著者
松川 みゆう
出版者
日本フランス語フランス文学会関西支部
雑誌
関西フランス語フランス文学
巻号頁・発行日
vol.22, pp.15-26, 2016

L'analogie entre le corps politique et le corps humain dans le <i>Contrat social</i><br/><p> Rousseau fait à plusieurs reprises la comparaison traditionnelle entre le corps politique et le corps humain, qui se rapporte étroitement à la conception de la volonté générale. Dans le <i>Discours sur l'économie politique</i> rédigé en 1755 comme article de l'<i>Encyclopédie</i>, la volonté générale, qui constitue le cerveau du corps politique, tend toujours à la conservation de chaque partie du corps et devient donc autant la règle du devoir que la source de la liberté des citoyens. En effet, dans cet article, la liberté est finalement organisée sur le modèle du corps organique. On peut donc voir ici l'influence du matérialisme sur Rousseau. Dans le <i>Contrat social</i>, pour que la volonté générale soit « générale », tous les individus dans l'État, ayant rapport au tout, doivent prendre l'initiative en tant que peuple. La métaphore du corps et des membres représente ainsi la réciprocité entre l'individu et le tout, à savoir celle de la volonté générale. Et la métaphore du coeur, par sa fonction circulaire, témoigne de la récursivité de la volonté générale qui part du tout et lui revient. Dans le but de réaliser l'autonomie du peuple, Rousseau tente d'exclure la transcendance et de former la récursivité par la réciprocité. La métaphore organique, contenant ces deux caractéristiques, fonctionne de fait efficacement dans cet écrit.</p>
著者
頼 衍宏
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 = NIHON KENKYŪ (ISSN:24343110)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.9-49, 2018-11-30

法隆寺金堂に珍蔵されている「銅像薬師如来坐像」という国宝の光背銘は、日本の国語学ないし古典文学の領域で重要な位置を占めている。その文体について、現代の有力説では和文とされている。一方で、「正格の漢文」という波戸岡旭の説もある。ここでは、この少数説を支持して、訓詁・音韻・修辞という三つの側面から検証した。 字義については、とくに八箇所の文字列に即して考証する必要がある。そのために、中国の類書・正史・総集・金文・造像記・敦煌変文にとどまらず、日本で写経された漢訳仏典も視野に入れて、しかるべき用例を若干拾った。結果、純漢文体で読むことができた。この観点に基づいて、筆者は新しい読み下し文を作成してみた。 字音については、『切韻』の韻摂を導入して、銘文における韻字の分布を調査してみた。また、西周の散文のなかに存在する押韻をもつ金文、言い換えれば、非定型のなかに韻字を布陣する金石文の技法に注目しつつ、本銘の押韻状況を割り出した。 従来論じられていない修辞については、まず異なる字数五十八字のうち「大」「天」という執筆者の愛字から見ていく必要がある。その十二回ほど繰り返されている主旋律および配置の有り様は、唐詩に示された技法を抜きにしては考えられない。そのうえ、本銘を検討すると、前半の「大宮治天下」「天皇」「大」「賜」「歳次」「年」「仕奉」の七箇所が後半でそのまま繰り返されているという技巧も発見した。総合的に観察すると、同心円・渦・波という繫がりが認められる。冒頭の「池」に因んだ二十一箇所の修辞は、ちょうど発願の「丙午」から完成の「丁卯」までの二十一年間に相当する。 以上の考察により、正格漢文体とする少数説を復権させるとともに、現行における文学史の主流的な記述の仕方の刷新を提起したい。
著者
坂東 慶太
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.189-195, 2018

<p>研究者SNSは,誕生当初は他研究者とのネットワーキングや自身のオンラインプロファイルとして活用されることが主流であったが,近年は論文共有の場として使われていることが幾つかの調査より明らかとなっている。これに伴い,新たな問題-研究者SNSで共有されている論文には,本来公開してはならない出版社版が多数アップされていること-が顕著化しており,学術出版業界が牽引して学術コミュニケーションの改善に取り組んでいる。図書館員は,研究ワークフローの各フェーズを支えている研究者SNSの機能・使われ方・問題などを理解し,研究者SNSが適切に利用されるよう支援活動に組み込む必要がある。本稿では,研究者SNSの概要と機能を確認した後,様々な調査報告に基づいて研究者SNSの利用実態・問題点を整理する。その上で,図書館は,研究者SNSに対してどのような取り組みが出来るのか・期待されるのかを考察する。</p>
著者
鈴木 誠史 臼杵 秀範 島村 徹也
出版者
放送大学
雑誌
放送教育開発センター研究紀要 (ISSN:09152210)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.131-149, 1995

We frequently produce mispronunciation and hesitation in phonation. This paper analyzes the Japanese tongue twister in order to emphasize the effects of mispronunciation and hesitation. First, a statistical analysis of tongue twisters in phonation was carried out by employing phonemes, moras, and the place and manner of articulation. Next, the phonemes that occurred in mispronunciation and hesitation were surveyed by questioning to ten students. It was concluded that most hesitation and mispronunciation were made by articulating back vowels and front consonants. The results will assist in selecting words and sentences capable of speaking more fluently, as well as establishing speech synthesis by rule.

