著者
前田 英作 南 泰浩 堂坂 浩二 森 啓 近藤 公久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.296, pp.51-56, 2006-10-12

NTTコミュニケーション科学基礎研究所では,2005年より「環境知能」をテーマとした研究プロジェクトを進めている.このプロジェクトの目的は,音声処理,音響処理,言語処理,対話,視覚情報処理,探索,学習,ネットワークなどのコミュニケーションのための情報処理技術を有機的に統合することにあり,それによって実現される新たな生活様式の提案も視野に入れている.本稿では,この取り組みの狙いとこれまでの進展を紹介する.
著者
島本 由紀子 山本 弘子 今井 純好 遠藤 紀雄 亀谷 徹
出版者
北里大学
雑誌
北里医学 (ISSN:03855449)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.432-440, 1988-08-31

1971年から1984年までの13年間に当院で入院加療した小児悪性腫瘍125例(1部121例)について,種類,年齢別患者数,年度別患者数,5年生存率,ALL及びnon-Hodgkinリンパ腫については予後解析を行なった。ALLは,悪性腫瘍の41%,AMLは22%を占め,急性白血病で全悪性腫瘍の63%を占めた。固形腫瘍の中では,神経芽細胞腫の頻度が最も高く,全腫瘍の16%を占めた。神経芽細胞腫は副腎原発のもの,初発時年齢1歳以上のものは極めて予後不良であり,各々5年生存率は12.5%,15%であった。non-Hodgkinリンパ腫ではmodified LSA_2-L_2療法が極めて有効な治療法と考えられた。ALLにおいては予防的頭蓋背椎放射線照射群が他の治療群に比して生存率,骨髄再発率,中枢神経系浸潤率においても有効と考えられた。
著者
高松 衛 中嶋 芳雄 藤井 侃 佐伯 行紀 宮本 博幸 三上 寿枝
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌A(基礎・材料・共通部門誌) (ISSN:03854205)
巻号頁・発行日
vol.125, no.2, pp.187-188, 2005 (Released:2005-05-01)
参考文献数
2
被引用文献数
1 1

Today, many goods are developed using the mental effect by the color. As a typical example, bath salts can be mentioned. In this study, the SD technique was used to quantitatively determine about how the color of solution influence the mental effect by 15 subjects. The results showed that effects by the red shades such as “warmth", and by the blue and purple shades such as “composedness", were high. Also, it clarified about the influence by the white muddiness.
著者
斎藤 治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TL, 思考と言語
巻号頁・発行日
vol.98, no.381, pp.21-27, 1998-11-02
被引用文献数
1

自閉症は、社会関係、コミュニケーションならびに言語の発達障害によって特徴付けられる。自閉症では死後脳所見およびMRI研究から小脳異常が繰り返し報告されてきた。最近われわれは方法的に周到に計画したMRI研究から、小脳虫部VI-VII小葉の形成不全と過形成を示す2つの亜群を自閉症患者に見出した。他方、機能的神経画像の新技術は、自閉症の注意や認知の障害に関わる神経機構の直接的な検討を可能としつつある。さらに、小脳がヒトの非運動性認知に関与している可能性を示す知見の増加は、大脳病理に制限されない、新たな'包括的神経心理学'の発展を促しているように思われる。
著者
稲垣 耕作
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. A, 基礎・境界 (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.81, no.9, pp.1230-1237, 1998-09-25
被引用文献数
12

Kauffmanがランダムネットワークの解析で発見した平方根の法則性は, 複雑適応系の分野で代表的な仮説の一つである.本論文ではそれを知能の分野とも統合し, 漸化形の超指数法則とした創発仮説を提案する.パターン認識やニューラルネットワーク, 分子生物学分野のデータなどで, この仮説が成り立つ可能性を検討する.またKauffmanのランダムネットワークにおいて秩序が発生するためには, 計算万能性が必要条件であることを証明する.本論文で述べる基本万能性は, 従来の物理学で説明できず情報学によって説明できる自然法則というべきものであり, その本質は非線形性とネガティブフィードバックであると解釈できる.カオスの縁における計算万能性の存在は有名な予想であり, 本論文はKauffmanモデルにおいてそれを証明したことになる.
著者
稲垣 耕作
出版者
情報文化学会
雑誌
情報文化学会誌 (ISSN:13406531)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.53-61, 1997-09
被引用文献数
4

