著者
高木 浩人
出版者
愛知学院大学
雑誌
愛知学院大学論叢. 心身科学部紀要 (ISSN:18805655)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.47-54, 2008-03

本研究は254名の大学生を対象に,組織への帰属意識と充実感との関連について検討した.重回帰分析の結果,充実感のすべての要素(充実感,孤立感,自立・自信,自己の存在の肯定)が,大学生の所属組織への組織コミットメント4要素(内在化要素,愛着要素,存続的要素,規範的要素)によって説明可能であることが明らかとなった.とくに,(a)内在化要素は,充実感,自立・自信,自己の存在の肯定と有意な正の関連を示し,(b)愛着要素は充実感と有意な正の関連を,孤立感と有意な負の関連を示し,(c)大学の場合,愛着要素と存続的要素が充実感と有意な正の関連を,孤立感と有意な負の関連を示していた.今後の研究への含意が議論される.
著者
乾 健太郎 徳永 健伸 田中 穂積
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.124-125, 1991-02-25

文章を生成するには,語乗選択や語順などさまざまな要素に関する決定が必要である.これらの決定は,文章中で述べる話題を選択・構成するwhat-to-sayレベルとwhat-tqsayの内容を表層化するhow-to-sayレベルに分けて考えることができる.2つのレベルの決定は相互に依存するため,その緊密な関係を実現するアーキテクチャの必要性が指摘されている.たとえば,1文の中にどれだけの話題を含めるかという問題は,話題間の意味的なつながりから制約(what-to-sayの制約)を受けると同時に,それを表層化したときに適切な長さの文になるかという制約(how-to-sayの制約)も受ける.また,how-to-sayレベルのみについて考えても,種々の決定が相互に依存し,それらをどの順序で決定すればよいかが必ずしも明らかではない.たとえば,後置詞句の語順は,後置詞句の長さに依存するため,語彙選択を先におこなわなければ適切に決めることができない.語彙選択には照応表現の選択も含まれるが,照応表現は,先行洞と照応詞の距離などに依存するため,適切な照応表現を決定するためには語順の情報が必要である.このように,生成に必要な種々の決定の間には相互依存関係がある.この問題に対する代表的なアプローチの1つに種類の異なる決定を交互におこなう手法があるAppeltやHovyでは,how-to-say決定部が決定の過程で必要に応じてwhat-to-say決定部を呼び出すことにより両者の相互作用を実現しているまた,Hovyは,how-to-say決定過程に対し,決定の種類ごとに異なるモジュールを用意し,モジュールの適用順序を動的に変えることによって,決定の順序に柔軟性を持たせる手法を提案している.しかしながら,これらの手法では,一度決定した要素については変更しないため,将来の影響を十分に予測した上で個々の決定をおこなう必要がある.Appelt,Hovyの手法では,統語的要因を考慮しながらwhat-to-sayを決定するため,what-to-say決定部は複雑なメカニズムを必要とする.また,what-to-say決定部を呼び出すタイミングの管理も困難である文章生成では,論旨展開や照応表現などの文脈的な問題も考慮しなければならないため,メカニズムはさらに複雑になる.本稿では,この問題へのアプローチとして,一度表層化した文章を繰り返し改良し,最終的に質の高い文章を生成するモデルを提案する.一般に,文章を繰り返し改良することを推敲と呼ぶが,生成過程全体を推敲過程としてとらえることによって,生成に必要な種々の決定を相互に依存する形で実現できる.本稿では,推敲に基づく生成モデルの概要と一部の実現について述べる.
著者
春日 敦子 青柳 康夫
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.309-318, 2005-08-05
被引用文献数
1

