることを目的とする。平成22-23年度は、歯型彫刻の評価を「量的・解析的評価」と「感性評価」に分割し、前者を判別フィルタとサポートベクターマシン(Supportvectormachine:以下,SVM)による画像処理システムからの自動評価、後者を教員の目視による官能評価で判定し、この2つを統合する採点方法を考案した。これにより客観性の高い評価が得られると同〓に、SVMを用いることで従来のヒューリスティック評価に近い判定が可能となった。平成24年度は、この採点システムを試験的に本学の実習に導入し、目視評価法と実習成果物撮影評価装置による自動評価を同〓に行い、評価の妥当性、公平性、作業効率・満足度などの点で比較検討することで本システムの評価・改善を行ってきた。また必要に応じて歯科技工士学科長、実習を担当する准教授2名、講師1名、助教2名、CAD/CAM実習を担当する講師1名および日本歯科大学の教員1名の8名からなる評価委員会メンバーにより、本システムの有用性を検証した。
著者
椿本 昇三
出版者
筑波大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1992

本年度は、着衣で泳ぐ時の生理学的影響をみるために心拍数を用いて、着衣で泳ぐときの運動強度を推定した。また、最終年度のまとめを行った。研究費で購入したキャノン製心拍計で着衣泳中の心拍数の変動をみた。実験で得られたデータの整理はされたが、その結果は、まだ学会誌等に発表されていない。水着泳と着衣泳との10分間における泳ぎの平均心拍数の間は、10分間泳いだ後で、水着泳127.8拍/分(±23.45)、着衣泳116.9拍/分(±23.81)であった。このことから、水着泳と着衣泳の平均心拍数の間には有意な差(p<0.001)本研究のまとめは、以下のようなものである。着衣で泳ぐ時には、水着泳よりも大きな抵抗を受け、そのために普段の泳ぎができなくなる。特に、着衣で泳ぐときには体幹から下肢にかけて沈む姿勢になるために非常に泳ぎ難いことが指摘された。また、心拍数からみた運動強度では、水着泳と着衣泳には大きな違いがみられなかった。このことは、今後の課題でもある。最後に、本研究結果から、水泳指導における示唆としては、以下のことがあげられる。着衣泳では、低速のスピードでは、浮力を利用した浮漂技術の習得が重要であると思われる。また、全力泳のような速いスピードでは大きな抵抗を作りだし、疲労を早めることになると思われるので、着衣では速いスピードでは泳がない方がよいと思われる。
著者
中村 太士 森本 幸裕 夏原 由博 鎌田 磨人 小林 達明 柴田 昌三 遊磨 正秀 庄子 康 森本 淳子
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

森林、河川、農地生態系について、物理環境を基盤とした生息場評価手法を確立した。また、それぞれの生態系において、生息場の連結性や歴史的変化、倒木などの生物的遺産を考慮する新たな復元手法を開発し、実験的に成果を得た。また、魚類、昆虫、植物、両生類、鳥類、貝類、哺乳類など様々な指標生物を設定し、モニタリングや実験結果によりその成否を評価する手法を確立した。環境経済学や社会学的立場から、再生事業や利用調整地区の導入に対する地域住民、利用者の考え方を解析し、将来に対する課題を整理した。
著者
山本 淳子 大羽 和子
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.11, pp.1133-1138, 1999-11-15
被引用文献数
2

The vitamin C content of cucumber and mung bean sprout was markedly decreased in NaCl-treated tissue by storage at 4℃. The ascorbate oxidase (AAO) activity of NaCl-treated vegetables increased according to the NaCl concentration. Increase in AAO activity of NaCl-treated vegetables was a result of the increase to the homogenate when NaCl or other salts were added to the homogenizing buffer. These results suggest that the increase in the amount of free AAO resulted in the decreased AsA content of NaCl-treated tissues.
著者
江口 誠
出版者
愛知教育大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、ジャーナリズムと文学という観点からピータールー虐殺事件の受容に焦点をあて、19世紀初頭イギリスにおける様々な言説の把握を試みたものである。主な研究成果は、以下の3点にまとめられる:(1)単著Progress and Stasisの出版、(2)学術論文「サミュエル・バムフォードの詩におけるピータールー虐殺事件」の発表、(3)学術論文「ピータールー虐殺事件とWilliam Hone」の発表。
著者
崎間 敦 等々力 英美
出版者
琉球大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

