著者
小澤 健太郎 平山 育男
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北陸支部研究報告集 (ISSN:03859622)
巻号頁・発行日
no.53, pp.367-368, 2010-07-18

小澤家主屋の建築年代は棟札の記載から嘉永5(1852)年と考えることができ、当初のオオチャノマは土座と考えることができた。土座は古くからの下越地方特有の伝統的な造りであり、チャノマに梁組と簀子天井を有する名主クラスの住宅に共通した形式を持つと考えるに至った。
著者
鈴木 智哉 金井 敬 蝋山 敏之 若林 憲章 江口 秀一郎 江口 甲一郎
出版者
公益社団法人 日本視能訓練士協会
雑誌
Japanese orthoptic journal (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.255-258, 1998-11-30
参考文献数
4

開散麻痺発症後,早期に手術加療を行い良好な予後を得た一例を報告する。<br>症例は34歳男性で落馬事故により頭部を打撲後,開散麻痺をきたし,入院により薬物治療並びにシノプトフォアによる開散トレーニングを約3ヶ月間行った。しかし,主訴である遠方視時の同側性複視は改善されなかった。プリズム眼鏡装用にて複視の消失が得られたが,職業上眼鏡装用が不可能であったため,また患者自身の強い希望もあり,受傷後約3ヶ月の段階で手術加療を施行した。通常,眼球運動神経麻痺では自然治癒の可能性も考慮し,発症後最低6ヶ月間の経過観察を行う。今回われわれは,患者の背景を考慮した結果,受傷後約3ヶ月という早期の段階で手術加療を行い,良好な結果を得た。
著者
正本 安心 西野 秀昭
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 32 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
pp.199-200, 2008-08-08 (Released:2018-05-16)
参考文献数
1

現在、血液中のコレステロール濃度増加が健康管理上特に問題視され、多くのメディアでも「コレステロールは悪者である」という科学からは程遠い扱いがなされている。しかし、そもそもコレステロールとは何か?体内ではどのような働きがあるのか?などの点にはあまり触れられておらず、一般的にその存在意義はうやむやにされている。近年、コレステロールは、その濃度が高い食品によっても血中濃度は上がらないこと、脊椎動物の発生を正常に進行させ、生命維持を行うという重要な役割を担っていることも明らかになり、コレステロールの役割について再認識するための科学的な教育が必要とされてきている。そこで、本研究では、メディアの情報に左右されやすい年代として高校生を選び、コレステロールに関する意識調査を行い、高校理科までの学習過程にある生徒にどのような理解がなされているのか調査を行った。ついで最新の疫学調査や細胞におけるコレステロールの存在意義、生合成関連や利用遺伝子の機能不全が原因とされる遺伝病などについて講義を行い、その後、意識変化の調査を行った。その結果,期待される意識変化が見られた反面、科学的知識には混乱が生じていることが明らかになった。
著者
小玉 徹
出版者
大阪市立大学経済研究会
雑誌
季刊経済研究 = The quarterly journal of economic studies (ISSN:03871789)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.13-30, 1999-06

I 住宅政策と都市計画 : 筆者は別稿で, 欧米の住宅政策をユニタリー・モデルとデュアリスト・モデルの2つに分類するケメニーの論旨を紹介した. 前者はノンプロフィットの原価賃貸(cost renting, 家賃を経常費補填に必要なレベルに設定)と民間賃貸とが競合し, かつ併存しうる市場メカニズムを有するのにたいし, 後者は利潤目的の借家市場に依拠しながらも, 結果的には住宅テニュアを持家とマージナルな公営賃貸に収束させてしまう, というのである. ……
著者
山口 栄一 藤田 裕二
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
年次大会講演要旨集 29 (ISSN:24327131)
巻号頁・発行日
pp.659-662, 2014-10-18 (Released:2018-01-30)

