著者
西田 昌史
巻号頁・発行日
2003-03

Supervisor:東条 敏
著者
加藤 寿延
出版者
亜細亜大学
雑誌
亜細亜大学経濟學紀要 (ISSN:03854604)
巻号頁・発行日
vol.1, no.5, pp.19-37, 1970
著者
金子 清俊 天野 甲子穂 窪田 公子 細川 彰
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.248-252, 1968
被引用文献数
1

某産婦人科医院で分娩した新生児の耳から計8匹のクサニクバエ幼虫を得た.この耳蝿症の報告は1945年以来, 本邦での初めての記録である.1)患者が生後1日目の新生児で, 記録としては最年少者である点注目に価する.2)クサニクバエParasarcophaga harpaxを原因とする蝿症は世界で最初である.3)蝿幼虫の侵入経路としては, 新生児の外耳道にあつた凝血または羊水に誘引されたクサニクバエが幼虫を産出したものと想像する.
著者
小澤 義博
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.7-12, 2000-09-25
被引用文献数
1
著者
白水 博 初鹿 了 沖野 哲也
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
Japanese journal of zoo and wildlife medicine (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.53-60, 1999-03

和歌山県太地町立くじらの博物館自然プールで飼育中のシャチOrcinus orca(1985年10月に紀伊半島沖で捕獲)と, バンドウイルカTursiops truncatus(1982年8月に同博物館の自然プール内で出生)がそれぞれ自然排出した裂頭条虫のストロビラについて, その形態を観察した。上記の2宿主から得た虫体は, いずれも頭節を欠くが, 片節の主要部位および虫卵の特徴から同じ種類の条虫で, バンドウイルカ寄生の虫体はやや未熟型と思われた。この条虫は, 1)片節が最大幅16.0mmと大型で, 多くは縦径<幅径であるが, 後方片節では縦径>幅径を呈する。2)各片節には1組の生殖器が認められ, 生殖孔の周囲に著明な乳頭が存在する。3)子宮ループの数は片側13〜18である。4)精巣は髄層内に一層に配列する。5)陰茎嚢は洋梨形で大きく(833×290μm)斜位を呈する。6)貯精嚢はほぼ球形(540×460μm)で壁が厚く(平均108.9μm), 陰茎嚢の背後壁に接続する。7)虫卵は楕円形で, 長径平均65.0μm, 短径平均47.7μm, 卵殻の厚さ平均3.2μmで, 卵殻表面には微小な点刻(pits)が散在する等の形態的特徴から, Hsu(1935)あるは矢崎ら(1982)によるフールマン裂頭条虫(Diphyllobothrium fuhrmanni Hsu, 1935)と同定された。シャチとバンドウイルカは, D.fuhrmanniの新しい自然終宿主である。また, バンドウイルカ寄生の条虫は, 出生後に自然プール内で感染したと考えられるため, このイルカ飼育中に〓料として与えた魚介類(感染源)についても言及した。
著者
上松 一永
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.63-67, 2007 (Released:2007-04-30)
参考文献数
5
被引用文献数
3 2

感染や自己免疫に基づかない炎症を反復する疾患群,自己炎症疾患(autoinflammatory diseases)の存在が明らかになった.自己炎症疾患は,炎症を繰り返すものの,病原体,自己抗体,自己反応性T細胞は見出されない.炎症,自然免疫,細胞死の制御に関わる分子群の異常であり,確定診断がなされず治療に難渋することも多い.自己炎症疾患における個々の疾患は治療法が異なるため確定診断が重要である.自己炎症疾患は特徴的な臨床所見を呈するため,比較的診断は容易であり,さらに遺伝子解析による確定診断が可能である.原因不明の炎症があり改善しない場合は,本疾患群を常に念頭に入れて,炎症性疾患を鑑別する必要がある.
著者
岩切 宗利 松井 甲子雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.1254-1262, 2001-05-15