干し椎茸の水戻し汁の, 料理への利用の是非を検討する為, 3通りの水戻し方法を試みた。水戻し方法「P」は, 230分水戻しを行った。水戻し方法「Q」は始めに30分間水戻しを行い, その水戻し汁は捨て, 等量の新たな水を加え, 更に200分水戻しを行った。水戻し方法「R」は水戻し時間以外は「Q」と同様の方法であり, 一度目の水戻し時間は90分, 2度目の水戻し時間は140分であった。3通りの水戻し方法にて, 無機質, 遊離アミノ酸, 5'-ヌクレオチド, 有機酸含量の分析, 及び官能検査を行った。これらの結果を基に, 干し椎茸の水戻しは, 水戻し90分後水戻し汁を一旦捨て, 新しい水を加え, 干し椎茸中心部の堅い部分が柔らかくなるまで更に水戻しを継続する, という新しい方法を提案したい。
著者
中野 倫靖 緒方 淳 後藤 真孝 平賀 譲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.41, pp.45-50, 2004-05-07
被引用文献数
1

本稿では,人がドラムの音を真似て口ずさんだ音声(口ドラム)を認識し,それに対応するドラムパターンを検索する手法を提案する.従来,実際のドラム音(楽器音)を対象とした認識は研究されてきたが,口ドラムは研究されていなかった.口ドラム認識では,音質とドラム音表現の両方の個人差への対処が問題となるため,従来のドラム音認識手法は適用できない.そこで本手法では,擬音語を中間形式として採用することでこの問題に対処する.擬音語の各音素を口ドラム音のスペクトル構造へ対応付けるために確率モデルを用い,音質の個人差を吸収する.また,各ドラム音に対応する擬音語の辞書を用意して、表現の個人差に対処する.200発話の口ドラムデータに対して実験した結果,91.5%の認識率を得た.This paper proposes a method of recognizing voice percussion )simulated drum sound by voice) and retrieving the corresponding drum pattern from a database. Although drum sound recognition has been the topic of existing work, there has been no previous attempt that dealt with the problem of voice percussion recognition. This problem is difficult because of individual differences inherent in voice spectrum characteristics and also in how the intended drum sounds are articulated. We solve this problem by utilizing phonemic sequences of onomatopoeia as internal representation. The sequences are estimated from the input power spectrum with a stochastic model, and are flexibly matched with dictionary entries representing typical drum patterns. This two-level scheme is intended to deal with the two types of individual differences mentioned above. In an experiment with 200 utterances of voice percussion, our method achieved a recognition rate of 91.5%.
著者
藤沼 康実 青木 陽二
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.181-183, 1998-11-30
被引用文献数
1 4

冬季の自然風景地の利用としてスキーは重要な活動である。スキー場の利用者数の変動を知ることは,冬季における自然風景地を管理する上で,混雑による不快や過剰利用による自然の破壊,毎日のゴミ処理量や駐車場の必要量などを知る上で大切である。日光国立公園における奥日光湯元スキー場のスキー客数と駐車場の利用台数の変動について,休日のような社会的要因と気温や積雪のような自然的要因の影響について分析を行なった。その結果,1,2月と日祝日,土曜日に利用が多くなることがわかった。また,積雪や気温,湿度などの気象条件も有意に影響していることが分かった。
著者
萩原 泰治 足立英之
出版者
神戸大学
雑誌
國民經濟雜誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.185, no.4, pp.83-96, 2002-04
著者
北川 圭子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.71, no.600, pp.197-201, 2006
被引用文献数
2

The dining kitchen is the housing style after World War II. The dining kitchen has spread to Japan based on "55-4N-2DK" of Japan Housing Corporation. It turned out that "55-4N-2DK" was the same as civil servant apartment "RC52 type". The root was "Wohn Kuche","Wohn Kuche" was researched in Europe after World War I. I defined this process, "Process of Wohn Kuche". In the background where the dining kitchen was born, there was a theme of housework reduction of the housewife. There were five stages in the forming process of dining kitchen. I defined, "Theory proposal period", "Model proposal period", "Experimental period", "Development period", and "Established period".
著者
李 常慶
出版者
Japan Society for Information and Media Studies
雑誌
情報メディア研究 (ISSN:13485857)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.1-20, 2005