日本および米国それぞれのSBIR制度(Small Business Innovation Research Policy、中小企業技術革新制度)の趣意の相違を明らかにするために、被採択者の出自を調べた。日本については、1998年から2010年にかけて採択された企業の責任者の全数調査(3559名)。また、米国については、2011年に採択された企業の責任者(Principal investigator)の全数調査(1034名)である。その結果、以下のことが分かった。まず、日本では1998年SBIR政策施行以来、代表者の7.7%しか博士ではなかった。即ち大学で生まれた最先進の科学をイノベーションに転換する意識がなかった。いっぽう米国では、1982年のSBIR施行以来、代表者の74%が博士だった。即ちSBIR政策を通じて大学で生まれた最先進の知識を体系的にイノベーションに転換する意識があった。米国では代表者の出自は、化学、物理学など、理学系がもっとも多く、国家はSBIRを通じて政策的に基礎研究を産業に転換することをめざしてきたことが分かった。
著者
佐藤 義和 長谷川 三喜
出版者
The Society of Agricultural Structures, Japan
雑誌
農業施設 (ISSN:03888517)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.167-174, 1991-03-30 (Released:2011-09-05)
参考文献数
11

係留式ストールの居住性を検討するために乳用牛の起立・横臥動作に関する運動力学的分析を行った。動作中にスタンチョンに与えられる引張力の最大値は上下支点型チェーンタイの場合の2~4倍程度であることを明らかにし, スタンチョンの拘束力の大きさを定量化した。両動作に共通して, 前肢に関しては前膝による接地時間が長く, 1前膝で体重の40%程度の荷重を支えていることを明らかにした。後肢に関しては蹄尖付近の小面積による接地相があり, 接地圧は数十kgf/cm2になるものと推定した。横臥動作時には前肢は後方に最もすべりやすいため, ストールの前半部分に関しては勾配を小さく抑えるべきであると考察した。
著者
大島 寿美子 鈴木 慎次郎
出版者
The Japanese Society of Nutrition and Dietetics
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.105-112, 1975-05-25 (Released:2010-10-29)
参考文献数
24

The effect of dietary cholesterol on the serum cholesterol level was examined with the adult and aged subject.In the first trial, a total of 35 healthy adults were divided into three groups given 5, 7 and 10 eggs daily for 10-15 days.The differences of mean value in serum cholesterol between the initial day and the final day were 7, 9 and 8mg/dl in each group of adults given 5, 7 and 10 eggs, respectively, indicating a tendency of slight elevation in serum cholesterol. However, it should be noted that there were some adult subjects who showed sensitive response to the serum cholesterol level by egg intake.In the next, nineteen healthy aged subjects were divided into two groups given 1 and 2 eggs every day for one month. Average increments of serum cholesterol in each group of aged persons were 3mg/dl for 1 egg and 12mg/dl for 2 eggs. The higher response seen in the aged persons given 2 eggs daily may be caused by their inactive life in comparison with the active adults.Anyway, the effect of egg cholesterol to the serum cholesterol level in human seems to be lower than that resulted from the dietary intake of saturated fatty acid such as butter, tallow and lard etc.
出版者
日経BP
雑誌
日経アーキテクチュア = Nikkei architecture (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1186, pp.62-64, 2021-02-25

人事コンサルタントであるKPMGコンサルティング(東京都千代田区)People&Changeの飯干悟ディレクターは、「従来のように60歳を過ぎたら一律で賃金を4、5割カットする企業だけでなく、仕事の内容によって給料を決める会社が出てくる。以前と同じ給料をもらえるな…
著者
四方 由美 福田 朋実 Yumi SHIKATA Tomomi FUKUDA
出版者
宮崎公立大学人文学部
雑誌
宮崎公立大学人文学部紀要 = Bulletin of Miyazaki Municipal University Faculty of Humanities (ISSN:13403613)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.33-49, 2016

本稿は、2015年12月28日に行われた「日韓外相会談」に関する新聞報道(2015年12月24日から2016年1月23日の朝日新聞および読売新聞)の分析から、「慰安婦問題」に関する新聞の議題設定の状況を明らかにすることを試みたものである。分析の結果、「日韓外相会談」に関する新聞報道は、この会談が慰安婦問題を「解決」に向かわせる出来事として伝えたこと、慰安婦問題は韓国、米国、北朝鮮など他国との関係においても言及されることなど、いくつかの傾向を導出した。
著者
中川 靖夫
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.9-12, 1983-01-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
13
被引用文献数
1
著者
中村 正人 山崎 敦 田口 真 岩上 直幹 佐藤 毅彦 高橋 幸弘 今村 剛
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会誌遊星人 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.4-7, 2016

金星探査機「あかつき」は2015年12月に金星周回軌道に入った.日本初の惑星周回機の誕生である.観測機器の初期チェックは順調に進んでいる.中村プロジェクトマネージャーと観測機器担当者が所感を記す.