9 0 0 0 OA 孫文主義

著者
孫文 著
出版者
[外務省調査部]
巻号頁・発行日
vol.中巻, 1936
著者
森 悦子 尾形 壽子 八丁 雄子 澤村 恭子 青柳 征子 坂本 美代子 山本 嘉一郎
出版者
福岡医療福祉大学
雑誌
第一福祉大学紀要 (ISSN:13490613)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.151-164, 2005

健常かつ若年の成人女性には慢性的な便秘傾向者が多いとされる。本研究は、ヨーグルトの摂取が若年の成人女性の排便頻度の改善効果をもたらすか否かについて検討した。被験者として九州4県の663人の健康な若年女性を対象に、疫学的実験デザインの並行法を用いて、排便頻度に偏りのない2群に分け、一方の群(負荷群)に市販ヨーグルトを1日270g(1個90gのものを1日3回)連続して10日間与えた。他群にはその期間中、発酵乳製品の摂取を禁じた(対照群)。負荷試験前後に排便状況に関するアンケート調査を実施した。負荷群は対照群と比較して、排便頻度および排便の感覚評価において有意な改善がみられた。以上の結果から、本実験で用いた程度のヨーグルトの摂取が便秘状況の改善に効果があるものと結論された。さらに、ヨーグルト負荷試験中に、排便状況に影響する可能性のある生活習慣因子(欠食の有無、間食・夜食の有無、食事時間の規則性など)において、負荷群と対照群の間に有意差はなかった。
著者
木宮 敬信 大矢 隆二
出版者
常葉大学教育学部
雑誌
常葉大学教育学部紀要 = Tokoha University Faculty of Education research review (ISSN:2188434X)
巻号頁・発行日
no.37, pp.75-83, 2017-03-01

タイ王国は、2012 年度よりインラック政権による「One Tablet PC per Child」政策のもと、全国の初等教育1 年生にタブレットPC を無償配布している。しかし、ハード面、ソフト面ともに様々な課題が指摘され、現在十分に当初の目的を果たしているとは言い難い現状が報告されている。そこで、ICT 教育の充実が求められる日本における参考になる知見を得るために、2016 年にタイ王国バンコク市内の3 校の小中学校を視察し、タブレットPC の活用状況について調査を行った。その結果、政府支給のタブレットPC を使用している学校、学校独自のタブレット教育を行っている学校等様々な活用状況を視察することができた。その結果、アプリケーション等のソフトの充実や教師のIT スキルが活用のための最重要課題であることが理解できた。
著者
小沢 一文
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.100-107, 1980-03-15
被引用文献数
2

この論文では 仮数分布は逆数分布であるという仮定を用い 浮動小数点演算において生ずる相対丸め誤差の分布を求めている.また 適合度の検定を行うことによって その分布の妥当性を確認している.その分布を用いて 相対丸め誤差の平均 分散を与える公式も導いている.この公式は パラメータd(≡b^(-i) bは基底で tは仮数の語長のベキ級数展開の形をとっていて その第一項はTsao等によって得られた公式そのものである.実験結果は 有効桁が少ないとき(dが大きいとき)は本論文の公式の方が秀れていることを示している.
著者
佐々木 友輔
出版者
東京藝術大学
巻号頁・発行日
2013-03-25

平成24年度
著者
小出 寧
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実社心研 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.41-52, 1999

本研究では, 形容詞による性格特性語によらず, 行動や意識による項目で, 男性性, 女性性に加え, 女性のセックス・アピールの3側面からジェンダー・パーソナリティ・スケールの作成を行ない, 信頼性・妥当性を確かめることを目的とする。その際, 構成概念妥当性を確かめるため, 性役割行動とフェミニスト志向を取り上げる。方法は質問紙法で, 学生 (男性117人, 女性117人) を対象に調査を行なった結果, 尺度の信頼性・妥当性が確認され, 主に次の知見を得ることができた。それは, (a) ジェンダー・パーソナリティ・スケールは性別との対応関係の高い尺度であり, (b) その下位尺度間の関連から, 女性にとってセックス・アピールとは, 単に女らしさの強調といった意味合いだけでなく, 女性が男性中心社会の中で自己を主張していく表現法としての意味合いも込められていると推察され, (c) 男女を問わず男性性の高い人が議長を快く努められ, 男女を問わず女性性の高い人がお茶くみを快く努めることができ, (d) 女性は, 男性性が高いほどフェミニスト志向が強くなり女性性が高いほどフェミニスト志向が弱くなることが判明した。
著者
一鵬斎芳藤
出版者
辻文
雑誌
双六
巻号頁・発行日
1847