出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1088, pp.4-7, 2001-04-23

各省庁が昨年末から今年1月にかけて、自民党・行政改革推進本部に提出した国の特別会計の財務諸表(一部は連結)の詳細が明らかになった。国が初めて公的会計に、減価償却や退職給与引当金などの企業会計的な要素を取り込んで作成したもので、細かく分析すれば、国の資金の流れと事業の収益性が把握できる。
著者
浦上 勇也 山地 康文 篠永 浩 河田 由紀子 久家 哲也 山本 和幸 飯原 なおみ
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.117-124, 2020-08-31 (Released:2020-09-02)
参考文献数
19

【背景】保険薬局において喘息患者に対する吸入指導を医師と連携して行うことは難しい.【目的】吸入指導連絡票を用いた,医療機関と連携した保険薬局における吸入実技指導が,臨床効果に与える影響を検討した.【方法】医療機関から吸入指導連絡票が発行された喘息患者に対し,薬剤師が吸入実技指導を実施した.吸入アドヒアランス,理解度・吸入手技,臨床効果指標(ACT,%PEF)を指標とし,指導1,2,3回目に測定して,その変化を全患者および年齢層別に解析した.【結果】解析対象31名において,全ての指標値は1回目に比べ2,3回目で有意に改善した.年齢層別では,60歳未満群では一部改善しない指標値があったが60歳以上群では全ての指標値が有意に改善した.【考察】吸入指導連絡票を用いた保険薬局における吸入実技指導は,医師と薬剤師の双方向の情報連携を可能とし,喘息コントロールを維持する上で有効である.
著者
真嶋 光 鈴木 康義 折笠 精一
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.114-124, 1986
被引用文献数
1

種々の毒素, 酵素等の細菌産生物のラット膀胱上皮に及ぼす影響を走査電顕で観察し, 又尿路感染症患者13人の尿中 endotoxin 濃度を測定した.<br>1) 急性膀胱炎患者尿中には0.01~1μg/ml, 複雑性尿路感染症患者尿中では0.1~10μg/mlと正常人尿中の0.001μg/ml以下に比してて高濃度の endotoxin が存在した.<br>2) 細菌浮遊液 (E. coli 07 10<sup>8</sup>/ml) 及び細菌培養濾液 (endotoxin 濃度1~5μg/ml) のラット膀胱内注入では, 表層細胞表面の microplicae の腫脹, 上皮細胞の膨化及び剥離, 赤血球及び白血球の出現等の所見が両者で同程度に認められ, 4時間後には膀胱の約半分を占める部で変化を認める激しいものであった. 細菌浮遊液注入時の細菌の上皮への付着は経時的な上皮の変性に伴って増加した. 4.4×10<sup>4</sup>/mlの細菌浮遊液注入での変化は軽微であり, endotoxin (5μg/ml) では中等度の変化を認めた.<br>以上の結果は細菌の存在なしに, 細菌培養濾液中の種・々の毒素, 酵素等の細菌産生物が膀胱上皮の変化を引き起こした事を示しており, またこの変化が細菌付着及びそれに続く細菌感染の引き金となる可能性が考えられる. この様に尿中の高濃度の毒素, 酵素は高濃度の細菌と協同して臨床的にも膀胱炎発症に重要な役割を果していると推定された.
著者
高村 学人 山下 詠子
出版者
中日本入会林野研究会
雑誌
入会林野研究 (ISSN:2186036X)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.2-15, 2021 (Released:2021-04-05)

