著者
北村 信
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.83, no.12, pp.829-830, 1977-12-15
被引用文献数
1
著者
ヌーニェス=ガイタン アンヘラ 湯上 良
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. アーカイブズ研究篇 = The bulletin of the National Institute of Japanese Literature. 人間文化研究機構国文学研究資料館 編 (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.12, pp.171-180, 2016-03

マレガ・プロジェクトは、多分野間の共同作業の模範的事例であり、閲覧のために長期保存を行うことを主な目的としている。まず、無酸素処理による殺菌を行い、次に各要素の構造を反映した整理番号を付し、調査票を記入する。日本の作業グループとの共同作業は、すべての基礎となるものである。修復作業は、文書全体のデジタル化の準備段階にあたり、取り扱い時の安全性と高画素撮影を保証する。日本の文書素材は、西洋のものとは異なるため、金山正子氏や青木睦氏によって、バチカン図書館の修復士向けの特別研修が行われた。これにより、新しい技術を学び、日本のアーカイブズ素材に対応できるようになった。このプロジェクトは、「歴史というものを自覚し、研究活動に配慮する教会は、真理を求めるすべての探究者たちとともに、過去の足跡と、時代を越えた保護活動によって受け継がれてきた宝物をともに分かち合う」という教皇レオ13世の考えを具現化しているのだ。Marega Project is an example and a model of interdisciplinary and joint venture between the Far East and the West without which it would have been difficult to tackle the conservation and study of the collection, such were the thought at the basis of the project.The first action was the disinfestation through anoxic treatment; for the next phase, compiling the inventory of the material, the weeks of collaborative work with the group of Japanese colleagues were fundamental.The conservation treatments are preliminary to the digitization phase of the entire collection, ensuring safe handling of the documents and high quality image capturing. Japanese material is rather different from western material, so it was necessary for the Vatican conservators to undergo specific training led competently by Masako Kanayama and Mutsumi Aoki. This training allowed us to get accustomed to materials and conservation techniques unusual and novel to us and we learned to recognize specifically significant elements of Japanese archive material.The Marega Project makes real and concrete the idea by Pope Leo XIII of "a Church aware of History, attentive towards research, ready to share with those who seek the Truth the vestiges of its past, and the treasures gathered through century-long attentions".
著者
大橋 幸泰
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要. アーカイブズ研究篇 = The bulletin of the National Institute of Japanese Literature. 人間文化研究機構国文学研究資料館 編 (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
no.12, pp.123-134, 2016-03

本稿では、日本へキリシタンが伝来した16世紀中期から、キリスト教の再布教が行われた19世紀中期までを対象に、日本におけるキリシタンの受容・禁制・潜伏の過程を概観する。そのうえで、どのようにしたら異文化の共生は可能か、という問いについて考えるためのヒントを得たい。キリシタンをめぐる当時の日本の動向は、異文化交流の一つと見ることができるから、異文化共生の条件について考える恰好の材料となるであろう。 16世紀中期に日本に伝来したキリシタンは、当時の日本人に幅広く受容されたが、既存秩序を維持しようとする勢力から反発も受けた。キリシタンは、戦国時代を統一した豊臣秀吉・徳川家康が目指す国家秩序とは相容れないものとみなされ、徹底的に排除された。そして、17世紀中後期までにキリシタン禁制を維持するための諸制度が整備されるとともに、江戸時代の宗教秩序が形成されていった。こうして成立した宗教秩序はもちろん、江戸時代の人びとの宗教活動を制約するものであったが、そうした秩序に制約されながらも、潜伏キリシタンは19世紀中期まで存続することができた。その制約された状況のなかでキリシタンを含む諸宗教は共生していたといえる。ただし、それには条件が必要であった。その条件とは、表向き諸宗教の境界の曖昧性が保たれていたことと、人びとの共通の属性が優先されたことである。This paper is an overview of the process of the acceptance, prohibition, and concealment of Christianity in Japan from the time it was first introduced in the mid-16th century until its re-introduction in the mid-19th century. In doing so, it is my hope that we can find some lessons for making the co-existence of different cultures possible. Happenings relating to Christianity in Japan at the time can be seen as a form of cultural exchange, and therefore will surely provide suitable material for considering the conditions for cultural coexistence.While the Christianity transmitted in the mid-16th century was widely accepted by Japanese at the time, it also was resisted by the forces that sought to maintain the existing order. Toyotomi Hideyoshi and Tokugawa Ieyasu, who brought about unification after the Sengoku period, considered Christianity to be incompatible with the national order they sought, and they attempted to thoroughly eliminate it. Then, as various systems were developed to maintain the prohibition of Christianity through the latter 17th century, the religious order of the Edo period was formed. While this religious order was, of course, intended to restrict the religious activities of the people of the Edo period, hidden Christians were able to continue to exist up to the mid-19th century, even under its constraints. It could be said that various religions, including Christianity, coexisted under these constrained circumstances. However, there were necessary conditions for this, namely, the ambiguity of the boundaries between religions being preserved on the surface, and the attributes people share in common being prioritized.
著者
平山 るみ 田中 優子 河崎 美保 楠見 孝
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.441-448, 2010
参考文献数
27
被引用文献数
2