本論文では,高品質デジタル音楽ソフトの可聴帯域に除去可能な音声透かしを,また20? [Hz]以下の低周波帯域に秘匿透かしを埋め込む手法を提案する.インターネットを活用した音楽コンテンツのオンライン配信は,市場を拡大する手段の1つとして期待されている.本研究では除去可能な音声透かしを音楽データに埋め込むことを考える.この方法によれば,透かしメッセージを混入させたままのノイジーな試聴用音楽ソフトをオンラインで配信できる.このコンテンツに対してユーザの要求により対価の支払いと交換に透かしメッセージを不可聴に抑圧し,同時に知覚できない秘匿透かし信号を低周波帯域に埋め込むことが可能である.本方式により再配布するわずらわしさもなく,高品質な音楽データを利用者に提供できる.一方,音声透かしを除去したコンテンツを不正に横流された場合には,不可聴な透かしが検証情報として利用できる仕組みになっている.本手法を用いてオンライン用透かしシステムを試作し,MP3による高能率圧縮方式のもとで実験した.それらの結果を考察し,本手法の特徴を述べる.In this paper,we propose a watermarking technique for digital audio data to embed both audible and inaudible messages.The former is a variable watermark,and the latter is a secret watermark that consists of 20 or less Hz.Some customers wish to take a chance of hearing a music in advance on the network when buying it.For this purpose, we embed two kinds of watermarks which prevent malicious users from copying and distributing the contents illegally.The variable watermark is necessary to present a sample version and is deleted from the sample version via authorized procedures under contract.The secret watermark remains permanently in the contents but it would not be found except authorized key.Under this circumstances we can save time and money to re-distribute the contents for customers.It is shown that the watermarks stand against lossy MP3 compression algorithm on our experiments.
著者
田之頭 一知
出版者
美学会
雑誌
美學 (ISSN:05200962)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.49-59, 1996-03-31

Chez Brelet, la sonorite, qui se deploie dans le temps, se fonde sur la conscience et lui est matiere docile. La conscience cree une oeuvre musicale en organisant le temps reel par le moyen de cette matiere. Mais il faut que l'oeuvre possede une origine et une fin absolutes pour se suffire parfaitement. Pour cela, la conscience tient compte des aspects formels de la sonorite et la considere comme matiere formelle, et en fait la source de la forme temporelle de l'oeuvre. C'est-a-dire que la conscience applique les categories de causalite, de finalite et d'identite au deploiement temporel de la sonorite, pour que l'oeuvre musicale se replie sur elle-meme. L'objet principal de l'audition est donc la forme temporelle de l'oeuvre. Cette forme a la fois s'incarne dans le deploiement de la sonorite et se deploie dans ce silence qui est au fond de celle-ci. L'auditeur doit susciter la presence spirituelle de l'oeuvre pour entendre sa forme temporelle comme telle. Cet presence s'accomplit finalement quand la musique cesse de resonner. Or le temps musical, chez Brelet, est l'essence metaphysique du temps et c'est l'eternel present. Donc, ce temps qui s'ouvre sur l'eternite est revele dans le silence de l'oeuvre.
著者
石田 信一
出版者
跡見学園女子大学
雑誌
跡見学園女子大学文学部紀要 (ISSN:13481444)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.99-113, 2006-03-15

両大戦間期のユーゴスラヴィアは四つの時期に区分することができる。(一)国家形態が定まっていない建国直後の時期(一九一八年〜)、(二)中央集権的で県(オブラスト)制度が導入されたヴィドヴダン憲法体制の時期(一九二二年〜)、(三)同じく中央集権的で州(バノヴィナ)制度が導入された国王独裁および欽定憲法の時期(一九二九年〜)、(四)クロアチアに一定の自治権を付与した時期(一九三九年〜)である。県制度は建国以前の歴史的単位を細分化・無力化することを主眼としていたが、その時期には辛うじて維持されてきた歴史的単位の枠組さえも、州制度への移行によって全面的に撤廃されてしまった。これは国家・国民統合の強化を目的とした措置であったが、歴史的単位を基盤とする分権体制を求めてきた諸集団から強い反発を招いて、ほとんど国内政治の安定化に寄与しなかった。とくにクロアチア人の間では早くからさまざまなバリエーションでの国家再編構想が提示され、連邦的再編への要求も強まっていった。それは一九三九年にクロアチア自治州が創設されることで部分的に実現したが、第二次世界大戦の進展により、その成果を検証しえないまま国家そのものが分裂・解体してしまった。本稿では、両大戦間期のユーゴスラヴィアにおける地方制度の変遷と国家再編構想について、とくに主要民族であるセルビア人とクロアチア人の関係に着目しつつ、主としてクロアチア側の視点から分析を試みている。
著者
楊 英賢
出版者
国際ビジネス研究学会
雑誌
国際ビジネス研究 (ISSN:18835074)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.35-52, 2009-04-30