表題部所有者不明土地の登記及び管理の適正化法は、字名義地や所有権登記なき記名共有地等の変則型登記の解消を目指すものであり、入会林野の土地に甚大な影響を与える。本稿前半では、このインパクト推計のため3つの集計を行った。1)昭和49年全国入会慣行調査の集計から2割程度の入会地で所有権登記がないこと、2)2000年の世界農林業センサスの慣行共有事業体調査から字名義地が多く含まれるムラ・旧市区町村名義が入会林野の所有名義として最も割合が高く、全県に存在すること、3)全国の地方法務局で既に探索が開始された表題部所有者不明土地の公示情報から山林・原野等の地目の割合が25.8%を占めることがわかった。1966年に制定された入会林野近代化法は、変則型登記の解消も目的としていたが、期待された効果を発揮できず、その整備実績は低迷が続いているため、今後、表題部所有者不明土地適正化法の実施を通じて入会地の所有名義の変則解消が進む恐れがある。そのため、本稿後半では、地方法務局で表題部所有者不明土地適正化法を実施する主任登記官が入会権に関連しうる土地の探索調査や更正登記をどのような認識のもとで行っているのか、の全国アンケート調査の案を各県庁の入会林野近代化法担当者への調査、各市町村の認可地縁団体担当者への調査の案と併せて提示した。
著者
中道 理
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1079, pp.59-61, 2012-04-02

Mobile World Congress 2012で、日本の携帯電話機メーカーが久しぶりに存在感を示した。富士通とパナソニック モバイルコミュニケーションズだ。 富士通は2011年に続いて、今回も出展。日本で投入済みのスマートフォンやタブレット端末を紹介したほか、米NVIDIA社のアプリケーション・プロセサ「Tegra 3」を搭載した端末を参考展示した。
著者
堀 輝 杉田 篤子 香月 あすか 吉村 玲児 中村 純
出版者
日本生物学的精神医学会
雑誌
日本生物学的精神医学会誌 (ISSN:21866619)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.64-68, 2015 (Released:2017-02-16)
参考文献数
17

我が国の病院を受診するうつ病患者数が増加している。うつ病治療においては精神療法,薬物療法,環境調整などが行われるが,寛解率は決して高いわけではない。さらに,たとえ寛解に至り職場復帰したとしても,再休職率も高いことが知られている。つまり現在の治療に加えて非薬物療法の役割が期待されている。その中で運動療法における役割は大きい。うつ病治療における運動療法はノルアドレナリン神経系を介して精神症状の改善,活動性の維持によって就労の継続に寄与する可能性がある。またうつ病予防という観点から運動療法の役割も大きいとされ,抑うつ状態の軽減,睡眠リズムの改善効果が期待されている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1112, pp.30-35, 2013-07-08

米NVIDIA社は、COMPUTEXの会場近くのホテルに陣取り、同社のモバイル向けSoC「Tegra 4」やその関連製品について、パートナー企業へ説明をした。Tegra 4搭載機として披露したのが、携帯型ゲーム機「SHIELD」と、LTEのベースバンド処理LSI統合型のSoC「Tegra 4i」を搭載したス…
著者
布村 紀男
出版者
富山大学総合情報基盤センター
雑誌
富山大学総合情報基盤センター広報 (ISSN:13490796)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.30-33, 2013

GPU(graphics processing unit)は消費電力当たりの演算性能が高く、スーパーコンピュータの低消費電力化に向けたアクセラレータとし広く知られるようになっている。倍精度浮動小数点演算性能の向上やECCメモリに対応した製品の供給によりHPC(high performance computing)での利用条件が整っている。CPU でもマルチコア化や低消費電力化技術が進展している。スマートフォンや7 インチタブレットなどに使用される省電力ARMベースCPUとGPUを組み合わせた開発キットの試用について取り上げる。
著者
和田 雅昭
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.222-225, 2019-02-15

マリンITの取り組みにより,これまでにリアルタイムデータの活用,コミュニティ単位でのデータの共有による海洋環境や水産資源などの過去と現在の見える化を実現してきた.しかしながら,水産業の発展のためには,コミュニティの枠を超えたデータの共有によるビッグデータの生成と人工知能の活用による未来の見える化が不可欠である.本稿では,ビッグデータ生成のための仕組みづくりを紹介し,持続可能な水産業を展望する.
著者
斎藤 幾郎
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン = Nikkei personal computing (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.738, pp.89-92, 2016-01-25