本研究では,批判的思考を支える能力を測定するための尺度としてコーネル批判的思考テスト・レベルZ(ENNIS et al.1985)を用いて,日本語版批判的思考能力尺度を構成した.まず,コーネル批判的思考テスト(ENNIS et al.1985)を日本語に翻訳し,その内的整合性および難易度を検討した.さらに,批判的思考態度尺度,および認知能力としての知能を測定する京大SXとの関係性を検討した.大学生43名に対し,批判的思考能力尺度,批判的思考態度尺度,認知能力尺度を実施した.そして,批判的思考能力尺度について検討した結果,尺度の内的整合性が得られ,課題の難易度は適切であることが確認された.また,批判的思考能力尺度得点と言語性の認知能力尺度得点との間には正の相関がみられ,この尺度には言語能力が関わることが示された.そして,批判的思考能力尺度と情意的側面を測定する批判的思考態度尺度とは,関係性がみられず,それぞれ独立した尺度であることが示された.
著者
前沢 伸行
出版者
首都大学東京人文科学研究科
雑誌
人文学報 = The Journal of social sciences and humanities (ISSN:03868729)
巻号頁・発行日
no.512, pp.1-36, 2016-03

前沢信行教授記念論文集
著者
山田 祐樹 河邉 隆寛 井隼 経子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.55-55, 2010

非人間的対象の人間らしさが増大すると,ある時点でその対象への評価が急激に低下するといわれる (不気味の谷現象).本研究は,この評価の低下が,対象を2つのカテゴリに分類する困難さと関係しているかを検討した.実験1では,実際の人物と漫画の人物の画像を0%から100%までの10%ずつのモーフィング率で合成した11枚の画像を用いた.観察者は各画像に対しカテゴリ判断 (実際-漫画) を求められ,その潜時をカテゴリ化困難度の指標とした.また,各画像の好意度について-3 (嫌い) から3 (好き) の7段階で評定させた.結果として,モーフィング率とともに潜時と好意度評定値が変化し,最も潜時の長かった画像と最も評価の低かった画像が一致した.実験2では,犬の画像 (実際,ぬいぐるみ,及び漫画) を用いても同様の結果を得た.これらの結果は,カテゴリ化困難な画像における処理流暢性の低さが評価の低下を引き起こすことを示唆する.
著者
北川 勝浩 大石 雅寿
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.533, pp.1-6, 2008-02-29
被引用文献数
10

我が国の広帯域電力線搬送通信設備(PLC)の漏洩電界は周囲雑音以下を謳いながら、それを30dB超過する。この原因を探るために、漏洩電界(REF)強度、PLCおよび引込線のディファレンシャルモード電流(DMI)、コモンモード電流(CMI)を測定し、以下のことを明らかにした。PLCのDMIはCMIより40dB大きく、REFへの寄与も支配的である。屋内から引込線へのDMI減衰は0〜30dBで、引込線のDMIはほぼ100%CMIとなり、主要なREF源となる。電界強度またはDMIによる規制とブロッキングフィルタが必須である。
著者
YAMADA Naohumi IGUCHI Kakeru AGENO Yasuo HUSIMI Yuzuru
出版者
一般社団法人日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, 2008-10-25

rights: 日本生物物理学会rights: 本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものであるrelation: IsVersionOf: http://ci.nii.ac.jp/naid/110007014122/
著者
時任 真幸
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2013, 2014

