著者
鈴木 宏昭 杉谷 祐美子
出版者
The Japanese Association of Educational Psychology
雑誌
教育心理学年報 (ISSN:04529650)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.154-166, 2012

本論文では大学生のレポートライティングにおける問題設定に注目して, その援助の可能性を探究した。問題設定は気づき, 洗練, 定式化の3つのプロセスからなり, この各々のプロセスで支援の可能性が存在する。気づきについては文献の批判的読みと直感的判断が重要である。これらを援助することでよりよいレポートが作成される可能性が高まる。洗練の段階では図的にあるいは言語的に自らのアイディアを外化することでレポートの質が向上することを示した。問題の定式化の段階では, 明確化, 普遍化, 相対化の3つが必要となる。協調学習環境下の長期にわたるライティング実践の結果, 明確化と相対化は普遍化に比べて学習されやすいことが明らかになった。
著者
共栄総業株式会社
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
らん : 纜 (ISSN:09160981)
巻号頁・発行日
no.10, pp.19-20, 1990-12-30

本船は,マルシェ・グループ「屋形船」事業部の新造船で,野田興業(株)で平成2年2月28日進水,4月のお花見より就航,50人乗りの小型船舶検査機構の検査による旅客船である. 大坂の蔵屋敷に出入りした各藩の大名の御座船をモデルにした屋形船で,全長16.6m,トイレも完備した宴会用の鋼製和船形の船舶である. 船名は,マルシェ・グループの社名を船名としてマルシェ丸と命名,屋形船事業部として運営にあたっている.
著者
一柳 廣孝
出版者
物語研究会
雑誌
物語研究 (ISSN:13481622)
巻号頁・発行日
no.9, pp.12-19, 2009-03-31

In contemplating over how the recently established vindictive impression of "yuurei" (ghost) has changed during post-modern times, we shall attempt to heed to the notion of "shinrei" (spirit) as a medium. "Shinrei" was started to be applied in the context of spiritualism which was tinged by psychological and religious traces of the New Age during the "hanmon no jidai" (years of anguish/agony) in the mid thirty years of the Meiji Period. In respect of "reikon" (soul spirit) and "tamashii" (soul) that are deeply intertwined with the religious beliefs of the previous era, "shinrei"? was accepted as a new concept that wiped out earlier (former) images, in addition to being regarded as a key item concerning the debate over the actual existence of a "shinrei" from a scientific perspective. Thus, "shinrei" became the newly defined term in modern place. The main discourse in this study reflects over the expressions "shinrei" and "yuurei", especially employed from the late-Meiji era to the beginning of the Taisho period.
著者
牧野 幸志
出版者
摂南大学
雑誌
経営情報研究 : 摂南大学経営学部論集 (ISSN:13402617)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.19-33, 2013-09

本研究の最終目的は,関係崩壊時の対処においてどのような方略が用いられ,それらが関係崩壊,関係維持,関係修復にどのような影響を与えるかを検討することである。本研究では,現代青年における別れ話の経験を調べ,その別れ話の経験率を明らかにする。その後,関係崩壊の場面において,別れたい側がどのような対処方略を用いているかを調べる。最後に,関係崩壊時の話し合い後の親密な関係の変化について調べる。調査参加者は大阪府内の私立大学(共学)に通う大学生148 名(男性100 名,女性48 名,平均年齢19.63 歳)であった。調査参加者の中で,恋愛経験のある大学生は約70%であり,それらの中で別れ話を経験したことのある大学生は約85 %であった。因子分析の結果,関係崩壊時に別れたい側が用いる対処方略には,7 つの因子がみられた。それらの中で,恋人非難方略は,男性よりも女性の方が使用傾向が強かった。最後に,関係崩壊時の対処方略の使用後,その話し合いにおいて,別れが成立したカップルは約70 %であった。
著者
樋口 文人 伊賀 聡一郎 安村 通晃
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. HI,ヒューマンインタフェース研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.72, pp.49-54, 1997-05-16
被引用文献数
1

