著者
吐師 道子 小玉 明菜 三浦 貴生 大門 正太郎 高倉 祐樹 林 良子
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.95-105, 2014-08-30 (Released:2017-08-31)

The place of articulation in Japanese moraic-nasals is known to vary in accordance with the following sound and is assumed to be uvular in the word final position. This paper attempted to describe articulatory variability of word-final moraic-nasals using the X-ray microbeam speech production database in Japanese. The results depicted substantive inter-speaker variability in three of the four words examined. Moreover, 75% of the data examined were deemed unlikely to be uvular nasals and the lips were likely to be closed in 40% of the data. The results do not support the claim that word-final moraic-nasals are uvular.
著者
加藤 源俊 下島 直樹 富田 紘史 廣部 誠一
出版者
日本小児放射線学会
雑誌
日本小児放射線学会雑誌 (ISSN:09188487)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.72-77, 2019 (Released:2019-11-22)
参考文献数
15

急性虫垂炎は小児の急性腹症をきたすcommon diseaseである.急性虫垂炎と診断された場合,標準治療は手術による虫垂の切除だが,複雑性虫垂炎に対してはinterval appendectomy(以下,IA)を選択することもある.軽症の場合,手術や抗菌薬投与を行わずとも症状の軽快が得られるspontaneously resolving appendicitis(以下,SRA)の報告もある.東京都立小児総合医療センター(以下,当施設)では,急性虫垂炎が疑われる場合は小児外科医が超音波検査を施行,急性虫垂炎の確定診断及び当施設独自のGrade分類を行い,治療方針を決定している.虫垂壁の構造が保たれている,または不整であっても血流が亢進している場合は,補液のみで経過観察を行う.壁構造の不整かつ血流の低下,もしくは壁構造の消失がみられる場合は準緊急的な手術,もしくはIAの方針としている.腫瘤形成性虫垂炎に対しては,抗生剤加療を先行し,膿瘍消失後3か月以降にIAを行っている.超音波による虫垂の形態評価,血流評価は,急性虫垂炎の診断のみならず,治療方針を決める上で有用であると考えられた.
著者
関 陽太郎
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.67, no.785, pp.101-104, 1961-02-25 (Released:2008-04-11)
参考文献数
5
被引用文献数
5 5
著者
頭陀浪華子 製圖并撰
出版者
文臺軒宇平
巻号頁・発行日
1710

頭陀浪華子製図并撰。浪華子とは鳳譚また僧濬で、華厳宗再興の祖とされる。仏教的世界観にもとづく世界図。南瞻部洲とは須弥山の東西南北にある4つの大陸のうち南の大陸で、仏教的世界観ではここが人間の住む世界とされる。北が広く南に尖ったかぶら型で、もともとは唐・天竺・日本の3国をその世界の主体とするが、西洋からの世界知識の伝来をうけて両者の融合がはかられる。本図はその代表例で、北西部に群島状のヨーロッパが描かれ、日本の南には南北アメリカ大陸と比定できる陸塊が見える。題額脇に多数の典拠資料リストがある。板行の南瞻部州図としては最初、かつ最詳の図として広く流布した。元の題簽は残るが改装。
著者
小口 瞳史 三上 真人 西川 智博
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.145-150, 2022 (Released:2022-01-25)
参考文献数
8

コンロッド肉抜き部形状を変更することによりピストン-コンロッド連成振動の固有振動数を変化させ,それが燃焼起因振動に与える影響を,実機実験とシミュレーション双方により解析した.

1 0 0 0 映画技術

著者
映画出版社 [編]
出版者
映画出版社
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, 1942-09
著者
友松 篤信 伊藤 敞敏 ウィジャヤ ハニー ウスティオン ゼイン クメンドン ジョン 松山 晃
出版者
Japanese Society for Tropical Agriculture
雑誌
熱帯農業 (ISSN:00215260)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.175-181, 1996-12-01 (Released:2010-03-19)
参考文献数
10