【目的】自己効力感(self efficacy)とは,社会的学習理論あるいは社会的認知理論の中核をなす概念の一つであり,1977年,バンデューラ(Albert Bandura)によって提唱された。これは個人がある状況において必要な行動を効果的に遂行できる可能性の認知を指している。学生の自己効力感が臨床実習によって,どのように変化し,また自己効力感へ影響をおよぼす因子の特徴などを知ることで,臨床実習の成果(学び)や不安・緊張の様子を明らかにすることが本研究の目的である。【方法】本校理学療法学科在校生38名を対象に,成田らの特性的自己効力感尺度(以下GSE)を用い,調査した。調査は実習前の4月,臨床実習I終了後の6月,臨床実習II終了後の8月の計3回実施した。3回の比較を行い,臨床実習成績との関係を調査した。また,8月の最終調査時にGSEとの関連で自己効力感の源泉についても併せて調査した。【倫理的配慮,説明と同意】研究の趣旨を口頭と文書で説明した。質問紙は継続的なため記名式とし,研究の参加・不参加による成績への影響は全くないこと,研究結果を公表することを説明した。回収は回収箱により学生が自由投函できるようにした。また,研究同意書に署名し,質問紙と共に回収することで研究参加の同意とみなした。【結果】GSEの結果は4月が65.63±13.03,6月が67.95±11.87,8月が68.18±12.68となった。一元配置分散分析の結果,主効果が認められた(p=0.0270)。さらに,Bonferroniの方法で多重比較検定を行った結果,4月と6月,4月と8月において5%水準での有意差が認められた。また,臨床実習成績との相関関係は,臨床実習Iでは相関係数r=0.261,危険率p=0.11,臨床実習IIでは相関係数r=0.09,危険率p=0.59といずれも5%水準において相関関係は認められなかった。自己効力感の源泉(情報源)についての影響は「言語的説得」「遂行行動達成」「代理的体験」「情緒的喚起」の順に自己効力感に対する源泉を認めた。【考察】仮説ではGSEの平均値は徐々に高まると考えたが4月と6月,4月と8月には有意差がみられたものの6月と8月の間に有意な差は認められず,一部の仮説のみ支持される結果となった。これは,4月の計測時に臨床実習前の不安要素が大きく自信のなさが自己を過小評価する傾向にあり,自己効力感が低くなっていると考えられる。そのため,6月の臨床実習I終了後には自己効力感源泉の「遂行行動達成」によるGSE向上が考えられる。これに対して臨床実習IIでは,臨床実習Iに対して緊張感は和らぐものの,一人の患者に対し,レポート作成までの時間が短くなる傾向があり,学生はタイムプレッシャーにより達成感は前期の実習よりは減少傾向にあると考えられる。しかしながら,経験値が増すことによって全体の平均値としては上昇傾向にあった。続いて,GSEと臨床実習成績の相関関係について検討した。これについては関連がみられなかった。浅川らの理学療法学科学生と原らの言語聴覚学科学生における先行研究でも関連はみられず,これらのことより臨床実習成績は10週間,8週間という限りある期間の,それぞれ異なる指導者による第三者評価であり,評価判定にはブルーム(Bloom,B.S.)の教育目標の分類学(タキソノトミー)にある認知領域,情意領域および精神運動領域が総合されて加味されるため,学生のGSEは臨床実習成績に反映されにくいのではないかと考えられる。GSEの源泉では,「言語的説得」が最も高く「遂行行動の達成」「代理的体験」「情緒的喚起」と続いている。これは,臨床実習指導者とマンツーマンで行う理学療法養成課程の実習スタイルが大きく影響しているものと考えられる。一人の患者を担当し,ケースレポート作成を行いながら実際の診療(治療)を行う方法で,レポートの出来不出来が実習成績や患者に関わる時間を左右してしまう。このため,診療時間終了後に行われるフィードバックが重要であり,指導者からの「金言」を漏らさずレポートに反映させていく作業に大きな労力を費やすこととなる。養成校の教員がが臨床実習訪問を行う中で,レポートは非常に良くできているものの,患者の状態把握が全くできていない実習場面に遭遇することがある。これは,先ほど述べた「言語的説得のみでは困難に直面した場合,簡単に消失してしまう」典型例といえるだろう。【理学療法学研究としての意義】自己概念が形成される青年期の臨床実習における自己効力感は,彼らが理学療法士として職業観を確立するために大切なことである。そのことに関わる養成校教員や臨床実習指導者は協同して自己効力感を集積できるよう学生支援に努め,現状の患者担当制からクリニカルクラークシップへ移行するための根拠になる資料したい。