留学生のための日本語能力支援システムをWorld Wide Web(WWW)上に構築した。インターネット・ブラウザをユーザー・インタフェースに利用したこのクライアント・サーバー・システムは,留学生が聞き取れない部分や理解しにくい個所を繰り返して学べるように録画された授業とWWWの持つマルチメディア、ハイパーテキストの機能を用いて学習するためのシステムである。学習者は教科書や参考資料など教材として使われる日本語に現れる読みの難しい漢字や文章を"ふりがな"サーバー機能を利用して読みやすくすることができる。利用者による予備評価を行い有用であるとの評価を得た。本システムの様々な利用法について議論している。
著者
猿田 佳那子
出版者
同志社女子大学
雑誌
総合文化研究所紀要 (ISSN:09100105)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.76-88, 2009-03-31

本報は、2002 年から現在までに筆者がおこなってきた事例研究のうち、入学式、卒業式、結婚式など「ハレ」の場にふさわしい服装を求めた被服構成をとりあげるものである。各事例について、障がいの概要を述べ、衣生活上の困難を整理し、実際に行った被服構成を述べ、当事者や家族などから得た情報をもとに車椅子使用者の社会活動を支援するための被服構成の特質を考察した。その結果、被服構成に必要な技術は、いわゆる健常者の衣服をとりあつかう場合と変わらないが、不都合な点や要望を聞き取り、それを被服構成に反映するにはいくつかの特異性が認められる。そこで、被服構成技術と衣生活環境の側面から留意点をまとめた。上半身着については座面以下の処理方法とアームホール寸法の拡大が重要であること、女性の下半身着については巻きスカート形式の特長が明らかになった。女性の「ハレ」着の定番である和装は、関節可動域が小さくなった人にも無理なく着用できる要素を持っている。本報にかかわる調査をとおして、衣服の持つ社会的な機能を実感し、「ハレ」の場にふさわしい服装の用意があるということが、各個人の尊厳にかかわることを再認識した。
著者
具志堅 伸隆 唐沢 かおり
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.48-57, 2004

This study examined the effect of cognitive resources on inhibition of the mood-congruent effect to reveal the automaticity of the process proposed by the mood-as-information theory. One-hundred and fifty-three participants made judgments either under positive or negative mood. The amount of cognitive resources was also manipulated by restricting time for judgment. Results showed that, only when cognitive resources were not restricted, the mood-congruent effect was inhibited through attribution toward the origin of the mood. Therefore, these results suggest that the mood states serve as information for judgments rather automatically, while cognitive effort is required to inhibit an application of mood to judgments. The discussion considered the adaptive significance of saving cognitive resources by automatically applying mood to judgment.
著者
斉藤 康己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.23, no.11, 1982-11-15
著者
虎尾 正久
出版者
一般社団法人日本時計学会
雑誌
日本時計学会誌 (ISSN:00290416)
巻号頁・発行日
no.44, pp.40-45, 1967-12-10
著者
村瀬 儀祐
出版者
高知工科大学
雑誌
高知工科大学紀要 (ISSN:13484842)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.101-110, 2011

会計基準設定には、⑴「生成・一般承認アプローチ」と、⑵「企画設計・概念ベース・アプローチ」がある。国際会計基準は、後者のアプローチを採用するものであるが、それは、実際の会計実務使用から遊離した会計基準設定となる潜在性をもつために、国ごとに違った詳細な基準実行ルールを生み出し、その結果、財務諸表の国際的な比較可能性を高めるものとならない。査読あり論文
著者
宮下 敏恵 五十嵐 透子 増井 晃
出版者
日本学校メンタルヘルス学会
雑誌
学校メンタルヘルス (ISSN:13445944)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.71-80, 2009-12-01