インドネシアのヤシ花茎から伝統的手法により採取した樹液と, それから作られる黒糖の一般分析および糖・有機酸の定量分析を行った.砂糖ヤシ (Arenga pinnata Merr.) , パルミラヤシ (Borassus flabellifer L.) , ニッパヤシ (Nypa fruticans Wurmb.) およびココヤシ (Cocos nucifeya L.) からの樹液は10~13%の糖を含み, その大部分はショ糖であった.樹液をインキュベートするとショ糖は微生物の作用により加水分解され, 大量のブドウ糖および果糖と若干のオリゴ糖が生じた.パルミラヤシ, ニッパヤシ及びココヤシはコハク酸, 砂糖ヤシはリンゴ酸の含量が最も高かった.砂糖ヤシとニッパヤシの樹液をインキュベートすると乳酸が顕著に増加した.樹液の糖全体に占める還元糖の比率はインキュベートによって12.5%から90.1%に顕著に増加した.黒糖における還元糖比は36.1~43.0%であり, 通常法によりサトウキビ搾汁から製造された黒糖の還元糖比より著しく大きかった.
著者
田島 貴一 矢木 啓介 森 善一
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集 2021 (ISSN:24243124)
巻号頁・発行日
pp.2P3-I01, 2021 (Released:2021-12-25)

We have developed an impulsive motion generator mimicking Alpheus brevicristatus. Alpheus brevicristatus can close their claw at the speed that generates plasma shock waves in water. We employ their unique joint structure called the cocking slip joint and design an artificial actuation mechanism with a passive elastic element to induce the impulsive motion through storing and releasing the elastic energy; rather than adopting their musculoskeletal structure as it is. Our design approach allows the developed device to generate the impulsive motion repeatedly by a single actuator with a small actuation force compared with the stored elastic energy, which is verified through experiments.
著者
日本科学技術情報センター 技術開発部
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.507-520, 1993-09-01 (Released:2008-05-30)
被引用文献数
4 3

科学技術情報の流通促進を図る目的で1973年に標準化の検討が開始され,現在までに13種の科学技術情報流通技術基準(SIST)が制定された。SISTの普及状況を把握するため,「参照文献の書き方」,「学術雑誌の構成とその要素」および「学術論文の構成とその要素」に関する3基準から64項目を選び,主要学協会誌を対象に調査分析を行った。その結果,全体として約7割の項目についてSISTに準拠していることが判明した。
著者
森 克己
出版者
朝鮮学会
雑誌
朝鮮学報 (ISSN:05779766)
巻号頁・発行日
no.14, pp.545-556, 1959-10
著者
圷 美奈子
出版者
和洋女子大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2008

明治期までの『枕草子』解釈史の中から、昭和期に起きた使用底本の切り替え等によって、本文と同時に切り捨てられてしまった部分をすべて拾い出し、古注釈と現代注の見解の関係について整理する作業を行った。『枕草子』について一度は断絶し、読みの歴史から失われてしまった「享受史」を復元する研究により、各章段・場面に関する新しい解釈の成果を得るとともに、現代における『枕草子』研究の問題の本質と課題とが明らかになった。
著者
若井 絹夫 富山 栄子
雑誌
事業創造大学院大学紀要 (ISSN:24369977)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.61-75, 2022-04

地域通貨の発行に関わる中心主体は、かつてのNPOや商店街などの市民団体から企業や地方自治体へと移っている。本稿においては、「あがのポイント」と「だっちゃコイン」の事例をもとに、地方自治体が関与する地域通貨の目的と運営からその特徴を明らかにし、地域通貨の仕組の変化を考察した。その結果、地方自治体が関与することで発行目的は地域の課題を取り込み複合化し、発行形態も発行目的の変化に対応するために併用化し、発行媒体は複雑化する運営を支えるためにアプリ型へ移行していること、および、電子地域通貨を導入することで地域通貨はモジュール化し、レイヤー構造へと変化し、プラットフォーム化が進んでいる可能性を確認した。
著者
山本 晴彦 吉越 恆 岩谷 潔 園山 芳充
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.98, no.12, pp.630-634, 2014-12-01 (Released:2019-10-05)

Artificial optics for plants has recently been developed and used in Japanese factories, where light emitting diodes (LED) maintained by conventional fluorescent lamps are used to advance plant production. This report introduces; (1) the use of LED lighting as a light source for plant growth, as well as (2) the photosynthesis that occurs in these factories, (3) the difference between fluorescent tube-type LED lighting and fluorescent lamps as illuminators, (4) the implementation of fluorescent tube-type LED lighting in plant factories, (5) the development of techniques for effectively using this lighting, and (6) how the practice can reduce costs.