本稿では,1970年代末から始まった中国古典籍のデジタル化の流れをまとめた上で,中国の古典籍史上最大の叢書である『四庫全書』のデジタル化について紹介し,最後に『四庫全書』のデジタル化が学術研究に与える影響について考察した.この考察を通じて,『四庫全書』のデジタル化は中国古典籍の保存,整理および利用に大きな役割を果たすのみならず,今後の中国古典籍のデジタル化,例えば,漢字処理技術の開発などにおいても非常に参考になるものであることを明らかにした.さらに,『四庫全書』のデジタル化により,膨大な量の古典籍の本文を加工して利用しやすくなり,これの検索ももれなく行なうことができ,さらに,数量的分析も行ないやすくなるので,古典籍の学術研究に大きな刺激を与えることができることをも指摘した.

4 0 0 0 巨大なイカ

著者
瀧 巖
出版者
日本貝類学会
雑誌
ヴヰナス
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, 1936-08-25
著者
亀崎 幸子 豊口 暁子
出版者
鳥取短期大学
雑誌
鳥取短期大学研究紀要 (ISSN:13463365)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.41-50, 2003-06-01

食材料費は給食の経費の中でも最も大きな部分を占めるものであり, より良い食材料を適正価格で適正量購入することは給食の経営上重要なことである. 今回, 新聞に掲載されている地元の青果物卸売市場である倉吉青果市場の玉ねぎの卸売相場を資料として卸売価格の年間変動と曜日別変動について検討した. 年間変動を月別に見ると, 卸売価格は4月が最も価格が高騰し, 5月から徐々に下降し, 7月に価格が最も安くなった. その後徐々に上昇し, 10月〜1月は高い値で推移した. 曜日別に見ると金曜日が価格が最も高く, 月曜日が価格が最も安くなることが示された.
著者
川口 雄一
出版者
天使大学
雑誌
天使大学紀要 (ISSN:13464388)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.61-65, 2008

Emacsは単なる文書編集アプリケーションではなく、様々な機能をマクロとして附加することができる。本稿では、このEmacsでメールを読み書きするための追加マクロとしてVMを取り上げる。VMでは電子メール本文におけるMIME対応はなされているが、ヘッダにおけるMIME対応はなされていない。本稿では、VMからSEMIを利用し、電子メールヘッダに日本語を利用するためのMIME設定について述べる。当初の目的であるEmacsとVMによる電子メールヘッダにおける日本語のMIME処理は実現できた。ただし、Emacsの版によってはうまく実現できないという情報もある。汎用的な方法を確立するためには、更なる調査が必要である。
著者
高木 雅成 山内 悠嗣 藤吉 弘亘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D, 情報・システム (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.93, no.8, pp.1429-1438, 2010-08-01
被引用文献数
3

近年,人や車両などを対象とした物体検出は,HOG特徴量などのアピアランスベースの局所特徴量が用いられる.しかし,アピアランスベースの特徴量のみを用いた物体認識は,識別が困難なサンプルが存在する.この問題に対して,コンテクストとして物体カテゴリー間の共起性を利用した物体認識法が提案され,その有効性が確認されている.しかし,学習サンプル中には同時に存在する確率が低いカテゴリー間の物体に対しても共起性を表現するため,識別精度に悪影響を及ぼす可能性がある.そこで,本論文では特徴量レベルで検出対象カテゴリーと非検出対象カテゴリーの特徴量間の共起性を利用した高精度な物体検出法を提案する.提案手法では,アピアランスベースの特微量に加え,Geometric Contextから得られる"空"や"地面"などの確信度を特徴量として利用し,Real AdaBoostの弱識別器の出力を演算子により結合することで共起性を表現する.従来の共起表現法では,和演算子と積演算子を用いた共起表現法のみであったが,本論文では新たに差演算子を導入する.これにより,アピアランス情報から得られる検出対象の確率を,ジオメトリ情報により補正するような共起を表現することが可能となる.提案手法の有効性を確認するために人と車両のデータベースを用いた評価実験を行い,提案手法は高精度な検出が可能であることを確認した.