著者は複雑系の分野で創発仮説を提唱している。創発仮説における超指数法則は自然界のみならず, 社会における自己組織化と進化, 産業分野における技術革新や収穫逓増則などにおいても隠された法則となっている可能性がある。本論文では著者が1980年代半ばから提案してきたコンピュータの30年周期説を取り上げ, この説が超指数法則を元にして提案されたものであることを述べるとともに, いくつかの側面からその妥当性を検討する。コンピュータの30年周期説に基づけば, 21世紀初頭にはコンピュータは更に一段の進化を遂げる可能性がある。また情報ネットワークというコミュニティウェアにおける新文化の発生を含めた創発現象が今後の興味ある問題であると考える。
著者
戸倉 直
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.1398-1401, 1996-10-05

本稿では高度に情報化された製造産業におけるコンピュータ利用技術のひとつとしての非線形解析の潜在的なニーズを概観するとともに, いわゆるダウソサイジングに伴って身近になったマシン環境で動作する非線形解析ソフトの最新の機i能を, LS-DYNA3Dを例にとりあげて紹介した.今やユーザにとってはコンピュータ選定の選択肢が広がり, 解析規模に応じてコンピュータを使い分けることで業務の大幅なコスト削減が可能になっているといえるだろう.また, このような非線形ソフトを使用する上での留意点を指摘し, さらに, 具体的な解析事例をもとに, 解析に必要な入力データや結果の評価のポイント等を示した.今後このような解析ソフトに求められる点としては, GUIの拡張による使いやすさの改善, 高速かつ高精度な解析アルゴリズムの開発, CADデータとのリソクによる最適化問題への応用といったことが挙げられる.ソフトベンダーとしては, 常にユーザの立場に立って最新の技術惰報を提供し, よりよい製品開発に貢献していきたいと考えている.
著者
篠原 陽介 舩曵 信生 川島 潤 竹内 順一 石崎 雅幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.573, pp.39-44, 2005-01-14
被引用文献数
5

自動車ナンバープレートの文字認識は, 駐車場での車両管理, 高速道路での料金自動徴収, 道路での交通流計測や混雑状況の監視, 路上の不正な駐停車両の特定などのために, その車両を識別するための重要な技術である.本論文では, 漢字・仮名認識にクロスカウント法, 数字認識にテンプレートマッチング法を使用した, 画像からのナンバープレート文字認識アルゴリズムを提案する.入力には, デジタルカメラやPDAを用いて, 人が現場で撮影した画像を用いるため, 前処理に画像中の影などに応じて適応的に閾値調整を行う二値化処理を採用する.また, 複雑な文字パターンである漢字の組合せで構成される陸運局名を認識するため, クロスカウント法の代表ベクトルの自動生成アルゴリズムを提案する.評価実験により, 本提案法がWEBから採取したサンプル画像では100%の認識率を, 本研究のためにPDAを用いて撮影したサンプル画像では80%の認識率を有することを示す.
著者
徐邦达著
出版者
江苏古籍出版社
巻号頁・発行日
1984
著者
小倉 孝夫 大西 健之 福田 健一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TM, テレコミュニケーションマネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.600, pp.59-64, 2007-03-08

現在、電話網とデータ網をIPベースに統合して様々なサービスを提供する次世代ネットワーク(NGN)への移行が進められている。NGNでは、サーバへのDoS/DDoS攻撃は最も高い脅威の一つであり、特にSIPサーバ攻撃は大きな被害を与えることが予想される。DoS/DDoS攻撃では大半は、IPソースアドレスを詐称したIPパケットでおこなわれている。従来のアドレス詐称防止方式にはuRPF(unicast Reverse Path Forwarding)等があるが、確実にIPソースアドレスの詐称を防止する方式ではない。そこで、確実に詐称チェックをおこなうことを目的に、ユーザ側ではIPソースアドレスから作成した認証情報をIPパケットに付加してIP通信をおこない、キャリアのネットワークまたはISP内でその認証情報を使って詐称チェックする方式を提案する。また、スケーラビリティの観点から詐称チェック機能の性能評価をおこなったので報告する。
著者
石井 勇樹 中川 陽介 小松 隆 齊藤 隆弘
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J90-D, no.7, pp.1682-1685, 2007-07-01

カラー画像から抽出した骨格成分とテクスチャ成分に,各々に適した処理を適用することで,効果的な雑音除去や画像拡大が実現できることを示した.