伝統的沖縄食介入試験の成果をもとに、高血圧の一次予防を目指した伝統的沖縄食による降圧効果についての無作為割付試験を行った。対象者は沖縄県在住の職域あるいは一般住民を対象とした。132 名を登録し、研究を継続しえた 110 名(平均年齢 51±14 歳、女性62 名)を解析対象とした。伝統的沖縄のパターン食の情報介入により血圧が低下し、推定ナトリウム摂取量の減少を伴った。さらに、塩味覚閾値が低い群では血圧が低値であった。これらより、パターン食の情報介入は高血圧の一次予防および非薬物療法に有用であることが示唆された。
著者
伊敷 吾郎
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2007

本研究の目的は、この世界に存在する四つの力(重力・電磁気力・強い力・弱い力)を記述できるようた理論(統一理論)を構成することにある。超弦理論は統一理論の候補として期待されているが、その構成は非常に困難であることが分かっている。そこで、AdS/CFT対応という関係が注目されている。この関係は、超弦理論が超対称性を持ったゲージ理論によって記述される、という予想である。この対応が正しければ、ゲージ理論を用いて超弦理論を理解することができる。本研究ではこれまで、この対応を示すために、N=4SYM理論というゲージ理論をある行列模型のラージN極限として定式化した。この行列模型による記述を用いることで、強結合領域(相互作用が非常に強いような領域)においても物理量を計算することができると期待される。原理的には、このような領域での計算結果を、超弦理論側の計算結果と比較することで、AdS/CFT対応の成否を確かめることができるのである。私は、強結合領域の解析に向けて、この方法の有効性をいくつかの側面からチェックした。まずウィルソンループや場の相関関数などの期待値が、行列模型から正しく計算されることを示した。また、有限温度領域で、弱結合極限で知られていたSYMの相転移を行列模型を用いて再導出することができた。今後、この行列模型によるゲージ理論の定式化を用いて、様々な物理量を計算することを計画している。例えば、超弦理論で見られるブラックホールの相転移が、ゲージ理論側の計算で確認されるかどうかを確かめたい。
著者
小嶋 一浩 日色 真帆
出版者
東京理科大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1995

シーンのネットワークを、特に立体化した都市空間の特性を表す表現法とするために、他の表現法と並行して具体的な対象に適応しつつ検討した。ここでいうシーンのネットワークは、対象地を撮影したビデオ画像をコンピュータを利用して編集し、動きにつれ展開するシーンを網状につなぎ合わせたもので、一部をコンピュータ内に実現し、その概念モデルを模型として実現した。この他に比較に用いた表現法は、雑誌等の印刷メディアに掲載された写真と文章による表現、コンピュータを利用して合成や変形を加えた写真や組写真、ビデオで撮影し編集した数分の映像である。いずれも対象空間の特性をできるだけ表すように表現したものである。対象とした都市空間は、東京の東急文化村(渋谷)、フロムファーストビル(表参道)、代官山ヒルサイドテラス、銀座4丁目交差点、地下鉄乃木坂駅入口周辺、渋谷宮下公園十陸橋、池袋メトロポリタンプラザの合計7箇所であるその結果、都市空間の特性によって有効となる表現法が異なることがわかった。中でもシーンのネットワークは、立体的な視線のやり取りを含んだ複雑な空間の表現に有効であった。さらに、人の動線と相互にやり取りされる視線との絡み合った結節点を複数含んだ都市空間では、ネットワークが特徴的なねじれを示すことがわかり、そのような場合に中間のシーンを省略して簡潔にする方法を探った これらを通して、シーンのネットワークを空間デザインの方法として展開する可能性が示唆された シーンのネットワークをコンピュータ上で実現するには、オーサリングツールを用いて空間体験者がシーンの中で次の場面を選択しながら仮想空間を移動する方法に可能性があることが確認された。その完全な実現は今後の課題となっている。
著者
四方田 雅史
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2006

制度:新 ; 文部省報告番号:甲2232号 ; 学位の種類:博士(経済学) ; 授与年月日:2006/3/7 ; 早大学位記番号:新4253
著者
河邉 香月
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.126, no.Special_Issue, pp.199-206, 2006 (Released:2006-03-01)
参考文献数
32
被引用文献数
6 12

α1-Adrenoceptor antagonists, called α1-blockers, are the first-line treatment for lower urinary tract symptoms associated with benign prostatic hyperplasia (BPH). Nonselective α1-blockers like prazosin were mainly used in the past, but prostate-specific α1-blockers such as tamsulosin or naftopidil are now the mainstream agents for the management of BPH, based on the function of α1-adrenoceptor subtypes. Recent studies on voiding dysfunction have clarified the association between BPH and overactive bladder (OAB), underlining the use of OAB treatment in the management of BPH, inducing the simultaneous administration of antimuscarinic agents. Every aspect of diversified BPH symptom can be controlled individually in a short period.