ウイルスは「悪意のあるプログラム」/ウイルスはインターネット以外からも侵入する/スマートフォンのウイルスは「アプリ型」/脆弱性はウイルス感染の引き金になる/被害を防止、軽減するには複数の対策を併用する/最新版への更新(アップデート)を欠かさない
著者
武田 有希 前島 伸一郎 大沢 愛子 西尾 大祐 木川 浩志
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, pp.251-257, 2010-12-31 (Released:2020-06-27)
参考文献数
21

【目的】回復期リハビリテーション(リハ)病棟において,入院時のベッドサイドの嚥下機能評価と退院時の摂食状況や転帰との関連について検討した.【対象と方法】対象は,回復期リハ病棟に入院し,摂食嚥下リハを行った93 名(脳出血33 名,脳梗塞41名,クモ膜下出血10 名,頭部外傷9 名)で,年齢は18~93 歳,男性54 名,女性39 名であった.これらの患者に対し,背景因子,認知機能,嚥下機能,日常生活活動(ADL),転帰などについて調査し,退院時に経口摂取可能であった群(経口群),経管栄養であった群(経管群)の2 群を比較した.【結果】経口群は64 名で,経管群は29 名であった.経口群は経管群に比べ,年齢が若く,Mini-Mental State Examination, Raven's Coloured Progressive Matrices の得点が有意に高かった.また,経口群では,咽頭反射が正常なものが13 名(20.3%)で,反復唾液嚥下テストが3 回以上のものが32 名(50.0%)と経管群に比べ有意に多かった.発症から入院までの期間,在院日数,改訂水飲みテストで差はなかった.また,経口群は,遅くとも入院後5 週までに直接訓練が可能となり,入院後10 週までに3 食経口摂取が可能であった.経管群は経口群に比べ,入院時,退院時のADL が良好であった.経口群は経管群に比べ,自宅退院が多かったが,経口摂取が可能であってもADL の低い患者は自宅退院が困難であった.【結論】嚥下障害を有する患者に対し,適切な評価を実施し,入院後5 週間の摂食の経過について観察することで,退院時の経口摂取の可否について推察することが可能であると思われた.

1 0 0 0 OA 商業道徳要義

著者
大江文城 編
出版者
五車楼
巻号頁・発行日
1906
著者
大江 和彦
出版者
広島大学附属福山中・高等学校
雑誌
中等教育研究紀要 /広島大学附属福山中・高等学校 (ISSN:09167919)
巻号頁・発行日
no.49, pp.205-216, 2009-03-20

中学校1年生は,歴史に関してどれほどの知識を持っているのか。これまで半年あまり授業を実施してみて,小学校段階の学習内容をある程度知ることができた。手っ取り早くいえば,年代や事項の丸暗記に徹しているのである。歴史に興味がある生徒は,自分からすすんで図書室の小説や漫画などの本を借りるなどしてそれなりの知識を身につけているが,それ以外の生徒は必要最低限の知識しか持たない。1192年に鎌倉幕府が成立したことを,「いいくにつくろう鎌倉幕府」と語呂合わせで覚えているに過ぎないのである。この現実をふまえた上で,中学校段階の歴史学習を展開するためには,生徒に「歴史を知っている」ことは「歴史を理解している」ということではないことを改めて認識させる必要がある。そのためには,1)論理的に物事が説明できること,2)具体的な資料に基づいて科学的な思考ができることが必要であると考える。具体的資料をどう解釈し,どう論理を組み立てていくと誰もが納得できる説明ができるのか,これができることが「歴史を理解する」という事になる。今回の授業構成案では,具体的な事象の分析を元に情報を入手し,「必然の論理」のモデルを学ぶことができる授業を提示することを目指した。