本研究の目的は教員養成系大学における学生のメンタルヘルスの経年変化を検討することであった。小中高等学校の教師のメンタルヘルス悪化が叫ばれる中,教師を目指す学生の段階において,メンタルヘルスは変化しているのか,23年間にわたるデータをもとに検討を行った。調査対象者は,教員養成系大学に1984年から2006年までに入学した学生4,435名(男性1,775名,女性2,660名)であった。大学生の精神的健康を調べるためにUPI調査用紙(University Personality Inventory)を用いた。本研究の結果から,UPIの自覚症状得点において,大きな変化はみられず,また下位尺度得点においても,大きな経年変化はみられず,一大学の結果ではあるが,教師を目指す学生のメンタルヘルスは悪化していないということが示された。教員養成系ではない他大学においては,自覚症状得点が増加しているという傾向が多数示されていることから,教師を目指す学生のメンタルヘルスは,むしろ維持されている可能性があるだろう。また,進路別にUPI得点を検討したところ,教育関係に就職した学生は,抑うつ得点が低いという有意な差がみられた。これらの結果から,一大学のみの結果で,断定はできないが,教師を目指す学生のメンタルヘルスは近年悪化しているとはいえず,むしろ教育関係に就職している学生のメンタルヘルスは高いという可能性が考えられる。教師のバーンアウト傾向の高さ,メンタルヘルスの悪化は,教師の資質そのものの変化ではなく,制度や仕事内容の悪化が大きな影響を及ぼしていると考えられる。
著者
酒井 美里
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.154-159, 2011-04-01
被引用文献数
2

どうしたら情報検索の専門家「インフォプロ」として活躍できるのであろうか。パソコンに向かい検索技術を磨いていけば,いつかはプロフェッショナルになれるのか。筆者の考えは違っている。依頼者と適切なコミュニケーションをとり,要望を汲み取って検索条件に反映できる。そして,依頼者から親しまれ,何かにつけ相談を寄せられる,そのような人物像が「インフォプロ」ではないか,と考えている。本稿では,これから情報検索の専門家となる「インフォプロいちねんせい」に向けて,親しまれるプロフェッショナルになる道筋として,7つの習慣を提案する。
著者
小井田 久実 園山 繁樹 竹内 康二
出版者
日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.120-130, 2004-06-30

PECS(The Picture Exchange Communication System)は、自閉性障害児や発達障害児に対して、自分から始発する機能的なコミュニケーション行動を比較的短期間で教える訓練方法であり、FrostとBondyにより開発された。PECSは拡大・代替コミュニケーションの領域で確立され、その理論的背景には応用行動分析学の原理が組み込まれている。PECSトレーニングマニュアルの初版が1994年に、改訂版が2002年に出版された。PECSでは最初に、欲しい物を表す絵カードを聞き手に手渡して、欲しい物の実物を受け取ることから教え、最終的には、絵カードを用いて文を作ることや、要求行動の一部として色や形などの属性の理解と表現を促すこと、簡単な質問に答えることなどを教える。PECSは、叙述言語行動としての機能よりも先に要求言語行動としての機能を発達させることを強調する。本論文では、PECSの特徴、その具体的手続き、PECSによるコミュニケーション訓練の効果、今後の課題について述べた。
著者
牛根 靖裕 白須 裕之 山田 崇仁
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.9, pp.49-56, 2007-01-27
被引用文献数
5

オブジェクト指向分析/設計の成果物の一つに概念モデルがある。概念モデルは対象となる問題領域を理解するために、その問題領域に存在する主要な概念とその関係を表現する。本稿が対象とする問題領域は中国の唐代行政地理に関するものである。唐代の地理に関係する文献を理解するために、府州郡縣等の行政区及び、その設置、廃止、分割、合併、改名、所属の変更などの現象を捉えるための概念モデルを提出する。行政区の静的な情報のためにはクラス図を、行政区のライフサイクルを理解するためには状態遷移図を用いる。また、『新唐書』地理志、『元和郡縣圖志』などの文献ごとの概念モデルの違いについても議論する。Tang adminitrative geography concerns itself with the hierarchy of areas relating to the national government in the Tang dynasty. This hierarchical structure and the boundaries of the layers in them are subject to histrical records and occasional changes. The paper presents a conceptual model of its administrative geography. We use class diagrams for modeling static information of administrative areas and state machine diagrams for modeling behavioral state of their area boundaries, and also discuss difference of conceptual models in historical sources of its geography.