本研究の目的は、アーキテクチャのポジショニングの視点から、TFT-LCD産業の発展過程における台湾のキーコンポーネント(特にカラーフィルターとバックライト)産業を研究対象として、そのメーカーの製品ポジショニングのあり方とその移動戦略の選択を探索することによって、なぜ、台湾メーカーは、日本メーカーが依然として圧倒的な世界シェアを持っているキーコンポーネント分野に参入することができたのか、またはキャッチ・アップすることができたのかの要因を明らかにする。本研究の主な発見事実は以下である。第一に、TFT-LCD産業のキーコンポーネントは、もともとインテグラル型の製品だったが、パネル産業の発展とともに、日本の先行企業から技術提携や移転を通じて、外販による素材の市場化が形成され、その調達が容易化されてくることなどによって、部品間のインタフェースが産業内で広く標準化され、徐々にモジュール型構造になる傾向を持っている場合が多い。例えば台湾のバックライトメーカーは、製品のモジュラー化を一層進め、高度な開発や部門協調の費用を削減し、大幅に中国への投資生産を行なっている。また、同メーカーは、光学設計、金型開発、機構設計といった統合能力を持っているため、多様な顧客のカスタマイズ化の要求に迅速かつ低コストで応えている。第二に、アーキテクチャのポジショニングの移動戦略は、製品の内部構造や製品市場の組合の差異によって、四つの選択肢がある。しかし、これらの選択肢は自国や自社の得意な分野と適合するかどうかも重要であろう。このモジュラー型カスタマイズ戦略の選択は、台湾メーカーの得意なモジュール型の組立て分野と一致しているため、同キーコンポーネント分野のインテグラル型のカラーフィルターメーカーより、国際競争力をかなり発揮することができた。かつ、バックライト産業での市場シェアにおいて日本をキャッチ・アップすることができた要因だと考えられる。
著者
藤原 顕
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.159-162, 2007-05-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
徐 守宇 内藤 久士 高澤 俊治 池田 浩 黒澤 尚
出版者
順天堂大学
雑誌
順天堂医学 (ISSN:00226769)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.160-166, 2005-06-30

目的:本研究では,阻血により筋肥大が引き起こされるか否か,さらに血流制限を行った筋の遺伝子発現,蛋白生成を調べることによって筋組織増殖が起こるメカニズムを検討した.対象および方法:SDラットを用い,右後肢腓腹筋と足底筋を切除することによって,ひらめ筋肥大を起こさせるモデルを作製した.コントロール群Control,腓腹筋と足底筋除去のみ群(OP),30分阻血のみ群(RBF)と腓腹筋と足底筋除去する同時に30分阻血群(OP+RBF)の4群に分けた.阻血を行う群は1週間に2回,全部で4回(各群同じパターン),後肢右側を血流制限した.コントロール群は自然飼育した.2週間後に屠殺し,採取したひらめ筋は,重量測定の後タイプI,およびタイプII筋線維のATPase染色と各タイプの面積測定を行った.さらにヒートショックプロテイン(HSP)72をウェスタンブロッティングにより分析した.結果:腓腹筋を切除することによって,ひらめ筋の肥大を起こさせるモデルを作ることができた.OP群,RBF群,OP+RBF群の順で筋重量と筋面積が高値を示し,OP+RBF群がOP群,RBF群およびコントロール群に比べていずれも有意に高値を示した。HSP72の亢進も筋増殖と高い相関を示した.結論:1,筋肥大に伴ってHSP72の発現が亢進することが明らかとなった. 2.適当な阻血により筋肥大をきたすことが証明された.
著者
中谷 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.88, no.6, pp.392-396, 2005-06-01
被引用文献数
1

曲がり角にきた, 世界の宇宙開発とその中心的な課題となってきた月・惑星探査(深宇宙探査)の現状を中心に概観する.米ソの冷戦を背景にした国家威信をかけた宇宙開発競争の時代が終わり, ポストスペースステーション時代の宇宙開発の柱として, 米国が発表した有人の月・火星探査計画につき紹介する.宇宙開発では独走状態の米国が圧倒的な力で惑星探査を進めているが, 一方で国際協力も重要度を増している.米ソに4半世紀遅れて立ち上がったものの健闘している日本の深宇宙探査ミッションの現状についても述べる.
著者
市川 隆一 関戸 衛 竹内 央 小山 泰弘 近藤 哲朗 望月 奈々子 村田 泰宏 吉川 真 市川 勉 加藤 隆二 大西 隆史 藤咲 淳一 高島 和宏 飛翔体VLBIグループ
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.254, pp.19-24, 2005-08-19

情報通信研究機構では、宇宙飛翔体の準リアルタイム軌道決定技術の獲得を目指して、相対VLBI実証実験を行っている。火星探査機「のぞみ」や小惑星探査機「はやぶさ」のVLBI実験において、ISAS/JAXAによるR&RR結果に対する群遅延残差は、最大数10ナノ秒にも及ぶものの双方の結果は調和的であった。また、広帯域のレンジ信号送出の時間帯に限定すれば、双方の残差は10ナノ秒程度のばらつきにおさまる。「のぞみ」位相遅延データによる暫定的な解析では、「のぞみ」の赤道座標系推定位置が約40ミリ秒角以下の誤差で決定できた。その他、測地GPSデータにより相対VLBI法での中性大気による伝搬遅延誤差の軽減効果についても評価した。